アズカバンの囚人/20章

Last-modified: 2024-03-02 (土) 19:53:20
 

奇妙な群れ

■日本語版 20章 p.494
こんなに奇妙な群れに加わったのはハリーにとって初めてだった。

■UK版 p.277
Harry had never been part of a stranger group.

■試訳
ハリーはこれほど奇妙な一団に加わったことはなかった。

■備考

  • ルーピンやシリウス達とピーターを引っ立てて叫びの屋敷を後にするシーン。
  • 「群れ」という表現が適切では無い。
  • また「ハリーにとって初めてだった」とあるが、こんな状況を経験するのが
    二回目以上である筈が無いのでこの言い方も極めて不自然。

戦いに心を奪われる

■日本語版 20章 p.498
ハリーはこの光景に立ちすくみ、その戦いに心を奪われるあまり、他のことには何も気付かなかった。

■UK版 p.279
Harry stood, transfixed by the sight, too intent upon the battle to notice anything else.

■試訳
ハリーはこの光景に立ちすくみ、戦いに見入ってしまったので、他のことには注意が回らなかった。

■備考

  • 満月が出てルーピンが変身し、ルーピンとシリウスが噛み付きあってるシーン。
  • 「心を奪われる」って正しい使い方でしょうか?
    自分の印象では、好きなものや美しいもの等にうっとりとして我を忘れるというイメージなんですが。
    原語はtransfixed。「くぎづけにされて」位の意味ではないかと思うんだけど違いますか?
  • 「立ちすくみ」に対応してるのはstood, transfixed
    「心を奪われる」はintent uponだね。集中してるという意味。
    心を奪われるは確かに魅力を感じている時の表現だと思う。
  • ここでバトルに見入ってたからピーターに逃げられた訳だけど
    気付かなかったというよりは、つい注意を怠った感じだと思う。

あの人は

■日本語版 20章 p.502
「あの人は無実だ……エクスペクト―エクスペクト・パトローナム―」

■UK版 p.281
‘He's innocent … expecto - expecto patronum -’

■試訳

  1. その人は無実だ
  2. シリウスは無実だ
  3. 彼は無実だ

■備考

  • 湖の畔でディメンターに襲われたシリウスを助ける為、ハリーが必死でパトローナスの呪文を唱えるシーン。
  • すぐ側に倒れているシリウスを「あの人は」と言うのは可笑しい。
    「その人は」「彼は」あるいは「シリウスは」とするべきではないだろうか。

がっぽり空いた

アズカバンの囚人/5章ディメンターの声を参照。

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  • 「群れ」に関しては動物もどきのシリウスと猫のクルックシャンクスがいるからわからんでもない -- 2021-02-18 (木) 00:01:01
    • この翻訳者は複数人あつまると「群れ」とか「連中」とか書いちゃうんだよ。ここ1か所だけの問題じゃないんだわ~たぶん全巻累計で3桁いくんじゃないかな? -- 2021-02-22 (月) 02:45:53
      • へぇそうなん? -- 2023-10-14 (土) 09:14:38