【訳・日本語】BBS/21

Last-modified: 2024-04-18 (木) 11:20:43

第一章より羅列

カテゴリ1巻PS(賢者の石)
投稿者もっつぁれらちーず
優先順位普通
状態
投稿日2016-03-28 (月) 21:29:15

あらさがしのつもりではなかったのですが……
ろくに編集できないのにごめんなさい。
試訳は私のからのコピペなので指摘以外の改変もありますが、
参考になれば幸いです。邦訳→原文→理由→試訳で、時系列順に並べました。

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不思議とか神秘とか、
そんな非常識なことはまるっきり認めない人種で、
摩訶不思議な出来事が自分たちの周辺で起こるなんて、
とうてい考えられなかった。
They were the last people you'd expect to be involved
in anything strange or mysterious,
becouse they just didn't hold with such nonsense.
この章では摩訶不思議が頻出するのですが、
一か所を除き、別の表現です。
原作にない統一のためにまどろっこしくしたとしか思えないのですが……。
同じ内容の文が二つくっついています。
不思議や神秘に巻き込まれるなどといった、
馬鹿げたことはまったく認めない人間だった。

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大声で泣きわめいているダドリー坊やをやっとのことでベビーチェアに座らせ、
喜々としてご近所の噂話を始めた。
Mrs Dursley gossiped out away happily
as she wrestled a screaming Dudley into high chair.
まず、同時進行であるはずの行動に順序がついています。
また、「喜々として」と聞くと、
「やっと噂ができる」という感情を思わせるのでこの場面では不適だと思います。
彼女ならいつもいつもご近所の噂をダドリーに聞かせているでしょうに。
妻はぎゃあぎゃあ泣いているダドリーをベビーチェアに座らせようと苦心しながら、
楽しそうに御近所の噂話をしている。

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窓の外を、
大きなふくろうがバサバサと飛び去って行ったのを、
二人とも気付かなかった。
None of them noticed
a large tawny owl flutter past the window.
「飛び去って行ったのに」でしょう。
この them はダドリーも含めるのでは? 
「黄褐色の」という情報も省いていますし、
None の語感も邦訳では感じられません……
誤訳ではないにしろ、なんだかぼけてしまっています。
誰ひとり、窓の外を大きな黄褐色のふくろうが
ばさばさと飛び去って行ったのに気づく者はなかった。

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息子は癇癪を起こして、
コーンフレークを皿ごと壁に投げつけている最中だったからだ。
(略)becouse Dudley was now having a tantrum and throwing his cereal at the walls.
このあとコーンフレークは出てくるのでシリアルにした方がいいかと。
それに「は」より「が」のほうが……。
お皿はどこに? さすがにお皿投げを許しちゃいかんでしょう。
息子が癇癪を起して、シリアルを壁に投げつけているところだったからだ。

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それどころか、顔が上下に割れるかと思ったほど大きくにっこりして、
道行く人が振り返るほどのキーキー声でこういった。
On the countrary, his face split into a wide smile
and he said in a squeaky voice that made passaers-by stare:
顔が上下に割れるほどの笑顔は想像付きません。
割り箸ですか。原文にないうえに変な比喩。
むしろ、これ以上ないほどの笑みを浮かべ、
甲高い声で周囲の視線を集めている。

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マクゴナガル先生は驚きと尊敬の入り交じったいい方をした。
(略) said Professor McGonagall,
sounding half-exasperated, half-admiring.
驚きではなく苛立ちだと思うんですが……。
それに「交じる」ではないでしょう。
文庫になってまでこれとは。
言葉に苛立ちと尊敬が入り混じる。

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低いゴロゴロと言う音があたりの静けさを破った。
A low rumbling sound had broken the silence around them.
ハグリッドの運転するモーターバイクの音なんですが、これでは雷です。
低くとどろくような音があたりの静寂を破った。

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「(略)傷付いた犬のような声でワオーンと泣き出した。
Then suddenly, Hagrid let out a howl like a wounded dog.
犬のようなとはありますがさすがにワオーンとは言っていないでしょう。ほんとの遠吠えですか?
怪我を負った犬のように大声で泣きだした。

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ハグリッドは流れ落ちる涙を上着の袖で拭い、
オートバイにまたがるやエンジンをかけた。
バイクはうなりを上げて空に舞い上がり、夜の闇へと消えていった。
Hagrid swung himself on to the motorbike
and kicked the engine into life;
with a roar it rose into the air and off into the night.
ハグリッドのカッコいいエンジンの入れ方が訳出されていなくてびっくり。
私のも、そりゃ微妙ですが。「またがる」が訳出できませんでした。
オートバイにまたがったハグリッドがあふれる涙を上着の袖で拭いながらエンジンを入れると、
オートバイは生き生きとごう音とともに舞い上がって闇夜へと消えていった。

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墨を流したような夜空の下で、(略)」
`(略)under the inky sky(略)`
墨! アジアですか! これから羽ペンとインクで勉強する世界へ行くというのに……。
インクのように暗い空のもとには

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他には原文にない記述5つほどと、マクゴナガル先生が若干、
頑張って頑張って敬語にしている邦訳ペチュニアような口調になっているのとがありました。
まとめ+にあるものも控えさせていただきましたが、
2chの過去ログは見ていないのでどこかかぶっているかもしれません。
他にもちいさなものがありますが、私の体力がもたないのでご容赦ください。

追記; 試訳を一部変更しました。
ダンブルドアの目は”light, bright and sparkling”なので「淡い、明るい、キラキラと輝く」より「明るい、鮮やかな、輝く」の方がいいのでは? とまだ思っています。


コメント

  • ハードカバー版
    「それどころか~」p.11
    「墨を~」p.29
    他は、ハードカバー版と異なる表記・表現でした。できればどの形態の本を読んでいるのか、どこかに書いてほしいです。 -- 2017-03-13 (月) 14:45:39
  • 「インク=黒」という発想は、私にはありません。 -- 2017-03-13 (月) 14:53:34
  • エンジンが生き生きとしている、という部位は読み取れません。ついでに言わせてもらうとエンジンは入れるものではなくかけるものなので、この箇所だけなら貴方より松岡女史の方が正しい、それ以外は意訳ま含め綺麗な訳出だと思います。 -- 2019-06-21 (金) 15:03:29
  • 「tawny owl」は「モリフクロウ」では? -- 2020-01-14 (火) 19:09:25
  • こうしてみると邦訳はほんとにひどい。あまりにもひどい^^; -- 2021-11-14 (日) 22:00:28
  • この人の訳も半分微妙だな… -- 2021-11-28 (日) 07:35:17
  • 採用されてないことからお察し・・・「妻」は二度見してしまったな -- 2021-11-28 (日) 08:29:57
  • これソースは文庫版? -- 2021-12-15 (水) 12:11:54
  • ↑おそらく合ってる -- 2024-04-18 (木) 11:20:43