MOD・ツール/Realism Overhaul

Last-modified: 2022-07-23 (土) 23:12:54

このページはMod Realism Overhaul (RO)を日本語で解説するページです。
Mod公式フォーラム, Github
Mod公式Wiki(英語)

 

バージョンによっては内容が異なる場合があります(編集時:KSP 1.12.3 , RO: v14.10.0.0)

 

目次

 

Realism Overhaulとは?

 

Realism OverhaulはKerbal Space Programをより現実に近い挙動にするModです。
現実世界でのロケット設計に興味があるのならば、このModに手を出すと面白いかもしれません。

一方で、ゲームとして簡略化あるいは簡単になっていたものが、このModにより複雑になり難しいものとなります。
初心者がはじめてのModとして手を出すにはかなりハードルの高いModですが、KSPに遊びなれた上級者の中で現実世界のロケット再現や、
Real Solar System環境下でのロケット開発を本格的に取り組みたい人はぜひ挑戦してみてください。

 
  • 主な変更点 (公式紹介文より+編集者追記)
    • エンジンのサイズや性能、使用する燃料が現実世界と同じものになります。ほとんどのエンジンは点火回数が制限されて、発電しなくなり、蒸発による燃料不足に悩まされることになります。
    • 乗員ポッドは現実世界のサイズ、重量と同じになります。
    • 推進剤のタンクは正しい乾燥重量比になります。
    • ソーラーパネルは大量のエネルギーを生成しなくなりますが、軽量化されます。
    • リアクションホイールはバニラ世界のように強力ではなくなります。
    • エンジンは点火条件を満たさない限り点火することはありません。
       

当ページにおけるRealism Overhaulの解説範囲について

 

Realism Overhaulは大量のModの集合体、とも言えるものであり単一のModとして解説するのが困難です。
よって、当ページに於いては以下の範囲をRealism Overhaulの解説範囲とさせていただきます。
但し全てのModに対して細かく解説するわけではなく、これらが混在する環境下での解説という形になります。

 
  • CKANで導入した際にDependencyとして導入を要求されるMod。
    ROinstall1.png
    • Realism Overhaul
    • Advanced Jet Engine
    • Ferram Aero Research
    • Module Manager
    • ModuleFlightIntegrator
    • Solver Engine plugin
    • Kerbal Joint Reinforcement
    • RealChute Parachute Systems
    • Real Fuels
    • Community Resouce Pack
    • Real Heat
    • Real Plume
    • Smoke Screen
       
  • CKANで導入した際にRecommendationsとして提示され、かつ、最初からチェックが入っているMod。
    ROinstall2.png

また、当解説ページでは解説画像撮影のために燃料消費無限や軌道投入チートを使っております。
情報表示ModとしてKerbal Engineer Reduxを導入した状態で解説させていただきます。
通信関連のバグ回避として、RemoteTechを導入しています。 (解説ページ)
上記、ご理解ください。

インストール方法

このModを使用するには非常に多数のModが必要です。
手動インストールは困難を極めます。CKANを使い導入してください。

 

CKANを使う(推奨)

Mod管理ツール CKANの使い方はCKAN解説ページからどうぞ。

 
  • 1, CKANを導入しCKANでRealism Overhaulを検索してチェックを入れ、Apply changesを押してインストールします。
    この時、バージョンが適切でないため導入できない場合はCKANでCompatible Game Versionを落として導入するか、ゲームバージョン自体を落として対応してください。
    (Compatible Game Versionを落とすやり方の詳細はCKAN解説ページへどうぞ)
    Compatible Game Versionを落として導入しても正常動作するかは別問題となります。
  • 2, 次の画面に進むとDependency(必須)として大量のMod導入を要求されます。Applyを押して次へ進みます。
  • 3, 次の画面に進むとRecommendations及びSuggestionsで膨大な数のModを提案されます。当解説では前述の通り、Recommendationsに初めからチェックが入っているModまでをRealism Overhaulとして扱い、解説しています。
  • 4, その他Recommendations、Suggestsの各一覧で出てくるModはお好みで導入してください。
 

手動インストール(非推奨)

大変複雑なため前述のCKANでの導入を強く推奨します。
どうしても手動で導入したい場合、こちらのページより適切な情報を得ながらご自身でお試しください。
筆者はそのような苦行をしたくないので手動インストールについて一切解説しません。

 

ROおすすめMod

 

基本的に解説外ですが、当解説編集者がRealim Overhaulと一緒に導入をオススメするModの一覧です。

 
  • Procedural Parts (解説ページ)
    • バニラと違い、現実サイズ基準となっているパーツが多いROでは必須級。アダプターを駆使するよりProcedural Partsでタンクを作る方が効率良くなるし細かい調整が効きやすくオススメ。ROにより大幅な変更を受けて種類も増えて戸惑いますが、慣れれば大変便利です。おすすめModですが、RO用に特別に追加解説しています。(Procedural Partsとしての使い方はProcedural Parts解説ページへどうぞ)
  • Procedural Fairings
    • 昔ながらのフェアリングMod。バニラの空力防護シェル(フェアリング)は大変便利ですが、最大のもので根本が直径3.75mしかなく大型衛星の複数同時打ち上げなどの際に不便に思いがちです。これによりもっと大型のフェアリングを作成できるようになります。
  • Tweak Scale (解説ページ)
    • ROにより大量のパーツに変更が加えられる事から、サイズ変更対応のパーツは少なくなりますがそれでも便利なModです。
  • RemoteTech (解説ページ)
    • 通信関連のMod。常時アンテナが電力を消費するようになり、無人機のコントロールに必ず通信が必要になります。
    • RO: v14.10.0.0現在、通信関係に重大なバグがあるため回避策として、RemoteTech導入をオススメします。
  • Restock
    • バニラのテクスチャを置き換えるMod。
    • RO: v14.10.0.0現在、一部エンジンのサイズがおかしくなったり、そもそも一覧に出てこなかったりするバグが存在しますが、このModを入れるとなぜかバグ回避できるようです。
    • 似た機能のVen's stock part Revampでは改善しないようです。
       

エンジン、推進剤関連

 

Realism Overhaulに於いて一番の難関は このエンジンと推進剤関連と言えます。
非常に難解ですが、ゆっくり理解していきましょう。

 

液体燃料タンク

KSPでは液体燃料、酸化剤、RCS燃料、キセノン程度しか燃料関連は存在しませんが、
RO (Realism Overhaul)では何十種類もの燃料、酸化剤とその組み合わせが存在します。
この組み合わせは取り付けたエンジンにより決まります。

 

ROに於いて、燃料タンクは全てModular Fuel Tankとして扱われ、タンク毎に容積が決まっており、
容積の範囲内であれば1つのタンクに自由に何種類でも燃料や酸化剤等を搭載可能です。
1つのタンクに燃料、酸化剤、圧送ガスの3種類を詰め込むことも可能です。

 

RO_tank01.jpg
RO_tank04.jpg

 

燃料タンクはおおまかに2種類に分けられます。

  • 通常の燃料タンク (例: ロコマックス ジャンボ64 燃料タンク)
  • 高圧燃料タンク (例: FL-R20 RCS燃料タンク)

この違いは詳細のTank Can Holdと書かれている部分を見ると判断できます。
高圧燃料タンクには殆どのものに(pressurized)が付いていますが、
通常の燃料タンクにはほとんど(pressurized)が付いていませんのでここで判別できます。
エンジンの中には高圧燃料タンクを要求するものもありますのでよく確認しましょう。

 

燃料タンクの詳細

  • Max Volume: タンク容量です。L(リットル)またはkL(キロリットル)で表記されます。
  • Tank can hold: ここに列記された燃料および酸化剤等をこのタンクに搭載することができます。
     
    RO_tank02.jpg
     

設置したパーツを右クリックして詳細を見ると、更に情報を得ることができます。

  • Volume Avail: / Tot: 利用可能な容量/タンクの合計容量
  • Mass Dry: / Wet: 乾燥重量 (燃料を搭載していない時の重量) / 現在の総重量
  • MLI Layers: Multi-layer insulation (多層断熱) 要は断熱材のこと。Boil offに影響する (後述)
     

RO_tank03.jpg

 
  • Tank UI を押すと右側の青背景のウインドウが表示され、ここから選んで好きな燃料等数値指定した上で搭載可能です。
  • アップグレード特性を表示 を押すと左側のウインドウが出て搭載できる燃料等を確認可能です。
     

RO_tank05.jpg

 

使う燃料をエンジン毎に指定される種類と比率を手動入力する必要はなく、正しいタンクの種類とエンジンの組み合わせとなっていれば、Tank UIを開くと画像のように一括で搭載できるボタンが現れます。
また、エンジンが複数ありそれぞれに使うものや比率が違う場合、複数表示されることになりますのでよく確認しましょう。
Tank UIを開かなくても詳細画面の所からワンクリックで設定することもできます。(赤丸の位置)

 

Boil Off (沸騰) について

 

RO環境下では、温度により燃料や酸化剤が沸騰して蒸発することがあります。(Boil-off)
特に液化水素や液化酸素など、沸点の低い燃料や酸化剤はその影響が顕著です。

 

RO_boiloff01.jpg

ここに、容量が同じ燃料タンクを2本用意しました。

  • オレンジ色の燃料タンクは断熱材あり (MLI Layers: 100)
  • 白黒の燃料タンクは断熱材なし (MLI Layers: 0)

中身はどちらもLqdHydrogen (LH2) つまり液化水素です。
どちらも32,000L搭載しています。

 

RO_boiloff02.jpg
この燃料タンクを発射場に約1ヶ月放置すると、このようになります。

  • オレンジ色(断熱あり): 30500L
  • 白黒(断熱なし): 16553L

Boill-off Lossの項目を見ると差が明らかで、オレンジ缶は0.1443kg/hrの損失に対し、
白黒缶は1.4840kg/hrと大差がついています。
Wall Temp (壁面温度)にも差がついており、オレンジ缶は21度に対し、白黒缶は31度となっています。

 

RO_boiloff03.jpg
一方、同じものを宇宙に1ヶ月放置すると状況がまた変わってきます。

  • オレンジ色(断熱あり): 31851L
  • 白黒(断熱なし): 30403L

確かに差はありますが、地上に放置した時ほどの差はありません。
これは外気温の差によるものであり、周囲の温度が低ければ蒸発は抑えられることになります。

MLI Layerによる断熱効果はありますが、乾燥重量が重くなり、コストもかかることは念頭に置くべきでしょう。

 

液体燃料エンジン

 

次は液体燃料エンジンについてです。
ROにおける液体燃料エンジンシステムは複雑であり、色々試しながら理解するのをオススメします。

 

RO非対応のエンジン

RO_engine01.jpg

RO非対応のエンジンは、表記が小難しくなっているものの性能も扱いもバニラのKSPと変わりなく、使う燃料も従来通りの液体燃料(Liquid Fuel)と酸化剤(Oxidizer)となっています。
ROがサポートしていないパーツに関してはパーツ名のところにnon RO、説明文に(PART NOT SUPPORTED BY RO)と表記されます。
この表記がされたパーツはROによる変更は受けていません。
但し燃料タンクのシステムは変更されるのでそこはROのシステムに従う必要があります。
また、Real Plumeの対応外の場合(?)、エンジンが起動しているのに噴射炎が表示されない場合があるようです。ご注意ください。

 

RO対応の液体燃料エンジン

 

これが相当曲者で、ROの難易度を引き上げています。しかし上手く使えばとても強力です。
RO対応のエンジンは全て発電しないことに注意が必要です。

 

RO_engine02.jpg
RO_engine03.jpg

 

例としてRS-25 (SSME)を代表として解説します。
ちなみにSSMEとはSpace Shuttle Main Engineのことで、文字通りスペースシャトルのメインエンジンとして使われたものです。

クラフト上ではRS-25のみ登録されていますが、実際にはここから何個かのバージョン違いのエンジンを選ぶことができます。
Engine Configsと呼ばれるシステムで、これがROのエンジン廻りのシステムとして便利でもあり、厄介でもある所となります。
配置したエンジンパーツを右クリックして詳細画面を開き、中段あたりにあるEngine Show(Hide) GUIから、Engine Config選択画面を開くことができます。

 

RO対応エンジンにはAlternate configurationsとして、バージョン違いが用意されているものがあります。
RS-25 (SSME)の場合、RS-25, RS-25A, RS-25C, RS-25D-Eの4種類のバージョン違いを選ぶことができます。
バージョン違いが用意されていない物から、10種類近くのバージョンを用意しているエンジンまで様々です。
基本的に要求する燃料と酸化剤は共通のはずですが、稀に全く違う燃料と酸化剤の組み合わせになることがあります。
よく確認しましょう。

 

詳細説明

  • Engine mass: エンジン重量
  • Rated Burn Time: 定格燃焼時間 エンジンに定められた燃焼可能な秒数です。エンジンによってはこの秒数を大きく越えて利用すると不具合が起きる場合があります。
  • ○○% min throttle: このエンジンで出せる最小出力です。これ以下の出力は出せません。
  • Max Thrust: (Vac)は真空中、(ASL)は大気中(正確には海面高度)での最大出力です。(TWRは一旦無視)
  • Min Thrust: (Vac)は真空中、(ASL)は大気中(正確には海面高度)での最小出力です。(TWRは一旦無視)
  • Engine Isp: 比推力。(ASL)は大気中、(Vac)は真空中。
  • Ignitions: エンジン点火に必要な条件です。これを満たさない限りステージングを進めても、手動でエンジン点火動作をしてもエンジン点火してくれません。
    • Ground Support Clamps: TT-18A発射台補強装置のような地上での補助装置が必要。
      • 発射台に繋がった状態でエンジンが点火される必要があります。
      • つまり、よくあるエンジンと同時にリフトオフ!をするとエンジンは点火してくれません。エンジン点火とリフトオフはステージングの間隔を開ける必要があります。
      • このオプションが指定されたエンジンは、事実上空中での点火は不可能です。2段目や3段目、衛星のエンジンに使うことは出来ません。
    • Subject to ullage: アレッジ (ullage)を要求。詳細は後述。
    • Not subject to ullage: アレッジ (ullage)を要求しません。
    • Pressure-fed: 圧送式。高圧燃料タンクが必要。
  • Ignition Remainings: 残り点火可能回数。この表示の回数まで再点火可能です。unlimited又は表記がない場合無制限。
  • Propellants: エンジンを燃焼させるのに必要な推進剤および酸化剤です。それぞれ毎秒の消費量も記載されています。
    エンジンの詳細画面では、要求するタンクの種類が記載されます。
    • Nominal: 通常の燃料タンクまたは高圧燃料タンクが必要
    • Needs high pressure tanks: 赤文字で書かれます。高圧燃料タンクが必要です。
  • Tags: タグ。エンジンの燃焼方式、種別とも言えるものです。
    • Ullage: 燃焼の際アレッジを要求します。
    • Pressure-Fed: 圧力供給エンジン (圧送式エンジン) 高圧燃料タンクを要求します。
  • Effective Spool-Up Time: 点火してから出力を発揮するまでにかかる時間。
     

ullage (アレッジ)について

ROのエンジンはその多くがIgnitionsの条件として Subject to ullage (ullageを要求) を提示しています。
アレッジとはタンクの下側(エンジン側)に液体があり、上側には空間がある状態のことを指します。
つまり重力下であれば通常、アレッジの状態となります。
しかし、無重力下ではこの状態にならず、タンク内で液体と空間が混ざってしまうため、これを解消する必要があります。

 

RO_ullage01.jpg
例として、RD-0124 エンジンを用います。
このエンジンはIngnitions: 1 (1回のみの点火), Subject to ullage (アレッジを要求)となっています。
燃料はKerosene (ケロシン)とLqdOxygen (液体酸素)です。燃料タンクに指定の比率で積み込んであります。

 

このエンジンは発射場で立てて点火させる分には問題が起きませんが、打ち上げの途中であったり軌道投入後に点火する場合はどうにかしてアレッジの要求を満たす必要があります。

 

RO_ullage02.jpg

 

このエンジンを搭載した機体を地球低軌道上に打ち上げた状態でエンジン点火させると、画像のように上側に
[RD-0124]: vapor in feedlines, shut down!
とオレンジ色で表示され、強制的にエンジンがシャットダウンされてしまいます。

vapor in feedlines と書かれている通り、どうやら燃料供給ラインに気泡が入ってしまった為に点火できなかったようです。
このようにアレッジを要求するエンジンは、タンク内がアレッジ状態でない場合、燃料供給がうまく出来ないためにエンジン点火に支障が起きたり、満足な噴射ができなくなります。

 

アレッジ状態にあるかどうかは、エンジンを右クリックして開く詳細画面で確認可能です。
Propellant: Unstable (○○%)と書かれている通り、この欄で推進剤の状態を確認することが出来ます。
ここが100%であればアレッジ状態にあり、今回のように数値が低いとアレッジ状態ではないと判定できます。
今回は22.65%ですが、点火するには十分でなかったようです。

 

このとても面倒くさい仕様 ……現実的な仕様をクリアするには幾つか選択肢があります。

  • 1, 他のエンジンに変える。
    • 本末転倒な選択肢ですが、現実的な選択と言えます。
    • アレッジ要求を満たせず点火失敗からの打ち上げ失敗は現実の宇宙開発でも起こる事で、点火失敗のリスクを減らしたい為にアレッジを要求しないエンジンを使った設計へ変更することがあります。
    • アレッジを要求するのは液体水素-液体酸素 または ケロシン-液体酸素の組み合わせが多く、これを避けて高圧タンクを用いたハイパーゴリック推進剤を使うエンジンに換装するとアレッジ要求されなくなる場合があります。
  • 2, 下段が燃焼中に次段も燃焼開始する。
    • これも現実のロケット開発であった事であり、下段のエンジンが燃焼中で推進力がある間に上段のエンジンを点火してしまうというごく単純なものです。
    • 欠点としてタイミングを間違えると致命的な失敗になる恐れがあることが挙げられます。
    • KSP的には、MechJeb等でオートステージングによる自動打ち上げが出来ないという欠点があります。
    • また、燃焼終了間近の下段エンジンは推力が強く、次段のエンジンは推力が弱いことから推力差による不慮の事故には注意が必要です。
    • 具体的には固定が外れた下段が上段を突いて姿勢が崩れて打ち上げ失敗、という事が起こりえます。
  • 3, アレッジモーター (アレッジエンジン、アレッジロケット)を利用する。
    • 下段分離後 または点火前に小型のロケットモーターや液体燃料エンジンを用いて加速させ、それを利用してアレッジ状態を生み出します。
    • 水と空気の入ったペットボトルをいきなり1方向に振ると、慣性の法則により振った方向と逆に水が一気に集まりますが、この現象を利用したものです。
    • 上段にアレッジを要求するエンジンを使いたい理由がある場合、この方策が取られる事が多いです。
    • 現実でも多くのロケットがこの方法を利用しています。(サターンVやアリアン5など)
    • 固体燃料の場合は主に外壁に外付けされます。燃焼終了後は分離されたり、そのままだったり様々です。
    • 液体燃料エンジンの場合、当然ですがアレッジを要求しない事が必要です。メインエンジンと同じものを使う場合もあれば別途、専用に燃料を積む場合もあります。
 

RO_ullage03.jpg

 

例として、今回はアレッジモーターを利用した点火方法をご紹介します。
今回使うのはRadial Separation Motor (Small) です。他にも同じような機能を持つものが用意されていますので、ロケットのサイズに応じて選びましょう。
このパーツは固体燃料のようで、エンジンパーツ内に燃料が充填されているタイプでした。液体燃料エンジンの場合は別途用意が必要になります。
あとはステージングで最初にアレッジモーターが点火し、次にメインエンジンが点火するように順番を入れ替えます。
同時点火ではありません。

 

RO_ullage04.jpg

 

このロケットを軌道上に持っていくとメインエンジンのPropellant項目はVery Unstable (0.0%)となっており、このままではメインエンジン点火できません。
ここで、アレッジモーターを点火します。

 

RO_ullage05.jpg

 

すると、メインエンジンのPropellant項目がVery Stable (100%)になりました。この状態であればメインエンジン点火可能です。
時間を空けると折角作ったアレッジ状態が無くなりますので急いで点火しましょう。
アレッジモーターを噴射したのに改善しない場合、アレッジモーターが貧弱すぎる場合があります。個数を増やすか大型のものに変更を検討しましょう。

 

RO_ullage06.jpg

 

見事、点火することができました。

 

個体燃料ロケット

 

固体燃料ロケットの仕様は、液体燃料エンジン関連に比べシンプルですが変更点があります。

 
  • 1, RO非対応の固体燃料ロケットは特に変更を受けません。
    但し、Real Plumeの対応外の場合(?)、エンジンが起動しているのに噴射炎が表示されない場合があるようです。ご注意ください。
  • 2, RO対応の固体燃料ロケットの場合は以下の変更点が適用されます。
    • 固体燃料ロケットに応じて、中身の固体燃料が違います。
    • 液体燃料と違い、設計画面で配置した際に燃料は搭載済みです。
    • 推力は固定値ではなく、残りの燃料の量により変動します。(後述)
  • 3, 従来のKSPと同じ仕様であり、重要な部分を列記します。
    • 他パーツからの燃料供給、補給は受けられません。
    • スロットル操作による推力の変更はできませんが、設計画面での出力制限により調整が可能です。
 

RO_srb01.jpg

 

RO環境での固体燃料ロケットは燃料の残量により、出力が変動します。
KSP的には、Mass Flow (燃料供給量)の低下による推力低下と表現されています。

燃焼が進むと固体燃料ロケットの燃焼室内部の空間が広くなり、その影響で内部圧力の低下が起きて結果的に推力低下が起こるという
現実世界でも起こる現象をシミュレートしたものと言えます。

 

固体燃料ロケット RSRM の出力は14819kNですが、画像を見ると分かる通り、燃料が8割程度の場合には十分な性能を発揮しているものの、
50%程度消費すると2000kN近く減り、残り30%程度まではある程度の推力を維持していますが、残り10%まで燃焼を続けると8900kN程度しか発揮しておらず、
点火初期の頃と比較して、6割程度の推力しか発揮しなくなってしまいます。

しかしこれでもまだマシで、この後もだらだらと燃焼を続けて弱くなった推力を発揮することになります。
これは、Mass Flow (燃料供給量)の低下によるもので、よく見るとどんどんMass Flowが減っている事がわかります。
最初毎秒5.6t消費していましたが、残り10%になると毎秒3.4tの消費まで落ち込んでいます。

 

このように、固体燃料ロケットは最初こそ高い推力を誇りますが、最後の方には推力が落ちてしまいます。
本家KSPでは固体燃料ロケットの推力は一定なので、燃料を使い果たした最後が最も推力重量比が高く高効率と言えますが、
RO環境下ではそうとも言えません。
現実世界のロケット発射をよく見るとSRB (固体燃料ロケットブースター)を使い切る前に分離する様を見ることが出来ますが、この推力低下が早期分離の一つの要因であると言えます。(もちろん他にも理由があります。)

 

RCS (姿勢制御装置)

 

ROの場合、SASはとても貧弱です。 (KSPのSASが強力すぎるとも言う)
とても貧弱なトルク設定になっているため、姿勢制御には主にエンジンによるジンバル角を利用した噴射制御、大気圏内であれば翼面を使った空力による制御、そしてRCSによる噴射制御がとても重要となります。

 

RO_rcs01.jpg

 

ROに於いて、RCSはRCSとして扱うこともできる小さいエンジンという扱いのようでパーツを設置するとエンジンと同じようにステージングに追加されます。
RCSとして扱うためには設置後、詳細画面のRCSのボタンを押して"有効"に切り替える必要があります。画像の赤丸のボタンです。
RCSとして扱う場合はステージングに関係なくいつでも利用可能となります。

  • 1, RO非対応のRCSパーツについて
    • 使う燃料は従来と同じ、一液式推進剤 (MonoPropellant)です。燃料タンクシステムはROに従う必要があります。
  • 2, RO対応のRCSパーツについて
    • 一液式二液式の2タイプが存在し、燃料の組み合わせを選ぶ必要があります。
    • パーツを設置後、液体燃料エンジンの時と同じ要領でEngine Configsを開くことで燃料を選択できます。
    • Tech Levelを上げると推力が上がるが燃料消費が増える傾向にあります。微調整に使うと良いかもしれません。
    • 複数設置モードで設置したものに関しては一括変更されますが、個別で置くと別設定になります。全てのRCSが設定されているか細かく確認が必要です。
  • 3, 共通の仕様
    • 噴射方法や姿勢制御での使い方など、他のRCSに関する仕様はバニラのKSPと同じです。
    • 前述の通り、RCSとして使うためには詳細画面のRCSボタンを押し忘れないようにしてください。
 

どれを選べばよいのかに関しては色々判断材料があります。まずは一液式か二液式にするかバニラのRCSにするかを決め、その後使う燃料を選ぶと良いでしょう。
下に詳細を列記しますので、それぞれの環境でふさわしいものを選んでみてください。

 
  • 一液式: 空間に気体または液体を噴射するごく単純なシステムです。燃料と言うより推進剤と言えます。
    • 仕組みが単純で燃料が1種類で済むため全体として軽量化が見込めますが、燃費が悪く、推力は低くなりがちです。
    • 推力より軽さを重視すべき小型衛星向きと言えます。
    • Helium(ヘリウム)やNitrogen(窒素)など軽い元素を燃料として選べばかなりの軽量化を見込めます。
    • HTP(高濃度過酸化水素)やHydrazine(ヒドラジン)を選べばそれなりの推力と燃費を期待できますが、重量は増えます。
    • 現実だとヤバい物質な過酸化水素やヒドラジンですが、KSPだとパーツ壊れないし漏出による危険性を無視できる!!素晴らしい!!
  • 二液式: ハイパーゴリック推進剤とも言われる自己着火性の2液を混合させることで化学反応を起こし、燃焼または爆発的な膨張を起こすことで推力を得る方式です。
    • 一液式よりも燃費と推力に優れますが、全体として燃料が重い上に加圧用ガスが必要になるので、全体として重たいシステムになります。
    • 二液式とは言いますが、反応に必要な2液 + 加圧用ガスが必要なので実質3液分となります。
    • 推力が強いので、下段や中段での姿勢制御用に向きます。
    • また、上段や衛星向けの高圧タンクを用いるエンジンと燃料を同じものに合わせることで、RCS用に別途燃料を用意する必要性がなくなるメリットがあります。
    • 一方、共通化したためにメインエンジンで燃料を使い果たし、RCSが利用不能になるリスクも考えられます。設計と打ち上げ計画には注意が必要です。
  • バニラのRCS: 燃料は一液式推進剤 (MonoPropellant)固定です。
    • 4ホーンタイプのような噴射方向が4つや5つなど複数あるノズルはRO環境だとバニラパーツのみです。
    • 設計画面での面倒が嫌な人、RCSを適当にポン付けしたい場合は選択肢に入ります。(尤も、RO環境ではSASがあてにならないのでRCSの設計は重要なのですが。)
       

電力関連

 

RO_elec01.jpg

 

RO環境に於いて、電力関係に以下の変更を加えます。

  • 全体的に電力消費が抑えられます。
  • 発電関連に関し、以下のように変更されます。 1EC/s = 1kW, 1EC = 1kJ.
  • 電池やコマンドポッド等の「電力」は上記式により、単位はkJとなります。
     
    以下、詳細
  • エンジンと同様に、RO非対応のパーツはパーツ名のところにnon RO、説明文に(PART NOT SUPPORTED BY RO)と表記されます。
  • ソーラーパネルの発電量は減少しますが、軽量化されました。(XT4 Solar Panel Array Mk1を見ると分かる通り、OX-10Cより大きいはずなのに発電量が少ないです)
  • RTG(原子力電池)の出力が減少し、永久に発電するわけでは無くなりました。Pultonium-238を燃料として微量ずつ消費します。(とは言っても百年単位以上でない限り問題にはなりにくいです)
  • 燃料電池はLqdHydrogen(液体水素)とLqdOxygen(液体酸素)を要求します。
    • エンジンと違い、タンクに自動的に搭載比率が表示されることは無いので、手動で搭載する必要があります。
    • 特に液体水素は蒸発しやすいので、表記通りの比率で搭載すると液体酸素が残りがちです。
    • Community Resouce Packを利用するModで、Waterを利用するMod (USI Life Support, TAC Life Supportなど)を入れ、適切なタンクを用意した状態で燃料電池を起動させるとWaterが貯まります。
 

通信関連

編集時環境 (KSP 1.12.3 , RO: v14.10.0.0)に於いて正常動作確認できませんでした…おそらくバグ?
具体的にはROによる変更を受けたアンテナでのサイエンス送信が不可能になっていました。
RemoteTech (解説ページ)を導入するとこのバグを回避できることを確認しています。

 

コマンドポッド、プローブ関連

コマンドポッド (有人ポッド)

RO_pod01.jpg

 
  • バニラKSPのポッドよりも全体的に大型になります。Kerman(緑)サイズではなく人間サイズに合わせた為です。
  • バニラKSP同様、ポッドによって断熱材(ヒートシールド)装備だったり、RCS機能が付いているものがあります。
  • RCS機能付きポッドは後付のRCSと違い燃料の変更ができません。
  • Community Resouce Packにより、各種資源用タンクが追加され、FoodやWaterが積載されます。
 

追加されたOxygen, Food, Water, CarbonDioxide, Waste, WasteWater, Li に関しては、
Mod: TAC Life Support (生命維持Mod)などが入っていない場合使い所がありません。
しかし、これらのModが入っていなくてもデフォルトでOxgen, Food, Water, Liは搭載されてしまいます。
これらにはきちんと重量が設定され、デッドウェイトとなりますので搭載から外すようにしましょう。

 

プローブ (無人ポッド)

RO_pod02.jpg

  • プローブに関してはバニラKSP同様、プローブによってSASによる姿勢維持が可能な対象範囲が変わります。
  • Guidance Unitを例に取ると、最も低レベルな(Starting)の場合はSASによる姿勢維持不可、(Early)でSASが付いて姿勢維持可能となり、無印の最上位版でフルコントロール可能になっています。
  • Guidance Unitをはじめとして、上位のプローブほど消費電力が少なくなる傾向にあります。例えば、Guidance Unit (Starting)の消費電力は3kWですが、最上位のGuidance Unitは750Wです。
     

Procedural Parts

 

RO環境にProcedural Partsを導入した場合、大きな変更が加えられるのでこちらで解説。
導入方法及び使い方等はProcedural Parts 解説ページへ。

 

パーツリスト

 
  • 検索をかけてパーツを探す場合、表記ゆれによって"Procedural"で検索しても全てのProcedural系パーツが出てきません。目的のパーツが見つからない場合"[Procedural"で検索すると良いです。
  • 電気機器カテゴリにあったバッテリーのProceduralパーツは無効になっており、代わりにProcedural Tank (Service Module)が用意されています。詳細は後述。
     
画像カテゴリ名称説明
RO_part_procballon.jpg燃料タンクProcedural Tank (Balloon)Moduler Fuel Tankとして扱われる。詳細は後述。
RO_part_procconventional.jpg燃料タンクProcedural Tank (Conventional Structure)Moduler Fuel Tankとして扱われる。詳細は後述。
RO_part_procintegral.jpg燃料タンクProcedural Tank (Integral Structure)Moduler Fuel Tankとして扱われる。詳細は後述。
RO_part_procservice.jpg燃料タンクProcedural Tank (Service Module)Moduler Fuel Tankとして扱われるが。
ElectricCharge等搭載できるなど特殊。詳細は後述。
RO_part_procshielded.jpg燃料タンクTank [Procedural, Shielded]Moduler Fuel Tankとして扱われる。
耐熱温度が高め。詳細は後述。
RO_part_proctank.jpg燃料タンクTank [Procedural]Moduler Fuel Tankとして扱われる。
様々なタイプが用意されている。詳細は後述。
RO_part_procore.jpg燃料タンクTank - Ore [Procedural]鉱石を搭載できるタンク。
RO_part_procsolid.jpgエンジンSolid Rocket Motor [Procedural]サイズ可変の固体燃料ロケット。詳細は後述
RO_part_proccrew.jpg構造パーツCrew Tube [Procedural]構造材。特別な機能は無い。
RO_part_procstructure.jpg構造パーツStructure [Procedural]構造材。特別な機能は無い。
RO_part_procdecoupler.jpg連結装置Decoupler [Procedural]デカプラー又はセパレーター
RO_part_procnosecone.jpg空力パーツNose Cone [Procedural]ノーズコーン
RO_part_procheatshield.jpg熱制御装置Heat Shield [Procedural]ヒートシールド。
RO v14.10.0.0現在WIP RO(テスト版のようなもの)扱いとなっているが、問題なく機能している模様。
 

各種Tankの違い

 

Ballon, Conventional, Structure, Integral Structure, Service Moduleなどなど…
どれも分類は燃料タンクですがそれぞれ構造が違うという事になっており、それぞれの元ネタに沿って積載量、乾燥重量、断熱性能に違いがあります。

  • Procedural Tank (Conventional): いわゆる普通の燃料タンク。
    • 高圧タンクには出来ない。
  • Procedural Tank (Balloon): バルーンタンク。内部の骨組みを使わず、内部加圧により形状を保つタイプのタンク。
    • 元ネタはアトラスロケットやセントールロケットに使用されていたタンク。
    • Utilization (使用率)を99%以下に出来ないという欠点があるが、手動で搭載量を変更すれば少ない量で搭載できる?
    • 乾燥重量が軽く、サイズに比して積載量が多いが、コストが高い。
    • 元ネタ的には壊れやすく扱いの難しいタンクですが、KSP的には他タンクと比べて耐衝撃性能に違いは見られません。
    • 高圧タンクには出来ない。
  • Procedural Tank (Integral Structure): 一体構造型タンク。
    • Ballonタイプほどではないが、乾燥重量を軽くできる。
    • Ballonタイプよりコストが高くないが、Conventionalタイプよりはコストがかかる。
    • 高圧タンクには出来ない。
  • Procedural Tank (Service Module): サービスモジュール。
    • サービスモジュールであり、燃料を入れるためのものではない。当然高圧タンクには出来ない。
    • とはいえ一部燃料は搭載できるし、通常の燃料タンクとして使用できる。
    • 但し、乾燥重量がとても重い。加えて積載容量効率も悪い。そのため燃料タンクとしては向いていない。
    • 内容物として"ElectricCharge"を選ぶことでバッテリーとして扱うことができる。
    • TACLS等で使うWaterやFood, CarbonDioxide等を積載するタンクとして扱うことができる。
  • Tank [Procedural, Shielded]: 耐熱シールドされたタンク。往還機などの大気圏突入が必要な機体向けのタンク。
    • 他タンクパーツよりも耐熱温度が高く設定されている。
    • Tank Type: StructureとFuselageから選べる。
      • Structure: 通常タンク。
      • Fuselage: 高圧タンク扱いになり、高圧タンクを要求する燃料を積めるようになる。
  • Tank [Procedural]
    • Tank Type: 8種類から選べる。
      • Default: 通常タンク。
      • Cryogenic: 液体水素や液体酸素等向けの低温タンク。断熱性が比較的高い。
      • ServiceModule: Procedural Tank (Integral Structure)と同じ扱い。Electric ChargeやFood等様々なものを搭載できる。
      • Fuselage: 高圧タンク扱いになり、高圧タンクを要求する燃料を積めるようになる。
      • Balloon: Procedural Tank (Balloon)と同じ扱い。
      • Ballon Cryogenic: Procedural Tank (Balloon)と同じ扱い。Cryogenicタイプなので断熱性が比較的高い。
      • Structual: 通常タンク。Defaultより重くなる。
      • ElectricPropulsion: イオンエンジン等向きのタンク。とても軽いですが搭載可能な推進剤の種類がかなり制限されます。
 

RO_proc01.jpg
左上: Conventional Structure, 左下: Ballon, 右上: Service Module, 右下: Integral Structure

DiameterとLengthが同じタンクにLH2 (LiquidHydrogen)を満載してみました。
Volume(容量)やDry Mass(乾燥重量)に違いがあるのがよくわかります。

 

RO_proc02.jpg
Lengthを変更して、Volume(容量)をだいたい同じに揃えると、大きさにかなり違いが出るのがわかります。

 

RO_proc03.jpg
発射場に暫く放置した画像です。断熱性にも違いがあります。

 

RO_proc04.jpg
左上から、Default, Cryogenic, ServiceModule, Fuselage
Ballon, Ballon Cryogenic, Structual, ElectricPropulsion

Tank [Procedural]のTank Type一覧です。それぞれでDry Mass(乾燥重量)に違いがあるのがよくわかります。
中央下側にあるTank UIはElectricPropulsionのものです。このようにかなり制限されます。

 

RO_proc05.jpg
LH2 (LiquidHydrogen)を詰めて発射場に暫く放置した画像です。断熱性にも違いがあります。

 

Solid Rocket Motor

 

ROの固体燃料ロケットシステムがKSPバニラから変更を受けているように、Procedural Partsも影響を受けます。
一言で言えば、推力を指定するのではなく、燃焼時間の長さと固体燃料ロケットのサイズにより推力が決定します。

 

RO_proc06.jpg
詳細画面の中段あたりのProceduralSRB項目からBurnTimeを変更することで燃焼時間の変更ができます。

左側のSRM(Solid Rocket Motor)は燃焼時間30秒、推力197kN(ASL)ですが、右側のSRMは燃焼時間15秒、推力403kN(ASL)となっています。
また、SRMのサイズが変わると推力も変わります。小型で燃焼時間が短いSRMほど高い推力を発揮します。

 

パーツ

RO: v14.10.0.0現在。
RO対応のパーツのみ記載しています。
最小スロットルが100の場合、そのエンジンでスロットル調整はできません。0の場合、バニラエンジン同様自由にスロットル調整可能です。

 

Liquid Engine

通常の液体燃料エンジン。点火回数空欄はGround Supportが必要。

長いので畳んでます
パーツ名コンフィグ推進剤1推進剤2ISP (ASL)ISP (Vac)推力 kN (ASL)推力 kN (Vac)点火回数アレッジ重量 (t)最小スロットル(%)コスト
F-1 SeriesF-1-1.52MKeroseneLqd Oxygen2653056859.678951要求8.44410025000
F-1 SeriesF-1AKeroseneLqd Oxygen268.8306.28067.29189.61要求8.2488525000
KVD-1/CE-7.5RD56Lqd HydrogenLqd Oxygen235447.536.569.65要求0.282100390
KVD-1/CE-7.5KVD-1Lqd HydrogenLqd Oxygen150461.523.973.65要求0.165100390
KVD-1/CE-7.5CE-7.5Lqd HydrogenLqd Oxygen15045223.169.55要求0.165100390
LR105 SeriesLR43-NA-5KeroseneLqd Oxygen210301167.6240.2要求0.461001100
LR105 SeriesLR105-NA-3KeroseneLqd Oxygen215309245.1352.2要求0.461001100
LR105 SeriesLR105-NA-5KeroseneLqd Oxygen217313253.8366.1要求0.4131001100
LR105 SeriesLR105-NA-6KeroseneLqd Oxygen217313258.7373.2要求0.4131001100
LR105 SeriesLR105-NA-7.1KeroseneLqd Oxygen220316268.2385.2要求0.471001100
LR105 SeriesLR105-NA-7.2KeroseneLqd Oxygen220316269386.4要求0.471001100
LR105 SeriesRS-56-OSAKeroseneLqd Oxygen220.4316269.5386.41要求0.461001100
LR79 SeriesS-3KeroseneLqd Oxygen248288599.8696.6要求0.9451001100
LR79 SeriesS-3DKeroseneLqd Oxygen248288659.9766.3要求0.9451001100
LR79 SeriesLR-79-NA-9KeroseneLqd Oxygen245284675.5783要求0.9341001100
LR79 SeriesLR-79-NA-11KeroseneLqd Oxygen248.3286.2737.4850要求0.9231001100
LR79 SeriesLR-79-NA-13KeroseneLqd Oxygen252.4290.93757.4873要求0.9121001100
LR87-LH2LR87-LH2-TitanCLqd HydrogenLqd Oxygen350403579.36671不要0.741001200
LR87-LH2LR87-LH2-VacuumLqd HydrogenLqd Oxygen312419579.37782不要0.851001200
LR87-LH2LR87-LH2-SustainerUpgradeLqd HydrogenLqd Oxygen358409701.18012不要0.81001200
LR87-LH2LR87-LH2-VaccumUpgradeLqd HydrogenLqd Oxygen233434477.38893不要0.8731001200
RD-0105/0109 SeriesRD-0105KeroseneLqd Oxygen25731640.249.41要求0.125100390
RD-0105/0109 SeriesRD-0109KeroseneLqd Oxygen264323.544.554.51要求0.116100390
RD-0124RD-0124KeroseneLqd Oxygen245359200.8294.31要求0.481001300
RD-855 [Radial]RD-855UDMHNTO25429272.2831要求0.12100820
RD-856 [Radial]RD-856UDMHNTO842804.113.51要求0.028100400
RS-25 (SSME)RS-25Lqd HydrogenLqd Oxygen3614521669.22090要求3.5276718000
RS-25 (SSME)RS-25ALqd HydrogenLqd Oxygen36145217362173.6要求3.5276418000
RS-25 (SSME)RS-25CLqd HydrogenLqd Oxygen3614521819.52278.1要求3.7566118000
RS-25 (SSME)RS-25D-ELqd HydrogenLqd Oxygen3614521852.82319.9要求3.7566018000
RS-25D/E 4 Engine MountRS-25Lqd HydrogenLqd Oxygen3614526676.98360要求19.0626739000
RS-25D/E 4 Engine MountRS-25ALqd HydrogenLqd Oxygen36145269448694.4要求19.0626439000
RS-25D/E 4 Engine MountRS-25CLqd HydrogenLqd Oxygen3614527277.89112.4要求19.0626139000
RS-25D/E 4 Engine MountRS-25D-ELqd HydrogenLqd Oxygen3614527411.49279.6要求19.0626039000
S1.5400/RD-58 SeriesS1_5400KeroseneLqd Oxygen100338.618.863.75要求0.1531001200
S1.5400/RD-58 Series11D33KeroseneLqd Oxygen10034019.666.75要求0.1531001200
S1.5400/RD-58 Series11D33MKeroseneLqd Oxygen100342.219.767.35要求0.1481001200
S1.5400/RD-58 SeriesRD-58KeroseneLqd Oxygen10534925.183.47要求0.231001200
S1.5400/RD-58 SeriesRD-58MKeroseneLqd Oxygen10535624.683.47要求0.231001200
S1.5400/RD-58 SeriesRD-58SSyntinLqd Oxygen10736125.686.35要求0.231001200
S1.5400/RD-58 SeriesRD-58M-CCNKeroseneLqd Oxygen10736125.2857要求0.2521001200
S1.5400/RD-58 Series17D12SyntinLqd Oxygen10736225.586.215要求0.231001200
 

Liquid Engine (Pressure-fed)

高圧タンクを要求するエンジン。

長いので畳んでます
パーツ名コンフィグ推進剤1推進剤2推進剤3ISP (ASL)ISP (Vac)推力 kN (ASL)推力 kN (Vac)点火回数アレッジ重量 (t)最小スロットル(%)コスト
AerobeeWAC-CorporalAniline22IRFNA-IIINitrogen1952266.77.71要求0.008100110
AerobeeXASR-1Aniline37IRFNA-IIINitrogen20023511.713.81要求0.01100110
AerobeeAJ10-27AJ10-27IRFNA-IIIHelium19823118.221.31要求0.012100110
AJ10-137 (Service Propulsion System)AJ10-137Aerozine50NTOHelium15031497.446.550要求0.295100110
AJ10-138 (x2)AJ10-138 (x2)Aerozine50NTOHelium10031122.971.2要求0.221001300
AJ10-190 (Radial)AJ10-190-OMSMMHMON3Helium1003168.426.7500不要0.125100150
AJ10-190 (Radial)AJ10-190-OrionMMHMON3Helium1003168.426.7500不要0.125100150
KDU-414KDU-414UDMHAK20Helium1002720.720623要求0.046100110
KT41711D417UDMHAK27100314618.911不要0.08160390
Lunar Module Ascent Engine (LMAE)LMAEAerozine50NTOHelium100311515.6要求0.095100240
Lunar Module Ascent Engine (LMAE)RS-18Lqd MethaneLqd OxygenHelium15035610.324.5要求0.095100240
Lunar Module Descent Engine (LMDE)LMDE-HAerozine50NTOHelium11630316.843.8要求0.15811390
Lunar Module Descent Engine (LMDE)LMDE-JAerozine50NTOHelium116313.516.745要求0.15810390
Lunar Module Descent Engine (LMDE)TR-201Aerozine50NTOHelium13030318.743.5要求0.113100390
Ranger/Mariner Propulsion SystemRangerRetroHydrazineHelium112234.970.12150.2552不要0.01100110
 

Atomic Engine

原子力エンジン(熱核エンジン)どのエンジンもEnriched Uraniumを要求する。

長いので畳んでます
パーツ名コンフィグ推進剤1推進剤2ISP (ASL)ISP (Vac)推力 kN (ASL)推力 kN (Vac)点火回数アレッジ重量 (t)最小スロットル(%)コスト
Kiwi A3 Atomic Rocket MotorKIWIA24-HydrogenLqd HydrogenEnriched Uranium59481021.529.32要求12.0814769
Kiwi B4E Atomic Rocket MotorKIWIB48-HydrogenLqd HydrogenEnriched Uranium695898170.32204要求14.89101646
NERVA INERVA-ILqd HydrogenEnriched Uranium380825153.833460要求10.1176610000
NERVA NRXNERVA_NRX-HydrogenLqd HydrogenEnriched Uranium693885190.324330要求11.33501657
NERVA XE-PrimeNERVA_XE-HydrogenLqd HydrogenEnriched Uranium669898178.123960要求10.38501969
Peewee 100 Atomic Rocket MotorPEWEE100-HydrogenLqd HydrogenEnriched Uranium71294783.511112要求2.2320673
Phoebus 1B Atomic Rocket EnginePhoebus1N50-HydrogenLqd HydrogenEnriched Uranium643828232.22994要求9.14331988
Phoebus 2A Atomic Rocket EnginePhoebus2N100-HydrogenLqd HydrogenEnriched Uranium632846682.19138要求16.97256628
RD-0410RD-0410MID-HydrogenLqd HydrogenEnriched Uranium9029103535.310要求20433
RD-0410RD-0410MID MethaneLqd MethaneEnriched Uranium33643854.671.210要求2.040433
SNTP-PFE100 Atomic MotorSNTPPFE100-PrototypeLqd HydrogenEnriched Uranium733940160.62065要求1.5206751
SNTP-PFE100 Atomic MotorSNTPPFE100Lqd HydrogenEnriched Uranium747954192245.215要求1.5206751
 

Ion Engine

イオンエンジン。KSPバニラ以上に非力。

パーツ名コンフィグ推進剤1推進剤2ISP (ASL)ISP (Vac)推力 (ASL)推力 (Vac)点火回数アレッジ重量 (t)最小スロットル(%)コスト
NSTAR Ion ThrusterNSTARXenon GasElectric Charge1310032.3μN100mN不要0.0508000
 

Thruster

スラスター。RCSと同じ燃料システムとなっており、推進剤によりISPや推力が変動する。これらはRCSとして使えないが、通常のエンジンとしてステージングに応じて点火することができる。

パーツ名ISP (ASL)ISP (Vac)推力 kN (ASL)推力 kN (Vac)点火回数アレッジ重量 (t)最小スロットル(%)コスト
1.1/1.78kN Thruster26~8657~2820.11~0.60.28~1.8不要0.0121100110
2.2/3.6kN Thruster23~9650~2810.23~1.30.57~3.6不要0.0171100110
 

コメント

  • てすと -- 編集者? 2022-03-01 (火) 16:16:48
  • RO解説作成してみました。間違い等ありましたらご指摘ください。 -- 編集者? 2022-03-01 (火) 19:14:18
  • このmodやってみたかったんです。ありがとうございます! -- 2022-05-14 (土) 08:27:30
  • 助かる~! -- 2022-07-23 (土) 23:12:54