初代「RailWorks」は2009年6月12日に発売。旧Rail Simulatorのコンテンツを踏襲しつつ、新たな車両の追加が行われている。旧RSで分かれていた英国版と米国版が一本化された。
2010年10月18日には大規模な更新を行い、タイトルも「RailWorks 2: Train Simulator」に改称された。
ここでは初代「RailWorks」時代の内容紹介に特化して解説する。
収録路線
Rail Simulatorから引き継がれた5路線を収録。
- 【英】Great Western Main Line
- 【英】East Coast Main Line
- 【英】Somerset & Dorset Railway
- 【独】Hagen-Siegen
- 【米】Cajon Pass
RWでは新規に以下の架空路線が追加された。
これらの追加4路線はTS2013で提供を終了したが、架空路線は2014年にワークショップで復活。TestTrakもTS2014の更新で再び付属した。
Great Western Main Line
大学都市のオクスフォードを起点にディドコットでグレート・ウェスタン本線に合流し、レディングを経由してロンドンのパディントン駅へ至る路線。時代設定は2000年代。複々線区間が続く非電化路線で、近郊列車と都市間列車が多数行き交う大幹線である。
車両はファースト・グレート・ウェスタンの高速列車HST、近郊列車の166系気動車などを運転可能。
East Coast Main Line
イングランドの東部のニューカッスルから、ダーリントンを経由して鉄道の街ヨークまで。ロンドンとスコットラドを結ぶ東海岸本線の主要区間の1つを1970年代の設定で再現。直線区間が続く線形の良さが特徴。
車両は1970年代の代表的な車両として、高速列車HST、47形、37形、55形ディーゼル機関車をイギリス国鉄の青色塗装で収録。まさにイギリス国鉄の黄金時代。
Somerset & Dorset Railway
イングランドの南西部、温泉の町バースから南方のテンプルクームへ向かっていた路線。北部の住民が南部への避暑地へ向かう路線としても賑わった。多くのファンに惜しまれつつ1960年代に廃止された。
車両はLMS鉄道のスタニア設計の5形4-6-0(ブラックファイブ)、ファウラー設計の7F形蒸気機関車の運転が可能。
Hagen-Siegen
ドイツ西部、ルール地方の山間路線。北のハーゲンと南のジーゲンを結び、全線が電化されている。沿線の炭田で取れる石炭の輸送、ジーゲンの製鉄所への鉄鉱石輸送や各地域の旅客輸送で賑わい発展した。
車両はドイツ鉄道の101形電気機関車と294形ディーゼル機関車を運転可能で、2010年の追加更新にて143形・151形電気機関車とV200形ディーゼル機関車、52形蒸気機関車が新たに登場した。
Cajon Pass
アメリカ合衆国西部のカリフォルニア州、ロサンゼルスの手前にあるサンガブリエル山脈を越える峠ルート。バーストウとサンバーナディーノの間を結ぶ。
車両はユニオン・パシフィック鉄道(UP)のES44AC、SD40-2、またUPとサンタフェ鉄道のF7機関車が運転可能。
TestTrak
ドイツにあるシーメンスの試験運転線をモデルにした周回路線。
Headborough North
イギリス北部の工業地帯、多数の工業側線が分岐する非電化路線。
Seebergbahn
ヨーロッパ大陸の内陸部、山岳地帯の湖岸を走る電化路線。
Castle Rock Railroad
米国西部の工業地帯と商業都市の駅、操車場を南北に結ぶ貨物・旅客混在路線。
Rail Simulatorとの比較
Rail Simulatorの強化版でもあるRailWorksでは、Valve Corporationのプラットフォーム「Steam」を基盤とし、プレイや更新が柔軟にできる仕組みが取り入れられたのが特徴である。他にも以下の要素が改良されている。
- シナリオのエラーの発見しやすさの向上
- 物理エンジンを改良し、連結器の引張圧縮を再現
- 蒸気機関車の煙の動きを改良
- 各車両に車両番号を個別に指定可能に
- ドイツの信号システムを大幅改良
- RailWorks独自の路線・車両の追加
- 膨大な手間と時間を掛けた公式Wiki、マニュアルの作成
情報元: RSC公式