Sherman Hill

Last-modified: 2020-09-16 (水) 18:25:59

目次

基本情報

アドオン名Sherman Hill Route Add-On
アメリカ
開発元Dovetail Games
軌間1,435mm
電化方式非電化
時代設定現代
原点座標北緯41.1316度 西経104.814度(Googleマップ
価格1,980円
発売日2012年10月2日
販売先Steam

路線解説

実物紹介

ワイオミング州のシャイアンとララミーを結ぶ、ユニオン・パシフィック鉄道の大陸横断路線の一部。シャーマンでは大陸横断鉄道の最高地点を越える。

1868年に最初のルートが単線で開通。標高8247フィートで丘を越えた。後に複線化による輸送力向上が実施されている。勾配を克服するため、本線に加えて勾配緩和を目的とした複数の迂回線が敷設されている。

この区間に特化した急勾配用機関車も多数開発された。蒸気機関車ではビッグボーイとチャレンジャー、無煙化後は出力8500馬力のガスタービン機関車、DDA40Xディーゼル機関車がその例として知られる。

現在は旅客列車は走らず、貨物列車のみ。1997年まではシカゴからデンバー、シャイアン経由でシアトルへ向かうアムトラックの「パイオニア」号が走っていたが廃止。現時点でワイオミング州を走るアムトラックの列車は存在しない。

収録内容

シャイアン、ララミー間の60マイルを再現。

Train Simulator 2013の付属アドオンとして2012年9月20日に初配信。2012年10月2日に単品アドオンとしての配信が開始された。

2015年にはTrain Simulator 2016で2度目の本体付属アドオンとなった。TS2016ではガスタービン機関車が提供され、貨車やSD70M機関車の音が一新されたほか、RailFanモードのスポットが設置された。

TS Rewardにより、SD60Mアドオンも統合された。TS2017移行後はこのアドオン単独でガスタービン機、SD60Mも一括で入手可能である。

沿線概況

沿線一体は荒野が広がる。山がちな地形ではないため比較的直線も多く、速度は出せる。

起点のシャイアンはワイオミング州の州都かつ州最大の都市だが、人口は5万3千人と多くない。西部開拓の拠点であるとともにユニオン・パシフィック鉄道の開通により発展した鉄道の町でもある。

シャイアンには機関車整備場があり、鉄道博物館には蒸気機関車も保存されている。

シャーマンでは、現在の大陸横断鉄道の最高地点を標高8015フィートで越える。

終点のララミーも、同じく鉄道の開通で発展した町である。

基本収録車両

ES44AC

GE製の本線用ディーゼル機関車。2005年実施の排出ガス規制に適応したエンジンを採用した「エボリューション・シリーズ」の一員として量産中。

大陸横断コンテナ列車から自動車や石炭など、幅広い列車を牽引している。

Rail Simulator以来のES44ACの従来のモデルとテクスチャが一新され、ユニオン・パシフィック鉄道の現行塗装を再現、側面に大きな星条旗と「Building America」のモットーが入った。台枠部のラインも従来の赤に代わって黄色となった。

SD40-2

EMD製の本線用ディーゼル機関車。SD40改良型として1972年から1986年まで4000両近くが製造された「Dash 2」シリーズのベストセラー機。出力は3000馬力で16気筒エンジンを積み、6動軸で駆動する。

信頼性の高さが買われて全米各地の鉄道会社に納入され、UP鉄道でも600両近くを導入した。後継機の登場で補機や支線中心になりつつあるが、多数が現役である。

TSではユニオン・パシフィック鉄道の標準塗装を収録。従来と比較してテクスチャに大きな変化はない。

SD70M

EMD製の本線用ディーゼル機関車。Mは運転台の幅が広いコンフォートキャブを表す。GEのDash 9と同時期の車両である。

SW10

EMD製の入換用ディーゼル機関車。1950年代登場のEMD製のSW7、SW9、TR5Aの各型を1978年に更新改造して登場した。1990年代に大手鉄道からは引退したが、中小私鉄に移籍している。

ユニオン・パシフィック鉄道では1両が残り、シャイアンの操車場で入換に使用されている。

貨車

ユニオン・パシフィック鉄道の貨車を多数収録。

追加収録車両

Union Pacific Gas Turbine

出力8500馬力のガスタービン機関車。運転台のある補助ディーゼル機関搭載車、ガスタービンエンジン搭載車、炭水車転用の燃料タンク車の3両を組んで運用された。

1950年代にビッグボーイなど大出力蒸気機関車の代替機として開発されたが、騒音が非常に大きく燃料消費の効率が良くないことから、1970年代にはディーゼル機関車に置き換わる形で引退した。

後継はGEのU50とU50C、EMDのDD35とDD35A、ならびにDDA40X、アルコのC855が製造されたが、いずれも短期間で引退している。

TS2016本体に収録後、TS2017移行の際に標準収録。

詳細はUnion Pacific Gas Turbineの単独ページで解説する。

Union Pacific SD60M

当初は単品アドオン、TS2016のTS RewardsでTS2016本体に付属、TS2017移行後に路線アドオンに収録。

詳細はUnion Pacific SD60Mの単独ページで解説する。

貨車

TS2017移行時にTS Rewardsの車両も追加された。

シナリオ

当初の基本パックで6件を収録。

  • Introduction to Sherman Hill
  • Welcome to Cheyenne
  • Granite via Wycon
  • Running the #3 Track
  • The Midnight Magnet
  • Arrival of the Thunderheads

Introduction to Sherman Hill

ララミーシャイアンまで、ES44AC機関車牽引のコンテナ貨物列車で2号線路(Track #2)を習熟運転する。同乗する機関士から、路線の歴史についての説明が度々入る。

  • 種別:Standard

Welcome to Cheyenne

入換機のSW10機関車96号を運転し、シャイアンの操車場を巡ってポイント・転車台の操作、貨車との連結解放、機関車への燃料補給などを行う。

  • 種別:Standard

Granite via Wycon

シャイアンから数両のホッパ貨車を連結して出発し、郊外の化学工場(Wycon)で切り離して別のタンク貨車と連結、この貨車を牽引してグラニットの引込線へ向かう。

引込線のループで停車中の無蓋貨車に自列車をバックさせて連結すると、シナリオが完了する。

  • 種別:Standard・Career

Running the #3 Track

重量物を積んだ貨物列車用として、勾配の緩い3番線路(Track #3)経由で運転される。シャイアンからララミーまで、SD70M機関車が牽引する自動車輸送列車で勾配緩和ルートを運転する。

  • 種別:Standard・Career

The Midnight Magnet

夜のシャイアンで貨車の入換を行い、ララミー方面へ向かう臨時の夜行貨物列車を仕立てることに。深夜の道中には沿線で警察が来るような事件も起きたりするなど、道中に様々な出来事が起こる。

  • 種別:Standard・Career

Arrival of the Thunderheads

ララミーからシャイアン方面行きの貨物列車を運転中、列車の進む先で暴風雨に見舞われるとの情報が入る。

道中の前半に雲行きが怪しくなり、中盤には大雨と雷を伴う暴風雨になる。終盤までこの悪天候は続くが、シャイアンの操車場に着く直前になって快晴に戻る。

  • 種別:Standard・Career

別売アドオン

Union Pacific Big Boy
全長40mで世界最大の蒸気機関車。
Union Pacific Challenger
全長37mの大型蒸気機関車。3985号機が動態保存。
Union Pacific SD45?
SD40の高出力版で、20気筒エンジン搭載。SD40よりデッキが狭く、機関部が後ろに長く伸びている。UPでは50両投入。複合輸送やばら荷など、特定物資の輸送列車を中心に用いられた。
運転室の扉開閉、前照灯の点灯パターン、ほか多数のギミックを実装する。
SD40-2 Independence
星条旗モチーフの特別塗装に塗られたSD40-2の3300号機。
Union Pacific DDA40X Centennial
世界最大のディーゼル機関車、愛称は「センティニアル」。
Union Pacific FEF-3?
UP鉄道が最後に導入した蒸気機関車。車輪配置4-6-4を持つFEF系列の最終形。844号機は一度も廃車されず、現在は観光列車の牽引で活躍中。
Union Pacific GP30?
EMDの2250馬力級ディーゼル機。1950年代末の無煙化過渡期の開発競争における、GEのU25Bの対抗機種。低出力だが高信頼で948両を受注、UPは111両を導入。運転台屋根のコブが特徴的。運転台のないBユニットあり。古めの貨車も付属。