ラムスデン伯爵領

Last-modified: 2012-05-15 (火) 15:42:37
基都ルオルミエ
地域ベルセリア
属性学問の門
領主ミシェル・ローテイル・ラムスデン伯
宗教聖教
紋章青薔薇が絡むエストック
裏紋章
(紋章旗の裏打ち)
寄り添いあうリコリスと白いミーノット
主要種族人間

概要

地理

ベルセリア地方にしては珍しく山林地帯を多く含む地域。
近年では活発な火山活動や隕石の落着に悩まされている。

現代ラムスデン史

  • 神聖暦122年
    度重なる噴火・隕石落着によって舞い上げられた粉塵で光が遮られ、そのために大規模な飢饉が発生。

領地

ルオルミエ

基都ルオルミエ(千の顔を持つ月)
ラムスデン伯爵本家ローテイル家の本拠であるルオルミエ城とそれを中心とした都市部で構成されている。

  • ミシェル博覧館
    当代のミシェルが集めた奇物や書物等が収められている。
    閲覧は自由。
    実を言うとミシェルは集めるだけ集めてそのあとの事にはあまり関心が無かったりするので、民の教導にイカれている叔父の説得により博覧館へ収蔵・開示されることになった。

アブノーテル

支都アブノーテル(白き鋼)
伯爵領西部の中心都市(街)
ラムスデン伯爵家分家エントレイン家の本拠がある。
鉱業と金属加工業が盛ん
ここの鉱山ではクミロムという極めて錆びにくい金属を産出し、手術刀等によく用いられている。
かつて人体を弄ることにイカれたラムスデンの者がおり、その者のせいで人体にどう手を入れれば怪我・疾病を処理できるかの術が発達してしまった。
そのお陰で医術院(医術専門の教育施設)が存在する。

軍事

スコップ

たまにラムスデンの物を魅了する素敵な道具、現在ではエスク・アイランド・ラムスデンがイカれてる。
掘ってよし、抉ってよし、殴ってよし、斬ってよし、突いてよし、防いでよし、すべてによし、すげえよし
数代に渡って昇華されたラムスデンのスコップは岩すらも易々と抉り取り、その製法は門外不出となっている。

  • 特殊スコップ
    ラムスデンの特別なスコップ。
    何が特別なのかは知らない。
    • シールドスコップ
      防衛用のとても幅広で大きいスコップ。
      地面に突き刺して使う。
      柄の部分にスコップを支える補助シャフトを接続できるようになっている。
  • ダートスコップ(ダート)
    投擲用スコップ。
    小型で刃先の方に重心が寄っている。
    基本的に扁平なものが多いが、刃の脇部分が反っているものもある。
  • ピッチスコップ(ピッチ)
    破砕用スコップ。
    文字通り物を砕く(というか割る)ためのスコップ。
    全体的に細長な形状で、柄から刃先にかけて一本のシャフトが通されている。
    このシャフトは刃先部分のところからわずかにはみ出て、はみ出している部分は釘のような形状になっている。
    金槌などで力を加えやすいよう、柄の終端部が鑿の終端部とほぼ同じ形状となっているのも特徴である。
    スペードスコップのような反り返しは無い。
  • ホウスコップ
    鋤鍬スコップの一種。
    踏み鋤スコップと異なりこれは実際に鍬のように柄と直角に刃が付いている。
    鍬との違いはその刃の部分が反っており浅底皿のような形状になっている点である。
  • アクススコップ
    戦闘用スコップ。
    実際に刃がついており、柄の部分も金属でできている。
    剣撃を受けられるように持ち手部分の周囲に保護用の鍔が付いているのも特徴の一つである。

エクス様より

諸君 私はスコップが好きだ
諸君 私はスコップが好きだ
諸君 私はスコップが大好きだ

石炭用スコップが好きだ
雪かき用スコップが好きだ
ホウスコップが好きだ
シールドスコップが好きだ
円柱スコップが好きだ
アイススコップが好きだ
ピッチスコップが好きだ
ダートスコップが好きだ
アクススコップが好きだ

平原で 街道で
戦場で 草原で
凍土で 砂漠で
水中で 空中で
泥中で 湿原で

この地上で使われる ありとあらゆるスコップが大好きだ

戦列をならべた鉱夫のスコップが 汗と共に山を掘り崩すのが好きだ
地中深く掘り上げられた鉱石が ピッチで中を暴かれた時など心がおどる

騎士団の操る特殊練鋼のアクススコップが 敵歩兵を撃滅するのが好きだ
悲鳴を上げて 燃えさかる砦から飛び出してきた敵兵を
ダートで薙ぎ掃った時など胸がすくような気持ちだった

刃先をそろえた歩兵の横隊が 敵の砦を蹂躙するのが好きだ
恐慌状態の新兵が 既に息絶えた敵兵を 何度も何度も突き抉っている様など感動すら覚える

(推敲中)

諸君 私はスコップを 神器の様なスコップを望んでいる
諸君 私に付き従う大隊戦友諸君
君達は一体 何を望んでいる?

更なるスコップを望むか?
情け容赦のない 糞の様なスコップを望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界の山を崩す 嵐の様なスコップを望むか?

 「 スコップ!! スコップ!! スコップ!! 」

よろしい  ならばスコップだ

我々は満身の力をこめて今まさに振り下ろさんとするスコップだ
だがこの暗い穴の底で半世紀もの間 堪え続けてきた我々に ただのスコップでは もはや足りない!!

新スコップを!! 一心不乱の新スコップを!!

我らはわずかに一個大隊 千人に満たぬ敗残兵にすぎない
だが諸君は 一騎当千の古強者だと私は信仰している
ならば我らは 諸君と私で総兵力100万と1人の鉱夫団となる

我々を地底の彼方へと追いやり 眠りこけている連中を叩き起こそう
髪の毛をつかんで引きずり降ろし 眼を開けさせ思い出させよう
連中に恐怖の味を思い出させてやる
連中に我々の採掘の音を思い出させてやる

天と地のはざまには 奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる

一千人の鉱夫の戦闘団で
世界を掘り尽くしてやる

人物

  • ミシェル・ローテイル・ラムスデン
    ラムスデン伯爵家の当代。
    蒐集家、収書家。
    珍奇な物や書物を集めることに比較的人生を捧げている。
    当代になったのもその地位を利用した方が都合が良いからという動機と、他になろうとする者がいなかったという単純明快な原因による。

ラムスデン家の狂軌

ラムスデン家の者はだいたいどこかがイカレている事で(特に地元の者には)知られている。
ひたすら幻を描き続けた者、ひたすら剣を振るい続けた者、ひたすら民を教導し続けた者、ひたすらラムスデン家の狂気を否定しようとし続けた者。
イカレた彼らは自分たちの為したい道をただひたすら狂ったように辿り続け、そのために当代の地位を押し付け合うことも全く珍しくない。
イカレたラムスデン家の者のお陰で、領内が随分と色彩豊かな土地になったことは言うまでもない。

ラムスデン家の家宝(?)

  • 赤い絵本
    通称DDD
    表紙裏に隠して刻まれている「ディック、ディック、ディック。さぁ、君を探しに出かけよう。」という秘文から。
    いつからあるのか分からない、いくつかの民話・逸話を納めた赤い絵本。
    ただし、それらはかつて語られた、もしくはもう語る者のいない話らしい。
    たまに話が増えてるとか言われている。
    一番新しく増えた話は「ある灯台守たちの話」だとかいつか誰かが言っていた。

種族

大半は人間だが、たまにいる魔法にイカれたラムスデン家の者が作り出したマガイモノがごくごくわずかに存在している。

マガイモノ

人間のようだけど人間ではない、そんな種族。
ラムスデンでマガイモノというとラムスデン家の者が(魔法的な手法で、もしくは異常な交配実験などで)作り出した者たちの事を指す。

  • 書霊
    書物を核にして作られたスピリット・ゴーレムの一種
    結構昔に作った者がいたきりではあったが、最近になって「書物の管理人にちょうどいいから」という理由で当時の手法を紐解きまた少し作り出された種族。
    博覧館や書斎の整理などのために十数名ほどが存在している。
    見かけはほぼ人間と変わらないが火を怖れる。
    また食物を要するが肉食などはせず、黒墨やインク、絵具などを好んで摂食するというよくわからない性質がある。
    水は別に恐れない。

文化

ラムスデン特有の文化等

芸術魔法(ミューゼス)

とあるイカレたラムスデンの芸術家兼魔術師が何を思ったのか少なくない魔術師、芸術家などを集め、数十年の歳月をかけて作り出した魔術体系群
書物や杖の代わりに絵画や音楽、彫刻などを発動体として用いるものとされている。
曰く『芸術のような魔法を!』だそうである。
現在、音楽魔法(ヒュムノス)絵画魔法(トロンプ)の二種類が開発されている。
どちらも一般的な魔術体系に比べて利便性も実行難易度も影響力も著しく劣っているが、マナレベルが低くともある程度までの発効が可能で魔力的実施難易度が低く、また魔術効果の持続性が高いのも特徴である。

音楽魔法(ヒュムノス)

音楽を媒介とする魔術法
歌による歌唱でも楽器による演奏でも構わない。
歌い方・演奏の仕方とマナの載せ方、それにスコア(楽譜)を知っていればたいていの場合発動できる。
「演奏中に発効するもの」、「演奏完了後に発効するもの」の二種類がある。
基本的には演奏中に効果を発揮する魔術である。
独奏(ソロ)でも奏でることは可能だが、基本的には重奏(アンサンブル)で奏でられる。
演奏中に奏者が減ったり増えたり入れ替わったりしても術式自体には問題はない、強度は上下するが。
この魔術特有のものとして「残響」という現象があり同じ場所、同じ音楽魔法を幾度も幾度も繰り返すことで場所に染み付くというものである。
魔術効果としては気分高揚、鎮静、軽度の意識誘導(人払い等)、不安感の解消、モンスター避け等々がある。
勿論「少し気分が良くなる」とか、「落ち着く」、とか熊除けの鈴と同程度の効果ぐらいしかない。
「どうせあの家の事だからもっとまずい物も作っただろう、例えば「誰かを当主になりたがらせる唄」とか」などと地元の者はたまにいう。
攻撃魔法などは全くない。
聖教の聖歌や賛歌をベースとし、下級の退魔魔術を模倣した福音歌(ゴスペル)というものも作られており、これは地元(伯爵領内)の教会へ演奏法・発効法一式が寄付されている。

絵画魔法(トロンプ)

絵画を媒介とする魔術法
色彩、意匠、配置などを用いて術式を描くもので札を用いる種類の魔術体系に比較的近い。
描き方、マナの載せ方、要素の意味を知っていればたいていの場合発動できるが描き方やマナの載せ方で個人差(ムラ)が出やすい。
どちらかというと描き方のほうで挫折する者が少なくなく、術者は少ない。
基本的に「描かれてから」、「絵が損なわれるまで」の間発効し続ける。
実際にはある程度の年月が過ぎると効果が失われてしまうが、うまくマナが載せられていれば実際に「絵が損なわれるまで」は一応発効し続けられる。
魔術効果としては体感温度の上昇・下降、特定条件がそろった場合の何らかのアクション、軽い幻聴(さざ波の音や風の音等)などがある。
一応攻撃可能な場合もあるが、それは基本的に特定条件がそろった際に所定の場所へ火球を出現させる、盥を降らせる、なんか花瓶が倒れてくる、バナナの皮など受動的な物がほとんどで、能動的な攻撃は不可能である。
泥棒除けに使われていたりする。
絵の動く絵も作れるらしいが生命の創造に当たらないかで若干検討が行われ、その後当事者の一人が「ラムスデン(イカレ)がいまさら何を言ってる」と言い放って作ってしまったらしい。
現在数枚だけ存在するらしい。