SU-76M

Last-modified: 2021-08-23 (月) 02:26:48

Tier4 ソ連 駆逐戦車

SU76M_0-min.PNG
↑ 57 mm ZiS-8S
初期状態。
SU76M_1-min.PNG
↑ 76 mm ZiS-3
SU-76Mの史実装備。
SU76M_2-min.PNG
↑ 57 mm ZiS-2
最終状態。個性的な防楯形状が目を引く。

SU-76時代(v0.9.9以前)

SU-76 初期状態.jpg
初期状態
SU-76 zis3-zis2.jpg
76 mm ZiS-3(左)と57 mm ZiS-2(右)

スペック(v1.10.0)

車体

耐久値405
車体装甲厚(mm)25/15/15
最高速度(前/後)(km/h)48/12
重量(初期/最終)(t)9.95/10.41
実用出力重量比(hp/t)16.32
主砲旋回速度(°/s)44
視界範囲(m)310
本体価格(Cr)135,500
修理費(Cr)
超信地旋回
 

武装

名称発射速度(rpm)弾種平均貫通力(mm)平均攻撃力AP弾DPM精度(m)照準時間(s)弾速(m/s)総弾数弾薬費(Cr)重量(kg)俯仰角
57 mm ZiS-8S23.08AP
APCR
HE
75
112
29
75
75
95
1,7310.411.7850
1,063
850
12035
2,000
24
400-5°/+15°
76 mm ZiS-314.63AP
APCR
HE
78
120
38
110
110
156
1,6100.432.3662
828
662
9556
2,400
56
1,255
57 mm ZiS-218.75AP
APCR
HE
112
189
29
85
85
95
1,5940.341.7990
1,238
1,090
11056
2,800
28
850
 

エンジン

名称馬力(hp)引火確率(%)重量(kg)
GAZ-20314020550
M-8017020550
 

履帯

名称積載量(t)旋回速度(°/s)重量(kg)
SU-7610.8383,000
SU-76M13.5423,000
 

無線機

名称通信範囲(m)重量(kg)
9R32580
9RM525100
 

乗員

1Commander2Gunner3Driver4Loader(Radio Operator)
 

拡張パーツ

改良型換気装置×装填棒×砲垂直安定装置×改良型旋回機構×改良型照準器×追加グローサーClass3
改良型無線機×車長用視覚システム×改良型モジュール構造×改良型装甲材Class3内張り装甲×
 

隠蔽性

非発砲発砲時
静止時22.52%6.3%
移動時13.51%3.78%
 

派生車両

派生元T-70(LT/3,900)
派生先SU-85(TD/12,500) / SU-122A(SPG/12,570)
 

射界

射界左15°/右15°
 

開発ツリー

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57 mm ZiS-8S
(初期/22,910)

76 mm ZiS-3
(2,600/34,840)
SU-85
(12,500/414,000)

57 mm ZiS-2
(4,000/62,210)
9R
(初期/1,980)
9RM
(4,040/24,240)
SU-122A
(12,570/385,000)
GAZ-203
(200/3,830)
M-80
(240/4,130)
SU-76
(初期/1,160)
SU-76M
(920/3,460)
 

車両に関する変更履歴

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v0.9.6視認範囲を350mから290mに変更
v0.9.10HDモデル化
車両名をSU-76からSU-76Mに変更
v0.9.18派生元車輌からT-70を削除
v1.9.0車輌Tierを3から4に変更
車輌の価格を35,500Crから135,500Crに変更
SU-76サスペンションの価格を580Crから1,160Crに変更
SU-76Mサスペンションの価格を1,730Crから3,460Crに変更
SU-76Mサスペンションの研究に必要なEXPを320から920に変更
SU-76サスペンションの移動・車体旋回に伴う照準拡散を12%ダウン
SU-76Mサスペンションの移動・車体旋回に伴う照準拡散を17%ダウン
57 mm ZiS-2の主砲旋回に伴う照準拡散を38%ダウン
57 mm ZiS-2の照準時間を2.3秒から1.7秒に変更
57 mm ZiS-2の総弾数を72発から110発に変更
57 mm ZiS-8Sの総弾数を80発から120発に変更
76 mm ZiS-3の総弾数を60発から95発に変更
修理費用を49%ダウン
収益性を18%ダウン
SU-76サスペンションのTierをIIからIIIに変更
SU-76MサスペンションのTierをIIIからIVに変更
M-80エンジンのTierをIIIからIVに変更
HPを155から405に変更
視認範囲を290mから310mに変更
派生元・派生先車輌を変更

解説

  • 概要
    Tier4のソ連駆逐戦車
    大戦中期、T-70の車体をベースに開発・量産された軽自走砲である。
    v1.9.0でTier3からTier4に格上げされ、それに伴い性能が調整された。
     
  • 火力
    これまでTier4までだったマッチングがTier6までに変わったにもかかわらず、搭載できる主砲はTier3時から変更がない。
    後述のとおり、以前は76mm砲を使用する選択肢もあったが、v1.9.0以後は貫通力の問題で57 mm ZiS-2を選択せざるを得ない。が、これはこれで問題を抱えている。
     
    俯角は-5°と劣悪であり、後部戦闘室な事も相俟って地形の影響を受けやすい。
    • 57 mm ZiS-8S
      初期砲。
      DPMは3種類の主砲の中で最も高いが、Tier4駆逐戦車として通用する火力ではない。
    • 76 mm ZiS-3
      SU-76Mの史実砲。
      3種類の主砲の中では単発火力110と最も高く、火力重視の主砲。しかし、貫通力が初期砲と大差なく同格中戦車レベルであるため、やはりこの砲もTier4駆逐戦車としては厳しい。
      なお、重量が他2種の砲とは違い1,000kgを超えているため、エンジン馬力の小さい本車では出力重量比に影響が出て加速が鈍くなってしまうという欠点もある。また、初期履帯で載せるとエンジンしか換装できず、皮膜レンズ以外の拡張パーツは載せられない。
    • 57 mm ZiS-2
      互換性は無いが、T-34等の57 mm ZiS-4と同様の性能である。
      高い貫通力とソ連らしからぬ高精度で格上の重装甲車輌にも対応しやすい。
      一方で単発火力は85と低く、それでいて発射速度に優れているわけでもないのでDPMも低い。
      何より問題なのは同格となった中戦車のT-28でも同等の砲(上述のZiS-4)を搭載でき、なおかつDPMはT-28に負けていること。
      さすがに照準性能は本車が上だが、旋回砲塔と高い機動力で柔軟に運用できるT-28に総合的に勝っているかと言うと頷くことはできないだろう。
      とはいえ、幸い照準性能・精度・弾速・貫通力のどれも優れており、一発一発をしっかり貫通させていけば他の同格駆逐戦車に負けない活躍をすることも可能だ。
       
  • 装甲
    車体に限れば正面でどうにか機関砲を防げるが、戦闘室が極端に薄く頼れるものとは言えない。駆逐戦車らしく被弾しない位置取りが重要である。
     
  • 機動性
    初期状態ではやや低く、移動にも旋回にも時間を取られる。だがエンジンを換装すると見違えるような機動力を得ることができる。
    旋回も速く、快速車両の対処にはそれほど困ることはないだろう。
    v0.9.18のツリー変更によりT-70から開発はできなくなっていたが、v1.9.0で再びT-70からの開発となったため、最終エンジンをT-70で開発してあれば乗り出しは楽になる。幸い履帯を開発せずともエンジンを載せ替えることが可能。
     
  • その他
    隠蔽性は駆逐戦車らしく優秀であり、視認範囲も310mとTier4駆逐戦車相応。
    できればスキルや塗装、拡張パーツで強化しておきたい。
     
  • 総論
    優れた機動力と隠蔽性が強みの駆逐戦車であり、駆逐戦車の基本である「見つからない・撃たれない」立ち回りで輝く車輌。
    しかしオープントップで薄い戦闘室あるが故、榴弾や機関砲に対しては致命的に弱く、特に自走砲の標的になりやすい。
    耐久値も駆逐戦車のお約束で低めに設定されているため、敵の視認範囲や射線を意識しながら地形や茂みを利用する防御面の立ち回りを覚えていこう。

    駆逐戦車の生命線である砲性能がほぼ据え置きのままTier4に格上げされたため、SU-85Bや10榴持ちといった強力な同格TDにはやや見劣りするのが現状。
    幸い狙撃は難なくこなせるので、継続的に相手を撃てる状況にして戦果を挙げていきたい。

史実

詳細

SU-76M.jpg
(SU-76Mの後期生産型。Bovington戦車博物館にて。)
第2次世界大戦がはじまった時点で、ソ連軍は戦車を支援・補完する車両をほとんど配備していなかった。これはトハチェフスキー元帥などの機械化推進グループが途半ばでスターリンの粛清により一掃されてしまい、改革が中途半端に終わったためで、歩兵支援車や自走砲としてAT-1SU-5などが開発されていたものの、いずれも試作または小数生産に終わっており、ソ連軍は戦車のみ極端に多いという偏った構成になっていた。
そのためこと歩兵部隊と緊密に連携する機動火力が存在せず、冬戦争や独ソ戦緒戦で歩兵部隊が大きな損害を被る要因となった。独ソ戦直前にはT-20「コモソーレツ」牽引車に57mm ZiS-2を搭載したZiS-30が開発されたほか、ドイツ軍の攻撃にさらされたレニングラードではT-26の車体に76mm howitzer mod.1927を搭載するSU-26が製造されたが、いずれも小数生産にとどまり、歩兵部隊全体の火力向上には至らなかった。
1941年冬のモスクワ攻防戦でドイツ軍の攻勢を跳ね返し、ようやく一息ついたソ連軍は、ドイツ軍の三号突撃砲を参考に歩兵支援車両を開発することとし、軽・中・重の支援自走砲の開発が始まった。その中でも76.2mm砲を搭載する軽自走砲の開発は1942年3月より開始され、T-60軽戦車ベース、生産が開始されたばかりのT-70軽戦車ベース、そして新造車台ベースの三種類が開発されたが、最終的に車内スペースとコストの問題からT-70軽戦車ベースの車両が採用された。これがSU-76である。

 

SU-76の車体の基本構造はT-70と同一で、トーションバーサスペンションを採用し、二基のエンジンとトランスミッションにより駆動され、操縦手は二つのエンジンの間に座っていた。76mm ZiS-3を搭載する戦闘室は車体後方に密閉形式で設けられていた。
SU-76は1942年末から1943年夏までに約550両が生産されて、同じ自走砲プロジェクトで開発された「中自走砲」SU-122や「重自走砲」SU-152とともにツィタデレ作戦に投入され、支援車両としての有用性を証明したが、一方で複数のエンジンユニットは整備性を低下させ、また密閉式の戦闘室は、エンジン出力が低くベンチレーターが搭載できないこともあって、砲煙の排気が難しいといった課題も発見された。
そのため、ちょうどベース車両であるT-70がT-70Mへと改良されたこともあり、それに合わせて独自の改良も加えたSU-76Mが開発された。ゲームに登場する車両はこのSU-76Mである。

 

SU-76Mは、T-70Mと同様、それまで別々に配置されていたエンジンを串型に連結し、これにトランスミッションを付けたGAZ-203をパワープラントとして搭載していた。これにより整備性が向上したほか、SU-76との外見上の識別点として車体前面にあるトランスミッションの点検ハッチが片側一つになっている。また、戦闘室は作業性や歩兵との連絡を考えてオープントップとされた。
これらの改修により生産性や整備性、戦闘効率が向上したものの、SU-76の段階からエンジンとの間に完全な隔壁を持たない操縦手にとって夏場は地獄であり、またオープントップの戦闘室は市街戦などで歩兵からの近接攻撃を受けやすい上に冬には非常に寒く、乗員からは「スーカ(メス犬)」というよろしくないあだ名を頂戴していた。

 

SU-76Mは1943年より生産が開始され、戦争中に約11000両、戦後も含めると約16000両が生産された。これはソ連において大戦中に生産された自走砲としては最多の数であり、SU-122とともに歩兵師団を支援する独立自走砲連隊・旅団に編制されたほか、1944年末からは歩兵師団内に自走砲大隊として配属されるようになった。
前面25mmの貧弱な装甲とオープントップの戦闘室のため防御力が低く、76mm ZiS-3は大戦後期にはやや火力不足だったが、開発コンセプト通り歩兵部隊の火力を強化し、これを緊密に支援する車両として大戦後半を戦い抜き、ソ連軍の火力強化に大きく貢献した。戦後はソ連の同盟国に供与されて、朝鮮戦争ではT-34-85とともに朝鮮人民軍のもとで戦った。
バリエーションとしては、SU-76Mをベースに37mm対空砲を搭載した対空自走砲ZSU-37が小数生産されたほか、SU-85Bを含む各種改良型が試作された。

 

参考資料
「ソ連自走砲SU-76」古是三春『GROUND POWER』2007年10月号
「SU-76自走砲」古是三春『PANZER』2011年3月号
http://ja.wikipedia.org/wiki/SU-76_%28%E8%87%AA%E8%B5%B0%E7%A0%B2%29
http://combat1.sakura.ne.jp/SU-76.htm

 

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