Tier 9 ソビエト連邦 自走砲
スペック
車体
HP | 1230 |
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車体装甲厚(mm) | 60/60/60 |
最高速度(km/h) | 35 |
重量/最大積載量(t) | 54.76/55.5 |
本体価格(シルバー) | 3,700,000 |
詳細
パッケージ名 | エンジン | 主砲 | 履帯 | 砲塔 | HP | 通信機 | |
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出力 | 下記参照 | 車体旋回速度 | 砲塔装甲 | 通信範囲 | |||
出力重量比 | 地形抵抗 | 旋回速度 | 視認範囲 | ||||
初期状態 | M-17F | 152 mm BR-2 | 212A | 212A | 1230 | 10R | |
700 | 16 / [14.00] | --/--/-- | 360 | ||||
12.76 | 1.4/1.6/2.7 | 16 | 320 | ||||
203 mm B-4開発時 | V-2K forced | 203 mm B-4 | 212A enhanced | 212A | 1230 | 12RT | |
850 | 18 / [19.07] | --/--/-- | 625 | ||||
15.60 | 1.3/1.5/2.5 | 18 | 320 |
※車体旋回速度の実質値は通常地形、操縦手熟練度100%で計算。スキル及び超信地旋回の可否は考慮していません。
主砲性能 | ||||||||||||
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名称 | 弾種 | 弾代 | 貫通 | ダメージ | 爆発範囲 | 発射速度 | 照準時間 | 精度 | 総弾数 | 最高角 最伏角 | 射程 | |
152 mm BR-2 | HE AP HE | 1,120 12G 13G | 88 246 90 | 570 450 570 | 3.66 -- 5.11 | 5.04 | 5.50 | 0.62 ? 2.08 | 57 | +45 -1 | ? | |
203 mm B-4 | HE AP HE | 1,910 1,845 20G | 102 260 102 | 1,170 870 1,170 | 6.07 -- 8.49 | 2.80 | 6.00 | 0.74 ? 1.78 | 40 | +45 -1 | ? |
※先頭のセルの色は対応するパッケージの色となります。
解説
- 概要
Tier9ソ連自走砲。
武装はSU-14-2から変化しないが、どちらの砲も発射速度/携行弾数の向上・僅かな精度の改善により、バランス型の自走砲となっている。ただ射界は変わらないため注意。 - 火力
- 152 mm BR-2
Tier7から使い続ける砲。もはや扱いは慣れたものだろう。
精度や照準時間が更に向上し、精度は自走砲の中でもトップクラス。
しかし単発火力の低さが致命的な欠点であり、天板ぶち抜き以外はダメージにならない。
早急な交換が望ましいが、あえて使うのであれば発射速度と精度を活かした弾幕戦法をとろう。
スキルやパーツで補強すれば装填速度は10秒を切り、特にハルダウン戦法を取る中戦車にとってはいくらダメージが低いといっても半端じゃないプレッシャーとなる。
もっとも上記はあえて使うのであればの話であり、基本的には使わずにさっさと最終砲に変えた方がいい。 - 203 mm B-4
こちらもTier7から使い続ける砲。
これまでの欠点であった装填速度、精度が改善し、総合的な火力はTier9自走砲の中でも高い部類に入る。しかし単発火力は据え置きであり、射界の狭さという欠点もそのままである。これまでのような単発火力に頼った戦い方では戦果を上げることは難しいだろう。
他国自走砲と渡り合うためには、改善した機動力を活かし積極的に陣地転換をおこなったり、チャンスを逃さずAPを撃つ必要がある。
ただし、AP貫通は260mmで、HTを正面から貫通させるには少々不安。普段より近めの距離と側面を取ることが重要であり、陣地転換とセットで運用したい。
- 152 mm BR-2
- 装甲
全体の装甲厚はSU-14-2から多少強化され、HPも増加している。
防盾だけは同格HTやTDのAPも防いでくれる可能性があるが、基本的にアテに出来ない物と考えておこう。 - 機動性
初期状態では前身と大差ないが改良エンジンに乗せ換えれば格段に向上し、足回りに関してはSU-14-2に比べて大きく改善されて大胆な陣地転換も可能なほど引き上げられている。
開発が完了すれば平地での前進速度が35km程度まで出る上に登坂力も上がる為、移動に関してストレスを感じる事は少なくなったと言えるだろう。
一方で旋回速度にはさほど変化が無い為、急な旋回行動は依然として苦手なままである。射撃ポジションの変更の際には早めの判断をしていきたい。 - 総論
射界の狭さは相変わらずだが、必要十分な火力と機動力の改善でかなり扱いやすい車両となっている。
威力は据え置きで優位性は無くなったものの決して低い部類ではなく、重戦車であっても無視できないダメージソースとなり、軽装甲の車両には致命傷となりうる。
これまでに培った相手の進路予測を活用し、機動力によって幅広い射点確保を行うことで活躍の場を広げられるだろう。
陣地転換やAP運用といった経験は、次のObject 261で活かすことが出来る。(ただし弾道特性の違いにより、射撃地点がそのまま流用できるわけではない)
史実
オブイェークト212はSU-212ともいいます。
車体ベースには、KV-1と共にフィンランドとの冬戦争で試験運用に投入されたSMKが使用されています。
1939年4月30日にSMKの試作車が完成、同じ多砲塔のT-100重戦車や、後に正式採用されるKV-1戦車と共に第20重戦車旅団第90戦車大隊に配備されてフィンランドとの戦争に投入されたのですが、SMKは運悪く雪だまりにはまった上、地雷または収束爆薬攻撃で誘導輪と履帯を破壊されて動けなくなったそうです。
機甲局総監D.G.パブロフの指令により、ソ連軍がT-100で牽引しようとしましたが、航空機用の850馬力GAM-34-8Tガソリンエンジンをもってしても、全長8.75m、全幅3.36m、全高3.35m、重量55tの車体は重すぎて無理でした(T-100の重量は重量58t)、このため、ソ連軍はSMKを放棄して撤収してしまいます。
そこで、ソ連軍の兵器を色々鹵獲して運用してきたフィンランド軍がこれを鹵獲しようとしましたが、ソ連軍の同じく牽引に失敗、さしものフィンランド軍もこれには諦めて撤収を余儀なくされました、SMKはソ連・フィンランド双方共に回収できずに、2ヶ月後も放置されましたが、その間、フィンランド軍が撃破の証拠品としてハッチだけは外して持ち帰っています。
結局、ソ連軍が3ヶ月後に6両のT-28で牽引して回収しました。
しかし、今度はこれを運ぶ貨車が無く、バーナーで切断してなんとか運んだのですが、持ち帰ってみると、KV-1の正式採用によりSMKの採用が見送られたので、組み立ての必要が無くなりそのまま放置されます。
しかし、今度はこれを組み立て直して自走砲にする計画が立てられました、152mmB-10艦載砲を搭載する予定で、1940年からオブイェークト212として開発計画がスタートされましたが、ドイツ軍が対ソ侵攻のバルバロッサ作戦を開始したため、工場や技術者の疎開が命じられて、計画は中止されました。
そのため、オブイェークト212は設計図のみで、SMKの車体も組み立てを行われずに戦後にスクラップとして処理されてしまいました。
さて、時間は少し巻き戻りますが、SMKの回収に失敗したフィンランド軍からドイツ軍部へ、この戦車の情報が持ち帰ったハッチと共にもたらされたのですが、尾ひれが付いて100t戦車とか、T-35C多砲塔重戦車とかと勘違いのファイリングをされ、独ソ戦開始後2ヶ月にわたり本戦車に遭遇注意の警告が出ることとなったのでした。
資料によっては、KV-1の車体を利用して、152mmBr-2砲、もしくは、203mmB-4榴弾砲を搭載する自走砲をSU-212の名称で着手しましたが、この計画は試作車制作の前段階で頓挫してしまい、こちらはKV-2を作るきっかけになったとされていて、時代的に近い事からよく混同されることが多いようです。