概要
前作のスナイパーに相当するクラス。遠距離戦用のスナイパーライフルと、近距離戦用のピストルを使い分ける。前作、特にEnemyUnknownでは成長させれば無敵を誇るクラスであったが、今作では過去ほどの強さはない。
スナイパーライフル用のアビリティは強力なものが多いが、命中率が下がる、効果範囲が狭い等、癖が強いものが多い。また全キャラの武装中で唯一移動後に撃ったり監視(ピストルでの射撃や監視は可)できず、初期状態では3発しか弾薬がない。時間制限が厳しいミッションの多い今作では、考えなしに使うと新兵以下の能力しか発揮できない。こういったデメリットを減らすために拡張弾倉(オートローダー)、連射機構、ヘアトリガーなどのアップグレードが特に重要になり、行動としてカウントされないグラップルによる高所の確保も必須事項となる。
一方、ピストルは単発の威力こそ低いが、リロードが一切不要で、1ターンに複数回射撃するアビリティが多数あるのでとどめの一撃に適する。また、サブ武器で唯一特殊弾薬の効果が乗るため、ブルースクリーン弾などと特に相性が良い。
このことから序盤は正直な所お荷物な兵科なので狙撃兵を使いたい場合はピストルのビルドのほうが無難だろう。
- DLCも含め、使用する武器やそのアップグレードによって性能が極端に変化する兵科といえよう。
WotCでは部隊視界持ちの狙撃兵はリーパーがスポッターと視界代わりになるため抜群に相性が良い。またユニークのスナイパーライフルやピストルの存在、武器ダメージの底上げが可能になったことで、ピストルではフェースオフやファンファイアが、スナイパーライフルではヘアトリガーやシリアルキラー等で大化けすることになった。MEC、ゲートキーパーやセクトポッドなど、ピストルを携えた彼らなら楽に始末できる。
基本能力
数値は難易度ベテラン(ノーマル)のもの。
階級 | 新兵 | 一等兵 | 伍長 | 軍曹 | 中尉 | 大尉 | 少佐 | 大佐 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
体力上昇値 | - | +1 | +0 | +1 | +0 | +1 | +0 | +1 |
命中率上昇値 | - | +10 | +4 | +3 | +3 | +2 | +2 | +2 |
合計値(体力,照準) | 5,65 | 6,75 | 6,79 | 7,82 | 7,85 | 8,87 | 8,89 | 9,91 |
メイン武器 | サブ武器 |
---|---|
スナイパーライフル(専用) | ピストル |
アビリティ
階級 | アビリティ名 | 効果 | 備考 | 隠し能力 |
---|---|---|---|---|
一等兵 | 部隊視界 | 味方が視認しており、このユニットから視界が通っている敵に対して、メイン武器で射撃が可能になる。 | 距離に応じて命中率とクリティカル率にペナルティあり。 | × |
伍長 | ロングウォッチ | メイン武器による監視時にも部隊視界が適用される。 | × | |
リターンショット | このユニットが攻撃を受けた場合、1ターンに一度だけピストルによる監視射撃を行う。 | × | ||
軍曹 | デッドアイ | 命中率低下と引き換えに威力が大幅に高い攻撃を行う。クールダウンは2ターン。 | ダメージ1.5倍、最終命中率0.75倍。 | ○ |
ライトニングハンド | ピストルによる射撃を行う。この能力は行動ポイントを消費しない。クールダウンは3ターン。 | × | ||
中尉 | 頭上の死神 | 敵ユニットを高所からメイン武器で殺害した場合、行動ポイントが1回復する。 | ○ | |
クイックドロー | 最初の行動がピストル射撃であった場合、ターンは終了しない。 | 行動ポイントは1消費する。 | × | |
大尉 | キルゾーン | 扇状の範囲を通る、またはアクションを行うすべての敵に対して、弾薬の続く限り監視射撃を行う。クールダウンは3ターン。 | ロングウォッチを持っていなくても部隊視界の条件下で監視射撃を行う。 | ○ |
フェースオフ | 視界内のすべての敵に対してピストル射撃を行う。クールダウンは3ターン。 | × | ||
少佐 | ステディハンド | 前のターンに移動していない場合、命中率+10、クリティカル率+10。 | × | |
命中率 | 「かがむ」を行った次のターン、最初の射撃の命中率+20。 | ○ | ||
大佐 | シリアルキラー | 発動後、メイン武器で敵を殺害するたびに行動ポイントが回復し、次の射撃のクリティカル率が低下する。クールダウンは4ターン。 | ○ | |
ファンファイア | 同じ目標にピストル射撃を3回行う。クールダウンは3ターン。 | × |
戦術とビルド
すべてのスキルが使用回数制限なしという特長があるため、長期戦かつ時間制限なしとなる各種ストーリー関連ミッションではどのビルドでも主力になる。
使い勝手を大きく分けるのは大尉スキルと大佐スキルで、部隊視界の距離メインで戦うか直接視認の距離メインで戦うかの選択になるが、どちらでもターンあたりの射撃回数が非常に多くなるので特殊弾装備と非常に相性がよい。 特にピストル系メインで行く場合はブルースクリーン弾を持つことで、機械を一瞬で殺す殺戮マシーンと化すことができる。
- 前作と比べて、今作ではグレネード兵(前作のヘビー)以外の全ての兵科で基本命中率が下がっている。狙撃兵は最も強烈な弱体化を受けており、大佐時で命中率が14も下がっているうえに部隊視界にペナルティまで乗る。近接ボーナスが得られないスナイパーライフルを中心に戦うなら、PCSや武器カスタマイズで命中率を強化しておかないと厳しい。
スナイパービルドでは狙撃兵本人が敵にとどめを刺すことが何よりも重要なので回避判定も厄介。移動と高所を確保をするためにグラップル(スパイダースーツ・レイススーツ)もほぼ必須であるため過去作など含めても最も茨の道かもしれない。
WotC
ロストの登場によりピストルビルドが対ロストに非常に輝く事になった。
物資が厳しい場合はスナイパーライフルを捨てピストルのみ伸ばす事も選択肢として上る。
選ばれし者ハンターのスナイパーライフルを入手すれば、前作のスナップショットよろしく移動後に射撃が行えるようになる。
なにより頭上の死神を習得し高所を取れば、常時シリアルキラーのようなものになり大化けする。
- WotCは他の兵科も以前に比べて頭上の死神を取得できる可能性がかなり高まったため、むしろこれが狙撃兵のスタート地点と言えなくもないような気もするが…。
拡張弾倉がついていないためキルゾーンと微妙に相性が噛み合わないが、それを差し置いても相当高性能なため基本的に使わない理由は無い。
序盤はさておき、ハンターを倒したら狙撃兵の一人はスナイパービルドに移行しても全く問題ないだろう。
ハンターのピストルはプラズマピストルよりも火力が高く、素で徹甲弾の効果があり、アーマーをほぼ無視して攻撃できる。 こちらもスナイパーライフルに負けず劣らず強力。 1人の狙撃兵に両方持たせるのがちょっともったいなく感じてしまうほどである。
実装当初は特殊弾の効果が乗らないバグがあったが、2017年秋パッチで修正された。
一等兵
部隊視界
味方の視界を自分の視界として利用可能になる、簡単に言うと射程制限が無くなるというアビリティ。ただしターゲットへの射線が通っている必要がある(障害物で遮られている場合は撃てない)。スナイパーライフルは移動すると使用できないという仕様上一番撃ちたい敵に撃てないという状況が発生しやすいので位置取りには注意が必要。
- 前作と異なり距離に応じた命中ペナルティが発生する。
伍長
ロングウォッチ
潜伏した遊撃兵で敵を発見し、後方の部隊で監視して敵ターンに移動した敵を撃って起こすという今作での黄金パターンのための必須アビリティ。
ただ問題は、部隊視界での攻撃なので命中率に難があることである。 高所ボーナス20%を打ち消してしまうくらいの遠距離から撃つのはただの損なので、運用時は高所にこだわりすぎて敵との間合いを離しすぎないようにくれぐれも注意したい。
敵との間合い調節を適切に行えるなら、複数人の狙撃兵にこれを持たせる必要はないかもしれない。 これを取ってしまうと通常の監視ができなくなってしまうので、慎重に考えよう。
リターンショット
ロングウォッチを取らない場合はこっちを取ることになる。 狙撃兵自身の照準やピストルの命中補正がいいため監視射撃にしては結構当たるが、それでもこのゲームの基本戦略である『敵にターンを渡さない、最悪でも敵に射撃攻撃をさせない』を徹底している限りあまり出番はないスキルなので微妙なところではある。
軍曹
デッドアイ
命中率-25%は、さしもの狙撃兵とは言えかなりでかいペナルティになり、PCSと武器パーツで補強しない限り命中率が100%に達することはない。
デッドアイによるペナルティは単純な減算ではなく、通常の射撃による攻撃の成功判定に乗算で25%をかけたものがペナルティとなり差し引かれる。
よって、デッドアイを使用した上で命中率が100%に達するためには、約134%ほどの成功判定が必要。
ライトニングハンド
狙撃兵の影の主役武器であるピストルの重要スキルその1。
いくらピストルとはいえ、行動無消費での射撃は問答無用で強い。
ピストルは中近距離での命中補正がショットガン並に良く(接射で+40%)、また行動ポイント完全無消費なのでその後にスナイパーライフルを撃つことも可能。
敵ターン遭遇時の監視でHPがミリになった敵にとりあえず撃って、敵の頭数を減らすことができる。またシリアルキラーのダメージ調整として先に削っておくという使い方もできる。
中尉
頭上の死神
高所に陣取る部隊監視狙撃兵向けのスキル。
狙撃兵はリロードのタイミングに困ることが多いので、あると何かと便利なことが多い。もちろんリロードではなくピストル監視や位置調整に行動ポイントを使ってもよい。
- 倒せさえすれば、掠りでもストックのダメージでもよい。
- アンドロメドンの初期形態を倒しても発動する。
- スナイパーライフルのスキル全般に言えることだが、狙撃兵が覚えるよりも他のクラスで覚えた方が強力であることが多い。頭上の死神の場合、他のクラスであれば弾切れになるまでメイン武器が撃ち放題である。
クイックドロー
役割としては頭上の死神と似たようなものだが、こちらは無条件でピストルでの2回攻撃が可能。
射程の違いを考慮しなければ下手にスナイパーライフルで1回撃つより期待値が勝ることも多く、これを習得するとどちらがメイン武器かわからなくなってくる。
ライトニングハンドと合わせて取れば1ターンで3回ピストル射撃できる。
大尉
キルゾーン
監視範囲はかなり広いがたまに木などの高遮蔽で視界が遮られてうまく発動しなかったり、高所に陣取っていると上下方向の角度の調整が難しかったりするのはご愛嬌。上手くハマれば敵部隊を半壊させることが出来る。
- 敵1体に対しては1射撃しか撃たない。
- 移動後にキルゾーンをすることは出来ない。これは他の兵科が習得した際も同じ。
- (WotC)他兵科が習得した場合や、ダークランス装備時は移動後に発動することが可能になった。
- 性能を最大限に発揮するには、あらかじめキルゾーンを設置した後で敵にわざと見つかるとよい。そのためにも隠密ビルドの遊撃兵が相棒に欲しいところ。
- あくまで監視射撃なので命中のペナルティが発生する。潜伏監視を利用して潜伏状態でキルゾーンして誰かが発砲すれば気にならない。
フェースオフ
キルゾーンの影に隠れがちだが、こちらも何気にものすごい性能である。
要は自分の視界全部に対する範囲攻撃で、他に類を見ない性能。うっかり複数部隊に遭遇した時などは5,6体巻き込む可能性もあり、機械部隊相手にブルースクリーン弾を装備している時などはとてつもないことになる。
部隊潜伏状態からの初手として、グレネードを温存したい時などにも。ただし発見された後でも難なく攻撃範囲に捉えられるのが強みでもあるため、どのタイミングで使うかは悩みどころ。
少佐
ステディハンド
普通に狙撃した直後などは勝手に発動してくれるが、時間制限が多く進め進めで進行する今作で活躍することは意外と少なめ。
無いよりはマシといったところか。
「命中率」のボーナスと重複しない。
命中率
デッドアイの命中率ペナルティをほぼ打ち消すことができる。
しかし、普段はそうそう選ぶことのないであろう「かがむ」を強いられるというのが致命的な欠点。
どうせ狙撃兵は青移動で定位置についたあとにピストル監視かリロードぐらいしかやることがないので、かがんでおいて次ターンのデッドアイに賭けるという手はないこともないか。
だが恩恵が最初の1発だけなので、複数回射撃が持ち味のスナイパーとは微妙に相性が悪い。
「ステディハンド」のボーナスと重複せず、こちらのみが優先されて適用される。
大佐
シリアルキラー
スキル自体は強力だがスナイパーライフル一発で沈む敵はクリティカルを考慮しないならそんなにいない為、最大限活用するには周りのアシストが必要。グレネードで削りと遮蔽破壊をした敵に撃ち込んでいくのが鉄板だろうか。
同時に多数の敵と対峙しなければならない場面で輝くスキルといえる。逆にそうでなければ使用後クールタイムがあるため連発できず持て余しがちになってしまう。
最大の敵は回避による掠りなので、回避の可能性がある敵は後回しにしておこう。
- キルゾーン同様、他のクラスで使う場合も移動前にあらかじめ発動しておく必要がある。
- (WotC)こちらも移動後に発動できるようになった。
ファンファイア
ピストルビルドでここまで来ていれば、1ターンに同一目標に向けてなんと5回射撃が可能になる。
ブルースクリーン弾を持たせればセクトポッドすら恐れるに足らずという状態になる。