コナミNEWS2008

Last-modified: 2010-09-16 (木) 22:57:48

『Elebits』韓国でWiiのロンチタイトルに

http://www.inside-games.jp/article/2008/04/15/28447.html
KONAMIは、『Elebits』を韓国でのWiiのロンチタイトルとして発売することを明らかにしました。本作は家や街に逃げた「エレビッツ」という不思議ないきものを探したり捕まえたりするアクションゲームです。国内でもWiiのロンチタイトルとして発売され、人気を集めました。

韓国での発売に当たっては、ゲーム内のテキストや取扱説明書を、韓国語にローカライズしているということです。

発売はWiiの発売日と同じく4月26日で、価格は43000ウォンとなります。

「パワプロ」生みの親、大阪電通大教授・長江勝也さん死去

http://www.inside-games.jp/article/2008/05/09/28900.html
報道によれば、『実況パワフルプロ野球』シリーズの生みの親で、KONAMIを退社後は大阪電気通信大学教授を務めていた長江勝也(ながえ かつや)さん5日、亡くなったということです。追悼式は6月2日に大阪電通大四條畷キャンパスコナミホールで営まれます。4月下旬に倒れ、治療を続けていたということです。

インベーダーゲームに魅了され、大学時代は物理学を専攻。卒業後、1983年にコナミ工業(現コナミ)に入社。『実況パワフルプロ野球』シリーズの開発に携わり、当時分社化されていたKCE大阪の副社長も務めました。2003年4月に大阪電通大教授となり、総合情報学部デジタルゲーム学科で弁をふるっていました。

47歳という若さで惜しまれます。

奇しくも本日、最新作である『実況パワフルプロ野球15』がWiiとPS2で7月24日に発売されることが決定しています。

速報『メタルギア ソリッド 4』完成披露会、コラボ発表&続編決定か?

http://www.inside-games.jp/article/2008/05/13/28976.html
KONAMIは2008年5月13日(火)、6月12日(木)に発売を予定しているプレイステーション3専用ソフト『METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS』(以下『MGS4』)の完成披露会を東京・六本木で開催した。

ゲストとして登場したのは、KONAMI代表取締役社長・田中富美明氏、シリーズを統括している「小島監督」こと小島秀夫氏、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE) 代表取締役 社長 兼 グループCEO 平井一夫氏、そしてグラビアアイドルの南明奈さん。

登壇者のコメントは以下のとおり。

田中富美明氏
「カジュアルゲーム全盛の中で、独自のスタンスに基づいたエンターテイメントを作りたい―。その想いを、私たちは小島に託しました。発売日もようやく決まり、関係者の皆様には心から感謝しています。発売に向けて、そして発売後もご支援をどうぞよろしくお願いいたします」

小島秀夫氏
「ようやく完成しました。作っても、作っても出来上がらず、まるで永遠の螺旋を歩いているようでした(笑)。『MGS4』はシリーズで最大、最高の作品に仕上がっています。昨今、カジュアルゲームが『ゲーム』の可能性を広げたことは確かです。ただ一方で、ゲームから勇気や元気を得るコアユーザーの存在も忘れてはいけません。そんな人たちのために、もう一度ゲームを作りたい。その想いで、『MGS4』を作ってきました。ゲームとは、新しい技術を取り込んで作られる総合芸術です。そして、『MGS4』には“ゲームの復興”という意味合いも持たせました。作品をプレイして、“ゲームの未来がこんな風になってほしい”と感じていただければ嬉しい限りです」

平井一夫氏
「完成おめでとうございます。先日、小島監督が自らコントローラを握って、私に『MGS4』をプレイするところを見せていただきました。1時間半ほどだったのですが、時間を忘れて熱中してしまう体験をさせていただきました。『MGS4』は、私たちが目指すエンターテイメントの理想形です。世界中で、プレイステーション3と『MGS4』という組み合わせを浸透させていきたいと考えています」

なお、グラビアアイドルの南明奈さんは、ゲストとして登場しただけでなく、ゲーム中にもポスターやグラビア写真として出演することが明かされた。

南明奈さん
「昨年のゲームショウで小島監督にお会いした時に、“『メタルギア』シリーズの大ファンです”というお話をしたんですが、今回『MGS4』に出演することができて本当に嬉しいです。『メタルギア』は、このシリーズにしかない凄さ、楽しみが詰まっていますから、みなさんにぜひプレイしていただきたいですね」

さらに会場では、『MGS4』の発売を記念して企業とコラボレーションを行い、さまざまなグッズを展開し、一部はゲーム内にも登場することが発表された。

第一三共ヘルスケアのドリンク剤「リゲイン」はゲーム内でも回復アイテムとして登場。また、主人公・スネークを操ってどこかに落ちている「iPod」を手に入れると、ゲーム中に好きな音楽を聴きながらプレイすることが可能だ。また、登場キャラクタのEVAが駆るバイクは、イギリスのオートバイメーカー「トライアンフ」の製品が採用されている。

また、UBIソフトの『ASSASSIN'S CREED(アサシン クリード)』とのコラボレーションとして、ゲーム内で暗殺者・アルタイルの衣装をまとってプレイできる。

実際に、販売される商品としては、カジュアル衣料チェーン「ユニクロ」で、『MGS4』プリントTシャツがソフト発売日の6月12日(木)から店頭に並ぶ。
そのほか、携帯アプリにも『MGS4』が登場。また、ゲーム中いたるところに存在するキャラクタ「ガーコ」がアラームクロックとして販売される。PS3のダウンロードコンテンツ『まいにちいっしょ』では、6月12日(木)から『MGS4』を題材としたコンテンツも放送される。

なお、会場ではすべての発表が終わって暗転したスクリーンにメッセージが登場し、併せてアナウンス(電話で話す男の声)が場内に流れた。

その内容は、「続編はいかがいたしましょうか?」「…はい、はい…」「…かしこまりました、社長」というもの。果たして次回作の製作が決定したのかは定かではないが、思わず期待してしまう、小島監督ならではのユーモアといったところだ。

また、発売日に向けて小島監督をはじめとしたスタッフが、ニューヨーク、パリ、ロンドンなど世界中の都市を巡ってプロモーション活動を行う予定も明らかにされている。6月12日(木)の発売日は全世界同時となっているため、各地を結んでの同時中継も行われるようだ。

このほか、会場では製品版を使ってのデモプレイも披露された。その様子は、後ほどイベントレポートでお伝えしよう。

欧州サッカーなど好調!KONAMIが平成20年3月期業績発表

http://www.inside-games.jp/article/2008/05/15/29022.html
KONAMIは平成20年3月期業績(米国SEC基準)を発表しました。それによれば、売上高2974億200万円(前年同期比+6.1%)、営業利益338億3900万円(同+20.2%)、税引前利益328億3400万円(同+19.1%)、純利益183億4500万円(同+13.2%)と、総じて好調な結果となりました。

前期は景気後退懸念がありながらも、次世代ゲーム機の普及が進み、ゲーム市場は好調に推移しました。デジタルエンタテインメント事業ではサッカーゲームの売上が欧州を中心に過去最高になったほか、『実況パワフルプロ野球14』や『プロ野球スピリッツ4』といったスポーツゲーム、『きらりん☆レボリューション』などのアニメタイトルが好調でした。北米ではWii『Dance Dance Revolution Hottest Party』も好調でした。

アミューズメント施設では『麻雀格闘倶楽部』が引き続き好調なほか、『クイズマジックアカデミー』『BASEBALL HEROES 3』『pop'n music 16』なども堅調でした。

健康サービス事業では運営施設が堅調に増加し、健康商品事業では健康管理ツールなどを販売開始しています。北米市場におけるカジノシステムを扱うゲーミング&システム事業では引き続き「K2V」シリーズのスロットマシンや「コナミ・カジノ・マネジメント・システム」の販売が順調に推移しました。

今期は『METAL GEAR SOLID GUNS OF PATRIOTS 』を全世界でリリースするほか、『ウイイレ』シリーズも全世界でマルチプラットフォーム展開が予定されています。以上などから今期は、売上高3300億円、営業利益450億円、税引前利益445億円、純利益260億円を見込むということです。

上・上・下・下・左・右……コナミコマンドで「Googleリーダー」に何かが起こる!

http://www.inside-games.jp/article/2008/06/11/29568.html
海外サイト「CrunchGear」では「Googleリーダー」の隠しコマンドが公開されました。

「Googleリーダー」とはRSSリーダーの一種で、簡単に言えばお気に入りのサイトが更新されたのを知らせてくれるというサービス。

「Googleリーダー」のメイン画面で「上・上・下・下・左・右・左・右・B・A」と入力すると、ちょっとした変化が現れます。

テンポ良く口ずさめるこのコマンドはファミコン世代なら感涙の「コナミコマンド」。『グラディウス』や『魂斗羅』といった懐かしのゲームから『サイレントヒル3』『メタルギア3』など新しいゲームまで連綿と受け継がれている隠しコマンドの代表のようなものです。

隠しコマンドはゲームばかりではなく、ビジネスソフトなどにもひっそりと組み込まれていることがあり、海外では「Easter egg」(復活祭のたまご)と呼ばれます。

上下左右はカーソルキーで、BとAはキーボードから直接入力してみて下さい。画面写真はぼかしてありますので、興味のある方は確かめてみて下さい。なお、「Googleリーダー」を使用するにはアカウントの登録が必要となっています。日本のゲームは海外でも広く受け入れられていますが、こうしたニュースは日本人としてはちょっと嬉しいところではないでしょうか。

『メタルギアオンライン』単体起動版と追加パックを発売

http://www.inside-games.jp/article/2008/07/18/30299.html
KONAMIは2008年7月17日(木)、PS3用オンラインアクション『メタルギアオンライン』と追加パック『METAL GEAR ONLINE PACK #1 GENE EXPANSION』を発売した。

『メタルギアオンライン』は、発売中のPS3『メタルギア ソリッド 4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット(MGS4)』に収録されている『メタルギアオンライン』のスターターパックの単体起動版で、内容は『MGS4』収録版と変わらない。そして、『メタルギアオンライン』では最大16人でのチーム戦や個人戦が堪能でき、『MGS4』スターターパックで作成したプレイヤーキャラクタを引き継ぐことができる。

なお、『MGS4』に収録されている『メタルギア オンライン』スターターパックでプレイヤーキャラクタを作成済みのPS3本体では、単体起動版で新規プレイヤーキャラクタを作成することはできない。新規プレイヤーキャラクタを追加する場合には、「MGO ONLINE SHOP」にて「プレイヤーキャラクター新規登録権」の購入が必要になる。

そして、追加パック『METAL GEAR ONLINE PACK #1 GENE EXPANSION』はダウンロード販売でのみ提供され、価格は1,200円。また、新規プレイヤー登録枠が1つ付属した『GENE EXPANSION +』も1,500円で用意されている。

『GENE EXPANSION』では、近距離から中距離戦がメインの積鬱の廃都「Coppertown Conflict」と地下下水道「Tomb of Tubes」、中距離から遠距離戦が面となる南米発電施設「Virtuous Vista」という3マップが用意される。
さらに、『MGS4』からのキャラクタとして、優れたリーダーの能力を持つ「Meryl Silverburgh」と、トラップ解除のエキスパート「Johnny(AKIBA)」が登場する。

また、公式戦「サバイバル」に参加すると「リワードポイント」が獲得でき、このポイントは兵士たちの装身具に交換できる「リワードショップサイト」で利用できる。

『メタルギアオンライン』では、7月17日(木)より「METAL GEAR ONLINE WORLD CHAMPIONSHIP 2008 日本代表決定戦」の参加者募集が開始された。
大会予選は西日本エリアと東日本エリアに分かれてオンラインで実施され、オンライン予選を勝ち抜いた各エリア個人戦12名と各エリアクラン戦の4クランは「大阪」「東京」の各会場で予選決勝大会で激突する。その後、予選決勝大会に勝ち抜いたプレイヤーは日本代表として「東京ゲームショウ 2008」で10月11日(土)に開催される世界大会決勝戦に参戦する。

なお、大会の詳細は公式サイトを参照のこと。

(C)1987 2008 Konami Digital Entertainment Co., Ltd

コナミ、2000年3月期Q1業績を発表―メタルギアなどで好調な業績、DLCにも注力

http://www.inside-games.jp/article/2008/08/05/30597.html
コナミは、2009年3月期 第1四半期業績(米国SEC基準)を発表しました。それによれば、売上高及び営業収入が708億0500万円(16.7%増)、営業利益が116億1100万円(65.6%増)、税引前四半期純利益が117億1800万円(61.2%増)、四半期純利益が56億6400万円(46.6%増)となりました。

今四半期では待望のPS3向け『METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS』が全世界で発売されたほか、アミューズメント施設向け商品やカードゲームの販売も順調でした。カジノなどのゲーミング&システム事業も拡販が進むと共に収益構造の安定化が図れたということです。

コナミスポーツなどの健康サービス事業では競争激化により一店舗あたりの会員数は減少傾向にありますが、一方で健康意識の高まりもあり、堅調に推移しました。コナミでは健康管理のIT化とプログラムの充実を推進しているということです。また、グループの水泳競技部と体操競技部から3名がオリンピック代表に選ばれたとのことです。

デジタルエンタテインメント事業の今後については、成長率の高い欧米市場に注力し、『ウイニングイレブン』(PRO EVOLUTION SOCCER)を引き続きマルチ展開するほか、『実況パワフルメジャーリーグ』(MLB Power Pros)も普及を図り、新規フランチャイズとして体感型音楽ゲーム『Rock Revolution』を展開していくということです。

Wiiウェアなどのダウンロードコンテンツにも注力する計画ということで、本日より総合サイト(http://www.konami.jp/gs/dl/)がオープンしています

【CEDEC 2008】MGS4サウンド制作という…「戦場からの帰還報告」

http://www.inside-games.jp/article/2008/09/10/31112.html
CEDEC初日の13:00から「METAL GEAR SOLID 4の音響演出」と題したセッションが行われました。

このセッションでは、コナミデジタルエンタテインメント ゲームコンテンツプロダクション サウンド制作部 サウンドプロデューサー MGS4サウンドディレクター戸島壮太郎氏が登壇し、MGS4サウンド制作という…「戦場からの帰還報告」と題した講演が行われ、次世代ゲームにおけるサウンドの制作事例についての説明を開発機材上での『METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS』のデモプレイとともに行われました。

戸島氏は、1998年より『METAL GEAR SOLID 2』から、ナレーションなどの声や効果音を編集し、バランスを整えるMAとしてゲームサウンドに携わり、「ANUBIS Zone Of the Enders」「METAL GEAR SOLID THE TWIN SNAKES 」を手掛けた後、MGS4ではサウンド全体を統括しています。

戸島氏は、開発現場はNO Place TO HIDEという本作のコンセプト同様に、「隠れる場所はなかったわけですけれども、なんとかMGS4を発売できました。ということを報告し、パネルに移った写真はMGS4で忙しくなる前の写真だということを説明していました。現在の自分がどれだけ髪の毛が減ったかを見ればどれだけ過酷だったかがわかると思いますといったジョークを飛ばしつつ、実際の戦場でも無事にキャンプに帰ったら帰還報告をするというデブリーフィングを行うということで、セッションを開始しています。

セッションの最初は、MGS4でサウンドの特徴的な部分を中心に説明していくという話から行われ、MGS4のサウンドがどのようなサウンドをならしていくか、デモサウンドとゲームサウンドの融合という部分に焦点を当てて語られました。

MGS4のサウンドコンセプトは、「どれだけ感情を揺さぶれるか?」をコンセプトに、人間の持つ喜怒哀楽などを表現できるかをサウンドが助長し、プレイヤーを世界に引き込んでからシンクロしてもらい、スネークとして錯覚してもらって衝撃的なドラマを演出するという部分を軸にアプローチしているとのことです。

また、サウンドチームが持つコンセプトでは二つあり、ひとつは「クリエイティブであり、無い物を作る」とのことです。

これは効果音ひとつにとっても敵が歩いているなら足音をつけるといった単純なものはもちろんのこと、戦場ではあるけれども、赤ん坊の泣き声が聞こえるといった演出も個々のデザイナーが行った演出なので、クリエイティブだとという説明がされています。

もうひとつはミキシングで、良いミキシングができれば音数もたくさん使えるし、聞かせたい音も明確に伝えられる。空間表現や演出力といった意味でも強力な武器になるので、重要に考えているといった内容が説明されていました。

サウンドの仕様部分での説明では、出力はSTREAMを含めて128Out、アプリケーション側で制御しVRAMもSTREAMとして使えるように対応されており、音源の圧縮方式はオリジナルのADPCM(一部リニアPCM)といった説明が行われ、デモプレイでは距離遅延の実演が行われ、弾丸の到達までの音などを雷の音のように遅延させているといった内容が説明されていました。

また、サラウンド部分での工夫として後方の音量を減らすようにしているとのことで、ゲームの場合、リアに音を持っていきすぎると疲れるという特性があるために、リアに関しては実際の距離よりも遠めの設定・計算にして音量を調整しているとのことです。

音源に依存しないDISC STREAMでは、デモサウンドを使用したBlue-ray DISC STREAM、音楽系のHDD STREAM 1、環境音系に使用しているHDD STREAM2といった3つのSTREAMが使用されており、今までのSTREAMだけだと厳しかった表現なども、HDDを利用することでより演出に幅が広がったという話がされていました。

また、MGS4で使用されている主な音源カテゴリは、ON MEMORY上で再生される「近景戦場」、HDD STREAMによる「遠景戦場」、これらに演出効果をもたらす「戦場ストリーム」の3つに分かれているとのことです。

たとえば近景戦場は、プログラムで再生されることもあるため、敵兵の銃声は二人目以降は若干遅らせるといった工夫や、兆弾の音なども対象に合わせた4パターンほどの音が設定されているといった内容、またランダムで距離を無視して最大音量でなるような工夫がされているそうです。

この近景戦場にON MEMORYで出しにくい音で構成した遠景戦場と戦場ストリーム(HDD STREAM)を重ねることで中距離の銃声や兆弾など、ゲーム中に表示される音とはリンクはしていないながらも、コンセプトであるNO Place TO HIDEを演出しているといった内容が語られていました。

また戸島氏曰く、KONAMIでは色々なクリエイターが作成した音を小島監督や音響監督と相談し、最後にファイナルミックスをして狙った演出までたどり着かせるといった流れになるそうですが、ON MEMORYのみでのフィニッシングは非常に難しく、ここで音数が足りないと思えばメモリのリソースもさらに必要になるといった結果になるため、戦場ストリームを不足成分の補完として空間の演出などの仕上げとして使用したと利点について述べていました。

MGS4のゲーム性を阻害しないためにもできるだけ音源はON MEMORY上に持っていきたかったものの、戦場ストリームは結果として、思い切ったアプローチになり、4チャンネルのサラウンドを回さず差別化を図るなど、ゲーム性を阻害しない演出は可能だったといいます。

また音を作成するにあたり、MGS4では各サウンドエディターとの細かいルールは設定せず、最低限として低音の使用ルールのみを決めていたそうです。

具体的には、環境音が低音を担当し、ON MEMORYや戦場STREAMは中高域で作成。重要なSEはこれらのルールを度外視してLFEまで含めたフルレンジで使用可能にするという内容だったそうです。

戸島氏が行ったもうひとつの挑戦としては、各音を小さく作り、波形を潰さないことを徹底的に行ったそうです。

これはダイナミックスをしかっりと使いたいということで、急に怒声が聞こえたらびっくりするような部分も大事にしたいためとのことです。

制作工程では、最初に音声を小さめに作ってアプローチしてみたものの、結果としてこれが非常に困難を極めてしまい、サウンドエディターたちがが音の波形を潰すことに慣れてしまっていたため、効果音が音楽のほうで潰されていたり、さらには開発チーム内での社内音量競争が発生し、音声が基準にならずに非常に苦労したとのことです。

これは、最初の音圧ビジョンが甘く、最大音量は主観視点で作っていたが、そうはいかなかったため、後半になり巨大な乗り物が出てくるシーンなど、小島監督の最大音量で鳴らせといったリクエストがきたりといったこともあり、仮に128という音量をMAXに設定できるツールがあったとして、大きな乗り物の音を160と設定すれば周りが合わせて音量を下げてくれるようなツールがあれば助かったかもしれないと話していました。

戸島氏はスライドの要所にポイントとして「伝えたいこと」を用意しており、ビジュアルでは、キャラクターがコピーされて使用されていれば気づいてしまう恐れがあるため、高解像度のゲームではビジュアル部分ではつらい部分があるかもしれないといった反面、サウンドは原始的な部分もあり10人くらいの音声を聞きわけられればすごいという話もあるほどで、1000ほどの音源を出したらわからない。人間がリアルに体感できるような部分ではサウンドで埋めていきたい部分だという話をしていました。

続いて語られたのは、ゲーム中のボリュームコントロールになります。

MGS4では危険(ALERT)、回避(EVASION)、警戒(CAUTION)、潜入といったゲーム中のスネークの状況がありますが、サウンドではシーンごとに各チャンネルのボリュームをコントロールしているとのことです。

たとえば潜入時はすべての音量が下がった状態になっていますが、敵に見つかった危険モードでは、危険曲と回避曲の音量がMAXで演奏され、回避シーンでは回避曲が70%ほどの音量に、警戒では警戒曲がMAXになるといった演出がされているそうです。

また戦闘が激化したた場合は、前述の危険モードに加えて戦場STREAMもMAXになるといった演出効果が行われているとのことです。

それらの演出の他に、ゲーム中に登場するiPodを使用している場合は危険、回避、警戒のチャンネルはiPodが使用し、戦場STREAMのみが再生されているといった内容になっているそうです。

これらの処理としては、環境音が聞こえなくなり、ON MEMORYと戦場ストリームの音量を若干絞った状態にしており、ヘッドフォンを使用した場合を演出しているとのことで、iPodで音楽を再生中の時はそちらを主軸にしているため、銃声が聞こえなくなるという効果になっているとのことです。

この部分での「伝えたいこと」では、今後の課題として、同じステージで何回見つかっても、同じ戦闘の曲が流れてしまうと、プレイヤーは冷めてしまうので、そこをいかに変えていくかといった話や、曲のバリエーションが増やした場合、必要な曲が増大になってしまい、スネークの目的にブレが生じてしまうといった可能性もあるといった話がされました。

そのほかにもデモとHDDSTREAMを併用した手法も公開され、音楽の再生の終わり目にHDD STREAMを持っていくといった内容が公開されました。

MGSのインタラクティブシーンでは、一部のキャラクターはスクリプトのようなもので動作しており、中東シーンでの民兵の動きなどかなり固定されているようです。

また、各章の冒頭にあるブリーフィングで、METALGEAR MkIIを操作することができますが、MKIIの居場所によって、登場キャラクターの声に遮閉がかかったような効果をだすようなことなども行っているといったないようが公開されました。

戸島氏は、HDD STREAMの利点として、MGSシリーズのみならず、これまではボスとの戦闘前にローディングがあり興ざめする部分もありましたが、HDDからのストリームなどを併用することで、音楽を含めスムースに流れを演出できるといった利点もできたことをアピールしています。

また、ゲームは描画などもリアルになってきており、ゲームという特性上パーツの切り貼りやCPUが行うデジタル判定なども多いため、自然な部分を演出するのは難しいけれども、デモシーンのいいところは時間軸というもうひとつのリアリティを演出できるといった内容が語られ、「賛否両論のあるMGS4のデモシーンですが、ゲーム中では同じ兵士が出てきたりといった時間軸のずれが生じますが、デモ中はリアルな時間が流れており、ゲームの場面にも自然な時間が流れ始めたといったこともできるようになりました。」といった内容や、「ゲームの時間軸はワークフロー的にもバラバラでできてくることもあり、最初に作るデモがエンディングのMAだったり、戦場のシーンが上がってきたら気合いを入れて作ったら、次の戦場はもっと強い音へといった指定があったりと、それぞれのバラバラな制作工程ではあるが、物語の流れを把握していくことが大事です。」といったメッセージがセッション参加者に送られました。

最期に戸島氏は「時間軸というもう一つのリアリティがこれからのテーマになるのではないか」という言葉とともに、「現在のゲームで表現できるのは視覚、聴覚、振動くらいですが、ディレクターのリクエストである生活臭のある街や火の音にしてももっと熱い火の音などちょっとした工夫でできることが可能ではないだろうか」といった結論で講演を終了しました。

KONAMI、『実況パワフルメジャーリーグ3』日本・韓国・台湾で10月2日同時発売!

http://www.inside-games.jp/article/2008/10/01/31443.html
KONAMIは2008年10月2日(木)に、プレイステーション2およびWii向けとなる『実況パワフルプロ野球』シリーズのメジャーリーグ版『実況パワフルメジャーリーグ3』を、日本・韓国・台湾で同時発売します。

『実況パワフルプロ野球』シリーズは、わかりやすい操作性や臨場感のある演出、親しみやすいキャラクターなどが特長の野球ゲームソフトですが、韓国・台湾で発売されるのはこれが初めてとなるとのこと(韓国はPS2版のみ発売)。

そのメジャーリーグ版である『実況パワフルメジャーリーグ3』では、MLB全30球団、1,000名を超える選手が実名で登場。また、各チームのフランチャイズ球場もリアルに再現されています。今作では、プレイヤーが1人のメジャーリーグ選手となって、入団から引退するまでの野球人生を疑似体験できる『メジャーライフ』モードをあらたに搭載。メジャーリーグならではのさまざまなイベントを楽しむことができます。さらに新機軸の「ブルペンシステム」では、ブルペンでの控え投手の準備状況により、投手交代時のピッチングに影響が出るので、ピッチャー交代のタイミングにも戦略性が要求されそうです。

『実況パワフルメジャーリーグ3』は2008年10月2日(木)発売で、プレイステーション2版が税込6,980円およびWii版が税込5,980円です。

【TGS2008】KONAMIの小島秀夫氏とカプコンの辻本良三氏が大いに語る−「クリエイターズトークショウ」

http://www.inside-games.jp/article/2008/10/13/31633.html
TGS2008最終日の目玉の一つが「クリエイターズトークショウ」。KONAMIの小島秀夫氏とカプコンの辻本良三氏、『メタルギアソリッド』と『モンスターハンターポータブル 2nd G』の生みの親が同じステージに集うというビッグイベントです。

加えてよゐこの有野晋哉さん、エンターブレインの浜村弘一氏、GAMES マーヤ 葛西店の店長である秋谷久子氏が登場。司会を鈴木史朗氏が務める豪華なトークショーとなりました。

「ユーザーの顔を思い浮かべながら制作していますか?」という質問に、小島氏は「自分がユーザーでないと面白いものは作れない。作ったものを親や兄弟、彼女などになりきってプレイすることでチェックします。仕上げたところでモニターの人などにやってもらい、秒単位でチェックします。こういう人にやってもらいたいという範囲の中で想定をする必要があります」と回答。

辻本氏は「実際にプレイする人にどこで喜んで貰えるかを考えながら構成します。オンライン対応や携帯機でプレイする環境も多様化しています。携帯機なら移動中の15分しかプレイできないとかね。そういう部分にも注目して作りますね」と、それぞれの制作スタンスを語ります。

「制作時に最も大切なものはなんでしょう」という質問には、辻本氏は作り手側の環境、小島氏は受け手の受ける影響と異なったテーマで語ります。

「スタッフ全員が、そのゲームに関して真剣に面白いと思える環境ですね。ゲーム開発には色んなセクションがあるんですが、“こういうものが面白い”という提案はどこから出てきてもいいので、それを言い合える環境が理想ですね」(辻本氏)

「何十時間遊んで楽しかった。プラス、大切な宝物にしたい“何か”をゲームから貰うことですね。キャラクターの言葉なのか、その時の感情なのかは分かりませんけど、“あのゲームのおかげでこういう人生を送れた”“何かを感じることができた”とかですね。そういうものがあるゲームを作ろうと思っています。なかなかできませんけれどね」(小島氏)

続いての質問は「ユーザーから言われて想定外だったこと」。

有野さんが出した「もっと色んなゲームに『Wii Fit』のような専用コントローラーがあっていいんじゃないか」という想定外の提案に、小島氏は「一週間で溶けるコントローラーやロボットに変形できるコントローラーがあってもいいけれど、コントローラーが面白いとゲームで遊んでくれない」とユーモアを交えた答えを返します。

辻本氏は自身が手がけた『モンスターハンターポータブル 2nd G』に関して答えます。このゲームは前作からデータを引き継ぐことができるのですが、「引き継がない人が想像以上に多かった。遊んでくれた時間を捨てるというのは勿体ないと思ったんですが、一から遊ぶ人が多かったのでビックリしましたね」と『モンハン』ムーブメントの意外な一幕を明かしました。

「これからのゲームについて、ライト層とヘビー層の二極分化に関して思うこと」という質問は2008年のゲーム界を象徴するもの。TGS2008にもライト層向けのゲームが多数出展されていました。

「僕は色々なジャンルのゲームがあっていいと思うんです。ライトでもヘビーでもない、真ん中向けのゲームも出てくるべきだと思います。僕の役割であり、やってみたいのはコアなゲーム。ヘビーな人のためにもの凄く濃いゲームを作りたい。日本ではカジュアルゲームが台頭しているが、コアなゲームの火を消したくない」(小島氏)

「カプコンはアクションゲームが得意なんですが、コアゲーマーの人にどれだけアクションとして楽しんで貰えるかというところが重要だと思います。ただ、『モンスターハンター』のような多人数でプレイするゲームはシビアにもライトにも楽しめるように作っています。ライトな人がどれだけゲームの深い部分にたどり着けるかですね」(辻本氏)

有野さんの「漫才のM-1グランプリのようなクリエイターが競う大会があってもいいんじゃないか」という提案に、小島氏は「コンペのようなものはあるべき」と前向きの姿勢を示しました。

「これからのゲームについて思うこと」というテーマに関しては、両クリエイターが思い描く未来像が語られました。

「映像も文字も音も全てデジタル化されているので、これからは何が出てもおかしくない。これらの要素の全てが一緒になったものも出るでしょう。ボードゲームにデジタルのモニターがついてもいい」(小島氏)

「キー入力に反応し、ユーザーが遊ぶものがゲームだと思います。マルチプレイやオンラインがもっと出てくることで、遊び方にも進化の余地がある」(辻本氏)

最後の質問は「これからのクリエイターに求められる要素」というもの。この答えも両クリエイターの考え方が出るものとなりました。

「情熱ですね。自分が好きなものでないと人を幸せにすることはできない。夢を持って夢を実現して欲しい。世の中の不可能の9割は不可能ではなく、前例がないだけです」(小島氏)

「面白いことに関して、敏感で貪欲であることです。面白さを分析できると、クリエイターになれる可能性が高い」(辻本氏)

最後に両クリエイターは、来場者からの質問にも答えました。

「ゲームクリエイターになりたいが、大学と専門学校のどちらに進学すべきか?」という質問に対して、小島氏は「ゲームは広い知識が必要になるので余裕があるなら大学。なるべく全方位の経験を積んで欲しい」と大学を薦めます。辻本氏は「難しい質問で、どちらかに行けとはいえないが、ゲーム作りには広い視野を持つのが重要で、学生の時でないと感じられない面白さがある」と広い視野を養うことを提案します。

また、クリエイターを目指しているという人は「ストーリーや企画を立ち上げる時には思いつきと計算のどちらで進めていけばいいのか?」と質問します。

「主軸となるコンセプトを確実に固めるべき。アイデアはコンセプトがあればブレない。何を仕上げたいかが重要」(辻本氏)

「アイデアは自分が好きなところから生まれるが、色々な人の視点でどう見えるかを探りながら続ける」(小島氏)

最後に「クリエイターになりたい人へのメッセージ」として、辻本氏が「今しかできないことを大切にして欲しい。それが発想や知識になるので、今の時間の使い方を考えて生活して欲しい」と日々の大切さに関するメッセージを語れば、小島氏は「作りたいと思ったらまず作ること。作ったモノを他の人に評価して貰うこと。凄い人は一人で作品を作るが、精神的に落ち込んだりすることもあるので、仲間を作って切磋琢磨して欲しい」と実践的なアドバイスを送りました。

コナミ、『メタルギア4』好調などでQ2は前年を上回る

http://www.inside-games.jp/article/2008/10/30/31954.html
コナミは、2008年4月1日〜9月30日の期間の第2四半期業績予想を発表しました。

それによれば、売上高は1469億円(前年同期: 1337億円)、営業利益228億円(130億円)、純利益(税引前)225億円(130億円)、純利益(税引後)118億円(62億円)となります。

前年同期を上回る数字になりますが、要因としては、デジタルエンタテインメント事業において『METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS』をはじめとする家庭用ゲームソフトが順調な販売であったこと、アミューズメント施設向け商品やカードゲーム商品の販売が堅調であったことが挙げられるということです。

通期の見通しは5月に公表したものを据え置きました。通期では売上高3300億円、営業利益450億円、税引前純利益445億円、純利益260億円です。

コナミが韓国製音楽ゲーム『DJMAX』シリーズを訴える

http://www.inside-games.jp/article/2008/12/26/32891.html
Konami Digital Entertainmentは12月24日、『DJMAX』シリーズが特許権を侵害しているとする訴えをソウル中央地方裁判所に起こしたと発表しました。

『DJMAX』シリーズは韓国PENTAVISION社の音楽ゲーム。Konami Digital Entertainmentは、『DJMAX』シリーズが韓国特許第294603号を侵害していると主張しています。

韓国特許第294603号は同社が2001年に取得した特許。「演奏の進行と連動してその音楽に合わせた演出操作をプレイヤーに視覚的に指示」し「演出操作を評価してその評価結果をプレイヤーに表示する」という内容で、音楽ゲームの根幹ともいえる部分。同社は『DJMAX』の製造・販売の禁止と損害賠償を請求していくとしています。

Konami Digital Entertainmentは『ギターヒーロー』や韓国製音楽ゲーム『EZ2DJ』に対して訴訟を起こしており、『EZ2DJ』に関しては同社の訴えが認められた形となっています。