韓国2007NEWS

Last-modified: 2010-09-23 (木) 23:31:31

2007年は任天堂の年となりうるか - DS Liteを引っさげ、韓国本格進出を決行

PSPが強い韓国携帯ゲーム市場。
http://journal.mycom.co.jp/news/2007/01/09/380.html

『メイプルストーリーDS』をネクソンが開発中、世界展開も予定

http://www.inside-games.jp/article/2007/01/09/19838.html
韓国任天堂は9日にソウルで記者会見を行い、今月18日に発売する「ニンテンドーDS Lite」のお披露目を行いました。同時に発売されるのは『毎日毎日DS頭脳トレーニング』と『DS英語三昧』の2タイトルとなります。今後はマリオやポケモンなども投入予定で、後半にはWiiの発売も予定しているそうです。

この席で現地のゲームメーカーNEXON(ネクソン)との提携で開発中のニンテンドーDS向けタイトル『メイプルストーリーDS』が明らかにされました。これは大人気のMMORPGをアレンジしたもので、一人用プレイが可能になっただけでなく、通信機能を生かしてマルチプレイ機能も用意されるそうです。

2007年9月に韓国でリリース予定で、その後に日本・米国・欧州・オーストラリアなどでも展開するということです。

「世界的に認知度の高い『メイプルストーリー』と、誰でも簡単に楽しめるニンテンドーDSの提携は、大変大きなシナジー効果を創出できるでしょう」とNEXON代表のクォン・ジュンモ氏は話しています。

主人公はビョン様、Xbox用ゲーム国内正式販売

http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?NEws_id=062007011101700
2007/01/11 16:00
【ソウル11日聯合】韓国マイクロソフトは11日、自社のビデオゲーム機Xbox360向けアクションシューティングゲーム
「ロストプラネット~エクストリームコンディション」を、17日から国内で正式販売すると明らかにした。
日本のカプコンが200億ウォン相当の制作費を投じ、3年間にわたる企画・開発を経て発売した
同ゲームは、人気俳優のイ・ビョンホンさんがキャラクターとして登場する。韓流スターが主人公を
演じるとあり、アジア全域で話題を集めてきた。韓国マイクロソフトでは、このゲームが
次世代ビデオゲーム市場における新たな韓流の中心軸を形成するものと期待を示している。

360及びロスプラ、アジアも制覇

http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2007/01/19/20070119000015.html
イ・ビョンホンが主人公キャラとして登場するアクションゲーム「ロストプラネット」が韓国の次世代ビデオゲーム市場で大旋風を巻き起こし、予約開始4日で売り切れを記録した「GEARS OF WAR」に続く大作の誕生を予告している。
韓国ではもちろん、アジア全域で発売前から話題を集めたロストプラネットは、日本のゲーム会社カプコンがXbox 360向けの新作として莫大な制作費と3年という歳月をかけて作った大作だ。
韓国で発売翌日にXbox 360の大作リストに挙がったロストプラネットについてゲーム業界は、カプコンの並外れたゲームクオリティー、メインキャラクターのイ・ビョンホンのスター性、次世代ゲームをリードしているXbox 360の影響力が生み出した結果であると評価している。

スクエニとNHN(韓国)共同でオンラインゲームを開始

スクウェア・エニックスと韓国のオンラインゲーム大手NHNの日本法人は24日、
オンラインゲームの新サービスを4月に開始すると発表した。
ゲームの開発はスクウェア・エニックスが手がけ、NHNが運営を担当する。
多人数参加型のロールプレイングゲーム(RPG)で基本利用料は無料。
ゲーム内で使うアイテムを購入する際に課金するアイテム課金型モデルとして運営していく。

ゲームのタイトルは「コンチェルトゲート」で、NHNが運営するオンラインゲームのポータルサイト
「ハンゲーム」の中の1ゲームとして提供する。
2001年7月に開始したオンラインゲーム「クロスゲート」の続編という位置づけで、
ゲーム内のプレーヤー用に豊富な種類の装備を用意したという。
3月までに参加者を限った形で試験サービスを実施し、4月に開始する。
アイテム課金については5月からの導入となる。

会見したスクウェア・エニックスの和田洋一社長は
「われわれもオンラインゲームの運営を手がけてきたがまだチャレンジしていない分野がある。
最高のパートナーと一緒にやっていきたい」と話した。2007年内で100万人の利用者獲得を目指す。

[2007年1月24日/IT PLUS]

ソース 日経新聞
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITea000024012007

DS、韓国で初週に3万8000台と上々の滑り出し

http://www.inside-games.jp/article/2007/02/13/20008.html
The Korea Timesによれば、韓国任天堂が1月18日に発売したニンテンドーDS Liteは最初の週に3万8000台を売り、上々の滑り出しとなったようです。これまで韓国市場は代理店を通じて展開していましたが、昨夏に現地法人を設立し、直接参入する方向に転換しました。1月18日には『脳トレ』と『えいご漬け』の2タイトルが同時発売されています。

韓国ゲーム開発&プロモーション研究所の調査によれば、韓国のPCオンラインゲーム市場が1兆4000億ウォンなのに対して、家庭用ゲーム機市場は2100億ウォンと1/7の規模に過ぎませんが、任天堂・ソニー・マイクロソフトは次の有望な市場として投資を加速させています。

今のところ好調なのはマイクロソフトのXbox360で、一年間のリードを生かせるか注目されています。現地法人の代表者は「1人当たりの販売数では日本に劣らない」としています。苦戦気味なのはソニーで、建て直しのためにスタッフの1/4を解雇しています。任天堂はDS Liteと今年後半に発売予定のWiiで、これからといった感じです。

ゲームサイトRuliwebが12月に実施し1万8000人から回答を得た調査結果によれば、ユーザーの36%はXbox360を、33%はWiiを、29%はPS3を購入予定と答えていて、戦いはこれからのようです。

任天堂の韓国進出 まずは成功--チャン・ドンゴン起用し脳トレブームの兆し

http://journal.mycom.co.jp/news/2007/02/15/384.html

任天堂、韓国で違法製品や業者に対して徹底的な措置を講ずると発表

http://www.inside-games.jp/article/2007/05/03/20527.html

任天堂は昨年、韓国に韓国任天堂という現地子会社を設立しましたが、3日、違法コピー機器の販売と違法ダウンロードを通じて不当利得を得ている業者に対し、徹底した法的措置を取ると発表しました。韓国では先月から3〜4種類のニンテンドーDS用違法コピーカードが流通していることが明らかになっています。

韓国任天堂の関係者は「韓国ゲーム産業振興院の要請で、韓国ゲーム市場が収益性ある市場に成長するために貢献しようという使命感を持ち韓国に進出した。しかしパソコンのパッケージゲームのケースと同様、分別のないソフト複製およびダウンロードなどの違法行為が増加している。このままでは収益性の悪化につながり、韓国ゲーム市場の発展を妨げる要因にもなりかねない」とコメントしています。

とのこと。韓国任天堂は今年頭にニンテンドーDS Liteを発売したばかりです。

韓国でいよいよPS3発売! 発売イベントにファンがあつま……

http://www.enjoykorea.jp/tbbs/read.php?board_id=tgame&nid=99102
【レポート】PS3韓国上陸! 販売開始の瞬間
http://journal.mycom.co.jp/articles/2007/06/18/ps3inkorea/
PS3:ついに韓国で販売スタート
http://www.chosunonline.com/article/20070617000027
【写真】ソニーPS3、韓国で初めて発売
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=88462&servcode=300&sectcode=300

<パク・ミョンギ記者のeスポット>任天堂、どうやってトップの座に就いたか

http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=89258

今年1月、チャン・ドンゴンをモデルに起用し、韓国にNDSLを正式に販売に乗り出したときには「ビデオゲームの貧土」と呼ばれる韓国で果たして成功するのか疑う人が多かった。
5月中旬まで成績は27万台出荷、約70%の20万台水準の売り上げを見せ、市場参入に成功したものと評価されている。

EA、「BATTLEFIELD」でアジアのオンラインゲーム市場へ参入

http://www.inside-games.jp/article/2007/06/07/20993.html
エレクトロニック・アーツ(EA)は、2007年6月7日にEA DICE が制作するブランド“Battlefield”をアジアオンラインゲーム市場にて展開予定である事を発表しました。「Battlefieldオンライン」は韓国・Neowiz社との共同開発で、同社が韓国での独占販売権を取得する事になるだろうとのことです。なお、「Battlefieldオンライン」は今後数週間のうちに中国、日本、台湾を含むアジアの各国での発表も予定されているとも発表されました。

この発表は、アジアのオンラインゲーム運営業務における戦略的な提携の下に、韓国でサービス中の「FIFA Online」に続いて急速に成長しているアジアのオンラインゲーム市場での展開を拡大して行く考えである事を示唆しています。

また、「Battle Field」の制作チームEA DICEと韓国ソウルのNeowiz Game開発チームがタッグを組み、アジア向けタイトルの制作を行うことも発表されました。ソーシャルネットワーキングやクランサポートなどのBattlefieldが持つコミュニティ要素はそのままに、プレイヤーはオンラインゲームとしての新鮮な機能の数々をゲーム内で体感する事ができるだろうとしています。

韓国政府のRMT締め付け、影響は日本にも? ―ゲームセキュリティのアンラボが指摘

http://www.inside-games.jp/article/2007/09/12/23477.html
9月11日、アジアITビジネス研究会による「韓国のオンラインゲームとリアルマネートレードの今」と題したセミナーが開催された。セミナーの講師を務めたのは韓国アンラボ社の代表、文商準(ムン・サンジュン)氏と、同社V3ブランドマネージャの愼麻由美氏。

アンラボはオンラインゲームのセキュリティソリューションベンダで、BOTや不正ツールの検知・阻止ツールや、サーバ保護ソリューションなどを開発・販売している。

ムン氏によると、RMT(韓国では「アイテム去来(ゴレ)」と呼ばれる)の市場が1000億円規模にまで拡大しているとのこと。このうち約8割がアイテムベイなどの取引代行サイトを経由したもので、130ほどある取引代行サイト間の競争も激しく、通常は5%程度の手数料がかかるところを、取引手数料を無料(広告収入で運営)にしているサイトもあるという現状を紹介した。

ムン氏は、韓国オンラインゲームプレイヤーのRMTに関するアンケート調査結果を示し、RMTが「いい」と答えた人が7割以上ということで高い受容状況にあり、約65%の人は年に1〜2回RMTを使用する「ライトな」利用者であるとの現状を紹介した。

一方、問題も多く、アイテム獲得や取引等に使用するゲームアカウントを作るために個人情報流出が起きたり(韓国ではオンラインサービスの利用にあたって国民番号の入力が必要)、ゲームアカウント情報を狙ったウイルス(トロイの木馬)が中国から多数送られてくる、未成年者が安易に詐欺を働いてしまう、アイテムの所有権の帰属の問題などが指摘された。中にはサーバ侵入ツールを2000万ウォンで購入してサーバ上のデータを操作、アイテムを盗んだ上でRMTサイトで換金した事例などもあるという。

ただ、ここまでであれば、従来からの状況の延長線であるが、今年の5月と7月に韓国政府の出したRMT締め付け策が状況を変え、日本にも大きな影響をおよぼしそうだという。

きっかけになったのは「海物語」問題(大統領府を巻き込んだスキャンダルに発展した賭博ゲーム機疑惑)だ。この問題を機に制定されたゲーム産業振興法(2007年5月16日発令)にはオンラインゲームにおけるRMTへの規制も含まれており、不正なアカウントや自動プログラム、海外IPからのアカウントで獲得されたアイテムやマネーの取引を禁止しているほか、他人名義での取引の禁止、違反に対する罰則(5年以下の懲役、5千万ウォン以下の罰金)が定められているとのこと。

さらに、2007年7月1日からはRMTへの課税もスタートし、半期で1200万ウォン以上を稼いだ場合は個人事業者として申告しなければならなくなった(600万ウォン〜1200万ウォンを稼ぐ場合は取引代行サイトが代行申請可)。

愼氏によると、こうした締め付けにより、韓国ではRMTが萎縮する傾向にあると指摘、愼氏は「韓国での取り締まりが厳しくなると、中国などの『作業場』が日本のオンラインゲームを対象としてくる可能性が高い」という。

愼氏のまとめたところでは、RMT市場規模は中国が最も大きく2179億円、韓国が1250億円、日本は150億円だという。法規制で韓国のRMTニーズも消えてしまうとは思えないが、一部が日本に流れてくるだけでも相当な影響がありそうだ。

任天堂、韓国市場でも違法コピーへの対処に乗り出す

http://www.inside-games.jp/article/2007/09/18/23592.html
英フィナンシャル・タイムズによれば韓国任天堂はソウル中央検察官事務所に対して、インターネット上でニンテンドーDSの違法コピーを流通させているユーザーに対して捜査し、法的措置を取るように要求を行ったということです。

任天堂は北米や欧州では権利侵害に対して積極的な取り組みを行ってきましたが、韓国ではこれまで目立った動きを見せていませんでした。しかし韓国など多くのアジア地域では違法コピーが蔓延しており、任天堂は韓国法人の設立で史上に本格参入すると同時に、取り締まりにも当たる決意のようです。「改善が見られなければこれ以上の措置を講じる」としています。

韓国でもニンテンドーDS Liteは今年の1月に発売され、これまでに27万台が売れたようです。ただしソフトに関しては違法タイトルが多く見られるようです。Wiiに関しても早期に韓国市場で発売したい意向です。

今後の取り組みに注目が集まります。

世界制覇のため日本に応援要請! 2007 韓国ゲーム産業投資説明会

韓国ゲーム産業振興院・KOTRA(大韓貿易投資振興公社)・大和証券SMBCは19日、東京・赤坂で日本の機関投資家やベンチャーキャピタル、ゲーム関連企業を対象とした韓国ゲーム産業投資説明会を開催しました。急速に発展する韓国ゲーム産業の現状と魅力を紹介し、日本からの投資獲得を目的とする催しです。韓国ゲーム産業振興院院長の挨拶のあと、大和証券SMBCソウル支店のシニアアナリスト、トーマス・クォン氏から韓国側の状況説明、NHN Japan取締役副社長の森川亮氏から日本の状況説明が行われた後、韓国ゲーム企業5社の投資プレゼンテーションが行われました。

●国内外の市場が拡大する韓国ゲーム企業

大和証券SMBCソウル支店のシニアアナリスト、トーマス・クォン氏は韓国のオンラインゲーム市場について「カジュアルゲームとシンプルな操作のゲームがユーザーの多様化と参加意識を高め、子供、女性、老人へと拡大している」と、その勢いがまだ停滞せず、依然として拡大基調であると説明しました。大和証券SMBCでは韓国のオンラインゲーム市場が今後3年間にわたり年平均14パーセントで拡大すると予測しています。また、韓国のオンラインゲームは2009年度までにゲーム市場の総売上高の75パーセントを占めると予測しました。この背景には、すでにMMORPGで飽和していると思われたオンラインゲーム市場でFPS(一人称視点射撃)ゲームが流行し始めていることなどが背景にあるようです。

その一方で、コンソールゲーム市場の低迷は否定できないという見解を示しました。普及が遅れてユーザーの基盤が弱いことと、韓国市場向けの国産ソフトが作られなかったこともその原因です。しかし、韓国ゲーム市場イコールPCゲーム市場というわけではなく、モバイルゲーム市場が形成されつつあります。

韓国ではPCやインターネット基盤が早期に整備されました。さらにユーザーの多様化に合わせたゲームポータルの登場がオンラインゲームユーザーを引きとめ、安定した市場を形成しています。また、オンラインゲームへの消費がデジタルデータ商品の市場を活性化しています。その代表的な例がアバターとゲーム内アイテムです。また、ゲームポータルがユーザーを確保するために、ゲーム内のコミュニティ活動を促進しており、ゲームの寿命を延ばしています。

国内市場だけではなく、韓国製ゲームの海外輸出も盛んです。ネクソンは58ヵ国でメイプル・ストーリーを販売し、グラビティは63ヵ国にラグナロクオンラインを販売しています。ネクソン、NCソフト、NHNの売上高における国外売り上げ高比率は22パーセントに達しました。アメリカで急成長しているゲーム内広告(PPG)も韓国で成長の兆しが見えています。

韓国市場の成長だけではなく、グローバルな展開に高い可能性があることも、韓国企業に対する投資の価値がありそうです。「韓国の技術と日本の資金で欧米を席捲したい」ということでしょう。

●日本のゲームポータルにも変化が

NHN Japan取締役副社長の森川亮氏は「日本のオンラインゲーム市場は韓国の市場の3年前の状況に似ている」と語りました。これは日本が遅れているという意味ではなく、韓国がこの3年間でオンラインゲーム市場を拡大し続けたように、日本でも市場拡大の可能性があることを示唆しています。日本のオンラインゲーム登録会員数の累計は約4200万人、市場規模は1015億円に達します。また、アイテム課金の売り上げが定額課金の売り上げを上回り、基本無料でアイテム課金というタイトルが一般的になりつつあります。

このようなオンラインゲーム市場において、韓国産ゲームは総タイトル数の約6割、ユーザー参加数では75パーセントのシェアを持っています。日本で稼動しているオンラインゲームの開発国は、1位が韓国、大きく差がついて2位が日本、3位が台湾、次いでアメリカ、中国となっています。日本と中国の立ち上がりは急速で、韓国ゲームは更なる開発投資でグローバルな勝負をする必要があります。その一方で、日本や中国など他国の企業と連携する機会も増えています。

日本のオンラインゲーム市場はMMORPGで立ち上がり、カジュアルゲームで飛躍しました。そして現在、相次ぐFPSの導入により、ユーザーの裾野が広がっています。こうした状況を受けて、ゲームポータルサイトの運営も柔軟な対応が求められます。かつては各タイトルが独自に展開していた状況でした。しかし現在、ポータルサイトの登場によってゲームタイトルのサービスや課金方式が集約されつつあります。そして今後は、ポータルサイトとタイトルの競争が進みます。日本ではネクソンジャパンが運営しているメイプルストーリーがハンゲームからでも遊べるようになるなど、ポータルサイトの集約がさらに進むと予想されます。

ハンゲームは当初、無料のカジュアルゲームとアイテム課金方式のアバターによるコミュニティ機能で成長しました。その後、MMORPGやFPSなどの本格ゲームを次々にリリースしていきました。これは新たなユーザーの獲得と同時に、カジュアルゲームからステップアップしようとする既存ユーザーの受け皿でもありました。しかしその結果として、カジュアルユーザーと本格志向ユーザーの価値が混在し、コミュニティが混沌とする状況になりました。

そこで今年7月、ハンゲームはカジュアルゲームと本格志向ゲームのポータルサイトを分離し、異なる価値観を明確化しました。こうしたハンゲームの戦略は日本のオンラインゲーム市場の急速な成長を裏打ちするものであり、その市場の要望を適えるために韓国産タイトルが重要な意味を持っています。

●「タイトルを売りに来たのではない」韓国ゲーム産業の投資家向けプレゼンテーション

続いて、韓国のゲームメーカー5社のプレゼンテーションが行われました。このプレゼンテーションは会社への出資を呼びかけるもので、ゲームタイトルのライセンス販売の商談会ではありません。したがって、発表の内容は企業の紹介、人材、業績見通し、投資された資金の用途などが中心でした。ゲームに直接関係する内容ではありません。しかし、業績の見通し、事業計画のなかには今後展開する予定のゲームも紹介されています。その一部を紹介しましょう。

◆イニアム
「クレヨンしんちゃん」のキャラクターを採用したオンライン教育ソフトで知られている会社です。「クレヨンしんちゃん教室」は韓国で2005年からサービスが始まっており、日本ではDGコミュニケーションズ社と提携した「edu904.com」が2007年8月から開始されています。イニアム社は現在開発中の3DコミカルRPG「MayPan」の日本サービス開始に伴い、サービスのためのリソース資金、国内マーケティング費用、他国への輸出拡大用のための資金を必要としています」。

◆ワイズオン
オンライン・クイズゲーム「Max Quiz」が韓国で人気となっている会社です。「熱戦クイズ王」はテレビ好きの人のための放送タイアップクイズです。ドラマのコンセプト、ニュース、芸能、教養など、テレビ番組の放送後すぐに、そのテレビ番組に関連したクイズを楽しめます。しかしワイズオンの世界展開はクイズではありません。MORPGの要素を取り入れてFPS「Dorothy(仮称)」や、ハイスピードFPSの「Metal Jacjket」、ランニングゲーム「FreeJack(仮称)」です。
とくにFreeJackに力を入れています。コンゴのヤマカシという競技にヒントを得た都市型の徒競走です。都市の構造物を駆使して走り回るという爽快なゲームです。世界各国の都市をモチーフとしたマップを用意しています。日本マップとして「渋谷」を検討中です。

◆エヌログソフト
確かな技術力を強みとして、早期から世界展開を進めている会社が、いよいよ日本市場に進出します。北米地域で展開しているBOUTという3D変身ロボットアクションゲームが好調です。日本ではBOUTの続編「BM07(仮称)」をリリースする予定です。すでにCDC JAPAN社と契約完了しており、2008年秋にサービスを開始する予定です。
エヌログソフトの強みは独自のゲーム内広告配信システムを持っていることです。現在、シンガポールと北米でテスト中の「DARKNESS AND LIGHT」は、ステータスパネル中央が広告になります。ゲーム中は表示されませんが、プレイヤーキャラクターが倒れ、再出撃するまでの間に、プレーヤーのステータス表示部分が広告になります。広告部分についてはマイクロソフトグループのゲーム内広告会社「マッシブ」と提携しています。

◆ブルーサイド
Xbox用ゲーム『Kingdom Under Fire』シリーズのエンジン部分を開発し、日本ではXbox360の「NINETY-NINE NIGHTS」のプログラムとエンジン開発を担当した会社として有名です。同社は『Kingdom Under Fire』シリーズの続編として、Xbox360/Windows/Nintendo DSのタイトルを2種類開発しています。どちらもオンライン機能を重視しており、事業拡大のための投資を必要としています。韓国の企業ですが、その市場ははじめから世界を向いています。

◆ジェイシー・エンタテインメント ジェイシー・グローバル
日本でも大人気となったバスケットボールゲーム「フリースタイル」の開発元です。現在開発中のゲームはカジュアルなフライトアクションゲーム「Aeronauts」です。「フリースタイル」ではさまざまな有料アイテムが登場しましたが、「Aeronauts」も同様に、アイテムで自分の飛行機をパワーアップしていきます。フライトシューティングゲームをカジュアル化するという試みがユニークです。もうひとつ、10代のユーザーをターゲットとした「Ghost X」も開発中です。ソウルのビルから妖怪たちがあふれ出すという物語です。
ジェイシー・グローバルは日本法人です。しかしその業務はジェイシー・エンタテインメントの作品のプロデュースだけではありません。開発パートナーと共同で新しいコンテンツを開発、運営するなど、幅広い業務を手がけます。そのための出資パートナーを必要としています。

●ショウの小間の受身から攻めに転じた

韓国ゲーム産業投資説明会は東京ゲームショウの前日に行われました。韓国のゲーム産業は例年のゲームショウでは小さなブースを並べており、あまり目立たず、商談に訪れる人も少なかったような気がします。しかし、このように証券会社が手助けし、落ち着いた場所で説明会や商談ができるといスタイルは、ゲームショウのブースで待っているよりも積極的で確実な気がしました。ゲームに投資する人は必ずしもゲーム好きではなく、そうした投資家はゲームショウの雰囲気に馴染みにくいかもしれません。韓国ゲーム産業の攻めの姿勢を感じさせる説明会でした。

韓国でニンテンドーDSがブーム、だそうです。

http://www.inside-games.jp/article/2007/11/12/24964.html
KRN・SJC韓国ニュースは11月2日、韓国任天堂が1月に発売したニンテンドーDS Liteの売り上げが、9月末までに本体58万台、ソフト120万本に達したと報じました。10万本以上売れたソフトも5本存在し、『脳トレ』韓国版の『毎日毎日DS頭脳トレーニング』(約20万)、『NEWスーパーマリオブラザーズ』(約20万)、『聞いて書いて親しくなるDS英語三昧境』(約14万)、『ニンテンドックス』(約14万)、『マリオカートDS』(約11万)と報じています。

*関連URL
http://www.sjchp.co.kr/koreanews/koreatis_view.htm?num=5576&date=2007年11月02日(金)

韓国の市場規模を考えると、これはかなりの数字です。韓国メーカーでもネクソンが『メイプルストーリーDS』を開発しています。

そもそもPCオンラインゲーム大国である韓国で、日本のコンソールゲーム機は苦戦を強いられてきました。その背景として言われてきたのが、海賊版の存在です。記事でもDSの売れ行きが好調なため、韓国任天堂はWiiの発売をクリスマスから来春に延期したとしています。本当にDSは、この定説を覆しつつあるのでしょうか?

一方でG-STAR取材では、ホテルと会場の往復に地下鉄を利用したのですが、車内でDSを遊んでいるビジネスマンや女性、子供の姿を見かけることができました。DSだけでなくPSPを遊んでいる人もおり、韓国でも携帯ゲーム機が確実に根付いていることが感じられました。

ホテルのフロントで聞いてみると、アルバイト学生の一人がDSを所有していました。女性や子供に人気があり、やはり『ニンテンドックス』や『NEWスーパーマリオブラザーズ』などが売れているそうです。日本語学習向けに漢字検定ソフトなども(公式には発売されていませんが)隠れた人気があるそうです。

また、別件で韓国の出版エージェンシーの女性と話をする機会があり、そこでも尋ねてみました。彼女は「私の周りでは若い女性しかDSを買っていない」と話してくれ、一種の「ファッションアイテム」になっていると教えてくれました。ますますもって驚くべきことです。「単純だから、つい遊んでしまう」のだそうです。

これは、一度市場を自分の目で見てみなければなりません。そこで日曜日の午後に、韓国の秋葉原と言われるヨンサン地区に足を延ばしてみました。

ソウル駅から地下鉄で2駅の場所に、ヨンサン駅があります。以前はソウル駅で韓国鉄道に乗り換える必要がありましたが、地下鉄の1号線が新たに乗り入れて、とても便利になりました。複合型の大型ショッピングモールも完成して、駅ビルが一大商業施設になっています。

最上階の9階にはeスポーツの会場があり、『スタークラフト』リーグ戦のテレビ収録が行われていました。会場には10代の観客が100名程度いて、ゲームの展開に応じて歓声を上げています。このあたりはPCオンラインゲーム大国の韓国ならではの光景です。少し安心しました。

そこでテレビゲーム売場を覗いてみると、ありました。どのテナントでもDSが一番目立つところに配置されています。しかも3〜4組の親子連れがDSを購入している姿を見かけることができました。子供たちがDSを買ってもらって、大喜びしています。ある子供は買ってもらったばかりの『星のカービィ 参上!ドロッチェ団』を夢中で遊んでいました。またPSPを購入している若い男性も見られました。

次にモールを出て、ヨンサンの電気街の方に足を延ばしてみました。細長いビルの地下にぎっしりとテナントが並ぶ、昔ながらのゲーム売場です。ここでもDS人気は本物のようで、親子連れや若いカップルがDSを買い求めている姿が見かけられました。ゲームソフトも韓国版の正規商品が大半でしたが、日本からの並行輸入品も2〜3割ほど存在していました。

おもしろいのは、DSやPSPを買うとお店がサービスで液晶の保護フィルムを張ってくれることです。たいてい筆者は失敗してしまうので、これはなかなか嬉しい特典です。

その夜、韓国のゲーム開発者と飲む機会があったので、昼間の光景について聞いてみました。彼は大手ゲームメーカーから独立して、新たに開発会社を起こしたばかりで、現在は横スクロール型のカジュアル・アクションゲームをPCゲームポータル向けに開発しています。投資ファンドから資金を引き出し、自らドット絵を打つ毎日だそうです。

彼は韓国でもDSがブームを巻き起こしていると話した上で、「若い女性の中には、流行っているからDSを買って、『NEWスーパーマリオブラザーズ』などを遊んでみたものの、難しくて止めてしまうことも多い」などと話してくれました。その上で「任天堂は非ゲームを多く発売しているが、これではゲームらしいゲームが売れなくなって、自分たちの首を絞めているようなものではないか?」などと質問してきました。この矛盾した反応が、いかにもゲーム好きという感じです。

彼は兵役時(日本と異なり韓国には徴兵制度があります)にもゲームボーイと『風来のシレン』を隠し持って入隊したほどの筋金入りのゲーマーで、ゲームらしいゲームが好きとのことです。ただし、そんな彼も最近ではPCオンラインゲームは仕事で遊ぶ時間がとれず、家庭用ゲーム機は起動するのが億劫で、もっぱらDSやPSPばかり遊んでいるとのことでした。自称「ゲームを遊んで日本語を覚えた」最後の世代だそうで、最近の『リネージュ』世代はゲームのおもしろさを理解していない、とぼやいています。

ただし、ゲーマーの中にはインターネット上でゲームROMのデータをダウンロードして、遊んでいる人もいるとのことです。今回は残念ながら確認できませんでしたが、いわゆるDSの「マジコン」がネット通販などで広がっているとのこと。「100in1」などの海賊版は店頭から消えたものの、問題は依然として顕在です。

ホテルのアルバイト学生も「中国製のマジコンがネットで買える。日本でもあるのか?」と聞いてきました。もちろん日本でも一部のユーザーの間で行われており、批判ばかりしてはいられません。

ヨンサン駅の駅前では、当たり前のようにワゴンがならび、大量の海賊版DVDが売られていました。このような状況で、韓国のコンソールビジネスが今後どのように推移していくのか、これからも注目していきたいところです。