BioWare

Last-modified: 2010-10-14 (木) 22:03:56

http://www.bioware.com/

NEWS

『Mass Effect』のDS版も検討中―開発元のBioWare

http://www.inside-games.jp/article/2008/08/08/30663.html
カナダのゲームデベロッパーで、『Mass Effect』『Star Wars: Knights of the Old Republic』『Neverwinter Nights』などで知られるBioWareは、『Mass Effect』『Dragon Age』『Jade Empire』などのタイトルをニンテンドーDS向けに開発する可能性について探っているとEurogamer.deとのインタビューで明らかにしています。

現在BioWareでセガとのコラボレーションで、ニンテンドーDS向けのソニックRPG『Sonic Chronicles: The Dark Brotherhood』を製作中のWie Miles Holmes氏(リードデザイナー)は、ソニックのRPGが、同社が携帯型ゲーム機に取り組むという姿勢の表れで、「基本的にフランチャイズを強化するものであれば」どんなタイトルのDS版でも検討する、としています。

「私達は『Mass Effect』に関して非常に大きなプランを持っていて、もしDSバージョンがあるとすれば、『2』まで感心を保つための素晴らしい方法になるかもしれません」

とのこと。タイトルはともかく、様々な名作で知られるBioWareの携帯ゲーム機での活躍も期待できそうです。

【CEDEC 2008】BioWareの技術者が「最新の米国ゲーム開発プロセス」を紹介

http://www.inside-games.jp/article/2008/09/10/31099.html
CEDEC初日の午後13:00〜より、東陽テクニカの提供により「海外トラック」の一つとして、米エレクトロニック・アーツ傘下のBioWareよりシニア・ソフトウェア・エンジニアのJason Spangler氏が招かれ、「最新の米国ゲーム開発プロセス」(Recent Trends in U.S. Game Development Process)と題したセッションが行われました。

BioWareは今年初頭にEAが買収したゲーム開発会社で、『Sonic Chronicles』『Star Wars: Knights of the Old Republic』『Neverwinter Nights』などで知られる、従業員400人強を抱える大手メーカーです。Spangler氏は過去にOrigin System、Mythic Entertainmentに在籍、そしてBioWareと複数の企業で技術のリーダーシップを取り、主にオンラインゲームを手掛けてきました。その氏から聞かれる米国における開発事情は非常に興味深いものでした。

■開発プロセスを改善していくことの重要性

Spangler氏は現代のゲーム開発現場において、個々の技術的な課題やゲームデザイン面での取り組みだけでなく、チーム作りや運営手法などの開発プロセスを改善することの重要性が高まっているとして、その理由や、同氏が実践している手法について紹介しました。

まず開発プロセスを意識すべき理由としては「チームが大規模化し、管理が困難になってきている」「クオリティを維持する必要性」「プロジェクトが複雑化し、リスクを軽減するために適切なツールを選択する必要が出ている」といった理由を挙げました。また、「Quality of Life」(生活の質)も重要な観点で、特に米国ではベイエリアやシリコンバレーを中心に、ゲーム業界以外、例えばYahoo!やGoogleといった企業とエンジニアの取り合いをしていて、その中でゲーム業界に従事してもらうためには、労働環境を整備したり、適切なモチベーションを継続的に与える必要があるとしました。

これらの課題に取り組むには、個々人の意識や、リーダーの気配りといったレベルを超えて、全体としてのゲーム開発プロセスを変えていく必要があるとSpangler氏は主張します。

■アジャイルな開発という考え方

そこで挙げられたのが、Agile Software Developmentという考え方です。そのマニフェストによれば、

 プロセスやツールよりも、開発者同士の交流を
 仕様書よりも、動くソフトウェアを
 契約の交渉よりも、ユーザーとの協調を
 計画に従うよりも、変化に対応を

を重視するというものです。

この原則に従うと開発プロセスはこのようになります。まず重要なのはモチベーションある人間の周囲にプロジェクトを構築することです。そして必要なサポートは惜しまず、成果を信じます。アジャイルな開発プロセスでは、定期的に動くソフトウェアを構築し、それが進捗の指標となります。継続的に成果が形になることでモチベーションとなり、更なる開発の進捗にも弾みが付きます。そうすることで上層部や発注者との意向の乖離を防ぐことにも繋がります。

Spangler氏は、開発とそれによって成果物が出来上がるという流れの反復作業とすることが必要だと言います。また、ロードマップや仕様書は細かい部分まで作る必要はなく、その作成は往々にして変更があるため無駄な時間になるだけでなく、柔軟性を失わせる結果になると指摘します。常に最上のプライオリティは顧客を満足させることであり、そのための仕様変更などは受け入れなければならないとしました。

■スクラム / チーム作りの面から

アジャイルな開発のためにチーム作りも工夫が可能で、Spangler氏はスクラムという米国ではメジャーとなっているチーム運営を紹介しました。これは元々は一橋大学の野中郁次郎氏と竹内弘高氏が提唱したもので、開発スタッフを、5〜7名程度のスクラムというチームに細分化し、それぞれのスクラムがゲームの各部分を担当してゲームを作り上げていくというものです。

スクラムという非常に小規模なチームを作ることで、各メンバーがそれぞれ何をすべきが明確になり、当事者意識を持ってゲーム開発に取り組むことができるようになります。スクラムは、直近で実装すべきものを決定するスプリント・バックログ、実際に開発を行うスプリント、そして動くソフトのリリースという工程の繰り返しで運営されます。日々ミーティングが実施され、今日や昨日にしたこと、明日すること、直面しそうな課題について話し合います。

スクラムは大規模なプロジェクトでも、小規模なプロジェクトでも用いることができ、例えば20名程度のプロジェクトであれば3つ程度のスクラム、数百人に上るプロジェクトであれば、スクラムofスクラムという形でスクラムを統括するスクラムを使うことで運営ができているということです。

■その他の開発事情

セッションでは、EAで広く使われているアセット管理ツール「Perforce」の紹介や、ゲーム開発でどうしても必要となるビルドを効率的に行うためにツールを導入した事例なども紹介されました。Spangler氏によれば、米国のメーカーは自社のツールからツールメーカーのものに置き換える傾向にあるそうです。機能として優れているほか、バグも少ないということで、活用できるものは外部で、という流れのようです。

セッションは80分程度でしたが、質疑応答では様々な疑問がぶつけられるなど、米国の最新ゲーム開発プロセスについては非常に大きな注目が集まったようです。国産ゲームも規模は大きくなってきていて、EAの取り組みも参考になりそうです。

「Wiiは他機種と異なった物語を伝える」−『Mass Effect』のBioware、Wiiの開発に意欲

http://www.inside-games.jp/article/2009/06/20/35916.html
Xbox360用のRPG『Mass Effect』で知られるBiowareはWiiでの開発に意欲を示しているとのことです。

BiowareのCEOであるRay Muzyka氏は、海外ゲームサイトINDUSTRYGAMESのインタビューに対し、「もし我々がWiiゲームをするとしたら、ターゲットとする観客に感情的でパワフルな物語を、我々が届けたいと願うゲームプレイの柱−探査、進行、カスタム化、対立、物語、そしてキャラクター−と共に届けることを念頭に置くだろう」とコメント。

「Wii上のインターフェースデザインは他機種とは大きく異なっており、異なった物語を伝えるという可能性です。結局の所、機種に関わらずプレイヤーは人間です。彼らはパワフルで魅力的なものを欲しがっています。開発者として行うべきなのは、ただ機種に適合した設計を行うことです」とWiiに特化したデザインが大切であるとする見解を明らかにしました。

近い将来にBiowareのWii用ゲームが出るのか、という質問には「Wiiで展開するというアイデアには好奇心をそそられるが、発表できるものはない。我々には発表していないプロジェクトがあり、それは過去のものと異なっている。我々の真の長期的目標は、ベースを広くし、異なった機種への多様性ある選択を保持すること。モバイルやWiiのような機械には異なったお客がいて、異なった市場とディストリビューション、そしてビジネスモデルがあることを知っている。それはエキサイティングだが、何もかも同時にやれる訳ではない」と意欲を示しつつも明言を避けています。

『Mass Effect』は銀河を舞台としたSFアクションRPG。美しいグラフィックとアクション、壮大なストーリーというHD機らしい作品となっています。既に続編もアナウンスされており期待も高いのですが、Muzyka氏の言葉によると、WiiにおけるBioware作品は単純な既存作の移植にはならない模様。『デッドスペース エクストラクション(仮)』のようにHD機のゲームをWiiの特性に合わせたものとなるのか、完全新作となるのか。Biowareの出すWii用ゲームが期待されます。

Bioware「J-RPGの下降は進化の不足が原因、未だに同じ体験しかできない」

http://www.inside-games.jp/article/2009/12/19/39489.html
最近では『Mass Effect』や『Dragon Age』といったRPGで知られるBiowareが、「日本のRPG」(いわゆるJ-RPG)についてコメントしています。同社の創設者でもあるGreg Zeschuk氏が海外サイトのインタビューに応え、北米のユーザー間でJ-RPGから西洋風のRPGヘのユーザーの移行が進んでいるのでは、という質問に対し以下のように話しています。

“J-RPGの下降は、主に進化(Evolution)と進歩(Progression)の不足が原因です。彼らは、繰り返し同じものを提供し続けてきました。飾り付けは豪華になってますし、見た目も良くなっています。しかしそれは未だに同じ体験でしかありません。”

“そこには未だジョークとも言えるダイアローグシステムがあります。誰かが私に尋ねます。「あなたは~をしたいですか?」私は「ノー」と答えます。あなたは~をしたいですか、ノー、あなたは~をしたいですか、ノー……私に「イエス」と言わせたい。不幸にも、これがJ-RPGを特徴づけているのです。”

Zeschuk氏は、最近の日本のRPGでも(彼が大好きなゲームのひとつ)『デモンズソウル』のような例外もあると認め、また一方で「ロールプレイング」の定義が日本以上に北米で変わりつつあるとも話しています。

中古&コピー対策はDLCで-『Mass Effect 2』の新たな提案

http://www.inside-games.jp/article/2010/01/26/40064.html
海外RPGはコードの新たな活用法を提案しています。

Biowareは『Mass Effect 2』において、DLC(ダウンロードコンテンツ)とオンライン認証を組み合わせた中古対策を行うとのことです。

『Mass Effect 2』では「The Cerberus Network」と呼ばれるポータルを通してDLCを入手する仕組み。製品には「The Cerberus Network」を使用可能とするコードが付属しますが、使えるのは1回のみ。

中古品や不法コピーだった場合は「The Cerberus Network」が使えませんが、15ドル(約1400円)でコードが販売されており、これを購入することで新品同様のアクセス権が得られるとのことです。

「The Cerberus Network」ではDLCや新キャラクター、新ミッションなどが配布されるとのこと。1月26日には北米発売と同時に無料のDLCが予定されています。

海外ゲームサイトGamasutraはBiowareの姿勢を「不正コピーや中古販売と戦う」ものであると評価しますが、同サイトに送られてきた「The Cerberus Network」用のコードが2012年1月1日に期限切れになる点に注目、「ゲームがダウンロードやサーバー認証にますます依存することで、将来的なプレイアビリティへの疑問が生まれる」とコメントしています。

「The Cerberus Network」はユーザーにもメリットがあるため受け入れやすいと思われますが、ネットワーク環境を持たない人やサービス終了後にどうなるかといった点に関しては更なる対策が期待されます。

【GDC2010】Biowareが語る超大作RPGをローカライズする手法

http://www.inside-games.jp/article/2010/03/16/41027.html
ゲーム開発費の留まることのない増大に伴うリスクを、海外市場進出することで分散しようと、他国の文化・言語に合わせるローカリゼーションが注目を集めています。昨年からGDCに加わった分科会の「ローカリゼーション・サミット」は、大作RPG開発で定評のあるバイオウェアによる講演「Localizing Large RPGs」で幕を開けました。

壇上に上がったのは『Mass Effect』担当ローカライゼーション・プロジェクトマネージャー、ライヤン・ウォーデン氏と、ローカライゼーション・ツール・リードプログラマーのクリス・クリストウ氏です。二人は、このように多額な予算が投じられ、大規模なスケールを持つタイトルを5~10カ国語以上でリリースする上で、同社がどのようにしてローカライズ・プロセスを進めているか、そのシステムを紹介しました。

バイオウェアタイトルの特徴は、ゲーム内に大量の選択肢が登場し、プレイヤーの選択でシナリオが何通りにも分岐することですが、このためゲーム内容が非常に奥深く、容量も大きくなります。ウォーデン氏は一作目の『Mass Effect』では、語数が30万語(英語)、去年米国で発売された続編の『Mass Effect 2』は45万語にも及び、合計572体のキャラクターが登場したこと。さらにローカライズ版の翻訳数を見ると、『2」では270万語が翻訳され、ボイスデータは14万行にも及び、合計350人以上の声優によって、300日以上にわたって収録されたと語りました。
 
RPG制作歴が長いバイオウェアでは、これらのデータを効率的に翻訳するために、標準的なシステムが構築されています。ローカライズ作業の流れは、原文データがまず翻訳者に転送され、翻訳文が完成次第バイオウェアに戻され、台本が作成されます。この段階では仕様の変更や修正などによって、翻訳文が会社と翻訳者の間で何回も行き来することになります。台本が完成するとボイス収録が行われ、テキストと共にゲームに組み込まれます。その後デバックが終われば、いよいよ発売となります。

ローカライズ作業で必要とされるのは一貫性と品質の担保ですが、これを保証するために、バイオウェアでは標準化された4種類のツールが用いられています。

「発音ガイド」は、ボイス収録時に声優に対してキャラクターや固有名詞、造語などの正しい発音を指示するものです。「IPグロッサリー」は翻訳者に対して、タイトルの世界観を細部まで説明するもので、映画やテレビ業界で長年使用されてきたものと同様のものです。翻訳者のためにQ&Aドキュメントも提供されており、翻訳者やプロジェクト・マネージャーから質問があれば本社に送られ、できる限り早急に回答が送られるように常時更新されています。最後に「キャラクター・バイブル」では、登場人物の背景や動機などが、詳細に説明されており、英語版開発のサポート以外に、ローカライズ版での声優や翻訳者の助けにもなります。

世界同時発売、あるいは英語版より数ヶ月の遅れで発売できるように、ゲーム開発とローカライズは同時進行していきます。しかし言語が多くなる分、正確なスケジュールを立てるのが困難になるとウォーデン氏は語りました。この問題に対応するために、英語版のボイス収録を基準にする事で変更を最小限に抑えており、英語版とローカライズ版でコンテンツがほとんど一致すると続けました。

しかし、これまで、元となる英語版のコンテンツが、ゲーム開発の段階で何度も変更されることがあったため、現在では変更の種類、または訂正の必要性によって、ローカライズ版の変更度合いが決められています。修正は「メジャー」と「マイナー」に分けられ、納品期限を考慮して判断されます。マイナーな修正はスケジュールの都合で直されない場合もありますが、キャラクターや物語自体に影響を与えるものであれば、すぐに修正されます。

このようにして内容が固まったコンテンツは「ロックダウン」され、続編やダウンロード・コンテンツ(DLC)でも使用されます。なおDLCの場合は、配信日は後日でも、開発はゲーム本編と同時進行の場合が多いので、固有名詞の統一は特に重要となります。

これだけの容量をローカライズすれば、品質保証のテスティングを行うことが難しくなりそうですが、バイオウェアでは的確なルールに基づいて行われています。一つのテキストはアイテム、説明文、台詞など、そこに含まれる内容によって個別に分けられ、別々に翻訳文の正確さが確認されます。個々のテキストはバイオウェア内製のツールを使用することで前後関係も確認できるため、気になる箇所があっても、文脈から修正の必要性が見極められます。さらに、キャラクターやそのシーンの情報、および各種のメタ・データがデータベースに蓄積されており、翻訳者やチェッカーがいつでも参照することができます。これによって翻訳文としては正しくても、キャラクターの性別や口調が考慮されていないなどのミスが極力、発生しないようにしているのです。

二人は今では、こうしたローカライズ・プロセスが、タイトルは異なっても、同じ手順で進められていると語ります。セガとのコラボレーションで開発されたDS版の『ソニッククロニクル 闇次元からの侵略者」ではテキスト数が9万語、『Mass Effect 2」では45万語、そして最新作の『Dragon Age: Origins」では100万語にも及びましたが、これらが各国語版を含めて発売されたのも、こうしたプロセスが確立されていたからこそ。そこには長年の経験や、さまざまな失敗と教訓が生かされているのでしょう。

BioWare開発者: 『ファイナルファンタジーXIII』はRPGではない2010年05月14日

http://gs.inside-games.jp/news/232/23201.html
http://www.strategyinformer.com/news/8006/bioware-you-can-put-a-j-in-front-of-it-but-final-fantasy-13-isnt-an-rpg
JRPGの衰退を指摘する発言が大きな議論を巻き起こした海外RPGメーカーのBioWare。新たに開発者の一人が「ファイナルファンタジーXIIIはRPGではない」とする発言したことが話題を集めているようです。

この発言は、海外サイトStrategy Informerのインタビューで、新作MMORPG Star Wars: The Old Republicの脚本を担当するディレクターのDaniel Erickson氏が行ったもの。同サイトが、RPGにおけるストーリーを補うゲームプレイが不足している例としてファイナルファンタジーXIIIの名前を挙げ、氏に感想を求めたところ、以下のような回答が。

“頭にJを付けることはできるでしょうが、それはRPGではありません。プレイヤーは一切選択を行わず、キャラクターを作ることもなく、キャラクターを演じることもありません。それが何なのか私にはわかりません―おそらくアドベンチャーゲームでしょうか?”

またErickson氏は、同じ質問の回答の中で、RPGには優れたシステムが必要不可欠であることや、Star Wars: The Old Republicではプレイヤーがより多く介入できるシステムを用意したことなどを説明しています。

【E3 2010】『スター・ウォーズ』のMMORPGが初公開!開発はバイオウェア

http://www.inside-games.jp/article/2010/06/21/42759.html
世界でもっとも有名なスペースオペラ『スター・ウォーズ』。この壮大な世界観を下敷きに開発が進んでいるMMORPGが『Star Wars:The Old Republic』です。『マスエフェクト』シリーズなど大作RPGで知られるバイオウェアとルーカスアーツの共同プロジェクトです。

本作は昨年のE3で電撃的に発表されたタイトルで、サービス開始は2011年春を予定。今年のE3でもトレーラーなどが公開されましたが、ゲーム部分については追加情報がありませんでした。しかしルーカスアーツのブースで、世界で初めてメディア向けにテストプレイが公開されましたので、その第一印象を紹介しましょう。

■バイオウェアならではのMMORPG

本作の特徴は3つあります。第1にストーリー面の重視で、MMORPGで初のフルボイスで進行します。イベント部分やクエストの導入部などでは、『マスエフェクト』などのアドベンチャー部分のシステムが引き継がれており、選択肢を選んでストーリーを進行。映画的なストーリー展開とMMORPGの融合が大きなテーマとなっており、バイオウェアならではの野心的な試みが感じられます。

第2にカスタマイゼーションで、プレイヤーは固有の宇宙船が与えられます。プレイヤーキャラクターと宇宙船の双方で、それぞれ自分好みに成長させられるのです。キャラクターの装備も5段階に分かれています。バウンティハンターなら、ローレベルでは貧弱な防具で頭部も素顔のままですが、次第に防具が強化されていき、最高レベルのファイナルではジェットパックで空も飛べるようになる、といった具合です。

そして第3が戦闘システム。プレイヤーは大きくジェダイ側とシス側に陣営が分かれ、銀河規模の抗争が繰り広げられます。戦闘はアクションRPG風で、マウスの左クリックで目標を定め、右クリックでアタック。昨今のFPSなどで流行のカバーシステムも取り入れられています。PvP向けにWARZONESと呼ばれるエリアが設定され、劇中のような大規模戦闘もサポートされるようです。

■テストプレイではイベントと戦闘を確認

プレゼンが終了するとテストプレイが始まりました。今回プレイできたのはジェダイ側で、種族は人間タイプ。クラスは▽ライトセーバーを装備し、近接戦闘が得意なジェダイナイト▽ブラスターを装備し、遠距離戦闘が得意な共和国軍兵士▽ハンドブラスターを装備し、援護役の人間風エイリアン▽仲間の体力回復ができるジェダイ・トレーナーの4種類が用意されていました。

空いているPCでプレイを始めると、筆者のキャラクターは共和国軍の女性兵士でした。まず兵員輸送船内で上官から簡単なブリーフィングを受けるシーンからスタート。バイオウェアRPGでおなじみの選択肢会話システムでストーリーを進めていきます。やがてアクシデントで火災が発生。船内の消火システムを作動して鎮火させるクエストが始まりました。その後上官から「金を稼いで生き延びろ!」的な訓辞を受け、惑星に上陸することになります。

惑星上ではシス側のドロイドが守る軍事施設を攻撃する作戦に従事することに。おなじみWASDキーで前後左右に移動しながら、敵兵や軍事ドロイドを攻撃していきます。オートバトルではなく、マウスクリックでブラスターを発射する感覚はなかなか爽快。ただし足を止めて打ち合うと体力が消耗しやすいので、常に動き回って攻撃する必要があり、アクション性がかなり高いと感じられました。また役割分担を決めて、パーティプレイに徹するのが重要になりそうです。

対人戦闘システムのベーシックな部分が公開されただけで、まだまだ全容が不明な本作ですが、『スター・ウォーズ』ファンやバイオウェアRPGのファンなら、遊び込める内容になりそうです。例によって膨大なテキスト量などから、日本語でサービスされる可能性は極めて薄いと言わざるを得ませんが、続報を期待したいところです。

「いま超大作を作るのは間違っている」 「EA傘下も悪い選択ではない」― Biowareが厳しい現状認識7/20

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=1870
「超大作を作るのは間違いだ」というほどにゲーム業界は厳しいようです。

BiowareのバイスプレジデントであるGreg Zeschuk氏は海外メディアに対し、厳しい現状認識を語っています。

Biowareは『Mass Effect』『Dragon Age: Origins』といった大作ゲームで知られているソフトハウス。しかしZeschuk氏は「たったいまAAAクラスの超大作を作ろうというのは、開発者たちにとって間違ったゴールです」とコメントしています。

「私の世代において(AAAクラスの超大作を作る機会)は追い求めるものの一つでしたが、現在その可能性はより狭くなっています」

「10年前にEAの一部になることを打診されたらNOと答えただろうが、今なら情勢に合っている」

デベロッパーにとって独立を守ることは大きなテーマのはずですが、ここまでいわせるのですから、現状はかなり厳しいということなのでしょう。

また『Star Wars: The Old Republic』の遅れに関して「我々は他の人のように土壇場での問題を抱えている。しかし我々には家族が居る。仕事と人生のバランス、従業員間の公正さ、オフィスで働ける時間などに関するガイドラインがある。“土壇場を共にし、共感できること”ことがベストだ。皆とその決定を信じられ、土壇場をどう終わらせるかの決定ができるような。我々は数年間ここでつまづいている。限度を設けなければならなかったということだ」とコメントしています。

大きなチームで超大作を開発するということには色々と限界が訪れているということのようでしょうか。超大作を作るBiowareからなされたということで貴重な発言といえるでしょう。

噂:BioWare Mythicの開発者が匿名でEAを非難、3億ドル以上を費やした”SWTOR”はEA最大の災害となる10/14

http://doope.jp/2010/1016456.html
http://www.vg247.com/2010/10/13/rumor-ea-lay-offs-coming-in-november-spent-300m-on-swtor/
現BioWare Mythicの社員でかつてMythic Entertainment時代に”Warhammer Online”の開発に携わっていたと語る人物が”EA Louse”を名乗り匿名でblogを開設、来月に大きなレイオフが行われる事やBioWareが開発を進めているスターウォーズMMOタイトル「Star Wars: The Old Republic」が3億ドル規模の予算を投じている物の、内情は混乱しておりEA最大の災害になると投稿し、労働環境に対する内容など非常に生々しい状況が記されており、真偽の程に注目が集まっています。

この人物は自身も11月に敢行されるレイオフの対象である事を明かし、Electronic ArtsがSWTORのアートを外注した上、まだ何も達成されない事にうんざりしていると述べ、Mythicは最早死んだと語っています。そしてMythicのCEOを務めていたMark Jacobs氏の退職についても触れ、実際はElectronic Artsからの解雇だと非難、内部に恐怖が蔓延しているとMythic内部の状況を明らかにしています。

さらにStar Wars: The Old Republicの開発についても言及、なんと本作の開発に既に3億ドル(約245億円)の予算が投じられていると述べ、映画アバターよりも巨額の予算が投じられたと語るEA Louse氏は、EAが最もSWTORで誇りにしているのはサウンドだと指摘、20GBに及ぶインストールデータのほとんどがナレーターのボイスだと記しています。

さらにサウンドを差し引いたSWTORに残るのは冗談の様なつまらない物で、それを把握しているEAとジョージ・ルーカスはパニックに陥っていると発言、この状況の中でMythicは食い物にされたと語っています。

なお、巨額の予算についてはElectronic Artsの財務責任者であるEric Brown氏が自ら、SWTORがこれまでの歴史で最も予算が投じられたタイトルである事を発言しています。

なお、これらは匿名のEA Louse氏による主観的な物で、真偽の程は一切明らかではありません。しかし投稿内容には分刻みで上司の発言や実際の氏名、レイオフの詳細等が大量に記録されており、創作にしてはあまりに生々しい内容にも感じられ、レイオフの対象が旧Mythicを対象にした物である事もまさしく有り得そうな話ではあります。

この件に対してEurogamerがEAに確認を求めた所、EAの広報は噂或いは匿名のblogに応答は出来ないと回答しています。

さらに、EA Louse氏が自身のblogにWarhammer Onlineの開発とその失敗について、プロジェクト・リーダーは自分自身が何を行っているのかすら理解していなかったと批判、プロデューサーを務めたJeff Hickman氏を名指しで今まで見た中で最も惨めな人物だと評しています。

ここであろう事かお馴染みTwisted Metalを開発中のデビッド・ジャッフェが参戦、EA Louse氏の投稿に対してWarhammer Onlineについては良く知らないと断った上で、自己表現の欲求と仕事としてのアウトプットについてお説教。

さらにチーム内で作品を駄目にする不快で未熟なタイプの人物と作品の関係についても言及し、自身が手掛けたオリジナルのGod of Warをハードコアゲーマーが集まった少人数のチームで開発していた時代を挙げ、ストリートファイター2と鉄拳スタイルの深さを持つ戦闘システムを実現しようと取り組んでいたジャッフェに対し上役が「彼は現実認識の能力が欠けている」「ジャッフェ、それは出来ない」と口にし、何度も繰り返し説明を行っても理解が得られない人物が悩みの種だったと明かし、果たしてこの人物がゲーム業界で只一人の人間だろうかと問い、EA Louse氏を襲っている不幸な状況がさほど珍しい物では無い事を示唆しています。

なかなか大変な状況の所にジャッフェまで登場し、若干訳の解らない事態になっていますが、SWTORの状況に関する指摘は一部腑に落ちる部分が無いとは言えず、今後の動向が気になる所。EA Louse氏のblogはまだ開設されたばかりで、ほぼ怨み節で埋められた物言いにはまだまだ続きがありそうな様子で、暫く後を引く問題になるのかもしれません。