1995-1997
部門別
1995年 | 1996年 | 1997年 | 1995年 | 1996年 | 1997年 | ||
売上 | 3月期 | 3月期 | 3月期 | ターム売上 | 3月期 | 3月期 | 3月期 |
アミューズメント機器事業(百万円) | 73,662 | 95,106 | 117,445 | アミューズメント機器事業(百万円) | 73,662 | 21,444 | 22,339 |
アミューズメント施設運営事業(百万円) | 74,836 | 83,035 | 89,582 | アミューズメント施設運営事業(百万円) | 74,836 | 8,199 | 6,547 |
コンシューマ事業(百万円) | 235,079 | 206,674 | 225,797 | コンシューマ事業(百万円) | 235,079 | -28,405 | 19,123 |
消去又は全社(百万円) | - | - | - | 消去又は全社(百万円) | - | - | - |
売上高(百万円) | 383,578 | 384,816 | 432,825 | 売上高(百万円) | 383,578 | 1,238 | 48,009 |
利益 | |||||||
アミューズメント機器事業(百万円) | 11,092 | 21,400 | 23,211 | アミューズメント機器事業(百万円) | 11,092 | 10,308 | 1,811 |
アミューズメント施設運営事業(百万円) | 13,247 | 17,939 | 16,713 | アミューズメント施設運営事業(百万円) | 13,247 | 4,692 | -1,226 |
コンシューマ事業(百万円) | -4,566 | -33,570 | -27,491 | コンシューマ事業(百万円) | -4,566 | -29,004 | 6,079 |
消去又は全社(百万円) | - | - | -941 | 消去又は全社(百万円) | - | - | -941 |
営業利益(百万円) | 12849 | 4415 | 11,492 | 営業利益(百万円) | 12,849 | - | 11,492 |
当期純利益(百万円) | 5,114 | 4,208 | 2,032 | 当期純利益(百万円) | 5,114 | -906 | -2,176 |
地域別
1995年 | 1996年 | 1997年 | 1995年 | 1996年 | 1997年 | ||
売上 | 3月期 | 3月期 | 3月期 | ターム売上 | 3月期 | 3月期 | 3月期 |
本 国(百万円) | 213,383 | 279,458 | 313,609 | 本 国(百万円) | 213,383 | 66,075 | 34,151 |
本国以外(百万円) | 170,195 | 105,357 | 119,216 | 本国以外(百万円) | 170,195 | -64,838 | 13,859 |
利益 | |||||||
本 国(百万円) | 28,015 | 28,493 | 30,067 | 本 国(百万円) | 28,015 | 478 | 1,574 |
本国以外(百万円) | -9,470 | -23,532 | -18,298 | 本国以外(百万円) | -9,470 | -14,062 | 5,234 |
1996
決算
業務用機器販売部門におきましては、国内では景気の低迷による業界の投資抑制傾向が続きプライズゲーム等の定番品の販売が大幅に減少いたしましたが、格闘技ゲーム、レーシングゲーム、サッカーゲーム等の分野でCG(コンピュータグラフィックス)ゲームが確実な強みを発揮したほか、新たな機能をもった通信カラオケ機「スーパープロローグ21」も着実に販売を伸ばし増収となりました。
海外につきましてもレーシングゲーム「ラリーチャンピオンシップ」の大ヒットをはじめ、前述の格闘技ゲーム、レーシングゲーム、サッカーゲーム等の分野でCGゲームを中心としたラインナップと海外オペレーションの積極的な展開にともなう販売促進で大幅増収を達成できました。
コンシューマ機器販売部門におきましては、国内では32ビット機「セガサターン」の販売が順調に推移するとともにソフトウェアでは格闘技ゲーム、レーシングゲーム、シューティングゲーム等の分野でヒット作がでて大幅増収となりました。
海外につきましては、引き続き欧州市場が低迷したことや、米国市場における16ビット機市場の急激な縮小および価格競争の激化等により大幅な減収となりました。
アミューズメント施設運営部門におきましては、アミューズメントテーマパークに関しましては、新潟ジョイポリス1ヶ所のオープンにとどまりましたが、従来型店舗や大型店舗においては、国内既存のアミューズメント市場が成熟段階に入って市場規模がやや縮小傾向にある中、スクラップアンドビルドによる効率的な店舗経営を推進したことや差別化商品である優秀なCGゲームの効果的な投入により連続増収となりました。
これらの結果、当連結会計年度における連結グループの売上高は、3,848億2千万円(前期比0.3%増)、経常利益44億2千万円(同65.5%減)、当期純利益は42億1千万円(同17.7%減)となりました。
1997
半期
当中間期におけるわが国の経済情勢は、経済対策による公共投資の拡大、低金利および消費税率引き上げ前の駆け込み需要による住宅投資の急回復ならびに情報化関連投資を中心とした設備投資や個人消費の持ち直し等により景気回復基調に転じましたが、企業の人件費、設備投資および負債の増加に対する慎重な姿勢もあって全般的には好況感が盛り上がりにくく、自律回復まで今一歩の状況で推移いたしました。
当業界におきましても、緩やかな回復傾向にある個人消費を背景に一部限られた商品や大型施設が強みを発揮いたしましたが、回復感の乏しい経済環境から市場全般では盛り上がりのない中で推移いたしました。
この様な厳しい環境の下、当社は、新たな成長を図るべく業務用アミューズメント事業においてはワールドワイドの展開と誰もが楽しめる魅力的な新コンセプトのアトラクションやゲームの開発に努めるとともに、コンシューマ事業においては32ビット機「セガサターン」の拡販およびマルチメディアコンテンツ・プロバイダーへの新たな展開を推進し、隣接分野への積極的な進出に取り組みました。
その結果、当中間期の売上高は1,748億6千万円を計上し、前年同期比11.8%の増収、利益面においては経常利益127億6千万円、中間利益60億3千万円となり、それぞれ前年同期比15.6%、9.0%の増益となりました。
部門別概況
(業務用機器販売部門)
国内につきましては、大ヒットシリーズの格闘技ゲーム「バーチャファイター3」や「ラストブロンクス」、若い女性層を中心に大ヒットとなった「プリント倶楽部」等の強力なラインナップを揃えたことおよび新たな機能をもった通信カラオケ機セガカラ「スーパープロローグ21」の着実な伸びもあって増収となりました。
輸出につきましても、「バーチャファイター3」をはじめレーシングゲーム「デイトナUSA」、シューティングゲーム「ガンブレードNY」等CG(コンピュータグラフィックス)ゲームのラインナップと海外オペレーションの展開に伴う販売強化で増収を達成いたしました。
(コンシューマ機器販売部門)
国内につきましては、競争激化のなか32ビット機「セガサターン」の販売が堅調に推移するとともに、ソフトウェアにつきましてもアドベンチャーゲーム「サクラ大戦」、アクションゲーム「ナイツ」、格闘技ゲーム「ファイティングバイパーズ」などのヒットにより増収となりました。
一方、輸出につきましては、「セガサターン」を主体としたマーケティング戦略を推進いたしましたが、海外市場における32ビット機市場の価格競争激化および16ビット機市場の縮小により低迷を余儀なくされました。
(アミューズメント施設運営部門)
当部門におきましては、ATP(アミューズメントテーマパーク)における4月の福岡ジョイポリス、7月の東京ジョイポリスのオープンや大ヒットシリーズ「バーチャファイター3」の投入およびスクラップアンドビルドによる効率的な店舗運営の推進により増収となりました。
通期の見込み
業務用機器販売部門におきましては、CGゲームを中心とした魅力あるラインナップおよび大ヒット「プリント倶楽部」シリーズ等の強力展開により業界のリーディングカンパニーとしての地位を確固たるものにし、業容の拡大と収益力の強化に努める所存であります。
コンシューマ機器販売部門におきましては、「セガサターン」の販売強化に注力するとともに戦略ソフトの投入により32ビット機市場におけるシェア確保・拡大に邁進する所存であります。
アミューズメント施設運営部門におきましては、10月の新宿ジョイポリスオープン等ATPの強力な展開および魅力的なアトラクションの開発、既存アトラクションの改良ならびに店舗効率化運営の強化により市場の拡大・活性化を図り一層の事業拡充に注力いたす所存であります。
以上の様なことから、当期は通期で売上高3,800億円、経常利益330億円、当期利益160億円を見込んでおります。
1998-2000
部門別
1998年 | 1999年 | 2000年 | 2001年 | 1998年 | 1999年 | 2000年 | 2001年 | ||
売上 | 3月期 | 3月期 | 3月期 | 3月期 | ターム売上 | 3月期 | 3月期 | 3月期 | 3月期 |
アミューズメント機器事業(百万円) | 122,627 | 83,372 | 73,654 | 52,502 | アミューズメント機器事業(百万円) | 122,627 | -39,255 | -9,718 | -21,151 |
アミューズメント施設運営事業(百万円) | 94,521 | 93,128 | 79,212 | 74,657 | アミューズメント施設運営事業(百万円) | 94,521 | -1,393 | -13,916 | -4,555 |
コンシューマ事業(百万円) | 114,457 | 84,694 | 186,169 | 115,753 | コンシューマ事業(百万円) | 114,457 | -29,763 | 101,475 | -70,416 |
消去又は全社(百万円) | -1,322 | -1,018 | -265 | -9,722 | 消去又は全社(百万円) | -1,322 | 304 | 753 | -9,457 |
売上高(百万円) | 331,605 | 266,194 | 339,055 | 242,913 | 売上高(百万円) | 331,605 | -70,411 | 77,861 | -96,142 |
利益 | |||||||||
アミューズメント機器事業(百万円) | 7,900 | 7,524 | -2,664 | 9,634 | アミューズメント機器事業(百万円) | 7,900 | -376 | -10,188 | 12,298 |
アミューズメント施設運営事業(百万円) | 10,250 | 5,206 | 4,602 | 8,242 | アミューズメント施設運営事業(百万円) | 10,250 | -5,044 | -604 | 3,640 |
コンシューマ事業(百万円) | -32,128 | -10,480 | -43,032 | -69,187 | コンシューマ事業(百万円) | -32,128 | 21,648 | -32,552 | -26,155 |
消去又は全社(百万円) | 11 | -162 | 740 | -708 | 消去又は全社(百万円) | 11 | -173 | 902 | -1,448 |
営業利益(百万円) | -13,967 | 2,088 | -40,354 | -52,019 | 営業利益(百万円) | -13,967 | 16,055 | -42,442 | -11,665 |
当期純利益(百万円) | -35,635 | -42,881 | -42,880 | -51,730 | 当期純利益(百万円) | -35,635 | -7,246 | 1 | -8,850 |
地域別
1998年 | 1999年 | 2000年 | 2001年 | 1998年 | 1999年 | 2000年 | 2001年 | ||
売上 | 3月期 | 3月期 | 3月期 | 3月期 | ターム売上 | 3月期 | 3月期 | 3月期 | 3月期 |
日本(百万円) | 265,728 | 209,528 | 211,803 | 167,686 | 日本(百万円) | 265,728 | -56,200 | 2,275 | -44,117 |
北アメリカ(百万円) | 25,163 | 21,604 | 79,016 | 51,116 | 北アメリカ(百万円) | 25,163 | -3,559 | 57,412 | -27,900 |
ヨーロッパ(百万円) | 38,582 | 33,563 | 48,059 | 24,076 | ヨーロッパ(百万円) | 38,582 | -5,019 | 14,496 | -23,983 |
その他の地域(百万円) | 2,132 | 1,499 | 177 | 35 | その他の地域(百万円) | 2,132 | -633 | -1,322 | -142 |
利益 | 利益 | ||||||||
日本(百万円) | 13,402 | 1,913 | -35,749 | -19,480 | 日本(百万円) | 13,402 | -11,489 | -37,662 | 16,269 |
北アメリカ(百万円) | 21,111 | 3,137 | -2,719 | -9,366 | 北アメリカ(百万円) | 21,111 | -17,974 | -5,856 | -6,647 |
ヨーロッパ(百万円) | -1,545 | -3,485 | -3,133 | -13,505 | ヨーロッパ(百万円) | -1,545 | -1,940 | 352 | -10,372 |
その他の地域(百万円) | -856 | -1,193 | -956 | -11 | その他の地域(百万円) | -856 | -337 | 237 | 945 |
1998
決算
当期の業績につきましては、業務用機器販売事業の国内におきましては、市場活性化の有力商品がなく、且つ経済不況と重なり市場は伸びのない成熟期の中にありました。こうした中、CG(コンピユータ グラフィックス)システムボード"MODEL3"を使用した「バーチャストライカー2」やシューティングゲーム「ロストワールド」がヒットしたほか、新しいコンセプトのフィッシングゲーム「ゲットバス」等で新しい客層への展開を行いました。また、通信カラオケは市場環境から厳しい展開となりました。一方、風営法7号関連商品は売上げに寄与しました。海外につきましてはスポーツゲーム「バーチャストライカー2」、シューティングゲーム「ザ ハウス オブ ザ デッド」、ドライビングゲーム「ハーレーダビットソン」、新しいコンセプトの体感ゲーム「トップスケーター」等の差別化商品を揃え、販売促進に努めました。
コンシューマ機器販売事業の国内におきましては32ビット機「セガサターン」における競合機種との激しい競争の中、ソフトウェアに重点をおいた利益重視の販売戦略を展開いたしました。海外につきましては 32ビット機の引き続く価格競争から低迷を余儀なくされました。こうした中、次世代機のステージを見据えて在庫処分等不良資産の一掃を行いました。
アミューズメント施設運営事業の国内におきましては個人消費の低迷、「メイキング倶楽部シリーズ」のブームピークアウト等、環境的には厳しい状況でありました。6館目のATP(アミューズメントパーク)「京都ジョイポリス」を入場料を取らない初めてのケースとしてオープンした他、新しい形態の店舗として「フェスティバルゲート(大阪)」や「クラブセガ横浜」を出店いたしました。また、隣接分野である物販・飲食、カラオケを含めた事業展開を行いました。海外におきましては、英国、オーストラリアにおいて展開しております。ATP事業が、先行投資の償却負担が重かった事等もあり、収益に貢献できる状況にはいたりませんでした。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は3,316億1千万円(前年比23.4%減)、経常損失70億2千万円(前年は経常利益128億8千万円)となりました。また、米国および英国における連結子会社に対する連結調整勘定を一括償却したこともあり、当期損失は356億4千万円(前年は当期利益20億3千万円)となりました。
1999
半期
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得の悪化による個人消費の低迷と需要不足にともなう設備投資の抑制、金融システム不安および引き続くアジア経済の不振等から厳しい景気後退が深刻化、長期化いたしました。
当業界におきましても、若年層の感性に合った新しい商品はヒットいたしましたが、景気の悪化からくる個人消費の低迷で市場が冷え込み、全体としては依然盛りあがりのない中で推移いたしました。このような環境のもと、当社はアミューズメント事業におきましては、低コスト、高性能の新汎用基板「NAOMI」の投入、コンシューマ事業におきましては、128ビット家庭用TVゲーム機「ドリームキャスト」の国内販売を開始いたしましたが、アミューズメント事業では景気低迷による消費不振、オペレータの購買意欲の低下から、またコンシューマ市場では新ハード立ち上げにともなうソフト・ハードの開発・生産工程の遅れ等からいずれも減収となりました。一方、企業体質の健全化により今後の収益力回復を図るため、不採算のアミューズメント海外オペレーションの整理、国内におけるメイキング倶楽部関連滞留在庫の整理、「セガサターン」部材在庫の整理とソフト開発費の償却等を行いました。
これらの結果、連結売上高2,661億9千万円(前連結会計年度比19.7%減)、連結経常損失72億8千万円(前連結会計年度70億2千万円の損失)、連結当期純損失428億8千万円(前連結会計年度356億4千万円の損失)となりました。
事業部門別にみますと、業務用機器販売事業の国内におきましては、CG(コンピュータグラフィックス)システムボード「MODEL3」を使用した差別化製品を販売する一方、下期からは新汎用基板「NAOMI」の投入により、新製品を発売し、低迷している市場の活性化に注力いたしました。しかし音楽系ゲームの影響や景気低迷に連動したアミューズメント市場の冷え込み、特に年明け後の急激かつ深刻な消費不振によってオペレータの購買意欲が低下したため厳しい展開となり減収となりました。海外におきましては、顧客ニーズにあった製品を販売するとともに、「NAOMI」基板製品の発売により、新しい客層の開拓に注力いたしましたが、アジア経済不況と欧米アミューズメント市場の伸び悩みから減収となりました。これらの結果売上高は893億9千万円(前連結会計年度比27.9%減)、営業利益は75億2千万円(同32.6%減)となりました。
コンシューマ機器販売事業の国内におきましては、「ドリームキャスト」の国内販売を世界に先駆け開始いたしました。モデム内蔵で通信機能を有するハードとともに、有力ソフトを順次揃え販売に努めましたが、新ハード立ち上げにともなうハード・ソフトの全体的な開発・生産工程の遅れ等が直接販売に影響したことにより厳しいスタートとなりました。一方、ネットワークにつきましては、「ドリームキャスト」購入者の30%以上がアクセスするなどネットワーク端末としての需要が大きく広がりました。海外におきましては、「ドリームキャスト」の平成11年9月発売にむけ準備をすすめました。これらの結果 売上高は846億9千万円(前連結会計年度比26.0%減)、営業損失は、104億 8千万円(前連結会計年度229億1千万円の損失)となりました。
アミューズメント施設運営事業におきましては、国内におきましては、ATP(アミューズメントテーマパーク)で2店舗オープンするとともに、運営効率のよい中型店舗「クラブセガ」、「セガアリーナ」を8店舗出店し集客に努めました。海外におきましては、一部の地域を除き、不振に終わりました。 これらの結果、売上高は931億3千万円(前連結会計年度比1.5%減)、営業利益52億1千万円(同41.9%減)となりました。尚、海外において不採算のセガ エンタープライゼス(オーストラリア)ピーティーワィ リミテッドの整理を含むリストラを実施いたしました。
次期の概況につきましては、業務用機器販売事業におきましては、上述の「NAOMI」基板による商品開発強化およびライセンシーの拡大に努めるとともに、ビジュアルメモリを使ったドリームキャストとの連動によるコンシューマとアミューズメントのシナジーを強化してまいります。
コンシューマ機器販売事業におきましては、ドリームキャストの通信機能をフルに活用したソフト戦略により他のプラットホームとの差別化を図り、ドリームキャストを核としてネットワーク社会に対応した「ネットワーク・エンターテイメント」を追求し、「プレイ&コミュニケーション」の世界を拡大してまいります。
アミューズメント施設運営事業におきましては、国内においては、この1年の景気低迷による市場環境の急変に収益低下の傾向があらわれております。これに対応していくため、第一に採算性の悪い小規模ロケを中心に101店の閉鎖を行う一方、既存形態の新規出店・投資の抑制をしてまいります。海外につきましては、一部の地域を除いて機器販売事業に特化してまいります。第二に、運営体制をオーナーシップ意識の高揚を目的として新しい形態のフランチャイズ制へ転換してまいります。第三に、レンタルビデオ、レコードおよびコンビニ等のより幅広い異業種との連携による新しい形態のアミューズメント施設の展開を図ってまいります。第四に、将来を見据えて、これまでの均一的な店舗開発から脱却し、セガのノウハウを結集し、差別化が図れる個性ある新次元エンターテイメント空間の創出を目指してまいります。第五に、映像・サウンド・VR技術等最先端技術を駆使した従来にない施設開発を実現するため、積極的に研究開発への投資を行ってまいります。
以上のような各施策を実施いたしますが、ドリームキャストの欧米市場でのプラットフォーム新規立ち上げにともなうマーケティング費用約170億円の先行投資、会計基準変更に伴う次年度分開発費の計上約50億円、ネットワーク事業の投資負担額約50億円および希望退職者募集に伴うリストラ費用特別損失約30億円のため、固定費削減の寄与分を含めても平成12年3月期の業績につきましては、連結売上高3,860億円、連結経常損失163億円、連結当期純損失198億円と予想しております。
決算
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得の悪化による個人消費の低迷と需要不足にともなう設備投資の抑制、金融システム不安および引き続くアジア経済の不振等から厳しい景気後退が深刻化、長期化いたしました。
当業界におきましても、若年層の感性に合った新しい商品はヒットいたしましたが、景気の悪化からくる個人消費の低迷で市場が冷え込み、全体としては依然盛りあがりのない中で推移いたしました。このような環境のもと、当社はアミューズメント事業におきましては、低コスト、高性能の新汎用基板「NAOMI」の投入、コンシューマ事業におきましては、128ビット家庭用TVゲーム機「ドリームキャスト」の国内販売を開始いたしましたが、アミューズメント事業では景気低迷による消費不振、オペレータの購買意欲の低下から、またコンシューマ市場では新ハード立ち上げにともなうソフト・ハードの開発・生産工程の遅れ等からいずれも減収となりました。一方、企業体質の健全化により今後の収益力回復を図るため、不採算のアミューズメント海外オペレーションの整理、国内におけるメイキング倶楽部関連滞留在庫の整理、「セガサターン」部材在庫の整理とソフト開発費の償却等を行いました。
これらの結果、連結売上高2,661億9千万円(前連結会計年度比19.7%減)、連結経常損失72億8千万円(前連結会計年度70億2千万円の損失)、連結当期純損失428億8千万円(前連結会計年度356億4千万円の損失)となりました。
事業部門別にみますと、業務用機器販売事業の国内におきましては、CG(コンピュータグラフィックス)システムボード「MODEL3」を使用した差別化製品を販売する一方、下期からは新汎用基板「NAOMI」の投入により、新製品を発売し、低迷している市場の活性化に注力いたしました。しかし音楽系ゲームの影響や景気低迷に連動したアミューズメント市場の冷え込み、特に年明け後の急激かつ深刻な消費不振によってオペレータの購買意欲が低下したため厳しい展開となり減収となりました。海外におきましては、顧客ニーズにあった製品を販売するとともに、「NAOMI」基板製品の発売により、新しい客層の開拓に注力いたしましたが、アジア経済不況と欧米アミューズメント市場の伸び悩みから減収となりました。これらの結果売上高は893億9千万円(前連結会計年度比27.9%減)、営業利益は75億2千万円(同32.6%減)となりました。
コンシューマ機器販売事業の国内におきましては、「ドリームキャスト」の国内販売を世界に先駆け開始いたしました。モデム内蔵で通信機能を有するハードとともに、有力ソフトを順次揃え販売に努めましたが、新ハード立ち上げにともなうハード・ソフトの全体的な開発・生産工程の遅れ等が直接販売に影響したことにより厳しいスタートとなりました。一方、ネットワークにつきましては、「ドリームキャスト」購入者の30%以上がアクセスするなどネットワーク端末としての需要が大きく広がりました。海外におきましては、「ドリームキャスト」の平成11年9月発売にむけ準備をすすめました。これらの結果 売上高は846億9千万円(前連結会計年度比26.0%減)、営業損失は、104億 8千万円(前連結会計年度229億1千万円の損失)となりました。
アミューズメント施設運営事業におきましては、国内におきましては、ATP(アミューズメントテーマパーク)で2店舗オープンするとともに、運営効率のよい中型店舗「クラブセガ」、「セガアリーナ」を8店舗出店し集客に努めました。海外におきましては、一部の地域を除き、不振に終わりました。 これらの結果、売上高は931億3千万円(前連結会計年度比1.5%減)、営業利益52億1千万円(同41.9%減)となりました。尚、海外において不採算のセガ エンタープライゼス(オーストラリア)ピーティーワィ リミテッドの整理を含むリストラを実施いたしました。
次期の概況につきましては、業務用機器販売事業におきましては、上述の「NAOMI」基板による商品開発強化およびライセンシーの拡大に努めるとともに、ビジュアルメモリを使ったドリームキャストとの連動によるコンシューマとアミューズメントのシナジーを強化してまいります。
コンシューマ機器販売事業におきましては、ドリームキャストの通信機能をフルに活用したソフト戦略により他のプラットホームとの差別化を図り、ドリームキャストを核としてネットワーク社会に対応した「ネットワーク・エンターテイメント」を追求し、「プレイ&コミュニケーション」の世界を拡大してまいります。
アミューズメント施設運営事業におきましては、国内においては、この1年の景気低迷による市場環境の急変に収益低下の傾向があらわれております。これに対応していくため、第一に採算性の悪い小規模ロケを中心に101店の閉鎖を行う一方、既存形態の新規出店・投資の抑制をしてまいります。海外につきましては、一部の地域を除いて機器販売事業に特化してまいります。第二に、運営体制をオーナーシップ意識の高揚を目的として新しい形態のフランチャイズ制へ転換してまいります。第三に、レンタルビデオ、レコードおよびコンビニ等のより幅広い異業種との連携による新しい形態のアミューズメント施設の展開を図ってまいります。第四に、将来を見据えて、これまでの均一的な店舗開発から脱却し、セガのノウハウを結集し、差別化が図れる個性ある新次元エンターテイメント空間の創出を目指してまいります。第五に、映像・サウンド・VR技術等最先端技術を駆使した従来にない施設開発を実現するため、積極的に研究開発への投資を行ってまいります。
以上のような各施策を実施いたしますが、ドリームキャストの欧米市場でのプラットフォーム新規立ち上げにともなうマーケティング費用約170億円の先行投資、会計基準変更に伴う次年度分開発費の計上約50億円、ネットワーク事業の投資負担額約50億円および希望退職者募集に伴うリストラ費用特別損失約30億円のため、固定費削減の寄与分を含めても平成12年3月期の業績につきましては、連結売上高3,860億円、連結経常損失163億円、連結当期純損失198億円と予想しております。
2000
決算
当期の業績全般の概況
当社の属する業界におきましては、若年層を中心とした時間消費的娯楽の多様化、モバイル・携帯電話の影響を受け厳しい状況が続きました。
アミューズメント業界、コンシューマTVゲーム業界の厳しい現況を反映し、全体としては増収、減益という結果となりました。当社のアミューズメント施設事業につきましては、まだまだ予断は許されない状況ですが底を打ち、少しずつではありますが堅調に推移してきております。しかしながら、国内ドリームキャスト事業の不振、特に年末年始の商戦における不振が大きく当期の業績に影響を与える結果となりました。
これらの結果、当期の連結売上高は、3,390億5千5百万円(前期比27.4%増)、うち国内事業の売上高は2,118億2百万円(前期比1.1%増)、海外事業の売上高は1,272億5千3百万円(前期比124.5%増)となりました。これは、ドリームキャストを昨年9月に米国でまた欧州においては10月に発売を開始したことによります。利益面につきましては、経常損失442億7千1百万円、当期損失428億8千万円となりました。
一方、企業体質の健全化により今後の収益力回復を図るため、不採算の海外アミューズメント子会社の整理、不良棚卸資産の評価減処理等を行ったこと、また希望退職募集に伴い特別退職金を支払ったこと等により合計146億3千6百万円を特別損失に計上いたしました。また、投資有価証券の売却益、ネットワーク事業譲渡益等155億7千9百万円を特別利益として計上いたしました。
尚、当期につきましては、ドリームキャストの欧米立ち上げの一時的要因による投資が先行したこと、および国内のTVゲーム業界が成熟化したことにより経常損失、純損失となり、配当につきましては、誠に遺憾ながら、無配とさせていただきます。
事業部門別の状況
(業務用機器販売部門)
・売上高736億5千3百万円(前期比16.6%減)
・営業損失 26億6千4百万円
業務用機器販売部門の国内につきましては、業界全体のアミューズメント施設の減少や依然として厳しいオペレーターの投資縮小の影響を受けましたが、様々な職業をリアルに、かつダイナミックに疑似体験できる新しいジャンルの職業ゲームとして、前期に引き続き「エアラインパイロッツ」「クレイジータクシー」を拡販し、新製品の消防士「ブレイブファイヤーファイターズ」、救急車「エマージェンシーコールアンビュランス」を市場に投入し活性化に努めました。また、汎用基板「NAOMI」を使った各種新製品の開発に注力し、特にフェラーリを題材とした本格的ドライビング・シミュレータ「フェラーリF355チャレンジ」はそのドライビング感覚のリアルさにより評判となりました。さらに、自分が育てた競走馬をカードにして持ち運び、全国のどこのゲームセンターでも繰り返し楽しめる競走馬育成ゲーム「ダービーオーナーズクラブ」は、音楽ゲームのピークアウト後の業界活性化製品として大きな役割を果たしており、現在も好調な売れ行きを示しております。また、ファミリー、女性層といった新規顧客層へのアプローチとして、キャラクターを中心としたディズニーファンスクエアやキッズアミューズメントコーナーの販売にも注力し新たな市場の獲得に努めました。
海外につきましては、米国は競合他社の業容縮小により当社のシェアは大幅に伸びましたが、中古製品が市場に出回り新製品の販売が思ったように伸びなかったこと、また欧州およびアジアにおいてもアミューズメント市場の伸び悩みから減収となりました。
(アミューズメント施設運営部門)
・売上高792億1千2百万円(前期比14.9%減)
・営業利益 46億2百万円
アミューズメント施設部門におきましては、主要な顧客である若年層の消費支出傾向の変化による市場の縮小を受け、効率の悪い主に小規模店舗を中心に246店舗の閉店を行いました。市場環境が急激に変化し小規模アミューズメント施設の淘汰が進み厳しい状況が続くなか、当社の各施設におきましては、従来にも増して地域に密着したきめ細かい運営、様々な集客策等、営業努力を重ねたことや当社新製品「ダービーオーナーズクラブ」の根強い人気が継続していることから来客数は回復し、各店舗における業績も上昇基調に転じつつあります。これらの結果、店舗閉鎖に伴い減収となったものの利益率向上の体制を整えることができました。
(コンシューマ機器販売部門)
・売上高1,861億8千8百万円(前期比119.8%増)
・営業損失 430億3千2百万円
コンシューマ機器販売部門における家庭用TVゲーム機「ドリームキャスト」の当期出荷台数は、発売2年目となる国内ではハード95万台、ソフト704万本、発売初年度の米国では、ハード250万台、ソフト1,383万本、欧州では、ハード104万台、ソフト399万本、アジアでは、ハード16万台、ソフト118万本となり、全世界では当期出荷ハード465万台(累計555万台)、ソフト2,604万本(累計2,905万本)となりました。
米国と欧州につきましては、当初の計画数量を大幅に上回り好調でありましたが、国内市場におきましては、従来ではキラータイトルと呼ばれるべき「シェンムー」や「スペースチャンネル5」「バーチャストライカー2 Ver2000.1」等、期待のビッグタイトルを多数発売いたしましたが市場の成熟化傾向を受け、いずれも計画を下回る結果となりました。特に年末商戦において、ハード、ソフトともに計画を大きく下回る結果となりました。尚、ドリームキャストのネットワーク登録者数は、2000年3月末現在、全世界で112万人(国内55万人、米州33万人、欧州24万人)となっております。
2000年の世界でのメーカー別ソフト出荷の割合
2001
部門別
2001年 | 2001年 | 2001年 | 2001年 | 2001年 | 2001年 | 2001年 | 2001年 | ||
売上 | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ターム売上 | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 |
アミューズメント機器事業(百万円) | 29,232 | 52,502 | アミューズメント機器事業(百万円) | 29,232 | 23,270 | ||||
アミューズメント施設運営事業(百万円) | 38,435 | 74,656 | アミューズメント施設運営事業(百万円) | 38,435 | 36,221 | ||||
コンシューマ事業(百万円) | 51,789 | 115,753 | コンシューマ事業(百万円) | 51,789 | 63,964 | ||||
消去又は全社(百万円) | -331 | -9,722 | 消去又は全社(百万円) | -331 | -9,391 | ||||
売上高(百万円) | 119,457 | 242,913 | 売上高(百万円) | 119,457 | 123,456 | ||||
利益 | |||||||||
アミューズメント機器事業(百万円) | 2,463 | 9,634 | アミューズメント機器事業(百万円) | 2,463 | 7,171 | ||||
アミューズメント施設運営事業(百万円) | 3,967 | 8,242 | アミューズメント施設運営事業(百万円) | 3,967 | 4,275 | ||||
コンシューマ事業(百万円) | -34,480 | -69,186 | コンシューマ事業(百万円) | -34,480 | -34,706 | ||||
消去又は全社(百万円) | -103 | -708 | 消去又は全社(百万円) | -103 | -605 | ||||
営業利益(百万円) | -28,153 | -52,018 | 営業利益(百万円) | -28,153 | -23,865 | ||||
部門数字 | |||||||||
研究開発費(億円) | 226 | CS研究開発費・コンテンツ制作費(億円) | 226 | ||||||
国内アミューズメント施設 | 537 | 国内アミューズメント施設 | 537 | ||||||
日本その他(本) | 225 | 日本その他(本) | 226 | ||||||
米国(本) | 542 | 米国(本) | 542 | ||||||
欧州(本) | 169 | 欧州(本) | 169 | ||||||
合計(本) | 989 | 合計(本) | 989 | ||||||
研究開発費(億円) | 226 | CS研究開発費・コンテンツ制作費(億円) | 226 |
プラットフォーム別
2001年 | 通期 | 通期 |
プラットフォーム | タイトル数 | 出荷本数 |
DC | 94 | 989 |
地域別
2001年 | 2001年 | 2001年 | 2001年 | 2001年 | 2001年 | 2001年 | 2001年 | ||
売上 | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ターム売上 | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 |
日本(百万円) | 87,803 | 167,686 | 日本(百万円) | 87,803 | 79,883 | ||||
北アメリカ(百万円) | 22,758 | 51,115 | 北アメリカ(百万円) | 22,758 | 28,357 | ||||
ヨーロッパ(百万円) | 8,861 | 24,076 | ヨーロッパ(百万円) | 8,861 | 15,215 | ||||
その他(百万円) | 34 | 34 | その他(百万円) | 34 | 0 | ||||
利益 | 利益 | ||||||||
日本(百万円) | -16,078 | -19,479 | 日本(百万円) | -16,078 | -3,401 | ||||
北アメリカ(百万円) | -8,332 | -9,365 | 北アメリカ(百万円) | -8,332 | -1,033 | ||||
ヨーロッパ(百万円) | -3,634 | -13,505 | ヨーロッパ(百万円) | -3,634 | -9,871 | ||||
その他(百万円) | -11 | -11 | その他(百万円) | -11 | 0 |
決算
当社の属するアミューズメント業界、コンシューマ業界を含むゲーム市場を取り巻く環境は21世紀を迎えて大きく変化を遂げつつあります。すなわち、インターネット、iモードに代表されるような娯楽、遊びとしてのコミュニケーション手段の変化、欲求の個人化、専門化による本物志向等が顕著に表れ、若年層を中心とした消費傾向の多様化の影響を受け厳しい状況が続きました。
特に、コンシューマ事業につきましては、昭和58年の家庭用ゲーム機市場への参入以来、当社は常に先進的な技術をもとに魅力的な製品を提供してまいりましたが、ゲーム市場を取り巻く環境は大きく変化を遂げつつあり、誠に残念ではありますが、従来の家庭用ゲーム機のビジネスモデルを大きく転換せざるを得ない状況となりました。
ドリームキャスト事業は、最大の商戦期であるクリスマスシーズンにおいて大きく勢いを失い、ハードウェアの拡販を前提とするハードウェアビジネスとソフトウェアビジネスとのバランス維持が難しくなり、その収益構造が成立しにくい状況となりました。
このため、平成13年1月31日にドリームキャストハードの製造中止を決定し、今後の収益回復のための構造改革プランを策定し、すでに実行に着手しております。構造改革プランを早期に実現するために当期決算において、ドリームキャストハードおよびペリフェラル等を含む製品と部材を中心にたな卸資産等処分損523億6千4百万円、金融商品に係わる会計基準による投資有価証券評価損102億3千7百万円などにより、合計811億3千7百万円の特別損失を計上いたしました。
一方、当社の代表取締役会長兼社長であった大川 功(故人)の個人財産を受贈したことによる受贈益779億1千3百万円、その他4億6千7百万円を特別利益として計上しております。受贈財産の内訳は、自己株式335億7千3百万円、投資有価証券575億2千4百万円など合計1,085億6千4百万円であり、併せて受贈した債務が合計306億5千1百万円であります。また、受贈財産の評価は平
成13年1月31日の時価を基準とし、市場性のある有価証券の評価は相場価格で、市場性のない有価証券等の評価は時価純資産をもとに適正価格で行っております。
なお、当社のアミューズメント事業につきましては、他社に先がけての経営効率化策の継続的実施により施設運営および機器販売ともに業績は回復基調にあります。
これらの結果、当期の連結売上高は2,429億1千3百万円(前期比28.4%減)、うち国内事業の売上高は1,532億7千1百万円(前期比20.8%減)、海外事業の売上高は896億4千1百万円(前期比38.4%減)となりました。利益面につきましては、経常損失527億3千6百万円(前期は経常損失442億7千1百万円)、当期純損失517億2千9百万円(前期は当期純損失428億8千万円)となりました。
なお、当期につきましては、ドリームキャストの販売不振およびドリームキャストハードの製造中止に伴う事業転換にかかる特別損失の計上等により経常損失、当期純損失となり、配当につきましては、誠に遺憾ながら、無配とさせていただきます。
- 業務用機器販売部門
当部門の売上高は525億2百万円(前期比28.7%減)となり、営業利益は96億3千4百万円となりました。
業務用機器販売部門の国内につきましては、新製品、定番商品、プライズ景品商品等あらゆるジャンルの商品を供給することにより増収増益を達成いたしました。特に前年度から継続して高い人気を博した競走馬育成シミュレーションゲームである「ダービーオーナーズクラブ」および「ダービーオーナーズクラブ2000」、競馬メダルゲームの「スターホース」、スケートボード体感ゲームである「エアトリックス」をはじめとして「シャカっとタンバリン!」、「コンフィデンシャルミッション」等営業の状況が業績に貢献いたしました。さらにUFOキャッチャーシリーズ等プライズ機および景品も収益に貢献いたしました。
海外につきましては、地域の特性に合った製品の供給を行い販売に努めましたが、特にアジア、欧州の市場の落ち込みが大きく減収となりました。
- アミューズメント施設運営部門
当部門の売上高は売上高746億5千6百万円(前期比5.8%減)となり、営業利益は82億4千2百万円となりました。
アミューズメント施設運営部門におきましては、前期に引き続き不採算、低採算店舗の閉店を実施するなど経営効率化策の継続的実施により安定収入基盤が強固なものとなりました。また、平成12年10月にアミューズメント施設運営部門を分社したことにより、各施設運営会社においては地域に密着したきめ細かい集客対策、顧客動向を迅速に反映させた店舗運営の実施および地道なコスト削減や営業努力を重ねた結果、売上面においてはアミューズメント施設数の減少に伴い減収となったものの、収益性は向上し業績に大きく貢献をいたしました。
- コンシューマ機器販売部門
当部門の売上高は1,157億5千3百万円(前期比37.8%減)となり、営業損失は691億8千6百万円となりました。
コンシューマ機器販売部門における家庭用TVゲーム機ドリームキャストの当期販売台数は、国内ではハード47万台、ソフト475万本、米国では、ハード178万台、ソフト1,365万本、欧州では、ハード93万台、ソフト483万本、アジアでは、ハード21万台、ソフト64万本となり、全世界では当期販売ハード339万台(累計820万台)、ソフト2,387万本(累計5,163万本)となり、計画に対して特にハードは大幅な未達という結果となりました。
ドリームキャストソフトにつきましては、第5回日本ゲーム大賞を受賞したコンシューマ初の全世界対応ネットワークRPGである「ファンタシースターオンライン」が21世紀のRPGとして全世界で新たなゲームユーザーを開拓いたしました。
この他、海外における「SEGA SPORTS」のブランドのもとに圧倒的な人気を誇る「NFL 2K1」、「NBA 2K1」をはじめとして「パワースマッシュ」、「ジェット セット ラジオ」、「エターナル アルカディア」、「サクラ大戦3~巴里は燃えているか~」、「ソニックシャッフル」等、様々なジャンルにおいてビッグタイトルを多数発売いたしました。
事業戦略会
コンテンツ事業について
当社は、ゲームソフトの分野において日米欧すべての地域でトップブランドを有しておりますが、『世界一のコンテンツプロバイダーになる』ために「コンテンツビジネスオリエンテッド」な展開を行ってまいります。
①他社プラットフォームへのソフトの供給
新規タイトル資産および既存のタイトル資産も含めてタイトル毎に供給先のハードの特徴、そのユーザーの特性、そのときの市場の状況、経済性を個別に吟味した上で、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの「プレイステーション2」、マイクロソフト コーポレーション「Xbox」および任天堂株式会社「ニンテンドー ゲームキューブ」等、他社プラットフォームへのソフト供給を柔軟なタイトル編成を行いながら強力に推進してまいります。
②ドリームキャストソフトの継続
平成13年3月期にて家庭用TVゲーム機ドリームキャストの製造を中止いたしました。ドリームキャストハードの在庫については、平成14年3月期の出来るだけ早い時期に在庫を家庭(最終ユーザー)に運ぶことを強力に推進してまいります。このことにより、ドリームキャスト向けソフトの販売計画を確実なものにしてまいります。
③PC、モバイルへのソフト供給
当社は、従来から行っているPCソフトの販売について、「SEGA PC」のブランドのもとにソフトコンテンツのラインアップ再構築を行い、世界でも有数のPCソフトメーカーになるべく、事業の強化を行ってまいります。
モバイルにつきましては、開発会社を中心にiモードやJ-フォン向けにコンテンツの供給を行っておりますが、今後はこれらを総合的にまとめ、積極的な展開を図ってまいります。
④その他コンテンツ事業の強化
コンテンツは、パッケージゲームとネットワークゲームを基本にしつつ、株式会社セガトイズ等関係会社と協力し、新しいキャラクターを使ったコンテンツや映像ソフトの販売等、「新しいコンテンツの創造」と「新しいビジネスモデルの創造」に努め、コンテンツ事業の拡大を図ってまいります。
アミューズメント事業について
近年、アミューズメント市場は縮小傾向にあると言われておりますが、他社に先がけ積極的な合理化、効率化の施策を実施し、それらを完了した当社のポジションは絶対的に優位なものとなりつつあります。今やアミューズメント業界においてフルラインアップで新商品が供給できる唯一の企業、ナンバーワン企業として当社への期待は高まっております。
今後は市場を創造し牽引していく業界のリーダーとして「場所の開発」「ユーザーの開発」「商品の開発」を大胆かつ積極的に推進し、シェアの拡大を目指してまいります。
①施設開発
既存の形態としてのアミューズメント施設については、不採算・低採算店舗の閉店は完了いたしました。今後はきめ細かい市場調査・マーケティングをもとに新規出店および新規業態店の出店を行い、シェアの拡大を図ってまいります。
②施設のネットワーク武装
インターネット、iモード等、急速なネットワーク社会としてのインフラ整備に伴い当社のアミューズメント施設はあらゆるネットワークコンテンツ需要に応えられる街の中のネットワークステーションとしての機能を備えてまいります。
③業務用ビデオゲームボード(基板)でナンバーワンのポジション
当社の業務用ビデオゲームボード「NAOMI」はすでに業界における標準ボード(基板)として業務用ビデオゲーム機に多数使用されております。今後は、当社の「NAOMI」ボードのみならず他社のアーキテクチャーを使用した業務用ボードの供給も行い、業界における業務用ボードでの地位をさらに不動のものとしてまいる所存であります。また、これらボードに当社の持つネットワーク技術を活用して、ネットワーク対応とすることにより業務用とコンシューマ双方の連動を図ってまいります。
④新機軸のアーケード専用ゲームの開発
当社の歴史はアーケードゲームの歴史である、と言われておりますが、もう一度原点にもどり、当社の世界に誇る創造力、総合力を活かしたアミューズメント施設でしか遊べないゲーム、すごいゲームの開発を行い、世界のアミューズメント業界を牽引してまいります。