SEGAnews2008

Last-modified: 2010-09-15 (水) 00:10:28

中裕司氏のプロペが目指すゲームとは?

http://www.inside-games.jp/article/2008/01/07/26170.html
『ソニック』『NiGHTS』『サンバDEアミーゴ』『PSO』など様々なゲームを手がけてきたセガの中裕司氏が「クリエイター独立支援プログラム」で独立して設立したプロペ(セガの出資比率10%)、2006年に設立されてからかなり沈黙を守った感がありますが、公式サイトがリニューアルされ、幾つかの情報が公開されています。

まず開発するゲームに関しては、「移植作品や続編ではなく、完全にオリジナルの作品」ということを明確にしていて、ソニックシリーズについてもシリーズは続くもののプロペでは手がけないとしています。プラットフォームはWiiなどの次世代機を含む全てのコンシューマー機、PC、モバイルをターゲットということです。

「基本的にグラフィックはリアル志向ではなく、子供も大人も楽しめるような、明るい世界観を構築したい」ということですが、ジャンルは限定せず、集まったメンバーの特性が生かせるもの、企画次第としています。現在スタッフは12月時点で37名、募集中で最大で50名程度まで集めるということです。

ゲームはセガから発売されることになるようです。

プロペの作品を見られるのはもう少し先になるかもしれませんが、期待したいですね。また、中氏らと一緒にゲーム作りをすることに興味のある方は新卒採用、中途採用のいずれもありますので公式サイトをご確認下さい。

セガサミーとサンリオ、新キャラクター「ジュエルペット」を発表―ゲーム化も予定

http://www.inside-games.jp/article/2008/01/15/26334.html
セガサミーグループとサンリオは昨年4月に締結した包括的業務提携に基づくコラボレーション第一弾として、新キャラクター「ジュエルペット」を発表、玩具やゲームなど様々な媒体で展開していくことを明らかにしました。

「ジュエルペット」は"多様化した女児へ向けたマルティプルキャラクター"というコンセプトで、全ての女の子が好みで選んで楽しめるよう、全33種類の個性的なキャラクターが誕生しました。世界観は"魔法使いのペットが繰り広げるファンタジーな魔法の世界"で、それぞれ宝石の名前を持ち、光り輝く宝石の目を持ちます。それぞれ宝石のパワーがあり、女の子達のお守り的存在を目指すとのこと。

セガサミー傘下のセガトイズからキャラクターと家をセットにした玩具「ハウスシリーズ」、サンリオからは、アパレル、文具、布物雑貨、ぬいぐるみメーカーなどにライセンス供与し、7月以降、様々な商品が展開される予定です。また、女児向け玩具としては初のWeb連動玩具、うぇぶぐるみシリーズも予定されるということです。

セガも、ゲームやアミューズメントの景品や機器に展開を予定しているそうです。

セガ、ドバイ企業とテーマパーク開発で提携 2008年1月18日 12時32分

http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz08q1/558180/

セガとアラブ首長国連邦(UAE)の商業施設開発会社Emaar Malls Groupは1月17日、中東、北アフリカ、インドにおけるショッピングモール併設型の屋内テーマパーク開発について戦略的業務提携を行うと発表した。

Emaar Malls GroupはUAEの王族系企業Emaar Propertiesの子会社。ドバイに世界最大級といわれるショッピングモール「The Dubai Mall(ドバイモール)」を建設している。まずは同モール内にセガのライセンスを受けた娯楽施設を開設する予定。セガは国内の娯楽施設「東京ジョイポリス」の開発、運営ノウハウをEmaar Malls Groupに提供する。

セガのライセンス供給する娯楽施設は、ドバイモールの2階層、合計約7000m2を占める。屋内ジェットコースターなど東京ジョイポリスをもとにしたアトラクションやゲームを導入する予定。なおドバイモールにはほかにも、子供が遊びながら職業体験できるテーマパーク「キッザニア」や水族館、アイススケートリンク、シネマコンプレックスが入る。

ドバイモールは2008年後半に完成する予定。UAE国内に加え中東諸国など海外からの観光客がこれらの娯楽施設を利用することになる。

セガ、希望退職者を募集―400名程度、業績不振で

http://www.inside-games.jp/article/2008/02/08/26971.html

セガサミーホールディングスが8日に発表した2008年度第3四半期業績は、売上高が前年同期比-15.4%の3420億9200万円、営業利益が15億2800万円の赤字、経常利益が14億3100万円の赤字、純利益が157億6600万円の赤字でした。遊技機、アミューズメント施設、コンシューマー事業などが不振で、これを受けて、傘下のセガで希望退職者を募ることも同時に発表されました。

セガでは事業環境の変化に即応しきれなかったことによりアミューズメント施設や国内コンシューマー事業が低迷しており、これまで進めてきた不採算のアミューズメント施設110店舗の撤退に加えて、人員の適正化を行うことで固定費の削減を行い、持続的に利益の出せる体制にしたいとしています。

希望退職の人員は400名程度(昨年末時点での従業員数: 3583名)で、募集期間は2月8日から2週間程度、退職日は3月期中を予定しています。

募集人数通りとなれば特別退職金などで特別損失が29億円程度発生し、来期の人件費は年間35億円程度が削減される見通しです。

またセガサミーホールディングスでは通期の連結予想を下方修正しています。修正後の数字は、売上高4750億円(修正前5400億円)、営業利益60億円の赤字(200億円の黒字)、経常利益70億円の赤字(200億円の黒字)、純利益260億円の赤字(10億円の黒字)となりました。また期末配当もこれまでの60円予想から45円に修正しています。

名越氏も来店『龍が如く 見参!』のコンセプトバー&カフェが六本木に本日よりオープン

http://www.inside-games.jp/article/2008/02/25/27336.html

『龍が如く 見参!』名越監督デザインのオリジナルジュエリーを発売

http://www.inside-games.jp/article/2008/02/26/27341.html
セガは、プレイステーション3(PS3)用ゲーム『龍が如く 見参!』をイメージしたオリジナルジュエリーを2008年3月1日(土)に発売すると発表しました。

『龍が如く 見参!』は、3月6日(木)に発売のアクションアドベンチャー。江戸時代の京都・祇園を舞台に、剣豪たちの生き様が描かれます。

オリジナルジュエリーはSTONE MARKETとコラボした品で、同作の総合監督である名越稔洋さんがデザイン。パワーストーンとシルバーをフィーチャーし、シルバーリング、シルバートップ、ストラップ、ブレスレットなどの5種が発売されます。中にはゲームのキャラクターが着けているのと同じデザインのものもあり、時代劇+シルバー+パワーストーンの、一風変わったオシャレが楽しめそうです。

●詳細(リリースより抜粋)
【STONE MARKETコラボレーション「龍が如く 見参!シルバーリング」】
価格:税込25,200円
限定数量:50個
全体サイズ:幅21mm(指サイズ#17〜21)
双頭の龍が絡み合うシルバーリング。シルバー925にホワイトジルコニアを使用。

【STONE MARKETコラボレーション「龍が如く 見参!シルバートップ」】
価格:税込18,900円
限定数量:50個
全体サイズ:幅19mm、縦75mm
ネックトップやウォレットチェーンなど着け方は自由自在。
シルバー925にホワイトジルコニアを使用。

【STONE MARKETコラボレーション「龍が如く 見参!宮本武蔵トリビュート鈴ストラップ」】
価格:税込3,990円
限定数量:100個
全体サイズ:直径23mm(パワーストーン・タイガーアイ球10mm)
宮本武蔵の刀の根付を再現! 鈴は開閉するので中のパワーストーンは入れ替え自由

【STONE MARKETコラボレーション「龍が如く 見参!佐々木小次郎トリビュート家紋トップ】
価格:税込2,265円
限定数量:100個
全体サイズ:幅32mm、縦32mm
佐々木小次郎が首から下げているネックレスを再現! 革ひもを調節すれば、
キーホルダーにも使用できます。中心にはホワイトジルコニア使用。

【STONE MARKETコラボレーション「龍が如く 見参!パワーストーンブレスレット」】
価格:税込10,000円
限定数量:50個
全体サイズ:タイガーアイ球14mm、ホークスアイ球10mm、
スモーキークォーツ球6mm
タイガーアイをメインにしたブレスレット。留め具はシルバー925を使用し
ています。切れにくいシリコンワイヤーを使用していますので着け外しも簡単です。

『マリオ&ソニック AT 北京オリンピック』世界500万本出荷を達成

http://www.inside-games.jp/article/2008/03/06/27586.html
日本国内では任天堂、北米や欧州ではセガから発売されたWiiおよびニンテンドーDS向け『マリオ&ソニック AT 北京オリンピック』の世界での累計出荷台数が500万本を突破しました。Wii版は11月22日に、DS版は1月17日に発売されました。2つの内訳は公表されていません。

本作は国際オリンピック委員会(IOC)のインタラクティブ・ソフトウェアの独占的ライセンシーであるInternational Sports Multimediaの占的許諾を受けて、セガが任天堂と強力して開発したタイトルで、世界で最も有名なゲームキャラクターであるマリオとソニックが初めて夢の競演を果たしました。

8月に北京で開催される北京オリンピックを舞台にして、マリオやソニックのキャラクターたちが陸上、水泳、体操、卓球など様々な種目に挑戦していきます。オリンピックの夏に向けて今後も順調に販売を伸ばしていきそうですね。

TM IOC.Copyright©2007 International Olympic Committee(“IOC”).All rights reserved.SUPER MARIO characters ©NINTENDO. ニンテンドーDSは任天堂の登録商標です。SONIC THE HEDGEHOG characters ©SEGA. All Rights Reserved.SEGA,the SEGA logo and Sonic The Hedgehog are either registered trademarks or trademarks of SEGA Corporation.

『戦場のヴァルキュリア』漫画化!「コンプエース」7月号より連載開始

http://www.inside-games.jp/article/2008/03/26/27998.html
セガは、2008年4月24日(木)発売予定のPS3『戦場のヴァルキュリア』のコミック化を発表した。角川書店発行の月刊コミック誌「コンプエース」の7月号(5月26日(月)発売)より連載が開始される。

 『戦場のヴァルキュリア』のコミカライズを手がけるのは、「コンプエース」の連載コミック「ひぐらしのなく頃に 鬼曝し編」「ひぐらしのなく頃に怪 現壊し編」で人気を博した鬼頭えん氏。コミック版は、ゲーム版『戦場のヴァルキュリア』の設定に忠実な作品となり、戦場の雰囲気と魅力的なキャラクタたちが織りなすドラマが描かれる。

 コミック版は、4月26日(土)発売の「コンプエース」6月号に予告が掲載され、そして7月号より連載がスタートする。そして今回、コミック版の情報として、ゲーム版の主人公である義勇軍小隊長・ウェルキンと、ヒロインで偵察兵のアリシアのラフ画が公開された。

セガコリア解散と韓国でのWii発売 果たして日本メーカーにとっての韓国市場とは?

http://www.inside-games.jp/article/2008/03/31/28101.html
セガサミーホールディングスは、子会社であるセガコリアを解散すると発表しました。

セガコリアは2003年に設立された会社で、現地におけるアミューズメント施設の運営などを行っていましたが、今回の決定で5年の歴史を閉じることとなります。

正式な解散日は未定ですが、アーケード部門は4月末に撤収。現状の施設は維持されます。セガサミーホールディングスは「効率化の一環として解散することを決定」したとコメントしています。

国内ゲーム業界の大きな注目を集めてきたのが韓国市場。地理的にも感性的にも近いとされることもあり、攻略は不可能ではない、といわれてきました。

奇しくも任天堂がWiiを韓国市場で正式販売することが話題となっているタイミングでのセガコリア解散。

韓国市場は、隣に広がる肥沃な土地なのか。

マイクロソフトが日本で苦戦するように、日本メーカーも韓国では苦しい戦いを強いられるのか。

対照的な二つのニュース、韓国市場は日本メーカーにどのような判断を下すかが注目されます。

『龍が如く 見参!』インタビュー 次世代のゲーム作りを聞きました

http://www.inside-games.jp/article/2008/03/31/28110.html
3月6日にセガから発売されたPLAYSTATION3向け『龍が如く 見参!』(以下、『見参!』)は、プレイステーション2で2作品が発売され高い評価を受けた「龍が如く」シリーズの3作目であり、シリーズとしては初めてプラットフォームをPS3に移した作品です。大幅に性能の上がったPS3というハードで、どのようなゲーム作りがなされたのか、セガNEソフト研究開発部の服部氏と長坂氏にお話を聞きました。

■株式会社セガ
・服部義明 氏 CS開発統括部 NEソフト研究開発部 プログラムセクション主任
・長坂峰詩 氏 CS開発統括部 NEソフト研究開発部 サウンドクリエイター

■インタビュアー
・土本学 インサイド編集長
・CRI・ミドルウェア

まずは、『龍が如く』シリーズの総合プロデューサーの名越稔洋氏よりコメントをいただきましたので、ご紹介します。

この度は、というよりも今回もCRI様には大変お世話になりました。

昨今のゲーム開発に於いて技術の複雑化と作業フローの多様化は大きな問題であり、同時にクリエーター達の宿命とも言えます。

しかし我々ソフト開発の現場としては、最も大きな宿命とはやはり「面白いゲーム作り」そのものであり、そこに如何に時間を使い、その為の作業に集中できるかが鍵です。

つまり効率の良い作業環境を求めるとことは、製品を面白くするためには欠かせないプロセス。その大きな手助けをしていただいている事に、本当に感謝しております。

そしてその恩恵を我々としては”面白いゲーム”を作ることで恩返ししたいと思います。これからもよろしくお願い申し上げます。

名越 稔洋

■自己紹介

―――本日はよろしくお願いします。最初にこれまでに関わってこられたタイトルと、今回の『龍が如く 見参!』でそれぞれ担当された部分を聞かせてください

服部: NEソフト研究開発部の服部と申します。CRIとは入社してからずっとお付き合いさせていただいています。最初に関わったゲームはドリームキャストの『ハンドレッドソード』で、次にXboxの『パンツァードラグーンオルタ』、その後は色々なプロジェクトの手伝いなどをやって、Wiiのロンチタイトルだった『スーパーモンキーボール ウキウキパーティー大集合』を担当して、次に本作という流れです。今回は主にプログラムまわりを担当しました。

長坂: 同じくNEソフト研究開発部の長坂です。最初に関わったのは業務用の『バーチャストライカー4 バージョン2006』で、Wiiの『スーパーモンキーボール ウキウキパーティ大集合』、前作『龍が如く2』に途中から加わって、今回の『見参!』という流れです。主にバトルを中心としたSE(サウンドエフェクト)とシステムSEなどを担当しました。

―――今回、非常にボリュームのある作品で、クオリティも高く、それでいて前作からそれほど待たずに発売されたという印象を受けますが、開発期間はどのくらいだったのでしょうか?

服部: 本格的に始めたのは2006年11月ごろなので、開発期間としては1年ちょっとですね。

―――それは短いですね

服部: はい、そうですね。今回は「CRI Audio」、「CRI ADX」、「CRI Sofdec」というCRIさんの3種類のミドルウェアを利用したのですが、そのお陰も大いにあります。セガとしてはPS3向けの開発ラインというのは比較的多くて、開発機材の数の面でも恵まれていた方だと思うんです。それでも、やっぱり開発機材が開発スタッフ全員に行き渡るとまではいきませんでした。実は「CRI Audio」「ADX」「Sofdec」ともWindows版もあるので、PS3とPCで全く同じデータを使うことができます。サウンドについては、台数を用意できるPCの方で開発を進めて、適時PS3で動かして調整するというやり方で開発していきました。『見参!』のPC版を発売するつもりはないのですが。これにより、開発機材の不足を補いながら、短い期間で開発をすることができました。

※開発機材・・・ゲームの開発をするために必要な機材や開発用のソフト一式。基本的にハードの発売時は提供される数が少ない。

―――なるほど。ミドルウェアのPC対応にはそうしたメリットもあるんですね

服部: はい。それにこれまでのシリーズでもCRIのミドルウェアを使い続けてきましたので、今回も使わせていただきました。

―――プログラマーの人数はどのくらいだったのですか?

服部: だいたい30人くらいですね。最後まで人数分の開発機材は揃いませんでしたね(笑)

―――それぞれのミドルウェアは、どのように活用されましたか?

服部: 特にトリッキーな使い方はしていません。SEを「CRI Audio」で、BGMを「ADX」で、ムービーを「Sofdec」で実現しています。

―――まず音声の部分から伺います。PS3という新しいハードで、オーディオやサウンドやSEという面で『龍が如く』や『龍が如く2』から進化した部分はどのあたりですか?

服部: 自分は『見参!』から開発に参加した人間なので、前作までの詳しい内容はあまり把握してないのですが、引継ぎで聞いた範囲だと、ハードが進化したおかげで同時に再生できるストリーミング数が増えたという部分は大きいですね。メモリ再生していたときと比べ、街なかの環境音などはストリーミングで長尺のデータを使用できるようになったので、違和感はかなり減りました。

長坂: メモリもPS2に比べるとたくさん確保できるようになったので、高ビットレートで再生できる音が飛躍的に増えましたね。メモリ容量との戦いは常に悩みどころなので、そこが楽になったのは嬉しいですね。音関係では大体10MBくらいのメモリを割り当てていました。

―――5.1chサラウンドへの対応はどのようにされていますか?

服部: 前作まではイベントシーンのムービーで5.1ch対応をしていたものもありましたが、通常のゲームシーンではPS2自体が対応してないこともあって、実現していませんでした。今回はムービーシーンにはもちろんですが、通常のゲームシーンの5.1chにも対応しました。「CRI Audio」の3Dサラウンド機能を使って対応しましたが、ややこしいことはなく、音の位置情報を設定するだけなので特に苦労はしませんでした。ただ、イベントシーンは画角をプレイヤーが自由に操作できるので、見た目の距離と音を合わせるのには苦労しました。

―――音がリッチにたくさん出せるようになると、逆にどれを聴かせるかという取捨選択も大事になってきそうですね

服部: そうですね。やはり、あまり色々な音を重ねるとよく聴こえなくなります。実際に鳴らしてみて、調整して、ということの繰り返しですね。
そういった試行錯誤を前提とした開発スタイルなので、やはりPCで制作することができたのは非常に助かりました。PS3だと動作チェックするまでに時間がかかってしまいますが、PCだと一瞬でチェックできるのでメンテナンス性は本当に良かったですね。PS3とPCで全く同じ音をプレビューできるのでとても便利でした。

■ゲームプレイヤーの操作によるインタラクティブな音の変化の試み

―――「CRI Audio」にはインタラクティブサウンドを実現するAISAC(アイザック)という機能があるのですが、こちらは使用されましたか?

服部: はい、積極的に活用しました。一番多用したのは足音の部分です。

長坂: 足音はAISACの距離減衰とランダムピッチを使ってリアリティを高めています。あとは天候などの表現ですね。室内と室外での雨音の違いだったり、炎の音が勢いによって変わっていくような表現だったりですね。それをサウンドデザイナーの側で調整できるというのは良かったですね。

※AISAC・・・「CRI Audio」に搭載されている、ゲームプレイヤーの操作によってリアルタイムに変化するインタラクティブサウンドを実現するための独自コンポーネント。従来サウンドデザイナーとプログラマーの綿密なコミュニケーションが不可欠だった音作りの作業が、サウンドデザイナーだけで実現できる。以下の写真のようにツール上でグラフを描くだけで、ゲーム状況に応じてリアルタイムに変化するサウンド演出を実現可能。

※距離減衰・・・音源からの距離に応じてリアルタイムに音量やリバーブなどを調節すること。AISACでは簡単に実現できる。

※ランダムピッチ・・・音を鳴らすたびにピッチをランダムに変更すること。AISACでは完全なランダムだけでなく、確率分布の調節も可能。

長坂: ランダムピッチは色々な音に使っていますが、臨場感が出てゲームに奥行きが出ますね。例えば、同じところを殴った音でも、一回一回完全に同じ音であるはずはないんです。そこをランダムピッチで微妙に音を変えて表現できたのでリアリティが増しました。

服部: プログラマーの立場で言うと、本来毎回微妙に違う音を鳴らそうと思うと、それぞれのパターン分の音を用意しないといけないんです。すると容量の面や、何より手間がかかるので、AISACのような機能がサポートされているのは非常に助かりますね。AISACのおかげで、サウンドデザイナーにつきっきりで調整することは減りました。これまでだと、調整のインターフェイスをプログラマーが作って、それを使って調整してもらうという形しかなくて、それもなかなか大変な作業でしたので、それをサウンドデザイナーに任せられたのは本当に助かりました。

長坂: サウンドデザイナーとしても、すごくこだわって作った音を、意図した状態でプログラマーに渡せるというのは良かったですね。

■PS3におけるムービーの位置づけ

―――デモに関してはムービー(動画)の部分とリアルタイムデモ(3Dポリゴン)の部分があると思いますが、その割合というのは?

服部: 基本的にはリアルタイムなのですが、例えばオープニングの大軍と大軍がぶつかるシーンのように、PS3で試行錯誤するよりはムービーで作った方が良いという箇所は、最初からムービーで作成しています。ですから、デモ全体の1/5くらいはムービーでやっています。ムービーと言っても一部を除きすべて実機から出力した3D映像を元に、リアルタイムで行うには難しいエフェクトを加えた上でムービー化しています。それをSofdecで再生することでリアルタイムと遜色ないムービーを再生することができました。

―――ムービーの素材はどうやって実機から出力したのでしょうか?

服部: ベタなやり方ですが、フレームバッファを1フレーム1フレーム、BMPで出力して・・・。
モーションブラーなどの処理をするために1フレーム1フレームを更に分解して出力しました。激しいシーンだと1フレームあたり10枚くらいは撮ったという話を担当者から聞きました。いちばん処理が重いシーンだと1シーンの1つのムービーをレンダリングするのに3日かかったと言っていました。

※モーションブラー:画像に意図的にブレを加えることによって、動きを表現する手法。

―――なるほど。実機をレンダリングマシンとして使った感じですね。実機の映像をBMPにしてエフェクトをかけて、それを繋ぎ合わせればリアルタイムのものと画質的に変わらないものができるんですね

■高性能ハードでの音作り

―――『見参!』の音作りでは、どのようなところに注力されましたか?

長坂: 刀がメインになるので、その感覚的な気持ち良さみたいな演出は意識しました。あとは絵がとても綺麗になっているので、音も負けられないという気持ちはずっと持っていました。

服部: 刀の音と斬られる音は、やはり物語の中でキーになる音ですので、かなりこだわって作ってあります。

長坂: 最後の最後まで調整した部分ですね。

服部:あとは時代設定が変わり、舞台が前作の新宿から祇園に変わったという点でも、音作りに変化がありました。新宿は至る所で音が混ざり合って聞こえてくるのですが、京都の街にはそういうものが余り無くて、ちょっと大変でした。もう少し賑やかにしたいけど、音源がないし、そんなにたくさんの人が歩いているわけじゃないのにまわりの環境音を大きくしてもおかしいですからね。

―――音作りで何か参考にした作品などはあるのでしょうか? 時代劇や映画など

長坂: 最近作られた時代劇などは観たりしたのですが、あまり参考にはしませんでしたね。それよりは自分のできる事を最大限追求するというか。作品ごとに求められる音は違うと思いますので。

―――ハードの性能が上がることによってゲームの音作りはどのように変わりましたか?

長坂: そうですね、複雑には鳴らせるようになったと思います。例えば、複数の音をグループ化しランダムに鳴らしつつ、ピッチもランダムに変えてなど、より複雑に、リアルなサウンドが再生できるようになりました。CPUに負担がかかるから躊躇するという事も減りました。

―――今後の作品ではどのようなことに挑戦したいですか?

服部: ゲームシーンとイベントシーンをシームレスにつなげる、ということをやってみたいですね。やはりロード時間をできるだけ少なくしてゲームユーザーをイライラさせないようなゲームづくりをしていきたいです。『見参!』でもHDDへインストールすることでロード時間を短縮していますが、究極的にはローディング画面がないゲームを作りたいと思っています。

長坂: より表現力の豊かな音作りをしていきたいですね。例えばメニュー画面のSEなどを3Dで動きのあるものにするなど。それにはミドルウェア側での設定があれば便利なので、「フレーム数でSEの定位を設定できる機能」を是非 CRI Audioで対応してほしいです。

■最後に

―――開発者の方とゲームをプレイされる方に、それぞれ一言ずつコメントをいただけますか?まずは他の会社の方に

服部: 自分はわりと洋ゲーを遊ぶ方で、昔は洋ゲーと言うと大味なイメージがあったと思うのですが、最近は日本のゲームの"おもてなし"をかなり研究してきていると思います。日本のゲームが良いというのは"おもてなし"が上手いということだったと思うのですが、そこも頑張ってかなり追いつかれています。ですので、日本のメーカーもそれに負けずに、もっと先に行けるように、是非一緒に頑張って行きましょう、ということですかね。

長坂: 日本のゲーム業界の一員として、お互いもっともっと盛り上がるように頑張っていきたいですね。

―――では最後に「龍が如く」ファンの方々に一言お願いします

服部: 短期間で作りましたと言ってはいますが、それは色々な技術的な問題がクリアになったからであって、ゲームを面白くする部分に多くの時間を使っています。内容的には長い時間をかけて作ったタイトルに負けない物量がありますし、クオリティにも自信を持っています。これからPS3を買われる方も、もちろんすでに持っている方にも、何を買おうかな? と迷った時にぜひ選んで欲しい一本です。

長坂: シリーズを通してですが、今回もサウンドのみならず全てが濃い内容になっていると思います。サウンドもこだわって作りましたので、ぜひプレイして楽しんで欲しいと思います。 折角なので5.1chの環境で楽しんでほしいですね。

―――本日はありがとうございました

セガオブアメリカ、ソニック最新作をWii、PS3、X360などで発表

http://www.inside-games.jp/article/2008/04/04/28210.html
セガオブアメリカとセガオブヨーロッパは、音速で駆け抜ける人気のハイスピードアクションシリーズの最新作として『Sonic Unleashed』を開発中であると発表しました。現在、Wii、PLAYSTATION3、プレイステーション2、Xbox360向けに2008年の発売を予定しているということです。ただし国内での展開は不明です。

公式サイトがオープンしていて、そちらで画面やムービーで動きを確認することができます。スタイルとしてはPS3とXbox360で発売された『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』のような美麗グラフィックで、高速アクションが楽しめるゲームになりそうです。

Dr.エッグマンによって破壊されたカオスエレメントを求めてソニックの戦いが始ります。

セガオブアメリカ副社長マーケティング担当のSean Ratcliffe氏は、「ソニックはゲーム界のヒーローであり、そのフランチャイズをもう一度再発明するというのはとても刺激的な事です。『Sonic Unleashed』は新しく誰もが予期しないストーリーと革新的なゲームプレイで、プレイヤーに新しい体験と喜びを提供します」と述べています。

セガ、YouTubeにブランドチャンネル「SEGA MOVIE CHANNEL」を開設

http://www.inside-games.jp/article/2008/04/07/28273.html
セガは、動画共有サイトYouTubeにブランドチャンネル「SEGA MOVIE CHANNEL」を4月8日からオープンすると発表しました。

YouTubeは世界最大の動画共有サイトで、2007年6月に日本でのサービスがスタートしています。一般ユーザーからの投稿だけでなく、様々な提携企業による公式チャンネルが運営、膨大な数の動画を鑑賞できます。

セガでは本日から『夢ねこDS』と『戦場のヴァルキュリア』、『ゾンビ式 英語力蘇生術 ENGLISH OF THE DEAD』のプロモーション映像を配信中です。今後は開発者インタビューやプレイ画面など動画を追加していくということです。(SEGA MOVIE CHANNELは明日オープンで、現在のところアクセスできません)

セガ、英国セガレーシングスタジオを閉鎖へ―『SEGA RALLY REVO』を開発

http://www.inside-games.jp/article/2008/04/09/28314.html
業界紙Developなどが伝えるところによれば、セガは英国子会社でPS3やXbox360などで発売された『SEGA RALLY REVO』などを開発したセガレーシングスタジオを閉鎖したということです。

セガレーシングスタジオは2005年に、元コードマスターズのGuy Wilday氏らを中心に新しいレースゲームを開発するために設立された会社で、約60名のスタッフが在籍しました。従業員が英国のその他のセガのスタジオ(The Creative AssemblyやSports Interactive)に移籍するチャンスがあったかどうかは不明です。

英国はコードマスターズ(『コリン・マクレー ラリー』『TOCA Race Driver』)やクライテリオン(『バーンアウト』)、Black Rock(『MotoGP』)、ソニーリバプール(『Wipeout』『F1』)、などレースゲームを得意とするゲームメーカーが多数存在します。

また、セガもこの内容を確認したということです。

セガでは欧米の各開発スタジオについて利益が出ているかどうか見直しを図っていて、セガレーシングスタジオは当初の「5ヵ年計画」を達成できていないことなどから閉鎖対象となったようです。本件以外にもセガサミーグループはセガコリアやサミーヨーロッパの閉鎖、みなとみらい21への投資中止などリストラを進めているようです。

セガとサミー、新経営体制を発表

http://www.inside-games.jp/article/2008/04/25/28704.html

セガサミーグループでは業績の不振から、前期中にセガにおいて、約110店舗のアミューズメント施設の売却もしくは閉店、希望退職者の募集、「みなとみらい21」地区での事業中止決定など様々な経営改革を打ち出しました。そして今後、新たなる成長ステージを目指すべく、セガとサミーの両社の経営体制を刷新することを発表しました。

セガでは取締役AM統括本部長である臼井興胤氏を新たに代表取締役COOとすると共に、統括本部を廃止、5事業部5本部制に組織改変を行います。事業部としてAM 機器販売事業部、AM 施設事業部、AM 海外事業部、国内CS 事業部、欧米CS 事業部、本部としてコーポレート本部、AM研究開発本部、CS 研究開発本部、AM 生産調達本部、新規事業本部が設置されます。

サミーではパチンコ遊技機事業を成長分野として位置づけ、代表取締役副社長である中山圭史氏を代表取締役社長COOとします。また、現在セガ代表取締役の小口久雄氏は代表が外れ、同時にサミーの取締役にも就任します。

両社とも、セガサミーホールディングスの代表取締役会長兼社長である里見治氏が引き続きCEOとして、新任のCOOと共に収益強化に取り組んでいくということです。

セガ、中国向けネットゲーム『三国征戦』のライセンス契約を発表

http://www.inside-games.jp/article/2008/05/08/28873.html
セガは、同社が開発した中国市場向けPCネットワークゲーム『三国征戦』のライセンス契約を海外の2社と締結したことを発表した。

『三国征戦』は、セガが中国市場向けに開発を行っているカード対戦型のネットワークゲームであり、ゲーム内容は同社の『三国志大戦』に準じている。

セガが、『三国征戦』のライセンス契約を締結した企業は、カリブ海の英領・ブリティッシュバージンアイランドにあるDNY BVI Limitedと、中国・北京に本社を構えるオンラインゲーム運営会社の百遊(北京百游匯通網絡技術有限会社)の2社。

そして、DNY BVIと百遊は、中国大陸(香港、マカオ、台湾を除く)で『三国征戦』のサービスを展開することになる。

『三国征戦』は6月上旬より、中国大陸をサービスエリアとするクローズドテストが開始され、商業化への検討が行われていく。

なおセガは、今回のライセンス契約には、『三国征戦』以外の開発中のタイトルも含まれていると述べている。この開発中のタイトルに関する発表は、準備が整い次第行われる。

セガサミーホールディングス、平成20年3月期業績を発表―純損失524億円、役員にNTTドコモ夏野剛氏

http://www.inside-games.jp/article/2008/05/13/28969.html
セガサミーホールディングスは、平成20年3月期の業績を発表しました。それによれば、売上高は4589億7700万円(前年同期比△13.1%)、営業損失58億2900万円、経常損失82億2400万円、当期純損失524億7000万円と、遊技機業界、アミューズメント業界の不振を受け、苦しい結果となりました。

セガサミーグループでは有力キャラクターを持つサンリオとの提携や、遊技機事業でタイヨーエレックを子会社化し、有力企業との提携を進める一方、アミューズメント事業ではシンガポールや韓国における子会社を解散、「みなとみらい21」中央地区におけるエンターテイメント複合施設の建設計画からも撤退するなどのリストラを進めています。

この決算には「みなとみらい21」からの撤退に関する違約金に加えて、中号関連事業やアミューズメント施設に対する減損損失、投資有価証券の評価損なども計上されています。

各事業セグメントでは、主力である遊技機事業がヒット作の不足などで売上高で1464億6600万円(△31.5%)、営業利益で84億4300万円(△88.1%)となりました。堅調なアミューズメント機器では売上高754億100万円(△5.3%)、営業利益71億5200万円(△38.8%)でした。施設ではスクラップ&ビルドを進めているものの、売上高912億3400万円(△12.2%)、営業損失98億700万円となりました。

コンシューマー事業では『龍が如く 見参!』がヒットしたものの、国内では前期実績を下回る一方で、海外では『Mario & Sonic at the Olympic Games』の好調で前期実績を上回りました。販売本数は日本257万本、米国1206万本、欧州1227万本、その他7万本、計2699万本で、前期と比べて5272万本だったとのこと。売上高は1422億6500万円(18.7%)、営業損失59億8900万円でした。

21年度3月期は引き続き収益性の低いアミューズメント施設の閉店・売却を進め、本部機能の強化で各店舗のサポートを厚くすることで収益の回復を見込むと共に、コンシューマー事業では国内のラインナップ戦略の大幅な見直しや、携帯電話向けコンテンツやアニメーション事業の収益改善を通じて、コンシューマー事業全体で黒字転換を見込むとしています。

この結果、今期の売上高は4700億円、経常利益は130億円、純利益は50億円を予測しています。

また、NTTドコモを退任予定の夏野剛氏を取締役に迎えることも明らかにしています。6月18日の株主総会での決議を経て正式に決定します。

セガとプラチナゲームズ提携、Wii『MADWORLD』、PS3・360『Bayonetta』など4タイトル開発

http://www.inside-games.jp/article/2008/05/16/29039.html
セガと、元カプコン・三並達也氏を代表とし、三上真司氏、神谷英樹氏、稲葉敦志氏といったヒットメーカーが所属するゲーム開発会社のプラチナゲームズは、業務提携し当初4タイトルを開発する事で合意したと発表しました。従来のゲームの枠組みに囚われず、感動や衝撃を与えられる「オリジナルタイトル」に積極的に取り組んでいくとしています。

今回発表されたのはWii『MADWORLD』(マッドワールド)、PS3とXbox360『Bayonetta』(ベヨネッタ)、ニンテンドーDS『無限航路』の3タイトルで、この他にも三上真司氏が手がける作品の計4タイトルを進めているということです。

『Bayonetta』(ベヨネッタ)概要
ハード:PLAYSTATION3・Xbox360、発売時期:2009年、発売地域:日・米・欧
神谷英樹が贈るアクションゲーム。主人公は人知を超越した肉体を持つ現代の魔女「ベヨネッタ」。最高水準のグラフィックで描き出すリアルな世界を、ベヨネッタが多彩な武器を駆使し華麗に駆け抜ける。これまでのアクションゲームの魅力をすべて注ぎ込み、これからのアクションゲームの最先端を具現化する、前人未到の一作。

『MADWORLD』(マッドワールド)概要
ハード:Wii、発売時期:2009年、発売地域:米・欧(日本発売未定)
稲葉敦志プロデュースの衝撃作。白と黒そして赤のみで表現された、徹底的に練りこまれた爽快感溢れるアクション。ポップで明るいタッチのグラフィック、そして限界に挑戦して描かれるゲームの世界観とのギャップがこれまでのアクションゲームにはなかった衝撃を生み出す。

『無限航路』(仮称)概要
ハード:ニンテンドーDS、発売時期:2009年、発売地域:日・米・欧
稲葉敦志(プロデュース)×河野一二三(ディレクター・(株)ヌードメーカー代表)のコンビによる、広大な宇宙を舞台にした新感覚RPG。プレイヤーは宇宙戦艦を操り、多種多様な惑星を舞台に繰り広げられる壮大なSFファンタジーの世界に飛び込んでゆく。150種類を超える宇宙戦艦を自分の思いのままにカスタマイズして挑む冒険の旅路では、200人以上の登場人物との出会いと別れが待ち受けている。従来のRPGには無い新しい感覚と遊び応えを持ったこの作品は、携帯機という小さなハードからは想像出来ないほどの“世界”を持っている。

セガサミー、エスアイエレクトロニクスを加賀電子に売却―「そだてて!甲虫王者ムシキング」など手がける

http://www.inside-games.jp/article/2008/06/10/29543.html
セガサミーホールディングス傘下のセガおよびサミーが株式を保有する、映像関連技術のエスアイエレクトロニクス(東京都港区)が加賀電子に売却されることが決定しました。加賀電子はセガ、サミーの両社から発行済み株式の88.09%に当たる7400株を7月1日付けで取得します。

エスアイエレクトロニクスはセガのドリームキャスト撤退後に、ドリームキャストの開発陣が中心となってスピンオフした会社で、現在はその技術をベースにパチスロ・パチンコなどのアミューズメント機器向けの映像や音声処理などの技術を中心に、セガから2006年に発売された携帯ゲーム「そだてて!甲虫王者ムシキング」なども手がけています。

設立は1992年、2007年3月期の売上は48億6000万円。売却金額などは明らかにされていません。

名作STGが新作で復活!PS2『THUNDERFORCE VI』10月30日発売決定

http://www.inside-games.jp/article/2008/07/19/30333.html
セガは、2008年10月30日(木)にPS2でシューティングゲーム『THUNDERFORCE VI(サンダーフォース シックス)』を発売すると発表した。

『THUNDERFORCE』は、1983年にPCでリリースされたSFシューティングゲームで、その後シリーズ化されて多数の家庭用ゲーム機でシリーズ作品がリリースされた。本シリーズでは、当初、8方向のスクロールステージ制が採用されたが、後のシリーズでは横スクロールタイプのシステムが基本となっている。

今回発表された『THUNDERFORCE VI』は、約10年ぶりに登場するシリーズの完全新作としてリリースされ、地球と銀河連邦、オーン帝国を巡る「サンダーフォース」の壮大な物語が描かれる。

なお本作のディレクターは過去にドリームキャスト「セガガガ」やGBA「ASTRO BOY 鉄腕アトム 〜アトムハートの秘密〜」「ガンスター・スーパーヒーローズ」などを手掛けた「ゾルゲール哲」氏が担当する。

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セガサミーホールディングスが2008年Q1業績を発表―引き続き事業環境は厳しく

http://www.inside-games.jp/article/2008/07/31/30529.html
セガ、サミー、セガトイズ、タイヨーエレックなどを傘下に持つセガサミーホールディングスは、2008年第1四半期業績を発表しました。売上高は746億0100万円(前年同期954億円)、営業利益▲102億9000万円(▲24億円)、経常利益▲98億7600万円(▲14億円)、純利益▲105億3300万円(▲50億円)と、前年同期と比べて損失額が増加する結果に終わりました。ただし、期初計画に沿った内容になっています。

事業分野別に見てもアミューズメント機器事業で7億円のプラスとなったほかは、遊技機・アミューズメント機器・紺シューマーゲームのいずれも赤字となっていて、特に主力となる遊技機(パチンコ、パチスロ等)で▲43億円、コンシューマーゲームで▲41億円となり、苦境が続いています。

コンシューマーゲームでは全世界700万本を突破した『Mario & Sonic at the Olympic Games』など前期タイトルのリピートや、『Iron Man』『The Incredible Hulk』などの映画ライセンス作品が好調で、前年同期と比較すると本数ベースでは増加したということです。Q2では『ファンタシースターポータブル』や『ワールド・デストラクション』などが中心になるということです。

アミューズメント機器では『WORLDCLUBChampion FootballIntercontinental Clubs 2006-2007』が堅調で、Q2でもこれに加えて『ガリレオファクトリー』などを拡販していくとのこと。施設運営では、景気後退感もあり、前年度実績を上回る店舗が多かったものの、月毎に回復の傾向があるとのこと。今後も昨年から進めている収益性・将来性の低い約110店舗の閉鎖を推進していくとしています。

PSP『ファンタシースターポータブル』早くも累計出荷数が40万本に到達

http://www.inside-games.jp/article/2008/08/01/30538.html
セガより7月31日に発売となったPSP向けソフト『ファンタシースターポータブル』。

本作は、奥深いアクション性を備えたネットワークRPGとして高い人気を誇る『PHANTASY STAR UNIVERSE(PSU)』シリーズの最新作。プレイヤーキャラクタのカスタマイズ機能や、最大4人での協力プレイが楽しめる「マルチモード」、ひとりで冒険を楽しむ「ストーリーモード」など、同シリーズおなじみの要素が盛り込まれている。

発売当日には全国5都市9会場で店頭イベントも開始されたが、その会場のひとつで同社関係者から聞いたところ、「『ファンタシースターポータブル』の受注が非常に好調」で、発売1週目にして累計出荷数が40万本確定しているとのことだった。

実際、都内の大手家電量販店のゲーム売場を覘いてみたところ、同日発売の『ソウルキャリバーIV』(バンダイナムコゲームス)と共に、『ファンタシースターポータブル』が売り切れとなっている店舗もいくつか見受けられた。

発売初週で累計出荷40万本。『PSポータブル』が記録したこの数字は非常に好調であることに疑いの余地はない。もちろん、このペースでは『モンスターハンターポータブル 2nd G』(カプコン)が記録した初週売上げ88万本(メディアクリエイト調べ)に届くことは難しいが、それでも今夏のPSPタイトルとして最大のヒット作になるのは間違いないだろう。

セガと資生堂が初の共同開発、DS用ソフト『プロジェクトビューティー』〜顔認識カートリッジを活用

http://www.inside-games.jp/article/2008/08/05/30593.html
セガは、ニンテンドーDS用のゲームソフト『資生堂ビューティーソリューション開発センター監修 プロジェクトビューティー』を発売することを発表しました。

『プロジェクトビューティー』は、セガが化粧品メーカーとコラボレーションした初めてのゲームソフトとなります。資生堂の理論に基づいた算出方法で、ニンテンドーDS専用顔認識カートリッジ「DSスキャン」で取り込んだ使用者の顔をいくつかのパターンに分類、顔立ちに合うメークを提案し、メーク手順の解説を行ってくれるという内容です。取り込んだ顔の画像に新しいメークを試すことができるほか、お肌やメークの知識を確認することもできます。

資生堂の全面協力のもと、同社の製品・サービスの研究開発部門である「資生堂ビューティーソリューション開発センター」のデータや先端技術を応用した内容となっており、あたかも化粧品店の店頭でトータルメークを提案されているかのような体験ができるようです。

価格はDSスキャン同梱版が5,800円(税込6,090円)、ソフト単体が4,800円(税込5,040円)となります。ただしソフトだけでは『プロジェクトビューティー』を遊ぶことはできないため、『大人のDS顔トレーニング(任天堂)』を持っていない場合は、DSスキャン同梱版が必須となります。

『ファンタシースターポータブル』の出荷が早くも50万本を突破

http://www.inside-games.jp/article/2008/08/11/30671.html
セガは、7月31日にPSPで発売した『ファンタシースターポータブル』の出荷本数が発売一週間で50万本を突破したと発表しました。

「ファンタシースター」シリーズは、SFファンタジーの世界観で描かれた本格的RPGで幅広い支持を集めています。中でも2000年に発売された家庭用ゲーム機初のネットワークRPGの『ファンタシースターオンライン』は高い人気を集めました。

PSPの『ファンタシースターポータブル』は通信機能(アドホックモード)を使用した最大4人の協力プレイが楽しめる「マルチモード」と、一人で楽しめる「ストーリー」の2つのモードが搭載。豊富なアクションやアイテム、やりこみ要素が充実しています。発売日から好調に推移し、早くも出荷が50万本を超えるヒットとなりました。

「レジャー白書2008」テレビゲームが好調、パチンコが大きな落ち込み

http://www.inside-games.jp/article/2008/08/19/30747.html
財団法人社会経済生産性本部は、「レジャー白書2008」を発表しました。

15歳以上の3,000人を対象とし、余暇の過ごし方に関する調査を行ったもの。
平成19年の余暇市場の市場規模は74兆円で前年と比べると5.8%の縮小。数値の上では縮小ですが、これはパチンコの売上が4.5兆円減少していることが原因で、その他のジャンルは横ばいとなっています。

旅行や宝くじの人口が大きな動きを見せない反面、テレビゲームなどインドア型の娯楽が好調で、プレイ人口は前年から70万人増加しています。ただ、前述の通りパチンコが大きな落ち込みを見せるほか、ゲームセンターも苦戦しているなど手放しでは喜べない状況。「レジャー白書2008」ではテレビゲーム好調の理由としてWiiなど新型ハードの存在を挙げており、任天堂の今後の動きが注目されます。

STG旋風再び! 池袋GIGOで「三大シューティング祭り」開催

http://www.inside-games.jp/article/2008/08/19/30751.html
アイエヌエイチおよびセガ、モスの三社は、この秋発売予定のシューティングゲーム3タイトルをいち早く体験することができるイベント「3大シューティングゲーム祭り」を、2008年8月30日(土)に、池袋GIGOにて開催する。

イベント会場では、9月11日(木)発売予定のPS2用ソフト『SEGA AGES 2500シリーズ Vol.33 ファンタジーゾーン コンプリートコレクション』、同じく9月11日(木)発売予定のXbox 360用ソフト『雷電IV』、そして10月30日(木)発売予定のプレイステーション2用ソフト『THUNDER FORCE VI』の試遊台がそれぞれ設置される。 ほかにも、各タイトル関係者によるトークショウや、関連アーケードゲームの一斉稼動、豪華賞品の当たる大抽選会、物販コーナーの設置など数多くの催しを予定。シューティングゲームファンにとってはたまらないイベントとなりそうだ。

なおイベントの定員は200名、混雑時には整理券が配布されるとのことなので、来場の際には注意してほしい。

「3大シューティング祭り」イベント概要
日時:2008年8月30日(土)10:00 〜 18:00
場所:池袋GiGO
主催:株式会社アイエヌエイチ
協力:株式会社セガ、株式会社モス

各タイトルトークショー

12:00〜 『SEGA AGES 2500シリーズ Vol.33 ファンタジーゾーン コンプリートコレクション』
奥成 洋輔(株式会社セガ)/堀井 直樹(有限会社エムツー)/並木 学(有限会社ベイシスケイプ)

14:00〜 『雷電IV』(株式社モス)
駒澤 敏亘(株式会社モス)/佐藤 豪

16:00〜 『THUNDER FORCE VI』(株式会社セガ)
岡野 哲(株式会社セガ)/TAMAYO/佐藤 豪

17:00〜 スペシャルスライドショー
藤野 俊昭(有限会社トライアングル・サービス)

プレイステーション3版『頭文字D EXTREME STAGE』・・・開発者に聞く

http://www.inside-games.jp/article/2008/08/20/30764.html
豆腐屋の息子で高校生の藤原琢海が、すでに時代遅れの旧型と評された銘車、AE86スプリンタートレノを駆って峠に挑み、最新のスポーツチューンドカーに勝利していく。そんな公道レースを舞台に大人気となっているコミック『頭文字D 』が、ついにプレイステーション3対応のゲーム『頭文字D EXTREME STAGE』になって登場しました。その美しいグラフィックと、ユニークなゲームシステムはアーケードゲーム最新作『頭文字D ARCADE STAGE 4 改』の完全移植版であり、さらにインターネット対戦などの新たな要素を追加した意欲作です。

公道を舞台としたレースゲームで、市販車も数多く登場する本作は、自動車好きには見逃せないタイトルです。原作コミックを読んだ人、アニメを観た人だけではなく、ストリートチューンドカーのファンにも興味深いゲームです。今回はセガで『頭文字D』シリーズを統括する新井健二氏、PS3版のプロデューサー藤本光伯氏、同ディレクター阪本寛之氏に魅力を語ってもらいました。

PS3版はアーケード版プラスアルファの出来

アーケードゲーム版の『頭文字D 』シリーズは2000年に第一弾が登場し、現在は第4作のマイナーチェンジ版『頭文字D ARCADE STAGE 4 改』が最新作。原作の頭文字Dは香港のスタッフの手で映画化されるなど、日本のみならずアジア圏でも人気があるタイトルで、アーケードゲーム版もアジア圏で親しまれています。アーケード筐体の出荷は日本国内が約5000台で大ヒット。アジア各国では合計約1800台が稼働しています。これはそのままPS3版の商圏と位置づけられそうです。PS3版の『頭文字D EXTREME STAGE 』は『4改』の移植版。総額約150万円のアーケード筐体用のゲームを数万円以下のPS3に移植。その完成度は気になるところです。

「グラフィックのデータなどはすべて同じです。クルマの挙動もアーケード版とPS3版にほとんど差はありません。もちろんアーケード機とPS3ではプロセッサも基盤の構成もすべて違いますから、まったく同じとは言えません。そしてどちらのハードが優れているか、という問題でもないんです。それぞれのハードは得意な部分が違う。例を挙げるとローディングですね。ストーリー部分の場面が変わるときの処理は、ちょっとだけアーケードの方が速いです。差がハッキリ解る部分を敢えて上げるとそれくらいです(阪本氏)」。

ハードウェアの設計思想が違いから、同じゲームを作るにしてもソースコードの部分から異なっています。しかし作る過程の微妙な差異はあっても、結果としては同じ仕上がりになったそうです。

「当初はアーケードの4のデータを元に作っていました。製品にする最終の過程で4改のデータに入れ替えたんです。だからクルマの挙動はPS3もアーケードもまったく一緒です。ハードの違いのせいで引き算している部分はあるんですけれど、ほんのわずかです。しかも、まず見破れないだろうというレベルまで作り込みました。その上で、ネットワーク対戦に対応しているとか、毎回100円使わないで楽しめるとか、PS3のプラスの部分が足し算されているんです(藤本氏)」

それを証明してくれたのはアーケード版、PS3版それぞれのプレーヤーです。「素材も質も違います。でも、演算処理は一緒なんですよ。ちなみにアーケード版の秋名コースの全国一位のタイムと、PS3版の全国一位のタイムがほぼ同じなんです。どちらも同じ人じゃないかって話もあるんですが(笑)。攻め方からライン撮り、最高速度への到達タイムまでほとんど同じ(新井氏)」。同じコース、同じクルマ。完全移植なら攻め方の定石も同じ。タイムは酷似していきます。

あえてタイムが変わる要素と言えばコントローラでしょうか。「PS3コントローラでも遊べるように作ってありますが、もっと楽しもう、と思ったらステアリングコントローラを使ってください。これはクルマゲームの宿命だと思います(藤本氏)」

開発者からみてオススメのハンドルコントローラは、ロジクールのDriving Force GTだそうです。

「Driving Force GTはいいですね。アジャストダイヤルには対応していませんが、ハンドル径も大きいし、値段の割りには良くできています(阪本氏)」

「G25 Racing Wheelもいいけど、高いですね(藤本氏)」

それでもアーケード版の剛性感に比べると取付け剛性もフォースフィードバックのゴリゴリ感も物足りないと感じる面もあります。

「それは仕方がないですよ(笑)150万の筐体と比べるのは無理があります。アーケード版にはこーんな大きくて重いモーターを使っているのですよ。リッチなステアリングコントローラーでプレイしたくなったらゲームセンターに来てください(新井氏)」

ドライブシミュレーターではなく『頭文字D』らしさにこだわる

ドライブシミュレーターではなく『頭文字D』らしさにこだわる

自動車レースはゲームの定番の分野のひとつです。セガの歴史にはセガラリー、デイトナUSA、アウトランなど数々の名作があり、それらと『頭文字D』には共通の遺伝子があります。ゲームとしていかにおもしろくするか、という演出の手法です。リアルシミュレーション系のレースゲームが競作される今日、セガは独自の道を進みました。

「リアル志向で勝負するつもりはなかった。クルマのリアリティよりも、原作の面白さをどう再現するか。そこが第一です。先に原作に忠実であること、次にクルマのクオリティです。次世代ゲーム機で頭文字Dが出ました。でも、ゲーム画面は似てなかった。それでは納得いかないでしょう。PS3の表現力を使って、しかもアーケードからのいい部分を全部引き継いだ。そういう作り方です(新井氏)」

プレーヤーが最初に気付く『頭文字D』らしさは、「溝落とし」でしょう。道路端の側溝が再現されている。藤原拓海クラスのプレーヤーなら溝落としを使いこなせますが、下手なプレーヤーが溝に引っかかると立て直せなくなります。そこでプレーヤーは「公道レースの路肩は怖い」と気づくのです。サーキットには路肩に緩衝地帯があって、そこへ乗り入れるにも段差が小さく、コースをはみ出しても多少のタイムロスで済みます。でも峠では路肩が命取り。そうか、これが頭文字Dの世界なんだと。

「美味い人の動画を見ると神業的です。前輪だけを溝に引っかけて走るとか(藤本)」

レース中にキャラクターのつぶやきが聞こえたり、成績に応じてストーリー場面の会話の内容が変わったりします。こうした原作の演出はライバルの走りにも与えられています。新井氏はかつて「頭文字Dはレースゲームと言うよりもキャラクターゲーム」と発言したことがあります。

「実は、レースゲームで1対1で走るという分野は珍しいんですよ。レースゲームって、周回コースを20台でヨーイドン、というタイプばかりじゃないですか。そういうゲームは、プレーヤー以外の19台は障害物、という認識でいい。でも、頭文字Dは1対1ですから、ライバルの性格付けをきっちりやっています。例えば、岩城清次っていうエボ4に乗ってるキャラクターがいます。彼は必ず後追いです。原作通りなんですよ。後追いのまま踏ん張ればいいのに、途中から焦って前に出ようとして失速する。そういう走りを再現しています。そうすると、原作を知ってるプレイヤーはバックミラーを見て「やっぱり後追いできたか!」と思うわけです(新井氏)」。

「ナイトキッズの中里は原作では最後の最後にミスしますが、ゲームでもコースの後半にちょっと遅くなる瞬間がある(笑)。プレイヤーが気付いてくれるかな、と思っていますが(阪本氏)」。「中里の場合は原作通りに、フロントタイヤが……と言い訳を始めるんですよ(笑)。でも、必ず言うのではなく、レースが原作と同じ展開になった場面だけで言うんです。だから原作をよく読んでいる人はニヤニヤできるし、あとで原作を読んだ人はそこで気づくんですね。そしてどちらの人も、あぁ原作と同じ世界で遊んでいたんだな、と思えるわけです。」

「原作と同じ台詞はほとんど収録してありますし、それ以外の場面の台詞も、なるべく原作のキャラクターが言いそうな台詞です(藤本氏)」

確かに、最初のレベルで登場する拓海の親友、イツキは生意気なキャラクターです(笑)。勝てば増長するし、負けるといじける。こうなると、すべてのキャラクターの台詞を聴いて見たくなります。それもPS3版の良さかもしれません。アーケードではどうしても自分の好きな車、好きなコースで勝ちたくなります。クルマやコースのチョイスが偏ってしまいそうです。でもPS3なら勝ち負けにこだわらず、いろんな遊び方を試せます。もちろん、あまりにもシナリオ通りではレースゲームとして納得できないかもしれませんが、そのあたりのチューニングは絶妙な塩加減で行われています。

「さっき記者さんがアーケード版をプレイして接戦になったとき、格闘ゲームみたいだ、とおっしゃいましたよね。その通りで、実際にはあんな(ガチンコでクルマをぶつけ合う)レースはありません。逆に言うとそこが頭文字Dの特長であり醍醐味です(藤本氏)」

原作通りと言えば、公道の再現も原作通りです。「抜く場所が数カ所しかないんです。他の場所でペースを上げつつ、肝心な場所でどう判断するか。前にいるクルマにとってはブロッキングするか、あるいはラインを重視してさらに前へ行こうとするか。ですね。完璧にブロックしても隙が出ることもある。後ろにいるクルマはそのチャンスをちゃんと活かせるか、あるいは隙を誘えるか。その駆け引きが勝負を左右します。ストーリーモードでは会話などで演出を加えていますが、ネット対戦の人間同士のレースでも同じことが言えます」

不思議なことに、ネットワーク対戦の雰囲気も峠の緊張感に似ています。初めて一緒に走るライバルがどんな腕を持っているか解らない、この緊張感がリアルです。しかも、対戦のマッチメイクは実力の近いプレーヤーを組み合わせるため、一方的なレース展開になりにくい工夫がされていて、勝てないかもしれない、と思う一方で、きっと勝てるとも信じられる、まさに藤原拓海の心境になれます。

「マッチングシステムは"走り屋ランク"とPING値を判断しています。走り屋ランクは実力の近い人を選ぶため。PING値はネットワーク用語で、自分のコンピューターと相手のコンピューターの間の信号伝達速度です。この数値が低いとタイムラグが小さい。快適に遊ぶための仕様です(藤本氏)」

セガの得意な演出方法としてブーストシステムがあります。アーケード版では後ろにいるクルマにはブーストがかかって、前のプレーヤーに追いつきやすくなるというものです。セガラリーやデイトナUSAなど、セガの大ヒットレースゲームではお馴染みの手法となっています。これもPS3のネットワーク対戦モードに搭載しています。「ただし、 PS3版は設定でオフにできます。知っている人同士でガチンコ対戦をしたい場合は切って競えますよ(藤本氏)」

「でもね。切るとおもしろくなくなっちゃうんですよ。上手い人同士が対戦すると、スタート時に右と左のどちらにいるかで勝敗が決まってしまうんです。それくらい峠は厳しい。車種による差は性能差ではなくキャラクターの差にしています。(新井氏)」

サーキットは追い越しを楽しめるように設計された道だが、公道はそんな要素は加味されていません。もともと追い越しを考慮していない道でレースをする、したがって、ブーストがなければ最初に前に出た方が勝ちやすくなります。それを良しとすればドライビングシミュレーター系のゲームになり、エンターテイメント性は希薄になります。

「僕らとしては、レースゲームというよりも、最高の"イニシャルDごっこ"をさせてあげたいんですよ。だからどちらかがずんと前に行って、お互いにひとりぼっちで走るという展開にはしたくない。そうかといって、壁にぶつかっても縁石に乗り上げても、何となくゴールできてしまうゲームにもしたくない。イニシャル Dらしいレースができるゲームを作っているんです(阪本氏)」

縁石が怖い、側溝が怖い、インのガードレールにギリギリ近づけるヤツは"神"。そんな『頭文字D』の世界観がよくわかります。『頭文字D』の面白さは、行くぞ、と気合いを入れスイッチが入る瞬間、その"集中する快感"を体験できることです。原作のキャラクターたちと同じ気持ちだと言えるかもしれません。自分がゲームに入ったというか、クルマと一体になったというか、そんな状態になると、相手にどんどん近づける、あらゆる演出が自然な形でプレーヤーを真剣にさせます。

PS3版の特長はネットワーク機能

PS3版にはネットワーク機能が盛り込まれています。これはアーケード版の対戦機能よりも多彩なアイデアが盛り込まれています。

「走行性能をアーケート版とPS3版をそろえたのに対し、ネットワーク機能は差別化しましたアーケードでも隣の人と走れますけれど、家で、全国のライバルと走れるところですね。次にネットワークでいろいろな物が買えたりダウンロードできますよという部分。パーツやクルマなどをネットワークで追加できる。さっそく、7月24日にアルテッツァとRX-8とロードスターの3台を追加しました。この3台は無料でダウンロードできます」

さらに8月1日にはマイキャラ(アバター)のパーツが発売されています。マイキャラはインターネット対戦で自分の姿をアピールする画像で、男性用が27パーツ、女性用か26パーツで320円。ゲームを進めるとある程度は無料で追加されますが、さらなる個性の演出ができます。しかも、なんとなくしげの秀一先生風の絵柄で、自分の似顔絵をしげの先生が描いたらどうなるのか、そんなシミュレーションも楽しめそうです。
ところで、今後は原作で新しい車種が登場したら、ゲームでも使えるようになるのでしょうか?

「やってみたいですね。このゲームがたくさん売れたら、もっと投資できるはずです(笑)」

逆に、原作に出ていないクルマだけど出して欲しいクルマは?

「それはもういまのバージョンにもたくさん収録されていまして、ほとんど僕の好みなんですけれど(笑)。たとえばGTRだとR32はOK。R34もOK。だけどR33はダメ。こういうチョイスって、普通のレースゲームのユーザーだと怒る人もいると思うんですよ。でもイニシャルDのユーザーは怒らない。あれは峠を走るクルマじゃない、って解ってますから。車種の選定については、峠に似合うか、しげの秀一先生の世界観に合うか。そこで筋を通しています。ここで選択を間違えるとプレイヤーの信頼を失ってしまうと思っています(新井氏)」

ただし、データ量が膨大になるため、ダウンロードでのコースの追加は難しいということです。原作に新たなコースが登場した場合は、PS3版も次のタイトルになるという感じになりそうです。現に、アーケード版では次のバージョンの開発が進んでいて、テスト版を設置している店舗もあります。

「アーケード版の4には入っていないコースとして、PS3版には八方ヶ原が追加されています。実はこのコースはアーケード版の 3に入っていたんですが、難しすぎて不人気だったことと、4ではアーケード筐体のマザーボードが変更になって、収録しきれなかった。それをPS3版で復活させました。でもこのコースは流用ではなくて、基礎データを元に現地調査をして新たに作りました」

難しいコースをじっくり攻略できのもPS3版のメリットかもしれません。しかもそのコースを極めた者同士がネットで対戦できるというのは、これはアーケード版のファンにとっても気になるところです。

「ネットワークに繋ぐ、タイムアタックランキングの上位プレーヤーのリプレイ動画を見られます。その走行データを使うと、ゴーストカーとして一緒に走れます。これもPS3ならではですね(新井氏)」

実際にはネットにつながないでもっと速い人もいるかもしれません。でも、速い人ほどネットに繋ぎたくなるはずです。自分のタイムを証明したいし、走りを見て欲しいと思うはずです。

「そういう部分もネットワーク対応の良さだし、ネットワーク接続の普及につながると思います。いま、PS3プラットフォームではだいたいプレイヤーの3割くらいがネットにつないでいると言われますが、少しずつ増えるだろうと期待しています(新井氏)」

ネットワーク機能で原作とゲームを繋いでいく

頭文字Dの原作は1995年にスタートしました。以来10年以上に渡って連載され続け、幅広い世代に親しまれている作品です。ゲームセンターには10代から20代前半の若者が多く、コミックは昔ながらの30代以上の読者がいます。では、PS3版のターゲットとなるユーザーはどのような人なのでしょうか。たとえば「アーケード版が好きで、家でもやりたい」という人向けに作っているのか、それとも、プレイステーション3のユーザー層があって、ゲームセンターには行かないけれど頭文字Dを知っている人なのかでしょうか。

「ゲーム好きと言うよりは原作を好きな人に売りたかった。ちょうど今回は原作の37巻が出るタイミングだったので、帯でも宣伝させて頂きました(藤本氏)

「PS3を買っている年齢層は高いんですよ。サラリーマン20台後半から30 代くらいです。アーケードに来る人は中高生が中心です。原作は長く連載していますが、実は読者は若いのではないかと。同じ読者がずっと買っているというよりも、常に若い読者に入れ替わっている。昔読んでいたけれど今は読まなくなったという人も多いかわりにどんどん若い読者が増えている。そういう印象があります」

「原作を卒業している人は多いんじゃないでしょうか。もちろんずっと読んでいる人も多いと思いますが。だから、漫画を買っている人にも読んで貰いたいと同時に、かつて読んでいた人にも読んで貰いたい。実は、原作をダウンロード購入して読める機能が付いているんです。最近のヤツは読んでないな、とか、昔の話も読みたいなという人に向けた機能です。レースで遊んで、そういえばこのキャラクターはどんな走りだったっけ、というときにすぐに原作を確認できます(藤本氏)」

『頭文字D』は知名度が高く、原作を読んでいなくても知っている人は多い作品です。豆腐屋の兄ちゃんが古いクルマで最新のスポーツカーに勝っていく、その爽快さがクチコミでも伝わっています。だからアニメを見たりゲームを遊ぶにも抵抗がない、逆に言うと、まだ原作を読んでいなくて、アニメやゲームから頭文字Dに入ってきた人も多いのでしょう。

「原作物なのに、原作を読んでいない人がけっこう多いんですよ。そういう人たちのためにも原作を読んで貰いたかった。だからダウンロードで読める機能にこだわったんです(藤本氏)」

コミックは1巻320円。コンビニで販売しているプラチナシリーズで、現在は胎動編の1巻から5巻までを購入できます。

「PS3でネットワーク接続しているユーザーは少ないんですよ。でも、無料でクルマがもらえたり、本より安い価格でコミックが読めたり、そういうお楽しみ機能がきっかけでネットワークに繋いでくれたら嬉しい。繋げばそこからネットワーク対戦という新しい楽しみが待っていますから。ネットワーク対戦で自信を付けたら、ゲームセンターにも足を運んで欲しい(新井氏)」

PS3版の『頭文字D EXTREME STAGE』には、原作を知るすべての世代へゲームを届けたいというセガの思いが込められています。そして、ゲームやアニメに親しんだ人々へ原作の面白さを知って貰いたいという仕掛けも作ってあります。

本格的なレースゲームでありながら、ゲームの登場人物になった気分で遊べる、そんな新しい体験が『頭文字D EXTREME STAGE』の特長です。夢中でレースゲームにはまる喜び、原作の世界に入り込み、100%バトルに集中して勝負をモノにする快感を得たいのならば、PS3と 『頭文字D EXTREME STAGE』を入手しましょう。これがあれば公道レーサーの心の故郷、秋名山へ帰れるのです。

(C)しげの秀一/講談社 (C)SEGA All manufacturers, cars, names, brands and associated imagery featured in this game are trademarks and/or copyrighted materials of their respective owners. All rights reserved.

(この記事は姉妹サイト「レスポンス」が制作しました)

『MADWORLD』は残虐過ぎる? 英国のロビー団体が反対の声

http://www.inside-games.jp/article/2008/08/24/30832.html
英国のタブロイド紙「Daily Mail」は、同国で最も歴史のあるメディアに関するロビー団体・メディアウォッチUKが、Wiiで発売予定の『MADWORLD』の発売に反対するキャンペーンを行っているそうです。『MADWORLD』はプラチナゲームスが開発し、セガから発売予定のアクションゲームです。

メディアウォッチUKのJohn Beyerディレクターは、『MADWORLD』の存在がファミリー向けのWiiというイメージを損なうと主張します。「このゲームは非常に不快です。(レーティング機構の)BBFCが審査拒否をすることを望みます。そうすれば英国で発売することはできなくなります。私たちは殺したり破壊したりすることではなく、現代的で文明的なことに価値を見出すべきです」

『MADWORLD』は「The Organizers」と自称するテロリスト集団の支配下に置かれたVarrigan Cityを舞台にしたサードパーソンアクションゲームで、主人公Jackとなり、Death Watchと呼ばれる恐怖の殺しのゲームに参加させられることになります。ほとんどが黒と白で、血のみが赤で描かれるというビジュアルも特徴的です。

ただ、セガオブアメリカのSean Ratcliffeマーケティング担当副社長は、「『MADWORLD』は過激な内容を含みますが、多くの成人向けの暗くシリアスなものとは一線を画します」とコメントしています。現に、ユーモアな表現も含まれているようです。

『MADWORLD』は国内での発売は予定されていません。

セガサミー、社会的な取り組みを紹介するCSR白書を発表

http://www.inside-games.jp/article/2008/08/28/30918.html

セガサミーはCSR白書を発表しました。CSRとはCorporate Social Responsibility:「企業の社会的責任」の略。CSR白書はセガサミーの社会的貢献などを紹介する内容となっています。

地球環境保護活動の一環として、長野の「森林(もり)の里親事業」に参加、「セガの森」を整備するほか、パチンコ・パチスロが高齢者の身体・精神機能回復に好影響を及ぼすことに注目してショールームを高齢者向けに開放したり、全国で野球教室を開催する「セガサミー野球部少年野球教室」などの試みが紹介されています。

また、セガでは欧米の取引先向けユニセフのグリーティングカードを採用、2007年にはソニックをあしらった絵柄のクリスマスカードを配布するほか、『恐竜キング』などカードゲームのキャンペーンで回収された旧版カードを固形燃料として100%リサイクル。サミーでは環境への取り組みとして1,600kgの使用済み切手を回収、ウェブサイトでは不当な攻略情報に対して注意を喚起するメッセージを掲載するといった取り組みが存在することも分かります。

ゲーム産業が巨大化するにつれ、社会的な責任というものも大きくなっており、CSR白書ではセガサミーの普段見られない側面を見ることができます。CSR白書は公式サイトから無料でダウンロード可能となっていますので、興味のある人はチェックしてみるのも面白いのではないでしょうか。

PSP『初音ミク ‐Project DIVA‐(仮称)』公式HPでカウントダウン開始

http://www.inside-games.jp/article/2008/08/30/30956.html

【CEDEC2008】『ソニックワールドアドベンチャー』の開発現場から

http://www.inside-games.jp/article/2008/09/12/31131.html
セガから2008年12月にWii、PS3、Xbox360で発売予定となっているソニックシリーズ最新作『ソニックワールドアドベンチャー』では、ビジュアル面の大きな向上として「グローバルイルミネーション」という手法が導入されています。CEDEC最終日となった11日の13:00〜より、「リアルタイムCGにおけるグローバルイルミネーションの導入実践・その開発事例〜ソニックワールドアドベンチャーの開発現場より〜」と題したセッションが行われ、セガ第2CS研究開発部 ディレクター兼テクニカルディレクターの橋本 善久氏が演壇に立ちました。

「グローバルイルミネーション」というのはCGなどに興味のある方意外には聞きなれない言葉かもしれませんが、例えば、真白の部屋があって、その中に赤い球体が置かれていたら、その周囲には照明がその赤に反射して赤がうっすらと浮かび上がるはずです。ソニックというキャラクターを考えた時、ポリゴンでモデルを制作し、その上にテクスチャを貼って、ブルーの鮮やかなソニックが出来上がります。しかしそのままでは、のっぺり感が拭えません。特に影の中に居るシーンなどではシェイディングを行うだけでは現実に近い表現ができません。そこで、色が反射して映り込み、深みが増すような表現を取り入れる必要があります。

『ソニックワールドアドベンチャー』の開発チームでは「ライトフィールド」という手法で、キャラクターの場所から上下左右360度の方向をチェックして色を取得、それを最終的にグリッドの6頂点に当たる色に保存、キャラクターに当たる光を計算するという方法を取りました。プレゼンテーションでは青空下や緑の下にいる時のライトフィールドの状態などが紹介されました。これを行うことでよりリアルな表現が可能になります。

しかしながらソニックは秒速100mで疾走します。ステージも非常に広大になります。これをリアルタイムで処理するのはいかに次世代機と言えど無理です。そこで、予め計算をかけてGIテクスチャを用意するという手法が取られました。しかし、それでもテストで500m×500mの地形を処理したところ、計算時間は2日、テクスチャ容量は100MBにも上ったそうです。実際の15km程度のステージを処理するとなると、サイズはギガ単位、計算時間も数か月はかかることが予想されます。そこで今回は、分散処理ツールを使用し、開発チームのPCの余力や空いたPCを使用することで、何とか乗り切ったということです。

メモリの問題もあったそうです。1ステージのGIテクスチャは前述のように数百MB〜1GB程度にもなり、一度に読み込むのは現実的ではありません。そこでストリームにすることになりますが、Xbox360ではメモリ管理の都合から小さなテクスチャを読み込んでも12MBずつ消費してしまうという問題があったそうです。そこで、小さなGIテクスチャを256×256にまとめて利用することで解決したそうです。

こうして何とか「グローバルイルミネーション」を実現したわけですが、データ規模が非常に大きくなり、ディスク容量での苦労や、ファイル管理システムのsubversionも利用が困難だったこと(セガの社内システムに置き換えたそうです)、PCを使いすぎて仕事場のブレーカーが落ちて電力工事まで必要になったことなど、「しんどすぎました」(橋本氏)とのこと。

ただ、背景班やキャラクターモデル班を中心にチームの士気は非常に高く、実際の映像でも高い効果が得られたということです。

今後の課題について橋本氏は、動的なグローバルイルミネーションや、映り込む光に方向性を持たせることなどを挙げました。今回の手法を取ると、ステージを再設計することが容易ではなくなるため、動的に行えた場合非常に大きいものになります。また、光に方向性を持たすことができれば、見る方向によって艶が違うような更にリアルな表現が可能になります。加えて、データサイズが大きくなる部分をいかに乗り切るかといったワークフローの改善も課題になりそうです。

蛇足になりますが、セガでは「Hedgehog Engine」(ヘッジホッグエンジン)と呼ばれるライブラリを整備していて、Mirage(描写エンジン)、Universe(フレームワーク)、Wisdom(AI系ライブラリ)の主要ライブラリに加えて、ツールとして、GIレンダラー、分散解析支援ツール、モデルビュアー、カットシーンエディタ、パーティクルエディタ、テクスチャ内GI計算機などを独自に用意しているそうです。

また、レベルデザインにおいても、3dsMaxで簡易マップを作成(ルートなど簡単なもの)、それを実機に組み込んでオブジェクトの配置や動作確認を行った上で、最後にデザイナーがデザインするという手法がとられているそうです。これによって制作後の変更を最小限に抑え、GIの再計算の手間などを省くようになっているということです。

高速で移動するソニックというキャラクターで、最先端のCG手法を活用するという困難な課題についての講演でしたが、非常に注目は高く、約200人収容の部屋に入りきれず、隣の部屋で映像中継がされるという形になりました。ゲームはあと1か月程度でマスターアップを迎える大変な時期だったようですが、興味深いテーマで多くの開発者の参考になったのではないでしょうか。

『オンラインゲーム一週間』反省と数字、様々な共有

http://www.inside-games.jp/article/2008/09/13/31165.html
2008年9月9日(火)〜9月11日(木)の3日間は、東京にて「CEDEC2008」が開催されました。「CEDEC」とは「CESAデベロッパーズカンファレンス」の略。10年目となる今回は過去最高のセッション数となりました。

初日に行われた株式会社セガの見吉 隆夫氏による「ネットワークゲームの開発と海外展開について」と題する講演はオンラインゲームプレイヤーの注目を集める内容となりました。

『PSO』(ファンタシースターオンライン)『PSO BB』、『PSU』(ファンタシースターユニバース)といったオンラインゲームを手がけてきたのが見吉氏。シリーズは家庭用機で動作するオンラインゲームとしては先駆的な存在であり、様々な賞を受賞してきました。プレイヤー同士が国際結婚したり、ファンがマッキンリーに登頂し『PSO』の旗を立てるなど心温まるエピソードがある一方、『PSO』では対策困難なチートが行われ、『PSU』ではプレイヤーが開始直後に殺到しゲームに繋がりにくくなるなどのトラブルも発生してきました。

今回の講演ではユーザー数に関するデータが明らかにされました。『PSO』ではプレイヤーがゲームを遊び尽くした辺りからプレイヤー数が減少。『PSU』の接続トラブルの時期を境にプレイヤー数が激減するといった現象がグラフという形で示されたのです。グラフはプレイヤーを繋ぎ止めることとトラブル対処の難しさを浮き彫りにしています。プレイヤーは流動するものであり、増えもすれば減りもするという当たり前でありながら見落としがちなことを再認識させてくれます。運営側に携わる人は身の引き締まるような思いをしたのではないでしょうか。

見吉氏のオンラインゲーム運営は、「ネットワークゲームをやっていてよかった」(プレイヤー同士の国際結婚に関して)という喜びがある一方で、「アジアに関しては反省ばかり」(『PSO』でチートに対応できなかったことに関して)という発言があるなど、波乱の連続となっています。成功体験が重要なのと同様に、トラブルから学べることも多いはず。隠したくなるのがトラブルですが、CEDECという場でリアルなデータを公開した見吉氏と株式会社セガの英断も評価されるべきではないでしょうか。

また、株式会社ガマニアデジタルエンターテインメントの中島 秀樹氏は講演において面白いものを作るのも大事だが利益を出す開発も大事であるとする考え方を披露。MMORPG『ルーセントハート』ではゲームの流れに組み込んだ復活アイテムの販売や「ニコニコ動画」とのタイアップで実績を上げています。利益を出す開発を実現するためには、開発チームに同時接続数や売上など様々な数字を公開することが大きな力となったといいます。

見吉氏と中島氏、両講演のキーワードとなっているのは情報を公開して共有すること。「CEDEC2008」は、オンラインゲームの運営・開発といった事業が新たなステージへ到達したことを実感できる催しとなったと言っても過言ではないのではないでしょうか。

SEGAコンシューマ新作発表会2008秋

http://www.inside-games.jp/article/2008/09/16/31194.html
http://www.inside-games.jp/news/311/31199.html
http://www.inside-games.jp/news/312/31200.html
http://www.inside-games.jp/news/312/31201.html

英国でゲームのCMが放送禁止に:残虐すぎるとの抗議

http://www.inside-games.jp/article/2008/09/19/31263.html
英国広告基準審査委員会(ASA)は、PS3とXbox360で発売されているゲーム『Condemned 2: Bloodshot』(コンデムド2)のCMを放送禁止とする決定を下しました。

『Condemned 2: Bloodshot』は一人称視点のホラーゲーム。CMはセガが放映していたのですが、21時以降放映バージョンと23時以降放映バージョンのどちらも放送禁止となりました。

複数の海外メディアが報じるところによると、『Condemned 2: Bloodshot』のCMに関して市民団体から9件の苦情が提出され、セガ・ヨーロッパは「Condemned 2は成熟した大人向けのゲームであり、CMもそうした層を対象としたものである」との意見を表明したのですが聞き入れられなかったとのこと。

ASAは「iPhone」のCMの「インターネットの全てにアクセスできる」とするフレーズが誇大広告であるとして放送を禁止にしたほか、『Kane & Lynch: Dead Men』(ケイン&リンチ: デッドメン)のCMも女性への暴力があるとして放送禁止とする決定を下しています。

【TGS2008】遂に全貌が明らかになる!セガ×プラチナゲームズプロジェクト発表会

http://www.inside-games.jp/article/2008/10/09/31572.html

英国人が選ぶ好きなゲームキャラ、一位は「ソニック」

http://www.inside-games.jp/article/2008/10/22/31821.html
今週末に英国ロンドンで開催される「London Games Festival」を前に、事務局は約500人の英国のゲーマーを対象に行った「好きなゲームキャラクターは?」というアンケートの結果を発表しました。1位に選ばれたのは、マリオでもドンキーコングでもありませんでした。

最も人気のゲームキャラクターに選ばれたのは、セガのマスコットキャラクター的な存在のソニック・ザ・ヘッジホッグでした。実に24%のユーザーからの支持を集め、スーパーマリオ(21%)やララ・クラフト(16%)を上回り、堂々のトップになりました。『ソニック』シリーズは海外でのセールスが強いのが特徴でもありますが、このランキングでも人気が裏付けられた形です。

人気トップ10
1. ソニック・ザ・ヘッジホッグ (24%)
2. スーパーマリオ (21%)
3. ララ・クラフト (トゥームレーダー) (16%)
4. ドンキーコング (11%)
5. パックマン(10%)
6. リンク (ゼルダの伝説) (5%)
7. マックス・ペイン (4%t)
8. ピカチュウ (ポケモン) (3%)
9. ニコ・ベリック (GTA) (2%)
10. ブランカ (ストリートファイター) (1%)

Wii版『サンバ DE アミーゴ』の海外CM動画が動物愛護団体の意見を受け公開中止に

http://www.inside-games.jp/article/2008/11/05/32043.html
国際動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会」(PETA)は『サンバ DE アミーゴ』のCM動画に対して意見を表明、セガはこれを受けてCM動画の公開を中止する模様です。

問題となったのはWii版『サンバ DE アミーゴ』の海外CM動画です。退屈な家庭にマラカスを持ったチンパンジーが訪問。『サンバ DE アミーゴ』をプレイすることで一家が楽しい時間を過ごすという内容となっています。

PETAはこうしたCMに起用される「チンパンジー俳優」が、小さな頃に母親から引き離されて、過酷な方法で芸を仕込まれるとセガに意見を表明。セガは動画の公開を中止すると回答したとPETA公式ブログで発表されています。

セガ、中東・ドバイに大規模アミューズメント施設を来春OPEN

http://www.inside-games.jp/article/2008/11/06/32068.html

セガは、中東・アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ首長国の首都・ドバイで開発中の大規模ショッピングモールに、屋内型エンタテイメント施設「SEGA REPUBLIC(セガリパブリック)」を2009年春にオープンすることを発表した。

「SEGA REPUBLIC」は、セガとUAEの企業法人・Emaar Malls Group LLCのライセンス契約によって開設させる大規模アミューズメント施設。「SEGA REPUBLIC」は、Emaar Malls Group LLCが開発を手がけて11月4日(火)に第一期オープンした世界最大級のショッピングセンター「The Dubai Mall」に設けられ、2フロア・約7,000?の施設内にコンセプトの異なる7つのゾーンで構成される。

施設内には、『INITIAL D 4 LIMITED』や、世界初公開となる『STORM-G』『SONIC HOPPER』『SPIN GEAR』を含む9種のアトラクションと、約250台のアミューズメント機器が設置される。

「SEGA REPUBLIC」ゾーン概要

■Entry Zone
開放感と非日常感に包まれたエントランス。緑や水といった自然のモチーフと、“ゲーム”“バーチャル”“ハイテクノロジー”といったセガの先進性をイメージさせるデザインが融合する。

■Speed Zone
大都会に張り巡らされたハイウェイをイメージしたゾーン。コースの上で光や音が迫力のカーチェイスを繰り広げるなどスピード感たっぷりの演出が行なわれる。
設置アトラクション:『OUT RUN2 SP』『INITIAL D 4 LIMITED』『STORM-G』『SONIC HOPPER』

■Redemption Zone
ファミリー向けリデンプションゾーン。きらびやかな電飾や巨大な景品ショーケースなどが、誰もが遊びたくなる楽しい雰囲気を創出しています。
※リデンプションとは、ゲームの結果に応じてチケットを払い出す機械の総称。チケットに応じて各種景品と交換ができる。

■Sports Zone
仮想世界におけるスポーツアリーナをイメージ。スポーツ系グラフィックや電光掲示板等を近未来風にアレンジし、エキサイティングな雰囲気を演出。
設置アトラクション:『HALFPIPE CANYON』

■Cyberpop Zone
電脳空間を表現したゾーン。木や岩、動物などのモチーフやキャラクターをポリゴンやワイヤーフレームといったCGならではのデザインでグラフィカルに表現。

■Wild Adventure Zone
“ゲームの世界ならではの秘境・遺跡”をイメージしたゾーン。岩や木を模した立体造作と、自然のグラフィックを融合させ、独特の世界観を構築。
◇設置アトラクション:『LET’S GO JUNGLE』『WILD WING』『WILD JUNGLE』『SPIN GEAR』

■Event Area
人々が集まってくるオアシスをイメージしたイベントエリア。大型ステージや大型モニターが設置された、施設を象徴するゾーン。

またもやドバイ。セガが7000平方メートルのゲーセンを手がける

http://www.gizmodo.jp/2008/11/7000sega.html
アミューズメント機器は約250台を設置するとか。SDIはあるんでしょうか? ペンゴは?

11月4日に第1期区画がオープンした「ドバイモール」は、あのブルジュ・ドバイを中心とした一角に作られる東京ドーム約85杯分(約111万平方メートル)の世界最大級ショッピングモールです。迷子になったら大変そうですよね。

そこに作られるセガのゲーセン。名前はドバイセガ…ではなく「SEGA REPUBLIC」。広さは7000平方メートルなので、ドバイモール全体から見ると地図の端にちょこんと載ってるフツーの店にしか見えないのでしょうか。東京ドームの半分よりちょい広い程度だし、トイレと見間違わなければいいのですが。

まあコインゲームで本物の金貨が使われている、UFOキャッチャーでマンションの権利証がゲットできるなど、あからさまにドバいゲームセンターになることを期待したいですね。

『ソニック ワールドアドベンチャー』PS3とXbox360は延期、Wii版は当初予定通り

http://www.inside-games.jp/article/2008/11/07/32096.html
セガは、12月18日にWii、PLAYSTATION3、Xbox360の3機種で発売予定にしていた『ソニック ワールドアドベンチャー』について、Wii以外の2機種向けバージョンの発売日を2009年春に延期することを発表しました。Wii版は当初の予定通り12月18日にリリースされます。

発売延期の理由は明らかにされていませんが、PS3とXbox360版を心待ちにしていたユーザーには少し残念なニュースですね。

海外ゲーマーが選ぶゲームの悪役ベスト25−栄光のトップは一体だれ?

http://www.inside-games.jp/article/2008/11/30/32472.html
ゲームを彩るのは悪役達ですが、海外ゲーマーが選ぶ悪役ベスト25とはどういった顔ぶれになるでしょうか。

GameDailyでは、新旧様々なゲームから選んだ悪役ベスト25が発表されています。25人の悪役達の中から、日本のゲーマーになじみ深いものをピックアップしていきましょう。「 」内はGameDailyのコメントです。

24位に『ゼロウイング』からCATS。ゲーム内での活躍というより、“君達の基地は、全てCATSがいただいた(All your base are belong to us.)”のインパクトによる授賞である模様。これは英語としてかなり珍妙なフレーズであるらしく、様々なMADビデオが作られたことでも有名です。

20位に『ゼルダの伝説』シリーズからガノンドロフ。日本のランキングならもっと上位にいきそうですが、少々残念な結果。

18位に『スーパーマリオブラザーズ』シリーズからマムー。知名度の低さからすると意外な気がします。

16位は『悪魔城ドラキュラ』シリーズからドラキュラ。15位に『Halo』シリーズの人工知能ギルティ・スパーク。14位に『THE HOUSE OF THE DEAD』シリーズのゴールドマン。

13位はなぜか『塊魂』シリーズの王様。「王子にやらせず自分でカタマリを作ればいいと思うが、あの足タイツが彼をためらわせるんだろう」

12位は『メトロイド』シリーズのマザーブレイン。

9位は『メタルギアソリッド』シリーズのリキッド・スネーク。「リキッドの強さは力と知恵のコンビネーションにある」となかなかの評価です。

7位に『ベア・ナックル』シリーズからMr.X。

6位に『スーパーマリオブラザーズ』シリーズのクッパ。「彼は長い間、キノコ王国を支配しマリオを打ちのめそうとしているが、何をしてそこまで駆り立てられるのかは分からない」と海外ゲーマーらしいユーモアで授賞の理由を語ります。

3位に『ファイナルファンタジー』シリーズのセフィロス。「セフィロスはファッションモデルのような見た目とは違ってかなり悪いヤツだ」とのコメントからは、美形悪役のとらえ方の違いがかいま見えます。

2位は『ロックマン』シリーズからDr.ワイリー。「良いことのために作られたロボットを悪事に使えるというのは凄い才能だ」

25人の悪役の頂点に立つのは『ソニック』シリーズのDr.エッグマン。「他の悪役達よりも卑劣でもずるくも脅迫的でもない。デラックスな空中要塞やロボット達を使ってソニック達を倒そうとするが、その資金源は不明。多分、あの金のリングだろう。Dr.エッグマンが次に何をするかが楽しみだ」と次回作への期待を含めての授賞です。

トップ3を日本ゲームの悪役が占めたということで、日本人としては喜ばしい?ランキング結果。以下に全ランキングを掲載しますので、海外ゲーマーとの感覚の違いをチェックしてみて下さい。

25. Dr. Crabblesnitch (Bully/Rockstar Games)
24. Cats (Zero Wing/Toaplan)
23. Dr. Neo Cortex (Crash Bandicoot series/Sierra)
22. Officer Tenpenny (Grand Theft Auto San Andreas/Rockstar Games)
21. Carmen Sandiego (Where In the World Is Carmen Sandiego series/Broderbund)
20. Ganondorf (Legend of Zelda series/Nintendo)
19. Atlas (Bioshock/2K Games)
18. Wart (Super Mario Bros. 2/Nintendo)
17. Shang Tsung (Mortal Kombat series/Midway)
16. Dracula (Castlevania series/Konami)
15. 343 Guilty Spark (Halo/Bungie)
14. Goldman (House of the Dead 2/Sega)
13. King of All Cosmos (Katamari series/Namco Bandai)
12. Mother Brain (Metroid/Nintendo)
11. Shodan (System Shock/Origin)
10. Darth Malak (Knights of the Old Republic/Bioware)
9. Liquid Snake (Metal Gear Solid/Konami)
8. Kane (Command & Conquer series/EA)
7. Mr. X (Streets of Rage 2/Sega)
6. Bowser (Super Mario series/Nintendo)
5. G-Man (Half-Life/Valve)
4. The Shredder (Teenage Mutant Ninja Turtles series/Konami)
3. Sephiroth (Final Fantasy VII/Square Enix)
2. Dr. Wily (Mega Man series/Capcom)
1. Eggman/Dr. Robotnik (Sonic the Hedgehog)

2Dと3Dで究極のソニックに挑戦!『ソニック ワールドアドベンチャー』インタビュー

http://www.inside-games.jp/article/2008/12/02/32507.html
セガより12月18日にWiiで発売される『ソニック ワールドアドベンチャー』は世界旅行をテーマに、ソニックが世界各地を駆け抜ける超高速アクションシリーズの最新作です。本作では従来の走りに加えて、夜にはパワフルな腕を使ったアクションをソニックが初披露します。そんな本作の魅力について、本作のプロデューサーである西山氏とWii版のディレクターを務めた森本氏にお話を聞いてきました。

■参加者


・西山 彰則 セガ第二CS研究開発部 部長
 『ソニックワールドアドベンチャー』プロデューサーを務める
・森本 兼次郎 セガ第二CS研究開発部 第一企画セクション リードプランナー
 同じく『ソニックワールドアドベンチャー』Wii版のディレクターを務める

―――まず本作『ソニック ワールドアドベンチャー』の、ソニックシリーズの中における位置づけを聞かせて貰えますか?

西山: 今回、そういう風に銘打っているわけではないのですが、我々開発メンバーの意識としては、ドリームキャストで『1』が発売され『2』はゲームキューブなどでも発売された、3Dソニックの原点である『ソニックアドベンチャー』の最新作という位置づけでした。『3』というタイトルにするつもりは最初からありませんでしたが、意識としてはそうです。

―――なるほど。あえて『3』にはならなかった理由というのはあるのでしょうか?

西山: ドリームキャストで3Dになった『ソニックアドベンチャー』はおかげさまで好評をいただいています。これは非常に有り難いことなのですが、一方で旧来の2D横スクロールアクションのエッジの効いたゲーム性が失われた部分もあり、もったいないという気持ちがありました。2Dアクションのゲーム性も今の世に残していきたい、そして3Dアクションの迫力も兼ね備えるものを生み出したい。それで、今回は昼のソニックで2Dの要素と3Dの要素をミックスして今までのスピードアクションのソニックの決定版を作ろう、夜のソニックでは新しいソニックのアクションに挑戦しようということで企画がスタートしました。ここまで色々やってるので、これはもう新しいイメージを打ちだした方が良いなと思い、海外版では「Sonic Unleashed」というタイトルとしました。国内では「ソニックアドベンチャー」のイメージを残して「ソニックワールドアドベンチャー」というタイトルになっています。

―――国内版のタイトルどおり、今回は世界をモチーフにしたステージになっているそうですね

西山: 実は一番最初の企画の段階で「ソニックワールドアドベンチャー」というタイトルだったんです。昼のステージだけの構成で、企画書には「1日5分の世界旅行」と書いてありました。世界を旅行して、旅行記にスタンプを押していったり、ガイド本を埋めていくようなイメージです。ただ、少しインパクト不足に感じる面もあって、そこで新しいソニックのアクションを入れようというにことになったんです。昼と夜の対比も色々な意味で面白いですし。

―――ソニックが走る以外のアクションをするというのは実は今までなかったんですよね

西山: 今までのソニックシリーズで、新しいアクションを導入しようとする時は、新しいキャラクターを登場させてきました。例えば、空を飛ぶならテイルス、滑空やカベ登りならナックルズという風にです。ただ、ちょっとキャラクターを多く作りすぎてきたという反省や、主人公のソニック自体は何も変わらないので、ともすれば影が薄くなってしまうという弊害があり、そろそろソニックにも新しいアクションに挑戦してもらおうということになったんです。ハイスピードアクションで足が得意なソニックなので、腕の方も使ってみたらどうなるんだ?というのもキッカケでした。

西山: 昼と夜で町の住民たちは性格が変わってしまう人もいます。でもソニックは変わらないという設定です。なぜなら、彼は表裏がないからです。その代わりに、体が変わってウェアホッグになってしまいます。パンチをしたり、腕を伸ばして物を掴んだり、ターザンのようなアクションもできます。昼のソニックはハイスピードな直線的なアクション、夜のソニックはパワフルでダイナミックな曲線的なアクションになります。

―――なるほど、しかし賛否両論あったのではないですか?

西山: もちろん、ソニックはこんなアクションをしちゃいけない、という意見は沢山ありましたし、海外法人のセガオブアメリカやセガヨーロッパからは極端な話だと「昼のソニックだけでいい」という話や、「2Dのソニックでいいじゃん」みたいな意見もありました。ただ、単純に昔と同じことをしても面白くありませんし、新しいチャレンジには賛否両論は付き物だと思ってやってきました。

―――海外の声もかなり反映されているのですか?

西山: そうですね。今回は特に意見を聞く機会が多かったですね。実は毎週、定例のテレビ会議をやっていて、日本時間だと朝9時、向こうの時間で夕方から、最盛期には毎週5〜6時間やっている時期もありましたね。当然譲れない部分はありながらも、可能な限りは意見を取り入れるようにしました。

―――日本と向こうだとそんなに違うものですか?

西山: 驚くほどちがいますね。好みも違うし、日本人だと想像し得ないようなタブーもあります。今回も、表現の問題でマスターアップ寸前の物を急きょ修正したりもしました。町の名前でも相当に揉めましたが、「ワールドアドベンチャー」という世界を旅するテーマの作品でもあるので、全世界で受け入れてもらわなくてはなりません。土地の名前やステージ名については彼らの要望をかなり取り入れましたね。

―――Wiiでソニックは3作目になるんですね

森本: 『ソニックと秘密のリング』『ソニックライダーズ シューティングスターストーリー』ときて今回の『ソニック ワールドアドベンチャー』で3作目になります。私個人としてもWiiのソニックには全て関わってきて、ようやくWiiリモコンの癖みたいなものが判る様になってきました。

森本: アクションで一番難しいのが、操作とリアクションの一体感を生み出すことです。

ソニックという作品自体、年齢層的には少し下の世代を狙っている作品なので、誤動作を防ぐ為にある程度ハッキリと入力が実感できるレベルに、“振り”の感知幅を大きくしたりします。単発的なアクションならそれほどの問題は無いのですが、今回のゲームでは連続でWiiリモコンやヌンチャクを振ったり他のキーやアクションと連続的に体感操作を受け付ける状況があるので、その都度力んでいては達成感の前に体が疲れてしまう。

特にWiiには幅広いユーザーがいますし、大人が遊んだ際に毎度大きな動作をしてもらうのはちょっと辛いでしょうしね。その辺り「誰もが納得できる感覚」の調整に一番苦労します。やっぱり親子でとか、家族みんなでとかで遊んで欲しいですね。試しては修正して、試しては修正しての繰り返しですね。

―――手触りの部分は大きいですよね

森本: そうですね。Wiiリモコンの中には様々なセンサーが入っていて、プレイヤーの動作を数値で受け取れるのですが、その数値をどのように判断するのか、やはりプレイヤーは人間ですから、人によって癖もあるし、差もあります。その塩梅が難しいのですが、3作目にもなると少しずつ慣れてきたような気がします。

■ソニックシリーズの今後


―――先日のニュースで、英国でゲームキャラの人気投票をしたらソニックが一位だったそうですね

西山: あれはびっくりしましたね。ソニックは欧州で売れ行きが良くて、中でも英国ではソニック人気がかなり強いという事は聞いていたのですが、改めて実感しました。そうそうたるメンツを抑えての一位だったので、嬉しい反面、本当にいいのかな?という気持ちもありました(笑)。

―――話は変わりますが、カプコンさんの『ロックマン9』は非常に面白い取り組みだったと思うのですが、ソニックではいかがですか?

西山: 実際に要望はありますし、検討しなきゃいけないとは思ってます。ただ、最初にやられちゃうと辛いですよね(笑)。ただ、先ほども申しましたが、2Dソニックのキッチリとしたゲーム性は何らかの形で残していきたいとも思ってます。KONAMIさんの『悪魔城ドラキュラ』は据え置き機と携帯機で上手く良さを残してると思いますし、ロックマンもそういう気持ちが開発者の方にあったんだと思います。ただ、もちろんお客様に喜んでいただけなければ意味がありませんので、どう展開していくのかが課題になってくると思います。

―――それでは今後のソニックシリーズの展開を教えてもらえますか?

西山: 今の段階で具体的に次のことを言うのは少し難しいのですが、我々としては常に新しいチャレンジをしていきたいと思っています。もちろんこれまで続いてきたシリーズへのリスペクトは非常に強いのですが、その縮小再生産ばかりしていても意味がありません。先ほどから2Dのゲーム性も残したいという話をしていますが、それは「昔に還る」という懐古趣味ではなく「正当に進化しつつも大胆な変化も取り入れる」ものでなければと考えています。ともかく、これだけ長く続き、お客さんにも愛されているシリーズですので、大事に作っていきたいですね。

―――最後に本作を楽しみにしている読者の方に一言お願いします

森本: ぜひWii版を買ってください(笑)。頑張って作りましたので。

西山: ソニックは『ソニックアドベンチャー2 バトル』から任天堂ハードで発売されていて、小さいお子さんにも受け入れられるようになりました。今回のWii版も、そうしたお子さんからその親の大人まで幅広い層に楽しんで貰えるゲームにしたつもりですので、ぜひプレイして試してみて下さい。

―――どうもありがとうございました!

やっぱり「砂上の楼閣」だった ドバイ不動産開発バブルの崩壊

354 名前:名無しさん必死だな[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 15:14:46 ID:ke24O95b0
やっぱり「砂上の楼閣」だった ドバイ不動産開発バブルの崩壊
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20081205-00000002-diamond-bus_all

356 名前:名無しさん必死だな[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 15:35:44 ID:T9Q4qOV70
そして、そんなドバイにセガ・・・
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081106-00000015-nkbp_tren-ind

357 名前:名無しさん必死だな[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 16:18:13 ID:utEE/JHH0
セガバブルは始まる前にはじける運命

延期になっていたPS3版/Xbox360版『ソニック ワールドアドベンチャー』の発売日が2月19日に決定!

http://www.inside-games.jp/article/2008/12/05/32556.html

セガ、海外向けにカジュアルゲームサイトを開設−将来的には『ソニック』『ぷよぷよ』なども提供

http://www.inside-games.jp/article/2008/12/11/32620.html
セガヨーロッパとセガオブアメリカは海外向けのカジュアルゲームサイト「PlaySEGA」を開設しています。

「PlaySEGA」で遊べるゲームは「アーケードゲーム」「カードゲーム」「パズルゲーム」「クイズゲーム」「ソニックゲーム」「スポーツゲーム」「ワードゲーム」の7カテゴリに分けられており、プレイすると「SEGA Rings」を手に入れることができます。また、着せ替え可能なアバターも用意されています。

将来的にはVIPエリアを開設、『ぷよぷよ』『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』『コラムス』などメガドライブ時代のタイトルを提供していくとのこと。

2008年12月4日にスタートしたばかりの「PlaySEGA」はWindowsとMacintoshから基本無料で利用可能。
VIPエリアは未だ開設されていませんが、先に挙げた専用ゲームがプレイできるほか、限定アバターアイテムの販売や「SEGA Rings」の入手数倍増、ゲームの前の広告が表示されないといった特典が提供される有料サービスとなる予定。

カジュアルゲームサイトは数ありますが、ゲーム開発会社として知られるセガが運営するということで注目を集めるのではないでしょうか。

ソニックが映画館のスクリーンに登場!〜全国9か所のシネコンで『ソニック ワールドアドベンチャー』無料公開

http://www.inside-games.jp/article/2008/12/11/32641.html
セガとティ・ジョイは2008年12月11日(木)に、セガ製作のオリジナルショートムービーを、ティ・ジョイ運営の全国9個所のシネマコンプレックスで無料上映することを発表しました。

上映期間は12月20日(土)から3週間の期間限定で、『ソニック ワールドアドベンチャー』をモチーフとしたCGアニメーションが公開されます。劇場での本編映画の上映前に、ショートムービーとして上映されるもので、鑑賞は無料。

無料上映されるショートムービーは、ゲームソフトのプロモーションの一環としてセガのVEアニメーションスタジオが製作したCGアニメーションショートムービー『NIGHT OF THE WEREHOG〜ソニック&チップ 恐怖の館』(上映時間:10分程度)。

本作はPLAYSTATION3、Xbox 360、Wiiの3機種で今冬展開されるゲームソフト『ソニック ワールドアドベンチャー』をモチーフにしており、ゲーム独自の世界観を活かしたスピーディーな映像とユーモアあふれるオリジナルストーリーとなっています。

旅の途中、雨宿りのため偶然立ち寄った古びた洋館。怖がるチップを尻目に、かまわず洋館に足を踏み入れるソニック。些細なことで驚いてばかりのチップに、ソニックはちょっぴりあきれ気味。しかし、その洋館には恐ろしいヒミツが…。近くに該当映画館がある人はぜひ行ってみてください。
 
上映される映画館は、新宿バルト9、広島バルト11、XYZシネマズ蘇我、ティ・ジョイ久留米、ティ・ジョイ大泉、ティ・ジョイパークプレイス大分、ティ・ジョイ東広島、ティ・ジョイ長岡、ティ・ジョイ出雲。新宿バルト9ではすべてのスクリーンにて当該ムービーが上映されます。

なお上演期間中、劇場で同コンテンツをご覧になったチケットの半券で公式サイトから応募すると、抽選で100名にコスパ社より発売中の『ソニック ワールドアドベンチャー』Tシャツ(S/M/L)がプレゼントされるキャンペーンも実施中です。

『ソニック ワールドアドベンチャー』はPLAYSTATION3/Xbox 360版が2009年2月19日、Wii版が2008年12月18日発売で、価格はPLAYSTATION3/Xbox360版が7,140円、Wii版が6,090円です

英国で「マリオ&ソニック AT 北京オリンピック」の売上が200万本直前

http://www.inside-games.jp/article/2008/12/31/32936.html
世界で500万本以上を出荷したヒット作品となった『マリオ&ソニック AT 北京オリンピック』ですが、MCV UKによれば英国だけで200万本の販売が目前だということです。オリンピックは夏に終わってますが、その後も強さを保っていることが伺えます。

年末商戦向けのタイトルではもちろんありませんが、セガは最近再びCMを実施しているほか、HMVやGAMEといった大型店舗でWii本体とのバンドル販売も実施されているようです。

現在のところWii版が130万本、DS版が46万本となっていて、200万本が目前です。

「我々の目標は2008年末までに200万本を達成することです。現在のところ、これを超えているのは『はじめてのWii』のみです。また、今年のWiiタイトルの中で『Wii Fit』と『マリオカートWii』を超えている唯一の作品です」とセガUKのセールスディレクターのJohn Clark氏はコメントしています。

セガはWii版の発売時、DS版の発売時、春、そして秋に4度のテレビCMを打っていて、これはセガタイトルとしては初のことだということです