ディズニー作品「塔の上のラプンツェル」のキャラクター。
ラプンツェルの母(養母)。「マザー・ゴーテル」と呼ばれることもある。
ラプンツェルを愛している、外の世界は危険だから出てはいけないのだと言い含めて、彼女を人里離れた森の奥の塔の上に閉じ込めて育ててきた。
- 困ったことに、(原作映画ではともかく)KHIIIにおいては塔の外はハートレスやノーバディら魔物が跋扈する魔境と化しているため、外は危険だという教えの説得力がえらいことになっており、ラプンツェルも母の言っていた通りだったと納得する場面があったりする(その危険な魔物たちとまともに渡り合えるラプンツェルもラプンツェルだが)。
身勝手で自惚れが強く、自らの美しさに絶対の自信を持っている。生と美に対する執着は強く、ラプンツェルを手元に留めておくためには殺人さえ厭わない。
CVは原作映画と同じく、元宝塚歌劇団トップスターである剣幸。
北米版における声優はドナ・マーフィー。
本作品に於けるヴィランズ。
若々しい姿をしているが、本来は400歳の老婆である。ラプンツェルの髪の魔力を独占したいがために、王女である彼女を生まれてすぐに誘拐し、人里離れた森の奥深くにある塔の上に閉じ込め続けていた。
- 元々は「どんな病気や怪我も治す金色の花」を独占し、その魔力を引き出す歌を歌って若い美貌を保っていたのだが、病気の王妃の為にそれが抜き取られてしまい、その魔力を髪に宿して生まれてきたラプンツェルに目をつけた。
- 当初は魔法の髪を一房切り取るつもりだったが、魔法の髪は切り取ると魔力を失ってしまうと分かり誘拐した(ラプンツェルの髪が一部茶髪なのはこのせい)。
- 原作映画においてラプンツェルを「お花ちゃん」と呼ぶが、これはラプンツェルがあくまでも「金色の花の代わり」でしかないことを端的に表している。
- 魔法の髪(花)の力は正確には「対象の時間を巻き戻す」ものであることが「魔法の花」の歌詞から推測できる。ゴーテルはこの「時間を巻き戻す力」を使って、老化していく肉体を若い状態に戻し続けていたようだ。
魔法の髪が目的とは言え、ラプンツェルの好物を持って帰ってきたり、ラプンツェルの頼みで入手に3日かかる絵の具の材料を取りに行ったりはしている。
- 本当に髪だけが目的ならば、ラプンツェルを召し使いのように扱えば良かったわけで、わざわざ偽の親子関係を築く必要もなかったはずである。
- 髪の力を使わせるために懐柔しておきたかっただけだろう。愛情表現のスキンシップではラプンツェル個人よりもその髪に触れてキスをしている等の他、真実を知ったラプンツェルに対する豹変ぶりや、ラプンツェルと恋に落ちたフリンを殺害しようとした点からも、ラプンツェルへの愛情に見える言動は「金色の花への所有欲」が大きかったことが窺える。
- 実際がどっちだったにしろ、ゴーテルが完全に「毒親」であるのは変わらない。
テレビシリーズによると400歳どころか1000歳を越えているらしく、元は金色の花と月の石という魔法の品を研究する科学者の弟子だったが、突然ザン・ティリという悪魔に寝返り、ザン・ティリとも距離を置いて子供を産み、ラプンツェルを誘拐する際にその子を捨てたという過去が明かされている。
原作童話のゴーテルは、ラプンツェルの両親に庭の植物(ラプンツェルという名の野菜)を盗みに入られて見逃す代わりに、生まれる子供を渡す約束を交わした魔女である。
生まれた子供にラプンツェルと名付けて塔の上に閉じ込めて育てるが、年頃になったラプンツェルが余所者を引き入れていることを知り、彼女の長い髪を切り落として荒野へと追放する。
- 初版ではラプンツェルが余所者を引き入れていることを知る理由が結構生々しい(後の版では挿し替わるか、丸ごとカットされているものもある)。
- 童話では版を重ねるごとにそういう部分に改変が入るのはありがちだったりする。
童話の魔女(ゴーテル)が子供を対価に要求した理由は童話だけを見ると謎だが、「庭の植物を妊婦に盗まれて怒った妖精や魔女が生まれてくる子供を要求する」類の話は古い伝承や民話ではよくあるものらしく、恐らくそちらが由来と思われる。
KHIII
キングダム・オブ・コロナに登場。
活躍としてはほぼ原作通りであり、彼女の行動はニューセブンハートの候補であるラプンツェルを外界から遮断するためマールーシャに利用されていた。
ソラ達の前に初めて現れるのはコロナの街へ向かう道中、ラプンツェル達と別行動をしている時。
- 沼地を通る彼らの会話にラプンツェルの名前が登場したため声をかけてくるが、この時点でソラ達と彼女が同行していないことを知るなり態度を一変させる。
終盤、若さを保つのに必要なラプンツェルの魔法の髪の力が失われて取り乱し、パスカルによって足を引っかけられて原作映画同様に塔から転落してしまう。
- 転落時の描写は映画、KHIIIどちらもゴーテルの姿が空中で消え失せ、羽織っていたローブだけが落ちる。KHIIIでは明確に描写されなかったが、原作映画ではよく見るとローブが落ちた場所から灰のような物がわずかに巻き上がっているのが分かる。つまり、仮にこの時塔から落ちていなかったとしても若さを保つ魔力が失われた時点で彼女の肉体は消滅する運命にあった事が示唆されている。
- 魔法の髪の力で時間を戻し続けていただけなので、本来であればとっくに寿命を迎えて朽ち切っていたはずの肉体だった、ということなのだろう。
マールーシャ曰く、この時完全に闇に堕ちてしまったらしく、用済みと判断した彼の手によって巨大ハートレス・マッドマザーと化し、ワールドのボスとしてソラ達に襲い掛かった。
- 骨すらも風化したゴーテルの身になってみると、非常に惨たらしい仕打ちである…。
- ちなみに、ディズニーキャラ(それもヴィラン)が命を落とした後にハートレス化するのはKHIIにおけるスカーが前例に当てはまるが、彼の場合はゴーテルとは異なり姿形が変わらないままハートレスとして蘇っている。
Uχ
KHIII発売に伴い続々登場した新規メダルの一つとして登場。マジック属性のリバースメダル。
マジック属性のバフ・デバフのアビリティを持つ。