エクスカリバー
Last-modified: 2024-02-20 (火) 12:12:32
エクスカリバー【えくすかりばー】
- アーサー王伝説を出典とする、いわずと知れた世界一有名な聖剣。元ネタを知らない人でも、この剣の名前を聞いた事がない、という人は少ないだろう。
- 元ネタが元ネタなので、ケルト神話との繋がりも深い。
- ……のだが、マビノギではこの剣の元ネタの一つであるカリバーンこそ登場するものの、エクスカリバーは登場しない。
- ただし、カリバーンがブリューナクへ進化する際の演出は、後述する元ネタの「湖の貴婦人」が元になっている。
逆に言うと、このエピソードがブリューナクに使われてしまったため、エクスカリバーが登場する望みは薄くなってしまった、とも言える。おかげで元ネタのファンは複雑な思いをしているとか何とか。
- カリバーンはブリューナクを最終進化に選ばなかった。別の解釈では、カリバーンが最後に選んだミレシアンこそがエクスカリバーなのでは、というものもある。
- どうしてもエクスカリバーという名前の武器を使用したい場合、精霊武器にその名前を付ければ、自分だけの「エクスカリバー」が作れる。
(マビノギでのクラウソラスも設定上は精霊武器なので違和感はほとんどない。)
- G19から21までのメインストリームはアーサー王伝説がモチーフのストーリーになっており、
2本目のカリバーン(エクスカリバー)と思われる剣も登場する。
(元ネタでもエクスカリバーは2本存在していた)
- なお、”マビノギ由来のエクスカリバー”というものは現在においても(少なくとも明的な意味で)存在してはいない。
2015年に行われたタイアップ、Fate/stay night[UnlimitedBladeWorks]コラボによって登場することにはなった。
Fate/staynightコラボ武器について(ネタバレを含みます)
- セイバーの持つ剣、「約束された勝利の剣」がこれにあたる。
Fate世界では、通常それそのものが持つ本来の能力は「真名」という形で秘匿されている。これはサーヴァントの名前であったり、武器であったり、その他もろもろ概念的なものも含める。
- そのため通常時は「約束された勝利の剣」という名目上の名前でもってそれを指しているが、「約束された勝利の剣」という「真名」を隠している。当たり前だが、おそらく世界で最も知られた剣の持ち主といえば一人しかいない。この武器の真名を知られるということは持ち主の正体も知られるということになる。正体が分れば対策もできてしまう、ということだ。
- さらに普段は風王結界(インビジブル・エア)という幾層にもなる空気の結界を張っており、光の屈折によって不可視状態になっている。マビノギで「約束された勝利の剣」が2種類あるのはこのため。ちなみにこの風王結界は放出して飛び道具のように用いたりもできたりする。マビノギでは再現されていないのがちょっと残念。
- その正体は人々が「こうありたい」という「願い」を星の内部で蓄積・凝縮した「神造兵器」。人類の危機にあって初めて真の力を現すという。
エクスカリバーについてのよもやま話
- 岩から剣を引き抜くエピソードのあれは正式には選定の剣であって、エクスカリバーでもカリバーンでもないとされている。
- さまざまな説があるものの、「湖の貴婦人」または「水の精霊」によってもたらされたとされ、アーサー王がブリテン統一にあたってその佩剣として振るわれたものであることはほぼ共通している。
しかし、その「エクスカリバー」としての出自はあまりハッキリしない。下記はその一部。
- 選定の剣とは別に、カリバーンを湖の貴婦人から受け取ったが、一度折られ、真っ二つに折れた剣を湖に浸したところ元通りに戻り、これを新しいカリバーンとしてエクスカリバーとしたという
- 選定の剣がカリバーンであったが、アーサー王が岩から引き抜いた時点ではまだその真の力を目覚めさせておらず、単に剣の所有者として認められただけであった。
そこでアーサー王は「選定の剣を抜いたものはブリテンの王となる」という言い伝えに従い旅に出た。
その途中で選定の剣に認められ、真の持ち手の手に収まるべきとしてエクスカリバーへと転じたともいう。
- 選定の剣=エクスカリバーだったが、長い年月が経ちすぎていたため錆びついてしまい、そのほとんどの力を失って、来るべき持ち主を待つだけしかできなくなっていた。
アーサー王に引き抜かれた後も錆びついたままだったが、マーリンとともに各地を旅してまわり、人助けや魔物退治などをしながら「ブリテンの王となる試練」を乗り越え、その果てに湖の貴婦人の元で錆びついた剣をエクスカリバーとして生まれ変わらせた*1。
- エクスカリバーは邪悪を祓う剣として知られているが、原典ではそうした描写は特にない。
ただ、混乱していた戦乱の時代を収めたアーサー王の剣であり、常にその傍らにあったことから「英雄の持つ武器」としての神秘性を持たされたとしても不思議なことはない。
- この剣で斬られると魔物が火傷を負い、決して治らなくなるとか、竜の吐息を切り払う、邪悪なものが近づくと光を発して知らせる、仲間(のちの円卓の騎士)を探していた際、その存在を知らせてくれる、また清浄な湖から現れたというところから毒に対してきわめて強い耐性を持ち、アーサー王が毒に冒されたときに治癒した、など「剣」として以外にも様々な力を見いだされたあたり、持ち主であるアーサー王の英雄度がわかる。
- ほかにも高度な知性を持ち、自らの意思で話すケースもみられる。
そのため、未熟なアーサー王が騎士として相応しくない振る舞いを見せたり、悩んだり無茶なことをすると叱咤する「教育係」としての側面も持つ*2。
- 実のところ、マジックアイテムとしての真の価値はエクスカリバーの鞘にあり、「この鞘を持つ者はいかなる戦場でも手傷を負うことがない」と記されており、その力でアーサー王は連戦連勝を続けていた。
しかし、ある策略からこの鞘を盗まれてしまい、カムランの戦いでモルドレッドとの一騎討ちで深手を負ってしまった。この傷を癒すために方々手を尽くして探したのが、かの聖杯である*3。
- 聖杯を探すタイミングはさまざまな説があり、カムランの戦い前であるとも、後であるとも言われている。ガウェイン卿は聖杯探索に加わったという説があり、その場合はカムランの戦いの前に死亡しているため聖杯探索はカムランの戦いの前になる。一方、ガウェイン卿がすでに死亡しており、聖杯探索に参加していない場合はカムランの戦いの後、ということになる。
- 余談の余談だが、聖杯はガラハッド卿が発見し、「最も穢れのない騎士」として天に召されてしまったため(どのみち)アーサー王の手元には届けられなかった。
- なお、カムランの戦いの後、アーサー王はエクスカリバーを湖の乙女に返すよう頼んで息を引き取った、とされるが、傷を癒すためにアヴァロンへと赴きそこで死を迎えたとも、いつか目覚める時まで眠りについているともいわれている。マビノギのG20とアヴァロンゲートはこのあたりをモチーフにしているようだ。