戦闘力

Last-modified: 2023-10-10 (火) 20:28:13

戦闘力【せんとうりょく】

概要

  • キャラクターの強さの指標になる隠しステータス。CP(Combat PointもしくはCombat Power)とも略される。
  • プレイヤーキャラクターの戦闘力はレベル、ステータス、そして所有しているスキルごとに設定されている数値の合計によって算出される。
    このうち最も影響が強いのがスキル戦闘力で、一部のスキルには特に高い戦闘力が設定されている。
    • 意外と知られていないが、スキル戦闘力は所有している全スキルの総和ではなく、所有しているスキルのうち上位2つのみが適用・加算される仕様である。
      しかし前者の仕様だと勘違いして、新しいスキルの習得・ランクアップを躊躇するプレイヤーは案外多い。特にマビノギのシステムに慣れてきた中級者から上級者ほど知らなかったりする。
  • ゲーム中にALTキーを押すと、モンスターの名前の横に、プレイヤーと比較して対象がどの程度の戦闘力を有しているかが表示される。
    表記は低いほうから順に Weakest(とても弱い)→Weak(弱い)→表示なし(同レベル)→Strong(強い)→Awful(とても強い)→Boss(ボス級) となっている。
  • ここで言う戦闘力、強さとはあくまでも「それ用に設定された数値同士を単純比較した際の差がどれだけあるか」を表したものでしかなく、実際に戦った際の難易度とは直接関係がない、というところがポイント。たとえば、ビーパーは数値上の戦闘力は低いためWeakest表示も珍しくないが、実際には対処法を知らなければ手も足も出ないほどの難敵である。
    このことは当然プレイヤー側にも当てはまる。極端な話、特に高い戦闘力が設定されているブレイズヘイルストームだけをランク1で習得したミレシアンと、錬金術・音楽・忍術・デュアルガン・生活スキルのすべてを網羅したミレシアンとでは、数値の上では前者のほうが強いということになる(はず)。しかし、実際はどちらのほうがより効率的に敵を倒せるかといえば、おそらくは後者だろう。

強さ調整

  • マビノギでは、スキルを強くするためには戦う相手も徐々に強いものを選ぶ必要がある、という意図の元でゲームデザインが行われている。
    多くの戦闘スキルには、「ボス級の敵に勝利する」といったように、特定の強さの敵を相手にすることを要求するトレーニング項目が多く存在する。この仕様が、マビノギのサービス開始以来長らく多くのミレシアンを悩ませてきた。
    キャラクターを育成すれば、戦闘力も自然と上がっていく。そうなると、最初はその辺をうろついているオオカミを相手にしてもトレーニングが出来ていたのに、いつの間にか難関ダンジョンの奥深くまで足を運ばなければまともにトレーニングが進まなくなっていた、ということになる。
    難しいことを考えずに片っ端からスキルを上げていると、こういう事態に陥りやすい。
    • 特にファイナルヒットファイアボールのように戦闘力の高いスキルを習得していると、条件に合う相手が強すぎて、そもそもまともに戦えないという状況が生じてしまいがちだった。
    • 古参プレイヤーがウインドミルを最優先で上げるよう初心者プレイヤーに勧めるのはこれが原因。当時は特に強力なスキルだったのもあるが、ウインドミルは特定の強さの、それも複数の敵に対して同時に攻撃する、というトレーニング項目があるからだ。
  • この問題を解消……とまではいかずとも、可能な限り軽減するために、いわゆる強さ調整が行われる。
    何らかの手段を用いて、自身の戦闘力を可能な限り下げることにより、トレーニングがしやすい環境を作るのである。
    その手段としては主に、
    転生を行ってレベルを1にし、ステータスを下げることで弱くなる。
    ・スキルアントレインによってCPが上がってしまうスキルを下げ、弱くなる。
    ・戦闘力を下げる効果のあるエンチャントを付与した、俗にいう弱体化装備によって戦闘力を下げる。
    弱くなるポーションによって、ステータスやCP関係なく弱くなる。
    といったものが挙げられる。
    その他、そもそも戦闘力の高いスキルの習得を控え、先に上げたいスキルを集中して上げきってしまうことも、強さ調整の一環と言えるだろう。
  • これらの手段を用いてもどうにもならない、もしくはその準備そのものが困難という場合は、ブリューナクやAPトレーニング、印章を用いたトレーニングが最終手段となるだろう。
    これらの手段はいずれも、APやゴールド、場合によってはリアルマネーといった貴重なリソースを大量に投入する可能性をはらんでおり、多用するには非常にハードルが高い。
    可能な限りは普段から戦闘力を意識した、計画的な成長を行うのがいいだろう。
     
  • そして現在、これらの強さ調整は過去のものとなっている。詳しくは後述。

歴史

  • 現在でこそあまり取り沙汰されないが、この強さ調整、かつては非常に困難だった。
  • まず本当に強い敵にはそもそも勝てないことが多いため、強さ調整なしではこれに対抗しうる地力が要求される。しかしそのためにスキルランクを上げると戦闘力が高くなり、ますますハードルが上がる悪循環に陥る。
  • 転生は3週間もの間隔を要する上に有料だったことからおいそれとは行えず、戦ううちにレベルも上がってしまう。そもそもステータスの影響力はさほど大きくない。
  • スキルアントレインもアドバンスドアイテムであり(しかも受け渡し不可)、1回に1ランクしか下げられないため時間がかかる。
  • 弱体化装備は当時から非常に有効だったが、貼り付け難易度や下地の関係で需要に供給が全く追い付いておらず、ほぼ常時かなり品薄で、高価だった。
  • 弱くなるポーションはその効果があまり知られていなかったため、おおむねハズレとして受け取るなりその辺に打ち捨てられるという憂き目にあい、あまり流通しなかった。詳細は弱くなるポーションの項を参照されたい。
  • こうした状況が続くなか、C3で実装された影ミッションは、敵の強さがこれまでの敵と比較するとかなり弱いにもかかわらず、表示上は強いという敵が多く配置されることになった。
    これは影ミッションの難易度ごとに大きく幅をもたせられているため、強さ調整で難儀しているプレイヤーは歓迎の声を上げたという。
  • さらに時は流れ、才能システムの実装やスキルカテゴリの大幅な拡張により、ミレシアンの地力もかなり高くなり、またも強さ調整の問題が深刻化しはじめた。
    そのため弱体エンチャントが追加されたり、ランダムボックス産の弱体エンチャントが施された装備品が流通するなどして、現在では比較的安価で入手可能となっている。おかげでスキルのランクアップを控える風潮も廃れつつあるようだ。
  • また、「破滅の輪」アップデートの2018年1月10日に実装された「ベルテンミッション」で出現するモンスターはキャラクターのスペックに関係なく「同じくらいの強さ」として処理されている。そのため弱くなるポーションや、専用の「ベルテン訓練用爆弾」を使用することで必要な「強さ調整」が確実にできるようになり、トレーニングの難易度が格段に下がった。
    • といってもベルテンミッションの受注にはレベル60からという制限がかけられ、敵モンスターもそれなりに育ってなければ満足に戦うこと自体が困難。強さ調整が必要になるほどのプレイヤーともなればレベル60くらいはそう高い敷居でもないかもしれないが、かつては「強くなるためのスキルトレーニングのために弱いままでいる」というマビノギの風潮が「強くなるためのスキルトレーニングのために強くなる」という認識に変わりつつあるというのはなかなか興味深い。
  • そして2022/11/16。この日行われたアップデートでは様々な要素に変更が行われたが、その中でスキルのトレーニングそのものにもメスが入った。
    その結果、なんと特定の強さの敵を要求するトレーニング項目そのものが全面的に廃止。どこでどんな敵を相手にしようが、トレーニングが進むようになった。
    戦闘力に翻弄される日々は、ついに終わりを迎えたのである。

小話

  • 上記のとおり、現在ではほぼほぼ戦闘力の大小は強さの目安以上のものではなくなった。
    しかし、全く意味のない没データ化したわけではなく、WEAK以下の強さの敵からは討伐時の経験値が入らない*1
    また、武器の熟練度も得られないため、新しい武器を育てたい時には意外と困ったりする。

備考

  • CPや戦闘力の表記は便宜的なものであり、公式に発表されているものではないため、あくまで俗称に過ぎず正式名称ではない。これをどのように取得しているかはここでは論じないものとする。
    • そのためこの手のブラインドパラメータのデータを元にした話題を嫌うプレイヤーもいるため要注意。といってもこれはあくまでも「絶対値として」であって、強さ調整自体はマビノギのシステムである。

余談

  • The Dramaにて戦闘力を53万と自称するNPCが現れた。戦闘力…たったの5か…ゴミめ…
    • ちなみに5CPはエリン最弱モンスター「幼いタヌキ」(46CP)もBoss級と認識されるレベルである。

*1 ダンジョン内でやPTではボーナス値だけ得られるが、基本経験値はゼロ。これを避けるためにベルテンミッションでは強さに関係なく必ず同等の強さに設定されている。