ストーリー

Last-modified: 2024-03-27 (水) 03:55:13

ホコタテ星への生還

 

まったくさんざんな休暇旅行だった。まさか愛機の宇宙船
ドルフィン号が
隕石に衝突し、未知の惑星に不時着するとは……。

 

私の名前はキャプテン・オリマー
どんなトラブルにも冷静に立ち向かうことができる、
ベテラン宇宙飛行士だ。
不時着したのは初めての経験だったが、その星で出会った
不思議な生物ピクミンの助けを借りて、私は無事に故郷の
ホコタテ星へ戻ってくることができたのだ。

 

愛する家族に早く会いたかった。子どもたちにはおみやげも
ある。
ピクミンの住む星から持ち帰った、キラキラ光る円盤だ。
何に使うものなのかわからないが、珍しいものが好きな我が子はきっと喜ぶだろう。
子どもたちの笑顔と妻の作るオニヨンスープは、もう私の目の前にせまっていた。

 

しかし、思わぬ長期休暇となってしまったことを、
まずは会社へ報告せねばならない。
私は勤め先のホコタテ運送へドルフィン号を着陸させた。

 

そこで私を待っていたのは、さらに残酷な運命だった……。

 

ホコタテ運送の大ピンチ

 

長年会社を経営しておるが、これほどの大ピンチは初めてのことじゃ。
ベテラン社員のオリマーくんが休暇を取っている間、新入社員の
ルーイくんに仕事を任せたわしのミスなのか……。

 

ルーイくんから積荷のゴールデンピクピクニンジンを
宇宙ウサギに食い荒らされてしまったと報告を受けたとき、
わしの目の前は真っ暗になった。
荷主に弁償するために、我がホコタテ運送はバクダイな借金を
背負ってしまったのじゃ。
オリマーくんにはナイショで、彼のドルフィン号も借金のカタに
売り払ったが、とても足りん。

 

何の解決策も思い浮かばないうちに、
オリマーくんが休暇から戻ってきてしまった。
しょうがない。彼には辛い話じゃが、伝えるとしよう。
カクカクシカジカ……。
手にしたおみやげが落ちたよ、オリマーくん……。
そんなにショックを受けるなんて……。

 

おおっ!? わが社創設時に活躍したオンボロ宇宙船、
ドルフィン初号機の鑑定センサーが激しく反応しておる。
オリマーくんの持ち帰った不思議な物体には、なんと
100ポコもの価値があるという!

 

しかもオリマーくんが不時着した星には、まだまだあるだって?
ゆ……行くのだ、ルーイくん。
会社の借金を返すために、お宝を持ち帰ってこい。
オリマーくんと共に!