ザハードの姫

Last-modified: 2023-09-23 (土) 03:10:36

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塔の王ザハードと養子縁組をした優秀な娘たちのこと。
時に王権を守る強力な矛となり、時に塔の住民たちの崇拝の対象となってきた。
ザハードを「父」と呼び、(血縁関係はないが)姫同士はお互いを「姉」「妹」と呼ぶ。
十家門をはじめとした優秀な娘にのみその資格が与えられる。
姫として認められることは、とても名誉なことであり多くの候補者がその地位を狙っている。
ザハードの血を分け与えられ、ザハードの力を発揮することができるが、その血を広める事は禁じられている。
故に、恋愛、婚姻はご法度。
エンドロシ曰く「“王のショーケースに展示された靴”。とても美しいけど、誰も身に着ける事が出来ない」

ザハードの姫に選ばれる基準は、力、機知、外見と言われている。
しかし、評価される最も重要な要素は、少女がザハードの力を適切に受け取ることができるかどうか。
姫に選ばれた少女たちは、特別な方法でザハードの力が与えられ、戦闘やその他のスキルが向上する。
したがって、ザハードの姫は十家門のほとんどの人間よりも物理的に強くなる。

姫のルール

ザハードの姫たちは一連のルールによって規制されています。

彼女らは男性との関係を持つことを禁ずる。
彼女らは結婚を禁ずる。
彼女らには子供を作ることを禁ずる。
彼女らはザハード王国の敵を助ける事を禁ずる。
彼女らは死のフロア(43F)に入ること禁ずる。
最初の3つは、ザハードの力が広まらないためである。
これらのルールのいずれかを破ると、王国から刺客がくる可能性がある。

姫のシンボル

選ばれた姫たちは、ザハードの姫としての地位を示す、赤色三眼を飾りとして身に着けることが許されている。
(例えば第一部の真田ユリ・ザハードのネクタイピンや、エンドロシ・ザハードのヘアピンなど)

13月シリーズとザハードの姫

姫のなかでも特に優秀な者には、「十三月シリーズ」という13個ある武器の一つが授与される。
13月シリーズを授与される可能性は非常に低く、真田ユリ・ザハードは、過去500年のあいだに選ばれたすべての姫の中で、唯一13月シリーズのひとつである「黒の三月」を授与された姫となった。
塔に登った姫だけが13ヶ月シリーズを受け取ることができる。

十家門の姫

ザハードの姫というだけで驚くほど高い地位にいる彼女たちだが、十家主直系の子孫であるザハードの姫は、特に強い影響力を持つ。
直系出身にあたる姫は、その家の中心的な位置に立つ事ができる。(真田ユリが、一族を背負った立ち振る舞いを求められるのもこのため)
ただし、十家門出身の姫たちには序列意識があり、十家門に属さない者を人間として扱わない事すらある。
姫の間では、エンドロシはかなり暖かく人間的な(?)レベルにあると言える。(SIUのブログより)

登場した姫

  • アリエ・ホーン・ザハード(行方不明)アリエ家で初めてザハードの姫になった人。家主と名前が同じ。
  • アドリ・ザハード 金色の11月の所有者。ザハード軍総司令官兼王室近衛隊長。塔ランク7位。
  • アナク・ザハード(非公認)選別者。
  • アナク・ザハード(母)(故人)緑の4月の所有者だった。
  • アリエ・ハイペリオン・ザハード 赤の10月の所有者。塔ランクは36位。
  • アリエ・ローゼ・ザハード 選別者。
  • アルフィド・ザハード(行方不明)光の6月の所有者。武器を受け取るとすぐ潜伏した。
  • アン・ザハード 銀色の1月の所有者。
  • エンドロシ・ザハード 選別者。
  • ガラム・ザハード(逃亡)青の8月、藍の7月の所有者。
  • クン・マスチェニー・ザハード 黄の5月の所有者。クン家で唯一13月シリーズを授けられ姫。塔ランクは100位以内。
  • クン・マリア・ザハード
  • 真田ユリ・ザハード黒の3月と緑の4月の所有者。ランキングは300~400位。
  • ヘンド・ロック・グラッドメリー・ザハード 選別者。
  • ユーラシア・エン・ザハード(封印)無色の12月と白の2月の所有者。エン・ザハード事件で封印された。当時のランキングは7位。
  • ユニー・ザハード ユーラシア・エン・ザハードによって殺害された姫。
  • ユラム・ザハード(故人)藍の7月の前所有者。13月シリーズを2つ始動したことで暴走し、殺害された。
  • ユリア・ザハード リップルレッゾが両目を失う原因になった姫。
  • レフェリスタ・ザハード>ラッフェルリスタ・ザハード塔を登らない姫。最強の灯台オペラの所有者。
  • レベッカ・フォン・ザハード ユーラシア・エン・ザハードによって殺害された姫。
  • ロ・ポ・ビア・シーリャル・ザハード 選別者。
  • ロ・ポ・ビア・リーリャル・ザハード 選別者。

ザハードの姫のはじまり

血の力のせいで、子を残せないザハードのためにポー・ビター・グストアンは、ザハードの血を選ばれた少女達に注入し、塔に登らせ競い合わせ、彼女たちのなかで最高の女性がザハード王の花嫁になるという考えを提案した。
ザハードもこれを承諾し「ザハードの姫」は、こうして誕生した。
13月シリーズは、ザハードに認められた姫としての証。
全ての十三月を集めた姫は、ザハードの花嫁になれる。
…そう姫たちは聞かされ、そのように争った。
しかし、競争が深まるにつれ、当初の目的は失われ、「姉」「妹」と呼び合う少女たちは殺し合うようになる。
派閥が生まれ、姫同士が公然と蹴落としあう姿が当たり前となった。
どの十家門も、自分たちの家門から輩出したザハードの姫をトップにあげる事に躍起になっていった。

この先には、本編のネタバレが含まれます。

ザハードには「忘れられない初恋の人」がいた。

彼女以外に興味がなかったザハードは、十家門を納得させるためにザハードの姫制度を承諾した。
結婚を望まないザハードは13月シリーズに呪いをかけた。

最初に13月シリーズを持った姫たちは、13月シリーズの力に飲み込まれ、お互いを憎み殺し合った。
この出来事は、ザハードが舞台裏で操作した結果であり、ザハードの意志で殺されたといっても過言ではない。
この事実を知ったユーラシア・エン・ザハードは封印され、彼女と面会したガラム・ザハードはザハード家から離れる事となる。
今も13月シリーズたちは、真の主が姿を現す日まで、呪いの赴くままに姫同士を争わせている。

余談

  • 天才波使いと言われたユハンは、女だったらザハードの姫に選ばれていたと言われている。