神之塔

構造

地球の6.5倍はある大きさの塔。
内塔、外塔、中間区間の3つに別れていて、塔の外にはさらに広い世界が広がっているという。
各階には「管理人」と呼ばれる人智を超越した存在がおり、現在は管理人の許可を得て「支配者」が塔の上にあがる試験を実施している。

内塔

選別者が塔をのぼるところ。
各階、管理人から支配者が権限を譲り受けて試験を行うようになっている。
選別者は階ごとの試験をクリアしないと次の階に登る許可が得られない。

支配者は試験の内容を決定しますが、もし管理人が異を唱えた場合は管理人の意見が尊重される。
（2階の管理人は魚っぽいやつ、支配者がエヴァンケル、監督官がユハン）
しかし、43階だけは例外で、エンリュウと呼ばれる非選別者が管理人を殺害したので試験は実施されない。

20階の試験を受けた後は中間地域を自由に出入りできて、希望すれば中間区域に住むことさえ可能になる。
20階まで登った後は中間区域や外塔に移っても優位な社会的地位を築くことができるようになっている。

しかし、20階は「天国に通じる狭き門」と呼ばれていて、試験に通過するとE級選別者として認められて優遇されるが、
試験が厳しいうえに再試験には膨大な受験料がかかるため諦める選別者も多い。

外塔

塔に住む民の住居地で、各階ごとに地球半球ほどの大きさがあり、大人数の人民が外塔で一生を終える。
各階の文化、環境、生態系や気候はすべて異なっていて、管理人や支配者がこれらに関与していて好みによって変わる。
ザハードは塔内の大多数を管理していますが、ザハードや内塔のことを知らない地域も存在していて、そこでは独自の帝国や君主などによって治められている。
また、外塔の人民はすべて1階の管理人へドンによって選別されてはじめて内塔に入ることができる。
さらに外塔住民の寿命は異なり、普通は200歳くらいまでの寿命ですが、選別者で早くに落ちた者は500～600歳、
頂上近くの人民は1000歳ほどの寿命があると言われている。

中間区域

中間区域は、内塔と外塔の行き来できる区画である。
中間区域の生活水準は外塔よりも良好で、どこにもランカーまたは選別者がいるため、どの階も似たような文化を持っている。
また一般的に中間区域内は出産禁止であり、そのため中間区域には多くの私生児が存在する。
中間区域の移動には管理人の許可（または案内）が必要であるため、無許可だったエヴァンとユリは迷路のような道を進まざるを得なかった。工房は各階の中間区域に存在する。

頂上

塔は134階が頂上とされているが、134階より上も存在する。
135階の管理人は非常に荒々しいため、ザハードを含めて誰も試練をクリアできなかった。
（そのため、ザハードの治める領地は、134階までとなっている。）
そのためランカーは134階まで登った選別者を指して、134階を頂上としている。
現在ザハード王国を治めているのはモリック・ウォン・P・GR(ランク12位)で非常に保守的。
作中では真の頂上で無限の星や空が見えるが、各階の空(のようなもの)は神之水を用いた人工物であるとされている。

塔のシステム

管理人

フロアの神之水を支配する神秘的で巨大な存在。
塔を登る選別者に試験を与え、次の階に進む人間を選別する事ができる。
現在はザハード王と偉大なる十家主が134階を征服し、ハイランカーが管理人に代わって試験を行うことができると決められている。
原作では관리자（管理者）。英訳ではManager。
各階ごとに管理人が存在し、その階の神之水を把握して管理している。
そのため管理人の許可なしに神之水を使うことはできない。神之水を操る道具も同様。（非選別者は別）
43階だけは、管理人が不在のためこのルールは適用されない。
管理人は古くから存在しており、塔自体と同じくらい古い可能性を持っている 。
ザハードと十家主が最初に会った管理人はヘドンであり、彼は塔で最も経験豊富なベテラン管理人である。
管理人はフロアの最高の支配者として、本当の神、塔の真の所有者、そして不死であると考えられていました。
しかし、非選別者のエンリュウが43階の管理人を殺害し、その信仰は破られる事となる。
ヘドンが供述したように、管理人の義務は非選別者に関係しており、非選別者だけが管理人による直接のテストを要求することができる。
（第一部の夜の試験のように）
1階から134階までのすべての管理人は、ザハード王と契約を結んでいる。

支配者

管理人が承認した、管理人の代わりに試験を行う者。
原作では지배자（支配者）。英訳ではRuler（支配者）。
フロアごとに支配者がおり、塔を登る選別者は支配者の試験に合格したものだけが上の階に登る事が出来る。
支配者になるにはハイランカー以上の実力が必要であり、自ずと十家門出身の者が多い。
（管理人ヘドンだけの１階、２階の支配者エヴァンケル、管理人も支配者もいない43階、77階の支配者白蓮は例外にあたるフロアである）
支配者の権限は管理人によって付与されるため、管理人の意向に反して行動することはできません。
現在の支配者はフロアの試験を管理しているが、それは管理人の権限が揺らいでいるという意味ではなく、支配者（と、その部下）は、管理人の役割を代行しているだけである。

判明している支配者

• エヴァンケル （2階※第二部で解雇）
• 蓮華 (21階)
• クン・ロイヤル・エリオット（44階）
• 白蓮（77階）
• アリエ・ホーン （100階）
• ザハード（134階）

言語

塔では様々な言語が用いられているが、メクセス語が公用語とされている。
「ポケット」と呼ばれる球状の道具を使う事で、全ての言語がメクセス語に翻訳される。
作中序盤でポケットを持たない夜がヘドンとの会話が成立したのは、明確な伏線と原作者が追及している。

ポケット

工房製作の塔必須アイテム。選別者になると、レベルに合ったポケットを支給される。
会話翻訳、メッセージ送受信など機能は多彩であり、非可視モードにすれば、周りから見えなくなる。
ポケットにはランクがあり、夜がユリからもらったポケットはA級で高価品である。

神之水

原作では신수。塔のなかにある物質。空気のように塔のなかを流れている。
塔内の生物には神之水が不可欠であり、神之水がないと生きられない構造になっている。
現時点では、神之水が何で構成されているのか、どこから生まれているのかは不明。
塔のいたるところにあり、水にも火にも空気にもなる万能物質。
塔内部の空や星も、神之水で人工的に創られたもの。
塔の上層へ行けば行くほど、神之水は濃くなり耐性のない者は上へ進めなくなる。
神之水に対する十分な知識、スキル、抵抗力があれば、さまざまな方法で利用でき、塔を登る選別者は神之水を操り戦術に組み込むのが定石である。
神之水を通して、永遠の若さを獲得し、寿命を延ばし、老化プロセスを止め、自然の摂理を制御し、さらには神の力に到達する事ができる。
神之水を扱う基本単位を放 その房の大きさを面 房に注入できる神之水の濃度と水 呼ぶ。

神海魚

原作では신해어。
文字通り「神の海の魚」または「神の海の水生動物」のことであり、
神之塔にいるさまざまな動物を指すときに使われる。

選別者

塔の1F管理人ヘドンによって選別され、塔を登る事を許された者のこと。
選別された者は、内塔へ入り内塔の試験を受ける。
主に外塔で暮らす住民達が選別対象となる。
選別者は、初めに塔の2階で塔の基本的な用語とポジションの教育を受けるようになり塔に上がる準備をする。
20階までの試験に合格した選別者は、E級選別者と呼ばれていくつかの恩恵を与えられる。
このような呼び方の明確な基準はないが、20～34階まではE級、35階から約50階まではD級に分類されると推測することができる。
選別者には“塔の134Fに到着していない者”を指す意味も含まれるため、非選別者である夜やラヘルも
塔の頂上に着いていないので作中では「選別者」と呼ばれている。

非選別者

ヘドンに選別されず、自力で塔への扉を開けた者のこと。
塔の常識をはるかに超越した、巨大な力を持った者が多い。
▼詳細は、非選別者専用ページを参照。

ランカー

塔を134階まで登った者へ贈られる称号。
数千人の選別者の中からランカーになれるものは数人と言われている。
ランカーのなかでも上位1%はハイランカーと呼ばれ、各階の支配者になる事が可能となる。
塔にはランカーを管理する管理局があり、ハイランカーの指名や、塔のランキング更新を担っている。
ランカーの数は少なくとも10万人と言われており、数字だけを見れば、思ったより多い気がするが、
そもそもアメリカの大陸の数百個を合わせたサイズである塔の世界の話である。
高層に行くほど老化が遅くなり、ある時点から寿命で死ぬ事はなくなるため、他殺、毒などの理由で死なない以上、文字通り永遠の命を生きることができる。

ハイランカー

塔ランキングがランカー全体の上位1％に入る場合、そのランカーはハイランカーと見なされる。
原作では하이랭커（hai raengkeo）。
塔には現在、約1000人のハイランカーがおり、ハイランカーはしばしば神の中の神として説明される。
ちなみにフロアの支配者になることができるのは、ハイランカーだけ。
敵対するハイランカーが現れた場合、フロアの支配者がすべての選別者に警告するのは正常なことであり、
ハイランカーが暴れた場合、そのフロアを支配するハイランカーが侵入者を撃退するのが通例です。
（核兵器と戦うことができるのは核兵器だけです。）
ハイランカーは135階に上がる権利を得るが、135階の管理人は非常に攻撃的で、135階にいけたハイランカーは現在になっても一人もいない。

塔ランキング

塔の歴史

創世記

ザハードと十家主が塔を制した後、長い昇塔時代に入り数多のランカーが誕生する。
ザハードは、自分が塔の王であることを宣言し反対勢力と戦争を起こした。
それからしばらくの間、塔はザハードを王として認める賛成派と反対派に分かれ争うこととなった。
歴史的には、その時代を創世記と呼んでいる。

ザハード王国

塔の134Fまでを統治したザハードが築いた王国。
詳細はザハード王国、ザハードの姫を参照。