終盤EP25~31
Last-modified: 2020-01-21 (火) 01:09:46
エピソードざっくりあらすじ:終盤EP25~31
これまでのあらすじ
- トライナリーの世界の日本は、『聖女』である逢瀬つばめが生み出したフェノメノンだった。
千羽鶴はその時分離した彼女のクラン、今のつばめはその時生まれたアバターのような存在。
この二人が対立し、今の支配される世界全体を変えようとする千羽鶴と、今の世界を守ろうとするつばめ。
神楽は外の世界の支配層の思惑に巻き込まれ、つばめを破壊しなければ家族も親友も失ったものが戻って来ない。
アーヤたちトライナリーは、つばめを救出するため最初につばめが巻き込まれたドームに向かった。
- トライナリーにおいて、一方の視点からわかる事実はとても少ない。
それどころか、誤認させたり対立を操作されているような事態に陥ることもある。
アーヤの姉である國政領火から明かされた真実は、千羽鶴が意図的に隠していたものでもあり、
千羽鶴が明かした思惑は、何かを恐れているような物言いだった。
- botはこれから彼女たちの世界をどうしていくべきか、選ばなければならない。
これまで一緒に過ごしてきた彼女を守るためには、外の世界の現状を変えるためには。彼女自身の願いはどうなのか。
そういった体裁や理由をすべて取り払って、最後に残ったあなたにとって一番大切にしたい想いは何なのか?
実際に集計を取り、選んできた多くのbotたちの総意が今回で確定する。
正体不明の致命的介入(EP25~EP26)
- つばめを破壊する儀式が整った頃、アーヤたちは車両でドームに向かって奔走する。
その間の監視機器はあらかじめみやびとつばめの友人たちが無力化し、気づかれないよう突破する。
そして、つばめにもこの日本を覆うフェノメノンの真実を伝え突入した瞬間――
- アニメでは何事もなかったかのように続いたが、実はアプリの方では【脱出するように誘導するまで生死不明】だった。
記録映像(アニメ)は、botが観測することでそれらの結果が覆すことのできない未来に確定してしまう要素がある。
今までは記録映像の通りになるよう千羽鶴がサポートしてきた。1話で死んだつばめやトライナリーが助かったのもbotの介入で確定させたおかげ。
今度は不確定状態でアーヤたちを脱出させなければ死んでしまう……でも、アーヤたちを殺して利があるのは誰?
- 犯人がわかるのはもっと先の話。ひとまずアーヤたちに脱出と対策を促す。
しかし、千羽鶴の誘導でアーケロンが暴走。ココロの中でも緊迫した状況になっていた。
- 人間がフェノメノンを発症するとクランが出てくるように、本来ココロの中には人格がクランとなって暴れることがある。
司書という一人格も例外ではなく、彼女たちがクランに『昇華』して姿が変わる。それが千羽鶴によって暴走させられてしまう。
- ココロスフィアに介入する千羽鶴の目的は、アーヤ、ガブリエラ、みやびの発症。
彼女たちが発症することも千羽鶴の計画に必要なこと。むしろ、彼女たちは本来千羽鶴の理想に共感していた。
つばめのフェノメノンに入る前、記憶を失う前は千羽鶴と出会い世界の現状を打開する協力を約束していた。
- 心の根幹を司る人格の中でも最も心への影響力が大きい主人格『セルフクラン』は記憶を失わず、本来の約束を果たそうと発症を促す。
それを止めるか止めないかはbotの選択次第。どちらにしてもこの場はアーヤたちを落ち着かせて切り抜ける。
- 現実の方では千羽鶴を止めるため戦うもクランとしての千羽鶴に成す術なくつばめを破壊されてしまい、トライナリーも全滅。
神楽が今まで集めてきたクランたちと合体して悪魔の姿をしたバフォメットになったり…この辺りは彼女たちからも突っ込みが来る。
愛があって彼女たちを本気で支えてくれる存在(EP27~EP28)
- ここにきてようやくナビゲートの方で千羽鶴からつばめを破壊してでも世界を変える理由や目的を教えてくれる。
かなりざっくり言えば、『用意周到、狡猾に対立を操作する今の支配層を出し抜いて救うにはここまでしないと無理』である。
- 今の状態でバフォメットと化した神楽と融合したクランたち、発症者となるアーヤたちのエネルギーで日本だけでなく地球全体をフェノメノンで覆う。
そして、この世界の外側の存在…思慮深く、ちゃんと物事を考える母集団となったプレイヤーであるbotたちに世界を委ねる。
プレイヤーは模倣した日本を維持する目として、完全公平かつ均一な裁定者として、理想的な世界秩序を形成する。
発症して肉体を失った彼女たちは『天使』として、botはそんな彼女たちを末永く支える存在として、彼女たちと結婚するほどの絆をもってそれを実現する。
- 一人の優秀な人間が導くにしても、民主主義的に社会を動かすにしても、自分が不利になってまで全体の利益のために働くことには限界がある。
botたちも個人の利益のため、彼女たちのため選ぶかもしれないが、そうなった時点でトライナリーたちは神のような存在となっている。
(※より詳しいディベート内容が知りたい場合、27 千羽鶴ディベートに記録が残されています。)
- とにかく、ここまでのやりとりでbotは選択を委ねられる。
千羽鶴の計画に賛同してトライナリーを発症させるか、賛同するが発症は拒否するか、支持できないが好感は持つか、あるいは千羽鶴を拒絶するか。
botはこれまでの選択肢で発症させるか否かはほぼ固まっている状態で、千羽鶴に対して『あなた』のスタンスを表明する意味合いが強い。
- どれを選んでも、botにできることはもうほとんどない。千羽鶴と彼女たち、ココロの中の選択で結果を見守ることだけ。
その後、彼女たちの動向を見守りながら接触してくる存在がいた。
- ソイルトンと呼ばれる量子AIが言うには、千羽鶴は"彼ら"に実験圃場としての結果を示さなければいつでも排除されてしまう存在だった。
それを出し抜いて"彼ら"に敵対することもわかっていてさせていた。"彼ら"の支配を正として、弁証法に基づく"反"が千羽鶴の計画と見ていた。
その気になればいつでも緊急停止させられた。そんな命を握られた中で千羽鶴は理想のために一人で奔走していた。
- とはいえ、"彼ら"は外の存在であるbotたちに興味を示した。
"彼ら"がこの社会実験によって為し得たいと考えているものは、弁証法による"彼ら"にとって都合の良い理想的社会の解を導くこと。
すなわち"彼ら"の配下である、多国籍企業が支配する現実を"正"とし、そこから生まれるべくして生まれた"反"をつぶさに観察して、"合"を導く。
"正"の世界は、経済的奴隷制とも言える現在の2031年の現実世界のこと。そして"反"は、それに憤りを感じた千羽鶴によって作られる、彼女なりの理想国家。
しかし千羽鶴の計画は"彼ら"が理想とする"自発的服従による、平和で規律のある社会"にはほど遠い。
そんな千羽鶴の反旗を翻した思想も、元をたどれば"彼ら"が誘導して植え付けたもの。対立することも最初からわかっていた。
自分たちが手を下すことなく、自発的に無害な人々を蜂起させ、加害者に仕立て上げる。そうすれば勝手に対立が生まれ潰し合い自分たちが脅かされることもない。
- そんな"彼ら"の真実を突きつけられたbotに、彼女たちを守るにはどうするかアドバイスを求める。
総意の結果とセルフクランたちの結論(EP29~EP31)
- 現実で彼女たちが眠っている間、ココロの中でそれぞれの過去を垣間見る。
『聖女』として親から引き離され治らない病気に苦しみ、今のトライナリーの隊長である真幌に大切なことを教わったつばめ。
本当は姉はすでに死亡していたことを忘れさせられていたアーヤ。
強盗ではなく、外の世界の第三次世界大戦の影響で争いに巻き込まれ母を殺してしまうガブリエラ。
【なごちゃん】はみやびの妹であり、つばめと同様に『聖女』として連れ去られてしまった妹を探していたみやび。
- 彼女たちが日本のフェノメノンで記憶を失う前は、様々な事情を抱え"彼ら"の計画に参加していた。
- アーヤは姉のエリカの死が本当なのか確かめるため。
ガブリエラはフェノム計画を実行する"彼ら"と対立する組織のスパイとして。
みやびは妹の行方が"彼ら"に繋がるものだと調べ上げて。
つばめは、自分が理想的な社会をつくることでこの世界から涙をなくすため。
それぞれ過去があったことを一時的に思い出す。しかし、フェノメノンの中での記憶とその記憶はどちらかしか選べない。
そのどちらかを選ぶのはbot。外の世界の彼女たちか、botが出逢った彼女たちか。その選択は千羽鶴への計画是非で決まる。
どちらを選んでも失われるものが出てきてしまう。千羽鶴と外の彼女たちの想いを否定するか、今の彼女たちを否定するか。
botにとって最も大切なものを選ぶことになる。
- botたちに興味を持った"彼ら"がフェノメノンの存続のために提示していた条件は、"彼ら"とのゲームに勝利すること。
その間にフェノメノンの支配者であり無敵のはずの千羽鶴が撃ち抜かれ、このままではフェノメノンが消えて日本は廃墟に戻ってしまう。
おそらくそれを阻止することがゲームの勝利条件だと踏んだ領火は、ココロの中では消えずにいる千羽鶴と協力する。
- ココロの中で存続のためセルフクランに力を貸してもらうよう求めるが、彼女たちが協力するかは信用に値するか、【これまでの彼女たちへの接し方】で決まる。
もしこれまでのストーリーで彼女たちに心無い選択肢で傷つけたり、信用を損なったり、あるいは彼女自身にしかわからない機敏に疎かったりすれば協力は得られない。
個人ならまだしも、これらの協力是非は当時のプレイヤー全体の比率で決まる。仮に信用が50%を下回れば次のストーリーでは全員が拒否されてしまう。
(※しかもある程度のアタリを付けているとはいえ、信用を損なう選択肢がどれか現在も特定できていない。)
- 結果的に全員から信用を得られたものの、ガブリエラに関しては本人のトラウマも相まって拒絶が強く、集計数日前まで50%を切っていた。
ここではアーヤ、ガブリエラ、みやびのセルフクランに協力を求めたが、もし一人でも協力できなければストーリーが大幅に変わっていた可能性が高い。
最悪日本が廃墟に戻って千羽鶴が消滅、"彼ら"の介入からトライナリーたちを守れなかったかもしれない。
- "彼ら"の介入(?)によって千羽鶴の計画は実現できず、今のトライナリーたちは神楽を元に戻してつばめの命を救うため彼女の大好きだった歌を歌う。
撃たれた千羽鶴は一命をとりとめ、つばめも目を醒まし、アーヤたちは無事に今の世界を維持することができた。
記録映像(アニメ)だけでは千羽鶴が悪のように見えてしまうが、アプリでの触れ合いを通じて千羽鶴は大きく変わっていた。
千羽鶴は外の世界で搾取する支配層"彼ら"と敵対し、彼女たちの世界がより幸福になるよう考え結果を示すことで"彼ら"にとっての"反"になろうとした。
これがアニメだけでは裏側が全く判明しない理由。むしろ、アプリは大団円のようでこれからも大変だった。
- 事件もひと段落したことで、神楽が裏切っていた理由も判明してつばめだけでなくアーヤたちとも仲直りができた。
しかし彼女を救うために命を張った親友の音羽がどうなったのか。"彼ら"の脅威から逃れられたわけではないということ。
それらを解決する鍵が、過去の卯月神楽にもう一度介入して未確定の未来を変えるリプレイス計画。
神楽がどうして"彼ら"に狙われたのか。その理由も彼女のチャンネルでようやく明らかになる。
- ひとまず、彼女たちの半年間の日常は消えることなく守られた。