最終イベント

きゅーんきゅーんきゅーん……。

お前にはいつも心配かけるでちねぇ……。
心労で倒れないかどうか
心配でち……。（デーリッチ）

あんた、飼い主でしょうが。
ペットと立場逆転してるぞ。（エステル）

絶望的な賭けの目に乗ってるのに、
ちっともそんな気持ちにならない。
長い間、王国にいると、
博打の勘が鈍っちまうよ。

エステルさん、ローズマリーさん、
メニャーニャさん、そしてデーリッチさん。
皆さんに神の祝福あれ！
そして、みんなに笑顔を！

今日ばかりは、
お前を俺の背中で守ってやれないな。
代わりに今日は
お前の背中を押してやるよ。

行って来い、デーリッチ！
お前なら、大勝利間違い無しだ！

こんな水場に整列させられて……。
全く面倒な話だ。

靴の中までびしょびしょじゃないか。
足の指がふやける前に、
戻って来いよ、王様！

ま、王国の知恵者が二人もいるんだ。
デーリッチが拾い食いでもしない限り、
大丈夫でしょう。

しないでちよ！？
どれだけ間違った評価してるの！？（デーリッチ）

この間、テーブルに落ちたプリンを
皿に戻してたじゃないの。

あ、あれは、三秒ルールだから……。（デーリッチ）

今、見ると凄いですね……。
これだけの個性が王国に揃っているんですね！

シノブさん、大変だ！
静かな人だから、
きっと賑やか過ぎてくらくらするよ！
でも、歓迎パーティは手加減しませんからね！

たった四人だけど！
王国をぎゅっと凝縮した四人だから！
王国みんなで行くのと一緒！
だから負けないよね！？

メニャーニャや。

うお！？（メニャーニャ）

何をびびっておるか。
しっかりせい。

い、いや、
私に話しかけてくる人がいるとは
思っておりませんで……。（メニャーニャ）

うむ……。
お前は励まさないでも
大丈夫そうに見えるからな。
一見。

一見ってなんですか。（メニャーニャ）

あまり壁を作るでないぞ。
今、お前の周りにいる仲間は、
真の仲間じゃ。

何か分からなくなったら、仲間を頼れ。
仲間の発言は至言じゃ。
足を止めてでも聞く価値がある。

は、はぁ……。（メニャーニャ）

ごぼごぼごぼっ……！
ちょっ、ここ水深くない！？
ごぼごぼぼぼっ！！

最後までギャグ担当……。（デーリッチ）

こんな所で王国が終わりだなんて嫌だよ？
これからもきっと、
キラキラした色んな日々が待ってるんだ。
だから、デーリッチ。絶対に帰ってきてよ！？

国王様……。
大変危険な旅だと聞きましたが……。

そうでちね。
危ないのは確かでちね。（デーリッチ）

ううっ……。
同行してお守り出来ない事を、
非常に辛く悲しく思います……。

なんの！
その優しさが、
デーリッチのパワーの源でち！
既に守られまくってるんでちよ！？（デーリッチ）

エステルさん、すっかり
萌えキャラじゃなくて、
燃えキャラになってるじゃないですか。

ダメですよ、そんなの。
帰ったら、どしどしセクシーイベントを
起こしてもらいますからね？
絶対にいなくなったりしないでくださいよ？

あー、もう！
なんでヅッチーが留守番なんだよー！

いいか！？
絶対帰って来いよ！？
絶対だぞ！？
いつまでもライバルでいてくれよな！？

例え、手の届かない場所にいても、
我々の心は一つだ。
帰って来いよ、みんな……！
待ってるからな！

ロ、ローズマリーさん、
本当に大丈夫ですの！？
無事に帰って来られますの！？

わ、分かりませんけど、落ち着いて。
もちろん、帰ってくるつもりで、
やれるだけのことを
やってみますから。（ローズマリー）

そんな……！
確証も無いのに助けに行くだなんて！

ううっ、でもそうでしたわ。
あなた達は秘密結社内でも、
いつも献身的に、活動してらしたものね！

あ、もう、善行を隠そうともしないのね。（ローズマリー）

必ず帰ってきてくださいね！？
秘密結社は、あなた達がいないと、
成り立ちませんわ！

もちろん！
寂しい思いはさせませんよ！（ローズマリー）

場所がなかったんで、
ちょっと外れさせてもらってるぜ。
まあ、オレは浮いているから、
水場も関係ないしな。

すぐに帰って来いよ。
あんまりオレを暇させるんじゃねえぞ？

デーリッチちゃんが負けるもんか！
僕は信じていますからね！？

もっけもっけぐごー！！

なんて言ってるの？（エステル）

デーリッチがピンチになったら、
ボクが飛んで行ってやっつける！（デーリッチ）

デタラメ訳なんだろうけど、
それ、本当に言ってそうだな……。（エステル）

やれやれ……。
まさか、あんた達が、
たった一人を救うために、
ここまでやるとはねぇ……。

まぁ、考えてみれば
私もそうだったんだけどね。
あんた達は本当にどうしようもない、
お人好しの軍団だわ。

やれやれ、皆、心配しすぎじゃ。
こんな時は、肩をバーンとパンチして、
前に押し出してやれば良い。

なあ、デーリッチ。
いつか、わらわの星にも来てくれよ？
わらわはその日を楽しみにしておるからな？

戦うことが、獣人の生きる意味だと思っていた。
反体制、反権力……。

あなた達と出会ったことで、
私はそれが間違っていたと気付かされた。
価値とは砕くものではなくて、
新しく作っていくものなのだと……。

……君達なら出来るよ。
自信を持って行って来なさい。

同じ炎魔法使いとして、
エステルさんの炎魔法の腕は
尊敬しております……！
こんな所で負ける人じゃないって信じてる！

まー、皆さん気合の入った見送りですこと。
私はヅッチーでも慰めていますよ。
……別に私が心配しなくたって、
あなた達なら、やるでしょう？

命よりも大事なものは？と問われたら、
我々侍は誇りと言う。
君と出会う前は――
少し前までは私もそうだった。

今は少し違う。
そんな風に問われたら、
私は、愛だと答えるようにしている。

人を愛し、人に愛されてきたお前の愛。
シノブ殿にも届くといいな。

おいおい、私が乗っ取る前に
潰れるんじゃないぞー？
私を退屈させないためにも、
ユーは絶対に戻って来るデース！

一人はみんなの為に、みんなは一人の為に！
なんて素敵な王国でしょう！
妄想がはかどります！

おーっほっほっほ！
聞きましたわ！
次元の狭間に突入だなんて、
頭の線がぶち切れた発想ですわよ！？

全く、救えない人達だけど、
見てる分には面白いですわ。
じっくりと見守っていてあげましょう。

さあ、お見せっ！
お前達のド根性を！

ポッコも連れていきんしゃい。
ポッコ小さいから、
加えてもパーティは四人半でしょ？

いつも「小さくたって一人前」って
歌ってるじゃないでちか。（デーリッチ）

心と身体は違うの！
質量の問題なの！

金を集めるのが得意な奴も、
武器を集めるのが上手な奴もいるが、
お前のように人を集めるのが上手い奴は、
希少な存在だよ。

悪いな、道を塞ぐように立ってしまって。
他に良い場所がなかったのだ。

ん？心配はしていないぞ？
お前はマリオンの審判を覆したのだ。
難局を覆すくらい、
容易いことだろう？