剣士武器での攻撃の際、モーションのどのタイミングで攻撃を当てたかによってかかる補正のこと。
大剣など一部の剣士武器での攻撃をヒットさせた部位によってかかる刃部補正についても本項で紹介する。
目次
斬り方補正
- 剣士の各攻撃モーションは「振り始め」「中間」「振り終わり」の3つの段階に分かれており、
そのうち振り始めと振り終わりには斬れ味を減算する補正がかかる。
振り始めと振り終わりとで、またシリーズによって補正値は異なるため、個別の具体的な補正値は割愛するが、
これまでの作品での補正値の幅は、0.3~0.7倍という酷い値である。
さらに輪をかけて酷いことに、これは一種の斬れ味補正なので、弾かれの判定にも影響する。
よって、弾かれの危険を回避し、効率よくダメージを与えるために、
攻撃モーションの「中間」で攻撃がヒットするよう細心の注意を払う必要が…実はあまりない。
- ここまで補正が大きいにもかかわらず、あまり話題になることは少ないのは何故なのか。
それは、補正がかかる条件が斬れ味ゲージが黄以下の場合のみだからであり、
斬れ味が緑以上の場合は、どの時点で攻撃がヒットしても1.0倍になる*1からである。
時期的に、斬れ味黄以下の状態を活用して頑張らないといけないのは、
最序盤の小型~中型モンスター(ドス系モンスター等)の狩猟くらいまでだろう。
つまり、高い斬れ味を維持して弱点を狙うことが必要となる大型モンスターを狩猟する段階になると、
すでにこのシステムは意味を為さなくなってしまっているのだ。- 斬れ味が黄に落ちた途端、同じ部位を狙っても弾かれたり弾かれなかったりすることが起こるのは、
この補正条件によるもの。
例えば、イャンクックの脚に斬れ味が黄の片手剣で斬りかかると、
ジャンプ斬り→斬り上げまでは通るが、斬り下ろしで弾かれてしまう…ということが多発するのは、
縦斬りが振り始め区間でヒットしてしまいがちだから、ということなのである。
- 斬れ味が黄に落ちた途端、同じ部位を狙っても弾かれたり弾かれなかったりすることが起こるのは、
- 初代から(長らく空気で)あった斬り方補正だが、MHXにて突如として脚光をあびることとなった。
と言うのも「斬れ味が悪いほど攻撃力が上がる」という、前代未聞のスキルが登場したことによる。
このスキルはゲージが緑を下回ることで段階的に攻撃力が増加するため、
黄色ゲージでは攻撃力が大幅に上がって見える。- 実際には斬り方補正、及び弾かれが大きなネックになるため、
結局このスキルは緑ゲージで運用するのに適したスキルと評されるに至り、
黄色ゲージ以下での運用は推奨されなくなった。詳細は鈍器のページを参照。
- 実際には斬り方補正、及び弾かれが大きなネックになるため、
余談
- この補正の存在ゆえに、斬れ味黄と緑の差は、青と白や白と紫のそれより遥かに大きい。
無印の頃、歴戦の剣や角槍ディアブロスのように突き抜けた攻撃力を持つ武器が、
斬れ味緑が10しかないがためにポテンシャルを発揮できず、扱いづらい残念武器扱いされていた。- ちなみに、無印の頃は緑が最高の斬れ味だった。
緑で斬り方補正が無視されるのは、元々はボーナス的な意味合いだったのかも知れない。
- ちなみに、無印の頃は緑が最高の斬れ味だった。
- それにしても、なんとも初心者イジメなシステムである。
最序盤という武器もプレイヤースキルもほとんどない時期に、
追い討ちをかけるように威力を落とされたり、弾かれやすくされてしまうのだから。
もっとも、最序盤の敵は全体的に肉質がかなりやわらかいため、
気づかずにそのまま突き進んでしまったハンター諸氏も多いのではなかろうか?
- P2のマイハウスで読める狩りに生きるでは、泣く子も黙るヘルブラザーズ赤鬼によって斬り方補正が解説されている。
- なお、MHP3における有志による検証の結果、ガンランスは斬れ味が黄色以下でも、
突きの出始めに関しては、本来は存在する筈の斬り方補正の影響を受けていない事が判明している。
つまり、本来は黄色ゲージ以下の斬れ味の場合、
全近接武器のモーションの出始めと終盤に存在する筈の斬り方補正のうち、
ガンランスに限っては威力マイナス補正を受ける=斬り方補正が存在するのはモーション終盤のみであり、
密着状態からの刺突については斬れ味が黄色であっても斬り方補正に伴う威力減衰が生じない事を意味する。
MHX、MHXXにおいては、斬り上げと突き上げリロード、叩きつけに出始めの補正が掛かっており、
斬り上げは武器の持ち手側を密着させて当てないように、叩きつけは頭上に当てないようにすれば補正は回避できる。
それ以外の地上モーションには出始めに補正は掛かっていない。MHP3ほどでは無いが斬れ味黄色でも十分対応できる。
ただしMHXXになると武器の攻撃力から斬れ味緑と黄色の倍率差も馬鹿にできなくなるので、
緑~黄色で運用するなら鈍器のスキルが欲しいところ(劣化攻撃力大+業物くらいの認識で使用できる)。
- ランスも同様に上段・中段突きには振り始め補正が存在せず、
黄色以下で急激に弾かれやすくなるといったことはない。
ただし、突進は黄色ゲージで強制弾かれとなるなど、黄色ゲージ運用に適している訳ではないので注意。
- ちなみに、MHXで双剣の鬼人化状態だと斬り方補正を無視できると一部で話題になった。
その後に有志による検証により、本当に無視出来ている事が明らかになった。
原理は不明だが、「鬼人化時のモーションに出始め・中腹・出終わりの判定が設定されていない」
という説が有力である。- 字面を見れば強力な特性ではあるものの、
黄色ゲージでは属性に強烈な弱化補正がかかってしまう為属性武器での運用には不向き、
必然的に鈍器スキルを前提とした斬れ味の悪い武器での運用が求められるが、
無属性で特化した属性武器に勝てる武器、または状況というのは非常に限られており、
バランスブレイカーになってしまう程の仕様ではない。
- 字面を見れば強力な特性ではあるものの、
刃部補正
- MHXX以前とMHFでは振るタイミングとは別に、大剣や太刀の攻撃を「武器の中腹」でヒットさせた場合、
斬れ味にプラスの補正1.05倍がかかる。
本質的に別物であるが便宜的に本頁で解説する。
1.05という数字はしょぼいように見えるかもしれないが、期待値的には会心率20%と同等である。
斬り方によってヒットストップが違うことがあるのはこのためである。
大剣の溜め斬りでは特に大幅にダメージが変わるので、是非マスターしたい技法である。
MHFにおいては"溜め斬り上げ"というアクションでこれを狙い、モンスターに背を向けて行う戦法があるほど。- この中腹補正は斬り方補正とは違い、
斬れ味に関わらず「武器の中腹で当てた場合」にのみ適用される。
ちなみに中腹の位置はP2G以前と3以降とで違っており、
前者は根元~中腹にかけて、後者は中腹~先端やや手前までにかけてが中腹判定となる。
このため、3以降はやや高い部位にも中腹ヒットさせることが可能となっている。
- この中腹補正は斬り方補正とは違い、
- MHWでは片手・双剣・ハンマー・ランス・チャージアックスの剣モードを除く
長めの武器全体に刃部補正(のようなもの)が追加。
本作の補正値は斬れ味にはかからず弾かれに影響はしないものの、
MHW特有のあたり判定のばらつきにより狙って発動させるのはかなり難しい。
補正値も1.03倍と抑えられており、たまにダメージが増えたらラッキーと考えた方が良いだろう。
というより検証の際にダメージがバラけて頭を悩ませたハンターも多いのではないだろうか。
- 次作のRISEではこの補正が全てオミットされ、刀身のどこで当てても同じダメージとなった。
関連項目
システム/斬れ味
スキル/剣術 - MHGでの心眼スキルは「斬れ味白の時のみ斬り方補正を無効化する」という物だった
スキル/鈍器 - MHXで登場した「斬れ味が悪くなるほど攻撃力が上昇する」、逆転の発想的スキル