盾が斧へと変形する時、閉じられていた顎が開き、
相手を絶望の淵へと引きずり込むという。
(シールドスクアーロ~スクアリーアルマード)
特殊な変形機構により、美しき冷刃の花咲く盾斧。
大きく口を開ける絶望が獲物を飲み込む。
(ギア・グラース~ザ・ボア・ファナー)
MH4で初登場のザボアザギル素材製チャージアックス。
亜種武器であるハブーブ系統についても紹介する。
目次
概要
- 同じ素材元であるノッチスダイルの斧刃を左右対称にくっつけたような盾と、
エクスシャープフィンと似たような氷の結晶で作られた鋸刃の剣が対になっている。
いずれのシリーズでも強属性ビンを搭載。
その色合いから、初見だとアグナコトル亜種の武器にも見えなくはない。
性能
MH4
- 近衛隊専用盾斧から強化可能な他、一発生産も可能。
シールドスクアーロ→改→スクアリーアルマ→スクアリーアルマードと強化される。
シールドスクアーロの時点では性能はやや物理寄りだが、強化と共に属性値が強化されていき、
スクアリーアルマードでは属性値320と、搭載された強属性ビンの持ち味を活かすことが可能になる。
- 欠点はシールドスクアーロの時点で-20%のマイナス会心。
スクアリーアルマードまで強化すれば会心率が-10%まで改善されるが、
今度は素では短い青、匠スキル発動でも白ゲージがわずかに出るだけという斬れ味の問題が出てくる。
ただし、属性ダメージはもともと斬れ味による補正が控えめになっているので、
弾かれる部位さえ避けて攻撃すれば青ゲージでも運用に支障はない。
- となると次は作成難易度であるが、作成に用いるのはほぼザボアザギルの化け鮫素材であり、
ある程度回数をこなす必要はあるが、慣れたハンターならば集めるのに特別苦労はしないだろう。
ただし、強化の上で「壁」となる素材が二つ存在する。
一つはシールドスクアーロ改への強化に必要なゲネル・セルタスのレア素材、「重甲エキス」。
もう一つはスクアリーアルマードへの強化に必要な「獄狼竜の尻尾」である。
前者で物欲センサーに翻弄されやすいのはお察しの通りなのに加え、
さらに行動パターンの大幅変更で前作の経験が仇となりやすく、
尻尾の切断も容易ではないジンオウガ亜種を相手にしなければならないのである。
まぁ、それでも大量のレア素材を要求されたりとか、裸でイビルジョーを狩らされたりはしないので、
チャージアックスの中では比較的易しい作成難易度といえるのだが…。
- 新規モンスターでありながら、氷属性の古豪であるクシャルダオラ、
文字通りMH4のダークホースとなったキリン亜種の武器に押されて
氷属性武器の中ではあまり人気のないザボア武器であるが、
この武器はその両者に立場を脅かされる事無くハンター達に採用されている。
理由は一つ。MH4にはどちらのモンスターのチャージアックスも存在していなかった為である。- その後イベントクエストにより、新たにスタールークアクスが氷属性盾斧に参戦した。
しかしこちらは榴弾ビンであったため強属性ビンのこちらと役割が被ることはなく、需要を奪われる事はなかった。
また現在は3DSのDLCが終了しているため、これから始める場合上位までの氷属性盾斧はこれ一択の状態に戻っている。
- その後イベントクエストにより、新たにスタールークアクスが氷属性盾斧に参戦した。
MH4G
- MH4GではG級の追加による新たな強化先としてギア・グラース、
そしてザ・ボア・ファナーが追加された。
氷属性盾斧にクシャルダオラの盾斧が2つ追加されているが、幸いどちらも榴弾ビン。
唯一の強属性ビンなのは変わらず、また属性値が460と最も高いのでこれを活かして立ち回りたい。
斬れ味は素で青止まりであるが、匠で紫まで出る。
ただ、それでも紫10白40とチャージアックスの手数を考えると物足りないか。
匠に加えて業物か砥石使用高速化まで発動させてフォローしておきたいところ。
また、作成素材はギア・グラースの段階ではG級ザボアザギルの素材しか要求されないが
ザ・ボア・ファナーへの強化にやはり獄狼竜の靭尾を要求される。
なお、ギア・グラースの時点で、見た目が少し変化し、氷の装飾がより豪華というか鋭利さを増したデザインになる。
- MH4時代のライバルであったスタールークアクスはG級強化が不可能のためライバルの座からは転落し、
代わりにMH4Gではクシャル盾斧のダオラ=カスカが参戦した。
しかしそちらもスタールークアクスと同じく榴弾ビン搭載の物理特化型なので、差別化は容易。
なお、この作品でもキリン亜種のチャージアックスは追加されなかった。
MHX
- MHXでも続投。今回は精鋭討伐隊盾斧LV6からの派生でのみの入手となる。
強化方法の仕様変更により、シールドスクアーロをそのまま強化し続けてスクアリーアルマを完成させるルートの他、
強化途中で獰猛化素材を用いてギア・グラースに派生させ、ザ・ボア・ファナーを完成させるルートという、
2種類の強化ルートが存在する。
性能は生産したてのシールドスクアーロLV1の時点で、- 攻撃力160
- 会心率-20%
- 氷属性25
- 強属性ビン
- 斬れ味は素で長めの緑70、匠+2で青30が出現
- スロット1
作るのは簡単なため、とりあえず氷属性盾斧が欲しい場合にお呼びがかかるだろうか。
- その後それぞれ強化を重ね、最終強化の性能を比較すると、
武器名 攻撃力 属性値 会心率 スロット 斬れ味(匠+2) スクアリーアルマ 220 32 -15% 1 青20(白40) ザ・ボア・ファナー 200 36 -10% 2 青40(白10)
どちらも強属性ビンで、かつ十分に高い属性値を持っているため、両者の間に性質的な差は少ない。
MHXにおいて氷属性チャージアックスは他に
フロスティベイル、巨衝・餓斜ン具流ン、ダオラ=ゲンム、グランドスターアクスがあるが、
フロスティ、ゲンム、グランドスターは榴弾ビンなので立ち位置が違い、
巨衝は同じ強属性ビンなのに属性値が20しかない時点で端から比較にならない。
氷属性を中心にするならば、今回は上のどちらかでほぼ決まりであろう。
あえて使い分けるならば、肉質柔らかめの相手を想定し斬れ味の安定感や物理性能を求めるならスクアリーアルマ、
やや硬めの相手を想定し強属性ビンを最大限に活かしたい場合はザ・ボア・ファナーと言ったところか。- ギア・グラースに派生させた場合、MH4Gの時と同じく鋭利さを増した氷の装飾の見た目に変わる。
こちらの方が氷属性が若干高いため、ある意味納得である。
- ギア・グラースに派生させた場合、MH4Gの時と同じく鋭利さを増した氷の装飾の見た目に変わる。
- なお、どういうわけか氷属性+強属性ビンのチャージアックスは今作に至るまで、
すべて高攻撃力+マイナス会心の武器ばかりである。
この特性は強属性ビンのチャージアックスとはミスマッチ*1なのだが、属性値も十分に高いので
この武器に関しては問題無い。- 氷属性弱点のモンスターは物理肉質が柔らかい傾向にあり、開発陣がこの点を考慮している可能性はある。
MHXX
- G級が登場し、いずれの派生もG級相応に強化できるようになった。
- まずスクアリーアルマの方は、MH4同様にスクアリーアルマードとなる。
具体的な性能は、- 無属性武器並の攻撃力340
- 相変わらずの会心率-15%
- 順当に強化された属性値37
- 安定の強属性ビン
- ありがたいスロット1
- 斬れ味は素で青、斬れ味レベル+2で白40が出現
ただし本作では紫ゲージが弱体化されているため白ゲージ止まりでも然程デメリットにならない。
会心率を含めた期待値は攻撃力310の紫ゲージ相当であり、強属性ビンの武器としては高い方である。
総じて、物理と属性の両方に期待できる武器だと言えるだろう。 - 完成時期はセルレギオスの素材が必要だが、獰猛素材は不要なのでG★4と早い方。
榴弾ビン側のウンシュルトベイル共々制作難易度が低いわりに十分すぎる程の性能があるため、
下記の問題からどうしてもザ・ボア・テドミアが作れそうにないならこちらで妥協するのもアリ。
- 一方でザ・ボア・ファナーは、新たにザ・ボア・テドミアという銘になる。
こちらの性能は、- アルマードに大きく劣る攻撃力290
- 会心率は-10%と控えめ
- 属性値は氷属性盾斧では最高値の42
- やはり強属性ビン
- 斬れ味は素で白30、斬れ味レベル+2の追加分は全て紫
- トドメのスロット3
属性値自体はアルマードを突き放しているわけではないが、
斬れ味補正やスロット3のおかげで実質的な差はそれ以上である。
本作はディアブロスやハプルボッカ、ジンオウガ、紅兜アオアシラなど氷属性が有効なモンスターが多いため、
氷属性を徹底的に強化して使いたい。 - 他の氷強属性枠にはガムートとその二つ名のものしかなく、
いずれも属性値が低いため話にならない。
従って氷属性を活用するのであれば、本作でもこの二つが選択肢となるだろう。 - しかし、高性能の代償か製作難度は非常に高い。
- まず、精鋭討伐隊盾斧をレベル6に上げないと作れないのでやや面倒
- 依頼クエストを進めていない人はイベクエの強化個体に挑むしかないG級ウカム素材
- G級獰猛化ザボア素材だが、その素材元が超特殊級の強さを持っており野良での成功率が著しく低い(詳しくはこちら)
- しかもそのザボアに最大で4回も挑まないと作れない
だが、難易度に見合った性能を持つのは確かなので苦労してでも作る価値はある。
ハブーブ
禍々しい鋸状のトゲがもたらす斬撃の嵐。
その刃歯が牙を剥く時、惨劇の扉が開かれる。
(ハブーブ~デザートローズ)
- MH4Gで初登場した、ザボアザギル亜種の素材で作られるチャージアックス。
- 虎鮫の素材の影響により外観は砂色のカラーリングに変化、属性は麻痺属性に転じており、
尚且つ覚醒いらずで発現している。また、ビンは通常種とは対照的に榴弾ビンを搭載。
他の麻痺属性盾斧は麻痺属性を得るには覚醒必須なので、スキルの負担が軽めなのはうれしい。
MH4G
- スクアリーアルマからの派生強化のほか、一発生産も可能。
1段階の強化でデザートローズとなる。
攻撃力は900とザボア亜種の武器にしては控え目だが、麻痺武器としては悪くない水準。
一方で属性値は220とこちらもやや控え目ながら、チャージアックスの手数を考えれば十分期待できる水準。
斬れ味は素で白40とそこそこ。匠をつけることでやや物足りないながら、しっかり紫20を得られる。
と、総合的には他のザボア武器同様に、物理ダメージも期待できる殴り性能と、
十分に麻痺も狙える性能を両立した、使い勝手のいい性能にまとまっていると言えるだろう。
- ただ作成難易度が少し高め。デザートローズの強化に堅牢な黒巻き角が2つ要求される。
頑張ってディアブロス亜種の角をへし折ろう。
余談
- スクアーロとは、イタリア語で「鮫」という言葉。
言うまでもなく、「化け鮫」の異名を持つザボアザギルから取ってきた武器名だろう。
- 強化途中のグラースとは、フランス語で氷という意味。
- 最終強化銘に付くザ・ボアとは文字通りザボアザギルと、
英語で段波を意味する単語「ボア(The bore)」をかけたネーミングと思われる。
段波とは、海辺や河川で小さな波が連続で押し寄せてくる現象の事。矢継ぎ早に熾烈な攻撃を仕掛けてくる
ザボアザギルの動きを表しているのかもしれない。- また、ファナーとはアラビア語で「滅び」という意味。
続くMHXXで追加されたテドミアとは、同じくアラビア語で「破壊」を意味する単語「タドミール」を
英語風に読んだものだろう。
- また、ファナーとはアラビア語で「滅び」という意味。
- 亜種武器のハブーブとは、アラビア語で「強風」と言う意味の言葉。
現在では特に、サハラ砂漠やアラビア砂漠で多く観測される砂嵐の名称として活用されている。
砂漠地帯での激しい攻撃によってこちらを追い詰めてくるザボアザギル亜種を、砂嵐に喩えたのだろうか。- また強化後のデザートローズは、世界中の砂漠から発見される砂でできた薔薇の形をした石のことで、
「夢を叶えるパワーストーン」としても知られている。
黄土色に輝く棘々しい装飾を薔薇に見立てたのだろう。
ちなみに、後に発売されたMHRiseでは実際にゲーム内でも砂漠のバラが登場している。 - MHX系列では亜種が未登場のためデザートローズは作れないが、
何の因果か新たに「デザート」の銘を持ち麻痺属性を有する盾斧が登場した。
肝心の性能は今一つだが、対抗馬が産廃揃いなので消去法で勝ち残ったという何とも言えない立ち位置だが…
- また強化後のデザートローズは、世界中の砂漠から発見される砂でできた薔薇の形をした石のことで、
- 剣モードから斧モードへ変形すると、剣の刀身が消える。
収納されるとか細くなるのではなく、根元から消えてなくなるのである。
カメラを操作してグラフィックを透かしてやると細身で尖った刀身が確認でき、
刀身が氷をまとって形成されていることが分かる。
変形のたびに消滅と再形成を繰り返すとなると無理があるように思えるが、
ザボアザギルの生態を鑑みると、あながち不可能ではないのかもしれない。
亜種の方は黄色い結晶を纏ったりしないため、ハブーブ系統に関してはかなり苦しい言い訳な気もするが。
関連項目
モンスター/ザボアザギル
モンスター/ザボアザギル亜種
武器/ザボア武器
武器/ディープシュネーゲル - 後輩とも言える盾斧