白銀に煌く天彗龍の太刀。
繰り出される斬撃は、流れ星の如く速く、切ない。
(銀翼刀)
古文書は記す。
「恐れ見よ。夜天を瞬斬せし其の一閃を」
銀翼刀、最終強化形態。
(龍星刀【百武】)
MHXXで登場した古龍、バルファルクの素材を用いて作られた太刀。
目次
概要
- MHXXの看板モンスターだけあってスタイリッシュな刀剣タイプの形状になると予想されたが、
蓋を開ければ、なんとまっとうな日本刀タイプ。見た目は飛竜刀に近いか。
なお、バルファルク武器共通のギミックとして、
バルファルクの翼脚のような形状をした鍔の装飾が赤く明滅する(少々見えづらいが)。
MHXX
- 派生強化はなく、一発生産のみで入手可能。
初期状態での性能は- 上位終盤としてはやや低めの攻撃力160
- これに合わせる為かやや高めの龍属性31
- 会心率は0%
- 斬れ味は白30だが、その下はゲージの約半分を占める赤
- スロットは1つ
運動会のごとき斬れ味。
この時点では白ゲージも心許なく、案外すぐに赤ゲージになってしまい使いにくい。
- 1段階強化すると龍星刀【百武】となる。
いきなりレア素材である「赤色の龍氣玉」を求められる為、例の物欲センサーには負けない事。
龍属性太刀はかなり種類が多く激戦区になり易い。
但し、他の龍属性太刀は完成に獰猛化素材を要求されたり片やアルバトリオンが相手だったりする為、
一番気軽に強化形態まで持ち込めるのはこの武器だったりする。
それでも問題はやっぱり玉だが
- さらに限界突破させ、究極強化する事によって赫醒刀【閃武】へと姿を変える。
その性能は、- 属性武器故か若干控えめの攻撃力300
- なんとレベルアップ毎に1しか上がらず辿り着いた龍属性値36
- 変わらず会心率0%
- ゲージの半々を赤<白で取り合う。
白組の勝ち匠は効果無し - スロットは2個に増量
特筆すべきはその驚異の斬れ味の持続性。
ゲージの半分以上が白である為、とにかく継戦能力としては群を抜いていると言っていい。
紫ゲージ比較白ゲージの倍率が落ちたことで、会心率30%台のスキルを上乗せすれば
攻撃力300太刀紫ゲージを上回る火力を有することになる上、
まだまだスキルに猶予はあるため、見かけの性能以上に高性能。
このように活かすなら匠も業物も要求されない上に
2スロという点を生かして火力をマシマシにしていこう。
さらに、ストライカーやレンキン以外のスタイルで業物臨戦運用に固定する必要はなくなるため、
一戦を通してトータルでみた場合の戦果は馬鹿にできないものになる。
例えば桜花で龍属性ダメージを一気に叩き込む運用法を業物をつけることなく可能にするのは大きなアドバンテージ。
- 斬れ味を顧みない構成では、ドヒキサキ及び斬れ味回復ギミック持ちのレギオンがライバルとなるだろう。
ライバルとの差別化はスロ2とギミックに頼らない白の長さと属性を活かそう。
例えばブレイヴ太刀である場合、回避行動は取らずにカウンターを狙うのが定石といえ、
その点ではレギオンよりは使いやすい。
ドヒキサキに対しては30の倍率差と会心率5%は大きな壁で、同スキル構成で見た場合勝ち目はない。
しかし、スロット2と龍属性という優位性も持つので、ドヒキサキよりスキルをさらに盛る構成ならこちらも悪くない。
三本とも際どいところで分担が出来ており、既の所で食い合っていない関係にある。
決して低くない龍属性もついてくるという点でも差別化されるところであろう。
- ドヒキサキと比較しても極端に長い継戦能力は凄まじく、
火力を盛った状態なら、一切研がなくとも肉質の柔らかな獰猛モンスターならば
倒しきれてしまう継戦能力を誇る。
視点を変えた場合、砥石の時間を必要としないという点もこの太刀の強みと言えよう。
- 持っているお守りにもよるが、やはり相性が良い装備はネセトシリーズとバルクシリーズ。
バルクシリーズはもともとこの武器とのセット運用が前提のような構成なので説明は必要ないだろう。
ただし、龍気はPTでは粉塵による回復で2つの攻撃スキルが無意味になるケースが多い。
ここではその特性上スキルシミュレーションにも引っかからないネセトとこの太刀の有用性について解説する。
攻撃系スキル4ポイント以上が2つ、スロット3つのお守りを引いていれば、
お守り一つで3つスキルが付き、本体のスロットと武器スロットで2つの攻撃スキルを搭載できる。
結果、攻撃スキル5点盛も夢ではない。スロット2で差が生まれるのはこの点が大きい。
本来であれば斬れ味の問題で運用には耐えないような構成も、匠も業物も不要のこの太刀であれば可能となる。
達人9や攻撃9、連撃4、などといった物があればドヒキサキに匹敵する超火力も机上の空論ではなくなる。
さぁ炭鉱に潜ろう。
- 但し、調子に乗って弾かれるような部位へ向かっての気刃斬りや桜花気刃斬を繰り返していると、
いつの間にか250もの白ゲージを使い切り、赤ゲージと対面することは無いとも言い切れない。
特に、練気解放円月斬りと組み合わせて切断肉質の硬い場所へ
強引に龍属性ダメージを通すなんて事をやっていると、見る見るうちに斬れ味を消費していくので、
「これだけの白ゲージがあれば砥石なんて不要」と慢心することがないようにしたい。
- 属性武器としてのライバルはアルバトリオンの太刀、神滅爪アル・ファリア。
こちらは攻撃が10低いが属性値は38と勝っており、スロットも閃武と同じく2個空いている。
斬れ味も素で紫50白60とかなり優秀な一太刀。何よりも斬れ味補正で属性値は数値以上に高い。
但し、アル・ファリアは完成にHR80を要求し、その上で覇王の証に瑠璃色の龍神玉が必要と、
作成難易度が半端ではなく、並のハンターでは完成どころか強化もおぼつかない逸品。
こちらもレア素材の「赫色の龍氣玉」に加え「古龍の大宝玉」まで求められてしまうが、
村クエストにG級古龍が追加される都合上バルファルクと適当な獰猛化モンスターを狩っていれば
意外と完成は早いと言う利点がある。
単純な性能の比較だけではなく、作成難易度による利点も最大限活かすべし。
こちらは武器種名どおり太刀、あちらは大鎌な見た目の為、好みで選んでもいいだろう
赫翼刀
未だ謎の多い天彗龍の素材を
研磨し造られた太刀。赫く光る
刀身がまるで血に濡れたよう。
(赫翼刀)
高速で天の果てを翔ける彗星の
忘れ形見。鈍く煌めく刃を振る
えば、赫き斬光が大気を断つ。
(龍天刀【紅百武】/赫絶の閃翼アケイシャ)
MHRise
- Ver.3.0にて追加されたバルファルクの特殊個体、奇しき赫耀のバルファルクの素材で生産・強化が可能。
特殊個体ということで銘が変化し、生産段階では「赫翼刀I」、最終強化で「龍天刀【紅百武】」となる。
全体の形状は変化していないが、刀身や鞘などが赫く輝くようになっている。
- その性能は、
- 属性武器らしい低さの攻撃力180
- かなり高い龍属性39
- 会心率は0%
- 素で白90かつ残りは全て赤ゲージ、匠で延長可能
- レベル2スロットが1つ、防御力ボーナスはなし
- 百竜スキルは攻撃力強化III、竜種特効、天彗龍の魂
- 全体的な傾向はXXの時と同様。
素で出ている白ゲージがかなり長く、太刀といえどもここまで長ければ一度の戦闘で使い切ることは少ない。
斬れ味フォロースキルがほぼ不要となるのは大きなアドバンテージといえる。
一方で、攻撃力はかなり低く、白ゲージであることを加味しても物理性能は期待しにくい。
具体的には、攻撃力180の白ゲージの期待値は攻撃力200の青ゲージ武器の期待値より僅かに低い。
高い属性値を活かし、龍属性が通りやすい相手に担いでいくのが良いだろう。- 無属性太刀と比較しても、龍属性がきちんと通る敵に対して通常連携ではダメージで上回ることができ、
居合抜刀気刃斬りではほぼ互角、赤ゲージの気刃兜割では若干劣るという立ち位置になる。
上級者になるにつれ居合抜刀気刃斬りと気刃兜割がメインのダメージソースになってくるため若干不利ではあるが、
プレイスタイルによってはこちらも十分実用的と言えるだろう。 - レベル2スロット1・素白・攻撃力180というのは夜刀【月影】と同一であり、
「月影から会心率を引いて斬れ味の長さと龍属性を増強した」と見ることもできる。
このため斬れ味フォローを度外視可能という特徴を活かし、攻撃や見切りといった火力スキルを限界まで搭載すれば、
継続的な通常火力の一点においては相応に高い性能を発揮できる。
もっとも、その点でもファントムミラージュという高い壁が存在するが。
- 無属性太刀と比較しても、龍属性がきちんと通る敵に対して通常連携ではダメージで上回ることができ、
- 百竜スキルの方で目立つのは竜種特効と天彗龍の魂。
竜種特効は太刀の中では禍鎌ヴァルナロスしか持っていなかったレアなスキル。
対応範囲がかなり広い上に倍率も1.05倍となかなかなので、火力増強としてかなり有用。
…と言いたいのだが、現状「竜種」かつ「龍が第1弱点」のモンスターが
リオス夫妻とそのヌシ個体、バサルモス程度しかいないのが厳しい。
また、素の攻撃力が低めなために攻撃力強化が期待値で1.044倍ほどの効果があり、竜種特効と大差がない。
龍が第2弱点のモンスター程度に担ぐなら一考、といったところか。
天彗龍の魂は基本的に赫耀シリーズとの組み合わせが前提となる。
元から高かった属性値がかなり上昇し、龍弱点の相手にはかなりの効果を期待できる。
百竜強化による差別化すら許されず、追突されて空の藻屑となった禍鎌ヴァルナロスに合掌。
- ライバルとなるのは同時に登場したイブシマキヒコ太刀の強化系、神淵ノ風斬リ。
攻撃力が200で極めて長大な青ゲージを持ち、物理性能ではほぼ横並びに近い。
ただし、あちらは龍属性値が13とかなり低く、百竜スキルの属性強化IVを付けても23。
こちらは素で39の属性値を持っており、属性ダメージを計算に入れると大抵の場合は有利。- 差別化点があるとすれば、素の斬れ味の長さだろうか。
こちらの白90もかなりのものだが、あちらはさらに長い120という青ゲージを誇る。
このため、1つのエリアで長時間戦闘を行うラスボス戦ではあちらの方が扱いやすい。
まあラスボスは龍属性が弱点なのであちらとは違って火力でガンガン押してしまえるし、
こちらもゲージは90あるので研ぐ機会はかなり少ないが…。
- 差別化点があるとすれば、素の斬れ味の長さだろうか。
MHR:S
- MR実装に伴い、この武器にも強化先が登場。
ただしクリア後、MR70まで上げなければ強化ができない。
また、解説文は新たなものが追加されておらず、【紅百武】と同じになっている。
- 最終強化は「赫絶の閃翼アケイシャ」。
その性能は以下の通り。- 並程度まで改善された攻撃力320
- 相変わらず高い龍属性53
- 変わらない会心率0%
- 素で白140かつ残りは全て赤ゲージ、匠で延長可能
- レベル2スロット1つと防御力ボーナスなしは変わらず
- 百竜装飾品スロットはレベル2
- 太刀の中でも最も高い龍属性値を持つ。
さらに、以前までとは異なり素の攻撃力が悪くない程度に上昇し、ある程度の物理性能も備えて隙のない性能に。
斬れ味もさらに伸び、斬れ味フォロー要らずで好きなスキルを大量投入可能。
百竜スロットのレベルも2なので、有用な特効系装飾品を入れることができる。
- 圧倒的な斬れ味によるスキル自由度もあって周りとの差別化は容易
…と思いきや、意外なところからライバルが登場。
今作のラスボスであるガイアデルムの太刀、冥淵斬刀ブロンテである。
あちらは素で80という強烈な長さの紫ゲージに加えて続く白ゲージも長いと、
本武器の白ゲージの2/3ほどが紫ゲージになったような斬れ味を持つ。
ステータスとしてはこちらとは反対に物理に特化しており、龍属性は19とほんの少しだけ、
マイナス会心が-25%とかなり痛いが、こちらを大きく超える攻撃力340を持つ。
こちらと同様のスキル自由度もあり、その物理性能は属性値のアドバンテージを容易に覆し得る。
この武器を活かすならば高い属性値に特化させたり、マイナス会心のない安定した火力を保ちつつ
生存や補助系のスキルを多めに搭載して快適さを得る、といった運用になるか。
- Ver.11で追加された傀異錬成では、最終強化した武器のパラメータを強化することができる。
この影響を受けて匠なしで素紫を獲得する武器も現れるようになり、環境としては逆風が吹くことになった。
一方で、他の龍太刀も軒並み百竜スロットがLv2*1であるため、
属痛竜珠を付けるため百竜装飾品スロットLv拡張を行うのでなければ属性値で追い抜かれることはない。- しかし、Ver.16ではこちらと同じくメインモンスターとなった古龍の特殊個体である
原初を刻むメル・ゼナの素材を用いて作られる刻銀の斬刀が登場。
攻撃力はアケイシャより10低いが、龍属性49というこちらに次ぐ値に素紫と百竜スロットLv3、
さらにLv4スロット×3というこちらとは別のベクトルで圧倒的なスキル自由度を誇る逸品となっている。
斬れ味についても最高クラスのスロットにより斬鉄珠II【4】や匠珠II【4】などの装飾品が武器に付けられる上、
Ver.15で追加された天衣無崩といった要素でフォローが容易であるため、
総合的に見てかなり強力なライバルとなっている。
- しかし、Ver.16ではこちらと同じくメインモンスターとなった古龍の特殊個体である
- 余談だがこのアケイシャ、今作の近接バルファルク武器としては攻撃力が低めになっている。
流石に飛び抜けて低い赫絶の澄翼ステレジアとは違って上との差はまだ少ないとはいえ、
アケイシャの320という数値は今作の近接バルファルク武器の中では単独でワースト2位である。
今作の太刀における、武器の攻撃力がやや低めに設定される傾向が反映されているのだろう。
- また、傀異錬成での強化を斬れ味につぎ込むことで、なんと斬れ味が全て白になる。
白組の完勝
もちろん素の状態で十分過ぎる白ゲージを有しているためほとんど意味はないが、
素材に余裕があればやってみてはいかがだろうか。- 斬れ味強化に用いる素材はこちらの通りで、尖爪と上鱗は他に使い道がなく、
凶厚鱗、凶剛爪、凶剛翼は1つあれば十分な装飾品に使うくらい。
一方で浄龍血は属性強化、(重)龍骨は傀異スロット拡張に要求され、
特に龍骨は様々な武器に触れているととにかく不足しがちになる。
一度強化を解放すると使用した素材は戻らない都合上、遊びに用いるのは気が引けるかもしれない。
とはいえ楽しんだもの勝ちだろう、ゲームなんだし
- 斬れ味強化に用いる素材はこちらの通りで、尖爪と上鱗は他に使い道がなく、
余談
- バルク武器の銘は生産段階では「銀翼の○○」、強化すると「龍星○(カタカナ)」、
究極強化で「赫醒○(カタカナ)」となるのだが、この武器だけはその例に従わない。
どちらかと言うと飛竜刀一派に近いように感じる人もいるだろう。
- 一方、最終強化の銘が彗星の名前に由来するのは他のバルク武器と共通している。
由来となったのは百武彗星。
1995年12月から翌年1月にかけて、日本人アマチュア天文家の百武裕司氏が発見し、
彼にちなんで名付けられた2つの彗星(後から発見されたものの方が有名)である。- ただし、この武器の「百武」は「ひゃくぶ」、究極強化後の「閃武」は「せんぶ」と読み、
元ネタのように「たけ」と読んだりはしない。
閃武の由来については、百→千→閃、という事ではないかと考えられる。 - 特殊個体武器の【紅百武】は「赤系統の色の名前+通常個体武器の銘」という法則に倣い、紅色+百武から。
まあこれは日本語なのですんなり分かるだろう。
元の銘にも言えるが太刀らしく日本人/日本語が持ち込まれている。
- ただし、この武器の「百武」は「ひゃくぶ」、究極強化後の「閃武」は「せんぶ」と読み、
- 現実世界にはなんと、鉄隕石(隕鉄)で作られた刀剣類が実在する。日本では流星刀が知られている。
幕末から明治にかけて活躍した榎本武揚が、駐露特命全権公使としてサンクトペテルブルクに赴任していた時、
ロシア皇帝の秘宝の中に鉄隕石で作られた刀の存在を知り、
自身も鉄隕石を使用した刀を作りたいと夢見るようになった。
1890年(明治23年)、富山県上市川上流において漬物石を探していた発見者の手により採取され、
後の調査で隕鉄だという事が判明。
日本初の鉄隕石として「白萩隕鉄1号」と名付けられた。
その話を聞いた榎本はなんと、自腹で「白萩隕鉄1号」を購入した。
彼は刀工の岡吉国宗に作刀を依頼、鉄隕石は通常の鉄よりも柔らかく、加工には予想以上に苦労したとされており、
苦労を重ねた末、鉄隕石3:鋼2の割合で混合し日本初の隕鉄刀でもある流星刀を作る事に成功。
後に大小5振りが製作され、その内出来の良かった1振りは当時の皇太子*2に献上された。
関連項目
モンスター/バルファルク - 本武器の素材元
モンスター/奇しき赫耀のバルファルク - MHRiseにおける素材元
武器/バルク武器