システム/ダメージ計算式

Last-modified: 2023-04-07 (金) 16:58:42

目次

概要

  • ハンターとモンスターの間でやり取りされるダメージを決定する計算式。
    作品によって多少の差異はあるが、シリーズを通して根幹は変わらない。
  • 下記にある通りに少々面倒な計算が必要だが、
    怯み値や部位耐久値などと深い関係のあるものなので知っておくと役に立つ。
    特に防衛クエストで、ラオシャンロンやジエン・モーランの攻撃を
    怯みによってキャンセルできるのは大きい。
    綿密な立ち回りと精密な攻撃が必要になるが、
    ロマンを求める熟練ハンターはこれを使って突進止めや撃ち落としを狙う人もいるのだとか。
    見た目にかっこよく動画映えするため、公式のPVにおけるハンターのアクションでも用いられた例がある。

ハンターがモンスターに与えるダメージ

  • まずは物理ダメージと、通常属性があるなら属性ダメージが計算される。
    どちらとも、計算後に小数点以下を切り捨てない
    物理ダメージと属性ダメージを合算後に小数点以下を切り捨てる。

物理ダメージ

近接攻撃

物理ダメージ = 武器倍率 × モーション値 × 斬れ味補正 × 会心補正 × 武器補正 × 物理肉質

武器倍率

ステータス画面に表示される攻撃力を武器係数で割った数値。
MHP3とMHX(X)、MHR(:S)では、この数値が武器のステータスとして直に表示される。
アイテムやスキルなどの効果で変動するほか、MHFでは秘伝書を装備している場合HR、GSRに応じて上昇する。
また、武器倍率は無制限に上がっていくわけではなく、上限値が存在する。
MHFでは、G級の装備においてその武器倍率上限に引っ掛かる例が多いが、
これは秘伝書育成ミッションで少しずつ解放していくことができる。

MHWorldでは、攻撃スキルなどで基礎攻撃力と表現されるが、意味は一緒。

モーション値

それぞれの武器が持つモーション=技の威力。
双剣の鬼人化や太刀の練気ゲージの色、
ガンランスのヒートゲージやスラッシュアックスの強撃ビンなどの補正を受けて変動する。
各種攻略サイト毎に若干の表記ゆれがあり、アクション値と記述されていることもある。
データ上の数値を100で割ったものが計算に使用される。

斬れ味補正

斬れ味ゲージの状態による補正。補正値は作品によって異なる。
斬れ味黄色を基準(=補正無し)とし、斬れ味が鋭い程大きなプラス補正が、悪い程大きなマイナス補正が掛かる。
また、斬れ味補正にはアイテムや技によって補正が掛かる。
下記の武器補正と似ているが、弾かれ判定に影響するのはこちらで、
大剣の溜め攻撃、片手剣の切断攻撃全般、太刀の練気ゲージ点滅時の補正*1などが該当する。
弓の矢切りへの接撃ビンの効果や、斬り方補正もここに掛かる。

会心補正

会心率に応じて発生するクリティカルによる補正。
会心率がプラスなら威力向上のクリティカルが、
マイナスなら威力低下のバッドクリティカルが発生する。
補正値は作品によって異なるが、1.25倍および0.75倍であることが多い。
作品によっては、会心補正は物理ダメージではなくモーション値に掛かる場合がある。
会心率はアイテムやスキルなどの効果を受ける。
ちなみに見切り抜刀術等は会心率を上下させるだけだが、
餓狼+2一閃超会心はこの補正値そのものを変更する効果があるスキルである。

武器補正

武器や技ごとに定められた補正。
弓の強撃ビンの効果など、各武器の特性に応じて様々な補正がかかる。
斬れ味補正と似ているが、弾かれ判定には影響しない。

肉質

モンスターの各部位が持つ、ダメージが通る割合。
作品によってはスキル効果を受けて変動する。
切断、打撃、弾(射撃)の3種が設定されていて、攻撃に合わせて適用される。
ランスの武器を使った攻撃と弓の近接攻撃は切断と打撃の両方で計算し、高い方を切断として適用する。
データ上の数値を100で割って計算に使用する。

遠距離攻撃

物理ダメージ = 武器倍率 × 弾威力 × 速射補正 × 飛距離補正 × 会心補正 × 武器補正 × 物理肉質 × ボウガン補正

弾威力

矢弾ごとに設定された攻撃力。
データ上の数値を100で割ったものが計算に使用される。
近接攻撃のモーション値に当たるもので、そのままモーション値と呼ばれることもある。

飛距離補正

矢と一部の弾は飛距離(厳密には飛翔時間)に応じて補正がかかる。
最も高い補正がかかる距離はクリティカル距離と呼ばれる。

肉質、武器倍率、会心補正、武器補正

近接攻撃に同じ。
遠距離攻撃の物理属性はほとんどが弾属性だが、
打撃ビンを装填した進化武器のみ打撃肉質で計算される。
ボウガンの斬裂弾は切断ダメージを与えるが、ダメージそのものはMHXX以前は弾肉質で計算される。
MHW以降は切断肉質で計算されるようになった。

速射補正

ライトボウガンの速射弾のみに発生する補正。
弾威力に少しのマイナス補正を掛ける。
補正数値は作品と弾毎によって異なるが、MHFは全て0.5倍である。

ボウガン補正

MHP3~MHXXのボウガンのみに掛かる補正。
その作品に於ける(MHP3はMH3Gと同じ)武器係数と同じ値の補正が掛かっており、
これによってライトボウガンとヘビィボウガンに実威力の差を出している。

属性ダメージ

属性ダメージ = 武器属性値 × 武器補正 × 耐属性 × 斬れ味補正 × 会心補正

武器属性値

近接武器と弓はステータス画面の数値を10で割ったものが使用される
(武器倍率と同様、MHP3とMHXでは10で割った状態の本来の数値が直に表示される)。
ボウガンは弾の属性値か、それに武器倍率を掛けた値が使用される(作品や弾種によって変化)。
スキル効果を受けて変動する。

武器補正

各武器が持つ補正。
多くの作品で双剣に常時掛かっている補正やMHP3以降の大剣の溜め斬り、
弓の溜め段階などがここに影響する。

耐属性

属性版の肉質と言ったところで、モンスターの各部位に設定されている、各種属性のダメージが通る割合。
呼び名を変えず、そのまま肉質と表記されるケースもある。
作品によってはスキルや技の効果を受けて変動する。
火、水、氷、雷、龍の5属性全てに対して設定されている。
データ上の数値を100で割って計算に使用する。
MHFにおいては、属性吸収肉質によってマイナスの値であることもある。

斬れ味補正

概要は物理ダメージに掛かるものと同じだが、
基準となる斬れ味が緑となっており、プラス補正幅も物理のものより小さい。
MHFのみ、物理と同じプラス補正幅となっている(MHF-G9より)。

会心補正

属性会心発動時のみ適用される。
概要は物理ダメージに掛かるものと同じだが、バッドクリティカルによるマイナス補正は無い。
補正値は武器種や作品によって異なるが、多くの場合は1.25倍である。

総合ダメージ

  • まず物理ダメージと属性ダメージを合算してから(MH2以前は、合算前に)小数点以下を切り捨てる。
    そこに全体防御率の補正を加えた上で、再度小数点以下すべてを切り捨てる処理を行って、
    初めて総合ダメージが確定する。

    総合ダメージ = (物理ダメージ + 属性ダメージ) × 全体防御率

    MHW以降は物理・属性に全体防御率の補正を加えてから小数点以下四捨五入し
    そこから合算する形をとるようになった。

全体防御率

モンスターがダメージを受ける割合。固定ダメージにも影響する。
クエストごと、およびモンスターごとに設定されていて、難易度に反比例して減少する傾向がある。
怒り時に変動するモンスターや、条件を満たすことで全体防御率が変動するモンスターもいる。

  • 全体防御率1.0、つまり変動なしで与えられるダメージは、
    全体防御率0.○以下で、形を変えつつ小数点以下に桁がずれ込んでいくのだが、
    これが最終的に総合ダメージから消滅する部分となる。
    仮に全体防御率0.1だった場合、変動なしで与えられるダメージの一桁目が丸ごと消滅することになる。
    これは各種切り捨て処理にも言えることであるが、
    全体防御率は最終ダメージに直接作用するため、その影響が非常に大きいのである。
    モンスターの体力を上げるより全体防御率を落としたほうが耐久力が高くなるトリックは、
    一見特に気にしなくても良さそうに見える、この処理による処が大きいのである。
  • ただし、常日頃からこれを意識するというのは無駄のほうが大きいと言わざるを得ない。
    メインシリーズやMHFの一般クエストでの全体防御率は低く見積もっても0.5程度であり、
    この場合、物理と属性の合算ダメージが2変われば最終ダメージに反映される。
    全体防御率そのものがマスクデータであり、全体防御率を調べダメージを計算し、
    最終ダメージに反映されない範囲でスキルの段階を下げる、ないしは1でも繰り上がるようにスキルを追加する。
    この調整が途方もないことなのは想像がつくだろう。
    • 乗算のカラクリの関係上、
      全体防御率の影響が極端に大きくなり始めるのは大体0.2以下辺りである。
      メインシリーズでは、高難易度クエスト込でもそこまで行くケースは全く無いので、
      上述の通り気にしなくて良いと言える。
      一方MHFの場合、高難易度クエストでその全体防御率が見られる事、
      そう言った相手へのアプローチ手段が存在、それも複数ある*2から、
      これらクエストに挑む場合は多少なりとも意識した方が良い場合がある。
      • 特に「極み吼えるジンオウガ」と「極み駆けるナルガクルガ」は全体防御率0.05
        ラヴィエンテ猛狂期に至っては全体防御率0.04と、
        来れる所まで来てしまったと言ってもいいほどの数値である。
        後者は肉質が極端に硬い訳ではないので、
        武具、スキルという土台さえしっかりすれば大丈夫*3だが、
        前者2体については肉質も硬いので、相乗効果で極端に影響が出てしまう
        そのため、切り捨てられる小数点以下の数値を多く整数に持っていける(=切り捨てられない)よう、
        アプローチ手段を適切に扱う事が、ダメージUPに重要な要素となってくる。
  • ちなみに計算結果が1未満の場合、1まで繰り上げられる。
    そのためどんな攻撃にもモーション値が1以上設定されているMHシリーズにおいては、
    必ず1ダメージは与えることができる。
    作品によってはペイントボールや罠など攻撃以外の攻撃判定にも適用され、
    捕獲用のアイテムで止めを刺してしまうこともある。
    特にレジェンドラスタ等、強力だがモンスターに止めを刺せないハンターと同行し、
    MHFの中でも弱いモンスター(下位のゴゴモアがよくわかりやすいだろう)を
    捕獲しようとするときに起こりやすい。
    • 物理と属性ダメージのそれぞれを計算した時点で切り捨て処理を行う場合は
      物理ダメージのみ繰り上げ、属性ダメージが1未満の場合0になる。

ハンターがモンスターから受けるダメージ

被ダメージ = モンスターの攻撃力 × ダメージ軽減率 × (1-属性耐性) × (1-被ダメージ軽減)※

     ※MHFのみ

モンスターの攻撃力

モンスターが持つ各種攻撃に設定された基本攻撃力に、難易度に比例した倍率を掛けたもの。
クエストごとに変動するほか、怒り状態時や形態変化時(一部モンスター)に上昇する。
また、特異個体激個体若個体はさらに上乗せでステータス補正がかかる。

ダメージ軽減率

ハンターの防御力を元に算出される、ダメージを軽減する割合。
防御力はアイテムやスキルの効果で変動する。
また、軽減率の計算式もシリーズによって異なるため、
同じ防御力で他シリーズと比較すると軽減率が違うことがある。
基本的に防御力が上がれば上がるほど軽減率に影響する割合が少なくなってくるため、
最低限の防御力を確保したらあとは属性耐性を上げた方が総ダメージは抑えられる場合が多い。

属性耐性

各種属性に対する、ハンターのダメージを増減する割合。
火、水、氷、雷、龍の5種類あり、受けた攻撃が属性を持っている場合はそれに応じて適用される。
表示されている数値を100で割って計算に使用する。
プラスの場合はダメージは減少され、マイナスの場合は増加される。
アイテムやスキルなどの効果を受ける。
ダメージ軽減率と違って表示される数値分%で軽減するため、
理論上は属性耐性を100にするとその属性によるダメージを完全に0にすることができる。
なお、覇種ドラギュロスとMHFのG級モンスター、MHWでは、属性耐性を2で割って(半分で)計算される

  • MHWorld以降ではモンスターの攻撃もハンター同様「物理+属性の合計ダメージ」となっており、
    属性耐性を100にしても属性部分を無効化するだけに留まる。
    101以上にした場合は属性部分の軽減量が物理にもはみ出して適用されるようになるとみられる。

被ダメージ軽減

MHFにのみ存在する計算式。
秘伝書育成ミッションを達成することでLVが上がり(現在最大20)、軽減率も上昇する。
計算には、(LV÷2)を100で割った数値を使用する。
また、これとは別計算で元気のみなもと(全ダメージ70%減)や、
狩護防具がSR100以上のクエストで発動する全ダメージ10~30%の被ダメージ軽減効果、
前転やステップによる回避やガードに失敗した場合に発生する被ダメージ軽減効果がある。


*1 MHFのみ武器倍率の上昇として計算される
*2 リンク先2スキルの他にも、条件付きで武器倍率を大きく強化するスキルもアプローチ手段の1つである
*3 そうでない場合、低すぎるために影響が出てしまう