chapter0 『ホープクエストⅡ ―絶望島にようこそ―』

Last-modified: 2018-05-06 (日) 20:51:30

――時計塔は、その鐘を鳴らさない。
……その代わりに聞き覚えの薄い少年の様な声が聞こえてくる。

「よう、テメエら、準備が出来次第劇場にお集まり下さーい。」
――【劇場】
劇場に向かって人が集まってるのを見る、――大体の人が集まっているだろうか。
そこにはだらしなく台座に腰かけていた人物がいた。
その人物は軽く貴方達を確認するとにこやかに笑い口を開く。

「ようよう!オマエラ!元気してた?」
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けらけらと笑いながら膝に乗せていた謎のマスコットと共に会話を始める。
「ああ、名乗り口上とか有った方が良い感じですかねえ、ねえねえモノノエンさん?」
〔ソーだな、どっちでも良いんじゃね?〕
「そうですねえ、じゃ、軽く言うだけでいいでしょうかねえ。どっちでも良いか、ふむ。」
ぴょんっと台座から飛び降りモノノエンと呼ばれたマスコットと共に貴方達を軽く眺めた後芝居臭い笑みを浮かべながら語り始める。

「はいはーい、何故だか睨まれていますが私ここの管理人的立ち位置で御座います、ディーラーみたいな恰好してるんでディーラーでいいでしょう、以降お見知り置きを。」
「――それで、ですねえ。
呼び出したのにも一応理由があるんですよ。」
ディーラーは一部に視線を向ける。

「まあ、なんでしょう、いやはや……説明するよりも前にですねえ、あの~大変言い難いんですけども、……あ、時計塔の鐘今日はなりませんでしたよねえ?」
「いや~~~~……まだ【処分】の場所が無くてですねえ、ここで適当に処分してたら今日の分ならなくなってしまいまして……」

くるくるとわざとらしく髪をいじる。――何か、合ったかの様な口振りだ。
「お、聞いてくれましたね!いやはや~、あのですねえ、劇場利用しようとしたらびっくりホラー系でシャンデリア落ちる罠を仕掛けておいたのは良いんですけども他にも死体があったんですよねえ!誰だか忘れましたけど」
「だからディーラーさんが適当に肉塊にしてきたって物ですね!ふふ!時計塔多分治るんで大丈夫ですけども。」
「いやはや、皆様。これから殺し合うって言うのに幸先が良すぎると思いませんか?先陣切って【ぶっ殺してくれてる人】が居るって事ですよ!」
「青髪の、名前忘れました、どうでもいい人物に関してはそんなものですよねえ~~。」(わざとらしく青薔薇を取り出しながら)
「エーっ、自殺ではない感じで死んでたんですからそりゃだれかが殺したんですよね~ ふふふ、【誰】でしょうね。」
「な~~~んで私めが殺さねばならないのですか~!!そもそもコロシアイ生活始めます~って言ってから行動移すに決まってるでしょうにー、あ、そうですねえ、名乗り出るまでアレですかね、集めた理由でも説明します?モノノエンさん?」
〔さ~イエッサ~ディーラーちゃーん〕
〔オマエラ~良く聞けよ!此処に集められた理由!
帰ってたり居なかったりする奴はスピーカー越しに聞こえる安心設計だ!!
オマエラはこの島から出られません、島が崩れ落ちるか死ぬまで、此処から出たい!とか此処の外はどうなってるんだー!って奴も少しは居るだろうな?〕
〔1、此処の外が知りたければ誰かしらを殺す決意を持つ事ー
2、此処の外に出る為には人を殺す事
3、実はこの島保つの後云ヶ月です
4、取り敢えず殺せ
5、とにかく殺せ!
6、生き残れたらいいね!
位?ね?ディーラーちゃん???〕
「だろうなー、さて、外の事情は一応知ってはいるがタダじゃ教えない。
――それと、さっきの死体の件、そろそろ覚悟が決まったって目をしているね!!」
――ディーラーは一方向に目線を向ける。”とある一人”に目線を向ける。


星夜「………なぁ。ちょうどあいつも話を掘り返した頃だ。すこし、話させてもらうぞ」
星夜「殺した人は本当にいる。……知っている。この中にいる」
星夜「………他ならぬ、俺自身だ」
――
星夜「理由はある、だから…少し落ち着かせてほしい。追って話す」
「って、言っても詳しく話せるのかね?キミに」

ディーラーはわざとらしく自白した彼へ蒼薔薇を投げる。
星夜「まず、殺した理由は私怨とかそんなものではない。殺した対象に、頼まれたんだ」
星夜「そして、だ。俺はそいつと共にとあることについて話し合っていた。…そして、それを踏まえて、この行動に至ったわけだ」
星夜「………は。ふざけてる。話せるわけないことを知っていっているな?」(投げられた青薔薇は拾わずに)


「どうゆうことなんでしょうねえ~~~~皆目理解も検討もつかないなあ。ふ、大元から嘘をついてる君を信じられるかって言うと違うんだよねえ。
ねえ”未来機関”?」

投げた青薔薇をわざとらしくディーラーは踏み抜いて”未来機関”と呼んだ彼の前に立つ。


星夜「そう、今言われた通り、俺は超高校級ではない。いや、元・超高校級なんだ。そして本当は未来機関に所属している」


「本来ならこう殺すつもりなかったんですけどねえ、ねえモノノエンさん?」
〔そ~~~だなあ、未来機関って事はなんとなーく分かってたからそこで殺すつもりだったんだぜ~~??介入のせいで最初からしっちゃかめっちゃかだ!面白くていいけれどなァ!〕
「さて、」
〔さて?〕
「そろそろ覚悟宜しいでしょうか?」


星夜「………」(一度黙り混み、すっと全員から距離をとる)


「人殺しにはそれ相応の罰を!」
〔舞台に相応しくねえ”クロ”に御退場頂きましょう!!〕
「それでは皆さん、一つも見逃さずにお願いします。」

ディーラーはパチンと指を鳴らす。
――その瞬間、何かが空気を裂く音がする。
見せしめスチル
「……ふ、」
〔……ぎゃははははははははは!!!!!!〕
「――此れにて。
今宵の演目は終了で御座います。皆様、各自部屋にお戻り下さいませ。
それでは絶き夢を。」

……そういうとディーラーとモノノエンは緩やかに歩を進めていった。
――確かに死の匂いが香る劇場と貴方達を残して。
「――かっこつけて帰った所悪いのですが大事な事を忘れてました、一応”主役”と言う物が今回居るのですよ、御二人程。うっかりしてました、一応紹介しておきましょう!」
主人公判明スチル


――スピーカー越しから例のディーラーと名乗った青年の声が聞こえる。
「お前ら早速出やがりましたよ!……まあ、どこを探すかは任せるけどさぁ~ふんふふんふふ~~~~ん、こうも早いとおもしろいよねー色々と」
▽時計塔
死亡スチル
「はいはーい!死体が発見されました!!キャッキャッ、早速人が死んだぞ、キャッキャッ。」


【被害者?】超高校級の農家 牛頭 優香
【発見場所】時計塔
【コトダマ1】どうやら転落死の様だ。
【コトダマ2】時計塔の窓が開いておりここから転落したらしい。
【コトダマ3】時計塔内部は一応綺麗にはなっているが何かしらの腐敗臭がする
【コトダマ4】時計塔外で殺害はされていないらしく別段移動したような後は残ってない。
【コトダマ5】新しくついた様な外傷は特にない。
【コトダマ6】……それとは別に傷はあるようだが。


「エーっ、証拠が少ないって~しょうがないだろ、語れる事が少ないんだから!イヤハヤ、早速人が死ぬとは……面白くなってきましたねえ?モノノエンさん!」
〔そうだな!!げーらげらげら!!!〕
「では皆さん今日も一日張り切って参りましょうか~、我々は此処で失礼致します」

――
「ハイ皆様ご機嫌麗しゅう!いつものディーラーさんだよ!」
〔オレもいるぜ!〕
「皆様例の彼女の死因についての推理出来ましたでしょうかぁ。さて、【自殺】か、【他殺】か!どちらでしょうねえ~~ふふふふ~~~。」
「タダで発表しちゃうのって面白くないと思うんですよ、ねえモノノエンさん?」
〔分かるぜェ、せっかくだから超高校級の皆々様に言ってもらいたいってもんだよなあ???〕
「……さて、さてさてさて。」
〔結果、どっちなんだろうな??それでは張り切って参りましょう!!〕
〔――何人か既に言ってやがるけども超高校級の農家の牛頭優香は【自殺】でしたーぱんぱかぱーん!おめでとーございまーす。〕
〔……………………。〕
〔オレさま悲しいですよ……、せっかく色々用意してきたって言うのに……最初は見せしめにその後は自殺……、これでは殺す側のスリルもへちまも無いってモンだよなあ。〕
〔……人殺した後どうなるかって言うスリルがまだ足りないと思うんですよねえ~!!!!!
人を殺したら絶対に見つからない様にしなきゃ~~~って事がさーーーっ。〕
〔と言う訳でですねえ、折角なので今ルール追加します、今!〕
〔【自殺者が出た場合は自殺者の代わりに別人にランダムでオシオキ】、と言う形を取らせて頂きまーーーーっす!!!!!!!〕
〔と言う訳で厳選な抽選の結果出席番号1番の人になりました、おめでとうございます。〕


ルキオ「わぉ、随分と適当に選ばれたものだな。――俺は構いはしないけどさ。」
――


〔やるって言ったらやるの!!!
――……【超高校級のフィギュアスケーター】さんに相応しいオシオキを用意しました!……ああ、でもお前本当にそれだっけなあ、まあいいや!!
オシオキを開始します〕
【1】
【2】
【3】
【4】
【5】
【6】
【7】
【8】
【9】
【10】
【11】
〔はーーーい!!!クロになった奴!!!!バレらたこうなるからな!!!!!ゲーラゲラゲラ!!!!!!〕
〔これによってスリルのあるコロシアイ生活が送れるんじゃないでしょうか!それじゃあねぇ!皆達者に暮らせよ~~。〕
「…………。」
「……本当に何も知らない人を殺したとでも思ってるんですかねえ。」