chapter2 真紅に染まる聖月

Last-modified: 2017-12-30 (土) 00:34:03

――シャッターが、開く音がする。
一人消えている現状を知ってか知らずか、彼の人はそこへと足を運ぶ。
……その足音が、悲鳴に変わったのは直ぐであり、それに気づき全員がシャッターが閉じた個室の前に行くまで然程時は経たなかったであろう。
――その開かれた扉の先に、あった光景は。
――【シャッターが閉じた個室】のシャッターが解放され、【??の個室】が解放されました。


▼【職員室?】のデータが更新されました。
【職員室のパソコン】の破損データが修復されました。
ファイル名:【??学?】→ファイル名:【予備学科】
――そうして管理人は名簿を元の場所へと戻す。
……これは悲劇の始まりに過ぎないと、その狂い始めた脚本に最後に残るのは――きっと、誰でもない。
結末は 遥か彼方に。
――
『――有る時に特殊清掃員を殺したのは誰か?そうして……彼を殺したのと、あのシャッターの奥のシナリオを用意したのは同じなのか。』

『――さて、そうして
あの職員室の妙なデータ、アレは全て君たちのものだったらしいね。』

然程興味が無さそうに名簿を閉じる。
管理人は名簿を見て誰に語るでもなく面白気なトーンで話す。

『まさかかつてここを利用していたのは超高校級だけじゃなくて予備学科も居るとは!!』

『……いやはや……想定外が立て続けに起きてるな、全く!こんなもん誰も想像できてないんじゃないか?』
『……全く、こんな事をやる人間は誰なんだい!』

管理人は双眼を――既に頁が破られた名簿へと向ける。

『わざわざ破るとは、……趣味が悪いな。
そして……聞いてなかったぞ。俺は!』


――一方その頃
【!Error!】【!Error!】【!Error!】【!Error!】【!Error!】
――――
『えっ、なんでそこのシャッターが開いて……?』

『……、……そうか。』
――悲鳴は、超高校級の鑑定士の声だった。
彼女と、星占術師は自分達よりも先に来ていたらしい。
その先に有った光景、それは――


「にしししししし」
「ン?管理人はどうしたって顔してるね!キュートなモノノエンさまが食べたよ!」
「そ、れ、よ、り!!!!」
「今回――えーっと、いろんな人を殺した加害者をはっぴょーしまーす。」
「聞いて轟け!見て驚け!!」
▼犯人特定
「ぷぷぷぷぷ、つまりまあ、――キミら別人と話してたって訳さ!!」
「本物の研ぎ師は既に死んでて、それで成り替わっていたって訳さね、びっくりしたー?!」
「こいつはただの”予備学科”だよ」
「最初から研ぎ師くんぶち殺して成り替わって、尚且つ特殊?なんだっけ?あれぶっ殺して部屋乗っ取って更にビデオ渡して……もう一人殺して???」
「どっちにしろ判決死刑だよね~!!!」
【1】
【2】
【3】
【4】
【5】
「蛇足だけど、本物の研ぎ師くんはもっと前から死んでたんだよねえ~、特殊清掃員くんが死ぬ前から偽物居たからね。
多分一回なんか流れてたでしょ!あの映像のでもう死んでたんじゃないかな!本物の方!!」
「――と、言う訳で!!俺様の処刑終了!!
次からもビシバシ行くからな!!お前ら元気でね~また会おうね~ばいばーい!」