ロトの紋章
大魔王ゾーマを倒した勇者ロトの父【オルテガ】が遺した剣。
シンプルなデザインながらも勇者の父が使用しただけのことはあり、
100年の時を経てもその輝きと切れ味が失われることはなく、見るものを圧倒する雰囲気を漂わせる。
【アリアハン】のロトの記念館で【ルイーダ】によって保管されていたものだが、【アルス】が使用していた【ひかりのつるぎ】がジャガンによって破壊されたため、ルイーダの一存でアルスに譲り渡され、【ジパング】で【アルスの剣(王者の剣)】を作成するまでの間に合わせとして使用された。
それまで愛用していた光の剣が一般的なロングソードとほぼ同じ程度の大きさ(恐らく刃渡り80~90cm程度?)だったのに対し、こちらはその1.5倍ほどのかなり長大な大剣(コマによっては、柄尻まで入れたらアルスの身長に匹敵する)となっており、アルスの身体的な成長を感じさせる一振りでもある。
光の剣と異なりかなりの重量も感じられ、肩に担ぐようにして帯刀し(光の剣の時は腰に佩いていた)、抜刀の際も1コマ使ってゆっくり抜く。
数々の武器の扱いに長ける剣王たるキラをして「間に合わせって代物じゃねえ」といわしめたほどで、威力の面でもかなりののものがあることがうかがえる。
ルイーダも「アリアハンで間違いなく最強の剣」と評しているが……実は、当時のアリアハンには雷神の剣と稲妻の剣もあったりする…獣王グノンの襲撃直前に、アルス達がロトの記念館に始めて訪れた場面で、入口の直ぐ側に2本並べて飾られている。つまり、オルテガの剣は、雷神の剣よりも高い攻撃力を持つ、という事らしい
アルスの剣作成後はイズナの手に渡り、より強力な剣として鍛えなおされることとなった。
…余談だが、本編のオルテガが装備していたのは剣ではなく斧である(FC・リメイク双方とも)。
外伝作品では珍しく正史の設定に忠実な本作ではあるが、さすがにイケメン勇者が斧を片手に敵を切り刻む描写は避けたかったようだ。
ただ海外のNES版DQ3は、グラフィックが書き直されて剣を持っており、【知られざる伝説】の挿絵でも(上の世界を旅していた頃は)剣を持っていたし、小説版DQ3ではイシスの女王がオルテガの剣(アリアハン王から授かった宝剣)を彼の形見として大事に持っていた。
SFC版がまだ発売されてなかったので海外版のことを合わせて、当時はオルテガが剣を使っていたことが公式だったのかもしれない。あるいはムオルの村にオルテガのかぶとを忘れていったことを考えると、剣もどこかの町に忘れていった(あるいは装備を斧に変えた際の下取り)ものを回収したとも解釈できる。
また、SFC版でバラモスを一人で討伐した際のご褒美がこれを意識したものだとする説もある。
「王者の剣が手に入るまでの間に合わせ」という、ルイーダがアルスにこの剣を渡す際の台詞の再現として妥当かつ、王者の剣の作成者の手に渡る(売られる)可能性が高いように設定された武器というのが理由らしい。