Type 94 pistol

Last-modified: 2023-12-02 (土) 14:33:17

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概要

九四式拳銃(きゅうよんしきけんじゅう)は、1930年代に大日本帝国陸軍が開発・採用した自動拳銃。

使用可能キャンペーン

モスクワノルマンディーベルリンチュニジアスターリングラード太平洋戦争
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距離毎ダメージ減衰率

項目改修前⇒改修後
距離(m)10100200
打撃力5.32.71.9
距離(m)3001500
貫徹力(mm)1.00.1

性能

項目初期値⇒最大値
口径(mm)8.00
打撃力*15.3
銃口初速(m/秒)310
発射速度(発/分)360
リロード時間 (秒)2.5
垂直反動34
水平反動17
供給システム*26発弾倉
重量(kg)780.0
弾倉質量(g)11.2
射撃方法セミオート
銃剣-

解説

特徴

8㎜弾を使用する拳銃で、弾数が6発と少なめで低い安全性で知られる日本軍の標準的な制式拳銃。

 

火力

一式拳銃より威力があるとはいえ拳銃故に低威力である。
至近距離でも胴体3~4発必要であり、装弾数も6発と少ない。

 

適正距離

15m程度が適正である。

 

命中精度

拳銃としては並。至近距離で撃つ分には困らないだろう。

 

総論

あくまでメイン武器が弾切れした時の護身用、室内戦用で使うと良いだろう。

史実

九四式拳銃(きゅうよんしきけんじゅう)は、1930年代に大日本帝国陸軍が開発・採用した自動拳銃。

開発

当初の日本での拳銃は他国でも同じように将校の自腹で購入する「軍装品」扱いだった為、ブローニング拳銃やコルト拳銃、杉浦式自動拳銃…と個人が好みで購入していた。これらはまだ.32APC弾が主流だったが中には.25ACP弾を使うモーゼル拳銃が有ったりと使う弾薬も部品も整備方法さえバラバラだったので国産の拳銃に統一しようと声が上がっていた、しかし当時の国産拳銃として存在していた「南部式小型拳銃」は威力が低い(口径7mm)上に高価で生産中止、同時期に陸軍で採用されていた14年式拳銃は大型で将校向きではないとされ最終的に14年式拳銃を開発した「南部麒次郎」が14年式拳銃の弾薬を使い機構を簡略化した整備性の優れた自動拳銃が完成し1934年(皇暦2594年)に凖正式採用し翌年から量産開始された。小型で安く、整備も簡単で信頼性もあった94式拳銃は将校の自衛用として歓迎された。それ以外でも小型拳銃を欲した空挺部隊や戦車兵、航空兵などでも支給された。

問題

他国の拳銃に比べると威力が低い(使用弾薬は14年式拳銃と同じ8mm弾。とはいえ300Jのエネルギーがある為、殺傷能力自体は十分あった。)が命中精度に優れた拳銃だった。
しかし、この拳銃は良い意味でも悪い意味でも日本のオリジナル機構を採用しており、ストライカー式のような見た目ではあるが実はハンマー式で、スライドをフレームで囲んだ結果この形状となった。とはいえ当時の日本にマッチした製造方法であり、信頼性の高さや部品点数が少なく整備清掃も簡単と良いところもあったが、当然欠点・欠陥も存在しており中でも有名なのは「シアー」(シアーとは引き金と撃鉄を連動させる部品)が露出しており、このシアーを2mm程押し込むと暴発するという通常では考えられない暴発を起こす構造であった。試作段階ではこのシアーにはカバーが付いているが、量産段階で省略された経緯は不明。他にも安全装置が単純すぎてほとんど意味を成しておらず、工作精度の悪い個体では安全装置を掛けた状態で引き金を一度引くと安全装置を解除した瞬間シアーが反発して暴発する、引き金がダブルアクション並に重い、スライドストップ機構が無くただマガジンにスライドが引っかかってるだけであり、マガジンを抜くとスライドが元に戻る為再装填後スライドを引き直さない等々良くも悪くも独特だった。
なかなか危険な設計ではあるものの、九四式拳銃を装備した日本陸軍で暴発事故が起きた記録は無い。というのも日本軍は携行時は薬室内に弾を入れないことを徹底した為である。
また、安全装置を掛けた状態ではシアーが固定される為、よほど工作精度の悪いモノではない限り意図しない暴発は不可能であった。

その後

九四式拳銃は将校准士官のみならず、機甲部隊の機甲兵、航空部隊の空中勤務者(操縦者など)、空挺部隊(挺進連隊)の挺進兵など、小型拳銃を欲する特殊な兵種にも供給され盛んに使用された。なお本銃は主に将校用の小型護身用拳銃として計画・採用されたものであり、主に下士官兵用の官給品たる十四年式拳銃の後続主力拳銃という位置づけではない。そのため九四式拳銃の採用・生産に平行して十四年式拳銃も引き続き生産されている。

小ネタ

豆知識

欠陥が有った為にこの拳銃を鹵獲、試験を行った連合国の技術者からは「自殺拳銃(スーサイド・ナンブ)」と不名誉な呼称が付けられた

戦時中は曲がりなりにもシンプルな設計故に高い信頼性と整備性が評価されていたものの、戦後になり日本の警察機関にはGHQが拳銃を支給した際にM1911やM1917等海外製に混じって九四式拳銃も配備された。
これら軍用拳銃は大半が整備もろくにされないまま保管され、経年劣化したものがそのまま支給した為日本警察の中で評価が低かったが、九四式は作動や安全装置の不備などから特に評価が低かった。

出典/参考文献

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*1 hitPowerTotar
*2 銃本体に1マガジンで供給できる弾の総数