【幻の人魚追跡】

Last-modified: 2025-03-15 (土) 12:07:23

【南ロンギット】【マーメイド】で発生。
ここは人魚がいたという伝説の残る街。
人魚の肉をよこせ! おれは 不老不死になるんだ!
 
真相はわからないが、酒場の踊り子は人気だというから、夜になるまであちこち情報を集めながら待ってみよう。
すると酒場でショーが開かれ、なるほど確かにこれは人気が出るのも頷ける。
 
それも一夜限りのショーではないらしく、再び訪れるとレパートリーを変えて踊ってくれるサービスの良さ。
皇帝もすっかりはまり、このショーを楽しみにしていると、なんと一緒に踊ってくれるサプライズが!
やがてショーが終わると、「いつも来てくれるのね」と脈のありそうなセリフを残して、なぜか何もなさそうな裏口へ去っていった。
 
余人の目はごまかせてもこの皇帝の目はごまかせんぞ!
こっそりあとを追いかけていくと、そこにはなんと、突然下半身だけが魚類へと変貌した挙げ句、海へダイブする踊り子の姿があったではないか。
⋯いや待てよ。これが噂の「人魚」というやつか?
 
彼女がもともと海で暮らしているとなると、これ以上出会うのはお手上げか。
なんて思っていたら、近所の住民によれば怪しげな薬を調合してくれる【魔女のほこら】が近くにあるとか。
ダメもとで土下座してでもお願いしてみるか⋯ ⋯ってホントに作れるのか?
 
材料は近くの【トバ】の崖、【サバンナ】地方、【ルドン】地方の3つでそれぞれ採取できるという。
これをどうにか集めて、足元を見おってからに10,000クラウンを支払って薬を手に入れ、試しに彼女と別れたあのマーメイド酒場の裏手で飲んでみると、本当に彼女のいる海へ入れてしまう。
 
だが皇帝には魔女からの忠告がひっかかっていた。
「3回潜ると、陸には戻れなくなるから気をつけな。」
それでも会いに行くか、戦いへと引き返すか、彼の心は揺れていた。
付き合わされた仲間たちが不憫で仕方ありません。


このイベントは、酒場で踊りを見るだけなら別に注意点はないのだが、人魚を追いかけるとなると男性皇帝限定(ジェラールも出来る)、それも途中の交代厳禁である。
当の男性皇帝であっても、踊りが終わって彼女の正体をつかみに裏手から建物を出なかった場合はそこで終わりとなる。
さらに、【白アリ軍団の襲来】のクリアが必要。
 
魔女のほこらにて【人魚薬】をこのイベントで作ってもらえるのは、首尾よく正体を垣間見た場合。
LP回復アイテムなどをこれまで15回作った場合は品切れになるのでアウト*1
 
材料のうち【トバ】にある【海ツバメの巣】だけはいつでも取りにいけるから問題ない。
残りが厄介で、【サバンナ】にある【卵のから】は近隣を探すと見つかりはするのだが、入手には【パイロヒドラ】を倒さなければならない。【空圧波】があるといいかも。
そして最大のネックは【ルドン高原】にある【アクア湖の水】。なんとこの水を取るために、さらに別の材料を集めさせられるのだ。

  • 必要になるのは【月光のクシ】だが、白アリを退治して平和がもどり人口も増えたモール族が作ってくれる。
    • だがさらにその材料が必要で、預かった【モールのつぼ】を抱えたままアバロンの宿屋(≠宮殿のベッド)に宿泊し、つぼをモール族のもとに持ち帰ること。これで月光のクシが手に入るので、ルドン高原で待っている【ネレイド】に届ければアクア湖の水が手に入り、同時にネレイド自身も帝国傘下になる。
      • ここで10,000クラウンを消費しているはずなので、適当な量産装備を売るなりして所持金を10,000クラウンに戻しておこう。
  • それとは別に、卵のからの情報を聞き出す際にも注意が必要。【白アリ軍団の襲来】をクリアしたはいいがハンターに報告してない(サバンナ地方を併合してない)場合は、サバンナ地方併合が優先されて下手すると年代ジャンプが発生し、皇帝交代によりイベント強制終了となる。
    • クィーンを倒す前にイベントを起こして卵のからを回収するか、先にサバンナ地方を併合してからイベントに着手すること。

無事に材料とクラウンが揃ったら、あとは魔女のほこらで薬を受け取って、マーメイドの酒場裏手からダイブすればいい。
このイベント限定の【人魚の海】に入れる。
 
だが、魔女の注意にもあったとおり、3回人魚薬を利用すると本当に陸に戻れなくなってしまう。
この状態で人魚に話しかける強制的に【年代ジャンプ】となる。
皇帝が男性であれば、最終皇帝でも挑戦はできるが、その場合は達成するとゲームオーバーになる。
 
なお、【北ロンギット】ギャロンが反乱を起こした場合、解決後の年代で嵐が発生するとこのイベントは消滅する。嵐を鎮めたとしても復活しないので注意。

原作版では、強制的に年代ジャンプを発生させることができるという以上の意味合いはあまりない比較的任意のイベントであったが、本作ではこのイベントを完遂することで【マーメイドの踊り子】が発生し、【踊り子】を加入させることができるようになった。
大元となるイベント名は変わらないが、人魚薬の材料集めはそれぞれ「人魚薬の材料:卵のから」「人魚薬の材料:アクア湖の水」「人魚薬の材料:海ツバメの巣」と言う独立したイベントになっている。

なお、詳細は後述するが、この項において「イベントを完遂」と「イベントを完了」と「イベントが終わる」については明確に異なった意味合いを持つため注意を要する。

基本的なイベントの流れは同様であるが、

  1. 住民から情報収集をした後で、宿屋で夜まで休み、酒場に行く
  2. 踊り子のショーを鑑賞し、ショーが終わった後、酒場の店主に話しかけて「明日も来よう」を選ぶと即座に次の日の夜になる(これを2回繰り返す)
  3. 男性皇帝の場合3回目の踊り子のショーの直後、踊り子の体が光に包まれ、酒場の裏手へ駆け出していくので、追いかけると踊り子の正体が明らかになる
  4. その後、酒場のマスターに話しかけて魔女のほこらの情報を教えてもらう

といった流れになる。
なお、女性皇帝でイベントを開始した場合は、3回目の踊りが終わった時点でイベントは終わってしまうが、皇帝継承した場合は再度始めからイベント進行が可能となっている。
そのため、明確な失敗条件は、「男性皇帝で3回目の踊りが終わったあとで、イベントを完了するまでの間に皇帝継承してしまう」こと、または「嵐と沈没船が発生してしまう」ことのどちらかとなる。
失敗条件というわけではないが、原作版同様最終皇帝が男の場合、イベントそのものを完了させることはできるが、3回人魚薬を使った時点でゲームオーバー確定なのでイベント完遂は出来なくなる。
もちろん、最終皇帝が女性の場合、この時点で当該イベントはクリア不可能になるので最終皇帝の代になると男女問わず完遂はできない。
なお、男性皇帝で3回目の踊りが終わった後で皇帝継承するとイベント進行ができなくなるため、イベント完了後、完遂までの間に皇帝継承を発生させた場合も完遂は不可となるが、この場合、帝国記としてはもちろん完了扱いとなるが、完遂の特典は得られないという状況になる。

なお、原作版では【性別不明】皇帝は進行不能であったが、本作では【サラマンダー】【モール】であれば進行可能。
流石に、【イーリス】【コッペリア】では進行不能なのでキマシタワー展開にすることはできない

その後の人魚薬製作の流れは基本的に原作版と同じ。
海ツバメの巣は事前に採っておくことも可能。
月光のクシはサバンナを制圧せずともクィーンの撃破さえ済ませておけば作成依頼が可能なのは原作と同様。なお関連地域が重なるイーリスと詩人の楽器イベント開始条件やモールの増加条件はサバンナ制圧に変化している。
卵のからの場所はハンターから話を聞かずとも分かるため、クィーン撃破しているがサバンナ未制圧の状態でハンターに話しかけてしまってサバンナ地方統一→年代ジャンプで人魚イベント失敗……という事態には陥りづらくなった。
ファストトラベルが利用可能かつ、所持金の制限もなくなったため、人魚薬作りに東奔西走するのも原作版と比べかなり楽になっている。
なお本作では既に魔女のほこらの店を店じまいさせていた場合であっても人魚薬だけは作ってくれるので安心である。


実際に人魚薬を使用する場面では、毎回「3回使うと陸に戻れなくなる」という魔女の忠告が回想されるようになったが、別に3回目だからといって特別な警告が出るわけでもない。

人魚薬利用後はそのまま海に飛び込み、人魚と逢瀬を楽しみ陸に戻ってくるため、原作版と違い自由な操作ができるタイミングはない。
2回目までは人魚と踊って一言喋って陸に戻ってくる謎の追いかけっこや、意味深な「ふー」はなくなった

3回目に人魚薬を利用するとイベントが発生、選択肢こそ出るものの、「その後、皇帝◯◯の姿を見た者はいなかった。」と字幕が表示されそのまま年代ジャンプが発生し、イベント完遂となる。
内部処理としてはイベントポイント15加算による強制的な年代ジャンプであるが、【敵勢力レベル】の算出に用いられる内部ポイントの加算はイベントポイント1相当なので、このイベントの後で急激に敵が強くなるということはまずない。
上記の通り、最終皇帝(男)でイベント完遂するとゲームオーバーだが、人魚薬利用後にセーブ出来るタイミングがないため、ハマってしまう心配は不要である。

なお、帝国記におけるこのイベントの扱いとしては男性皇帝で人魚の正体を目撃した後で、人魚薬を1度でも利用すればその時点で完了となる。
従って、2回目以降の逢瀬については完全に自己責任ということになっている。
ただ、3回の邂逅を経てイベントを完遂すると、改めて顛末が追記される。

下記の通りこのイベントは「完了」で終わってしまうとほとんどメリットがないまま終わってしまうため、イベントをクリアするつもりなら「完遂」まで進めておきたいところである。


原作版ではこれ以上の進展はなかった本イベントだが、本作ではイベントを完遂させた際の後日談がある。
このイベントを完遂した後で、マーメイドの酒場を訪れると踊り子と出会うことができ、彼女に身分を明かしてついてくるよう言うことで、踊り子が加入する。
この時の踊り子(【リコリス】)の話によれば、皇帝の行動は「マーメイドの踊り子に惚れた皇帝が全てを投げ捨てて一緒に遠い地に旅立っていった」という美談として語り継がれているが、より実情に近い内容をしっているであろう皇帝の心境はいかほどのものだろうか。
もっとも、人魚の問いかけに対し原作版の「…もう戻れないんだ。」の他に「ずっと…ここにいるよ。」という選択肢も存在することから、踊り子がいう美談としての印象は多少強化されている。

原作版では人魚イベントを完了させるか失敗した後は「何の楽しみもない」という住人の言葉通り、何のイベントもない町となってしまっていたが、本作では完遂させた場合は踊り子クラスのキャラが登場したため、じじい共の楽しみはキープされているようだ。
もっとも、せっかく再登場した踊り子を躊躇なくつれて行かれてしまう可能性もあるわけだが。

また、原作版と異なり、イベントを完遂すると【歴代皇帝】で『人魚と恋に落ちて消息不明 後に語り継がれる伝説となる』と記録される。
殺伐とした背景が多い歴代皇帝の項目の中では、キラキラとした人魚の笑顔がまぶしく映る項目でそれはそれで清涼剤となってくれること間違いなしである。


イベントそのものの発生条件等は原作版から変わらないが、本作では、年代ジャンプが発生しやすい仕様となっているため、後でやろうとすると、嵐と沈没船が発生してしまいイベントが消滅してしまうということが起きやすい。
特に、【ギャロンの反乱】が発生してしまうと、クリア後年代ジャンプで嵐の沈没船となってしまいがちなのでギャロンの反乱が発生した時点で幻の人魚追跡を終わらせていない場合はこちらを優先してでも終わらせておいた方が無難である。
原作版と異なり、踊り子の加入条件にもなっているので、特に東進ルートの場合は忘れず完遂させておきたい。


ちなみに、エンディングにおいて人魚と踊り子が出現する条件はそれぞれ

  • 人魚……本イベントを完了させた上で、踊り子を加入させていない
  • 踊り子……本イベントを完遂させた上で、踊り子を加入させる

となっている。エンディングで人魚を登場させたい場合は完遂させる必要はないが、完遂させていたとしても踊り子を加入させていなければ登場してくれる。

YouTubeの【サガ公式チャンネル】で公開された「ロマサガ2リメイク開発秘話」での【田付信一】プロデューサーの話によるとこのイベントをクリア(完遂)させるメリットが薄かったことから、追加クラス候補の第二案として踊り子が入れられており、最終的にこの第二案が追加クラスとして採用されたようである。


*1 人魚薬の材料を聞いた後で品切れになった場合は、人魚薬の作成だけはしてくれる。