旧版との違い

Last-modified: 2024-01-14 (日) 22:46:10

セーブデータ削除不可

 旧版ではPSのメモリーカード管理システムで好きにコピー・削除が可能だったが、リマスター版ではゲーム内に削除機能がなく、SaveData.binという一塊のファイルで管理しているので、要らないデータを個別に削除すると言うことが一切できない滅茶苦茶な作りになっている。データは起動時に全部オンメモリで読み込まれているようで、Steam版で目当てのデータをロード後にファイルをすり替えて白紙のデータにセーブを移し替える……ということすらできない。

 具体的には一度に3個のセーブデータしか表示できないUIであるため、クイックセーブ含めて3個セーブデータを作ってしまうとセーブ内にない主人公でセーブしようとしたとき、未セーブの位置まで選択画面が自動で遷移してしまう(煩わしい)。セーブを増やせば増やすほどページ送りしないとならなくなるため、最低限必要な数で抑えておくのを推奨。

 旧版では「異なるシステムデータ」が複数メモリーカードに存在するという状況がありえたため、開始とクリア時で一致しないシステムデータには更新が不可能だったが、リマスター版では1つのシステムデータしか存在し得ないという発想をしたのか、異なるシステムデータではじめたデータでもシステムデータを更新できる仕組みに変更されてしまった。このため「システムデータなんか必要ない!」は罠選択肢になっている。

 Steam版では上記のファイルのバックアップを個別に保存しておくことで、擬似的に複数メモリーカードの代わりにすることが可能。定期的にバックアップを取れば致命的失敗をした場合のロールバックもできなくもない。

追加要素

「ヒューズ編」の追加

  • 独立したシナリオではなく、各主人公シナリオのダイジェスト版という感じ。
  • 対応する通常主人公のシナリオをクリアすると該当シナリオが出現する。
  • 各主人公のラスボスを強化した「最強ボス」、全クリア後の開発室では更に高難度のパープルシャドウと戦える。

「NewGame+」の追加

  • いわゆる「強くてニューゲーム」でステータスやアイテムなど要素を選んで引き継ぎができる。
  • エミリア編はクリアするとOPイベント後から全衣装+「ウェディングドレス」に衣装変更が可能になる。
  • T260Gもオメガボディに序盤から変更可能になる。

追加要素の選択

  • 初回NEW GAMEのみ「追加要素あり」と「追加要素なし」が選べ、なしを選ぶと原作準拠。
    「NewGame+」(二周目以降)およびヒューズ編は強制的に「追加要素あり」になる。
    • 「追加要素あり」を選ぶと「退却(逃げる)」が使用可能になる。イベント戦や一部の特殊バトル以外から確実に逃げられ、敵シンボルは消滅する。
    • 「追加要素あり」のアセルス編では没イベントがいくつか追加され、ヌサカーンが新たに加入するようになっている。一方で後述のように赤カブがイルストームを吸収不可になる。
    • 他の主人公はアイキャッチが変わる、一部分かりづらいイベントや引き返せないポイントに説明テロップが出る程度の変更しかない。
      一応、公式にはクーン編とレッド編に一部バトル調整が入っていると記載されている。
    • 「追加要素あり」だとリージョンシップに乗るだけで宿屋効果があり、LP・WP・JPが全回復する。ただしヒューズ編のパトカーは例外。
    • タンザーの休憩所は「追加要素あり」だと通常の宿屋のようにLP以外も回復するように変更。
    • RSリマスターにあったような追加アイテムは今回は0。

新機能(「追加要素なし」の場合でも適用される)

  • 「倍速機能」はマップとバトルでそれぞれ倍速ボタンを押すと設定可能。
    コンフィグで最大2倍・最大3倍のどちらかに設定でき、倍速ボタンを押すと通常→2倍(→3倍)→通常→… と切り替わる。音楽は通常速度のまま。
    「閃き演出設定」をONにすると倍速状態でも閃き演出時のみ等速に戻してくれる。
    ただしブルー編のリージョン移動使用中は強制等速。
  • リージョンシップ移動演出をボタンでスキップ可能。
    ブルー編も場合によってはリージョン移動よりシップの方が早いこともある。
  • 「マップアイコン表示」がONになっているとマップの移動箇所に矢印のアイコンが出る。
    ただしレッド編でしか入れない「ぬけみち」等にも問答無用で出てしまうため惑わされる可能性がある。
  • 「シナリオチャート」が閲覧可能。展開に応じて解放される。ルート分岐がある場合は一方のみ解放。
  • 「OTHER枠」が追加。詳細は後述。

パーティ人数

 旧版では15枠フルに埋めると以降仲間になったキャラはパーティに加えることが出来なくなっていたため、先に仲間にする14人を厳選するか、一人パーティが組める10人(主人公含めて11人)に抑える必要があったが、
リマスター版ではOTHERという枠が追加され、控えからいつでも入れ替えることが出来るようになった。OTHER枠に制限は無いため、主人公以外全員OTHER枠に入れて一人旅をすることも可能。

 リマスター版では気軽に仲間にできる。

 なお、第1パーティから外せるリュート編のリュートも、さすがにOTHER枠には入れられない。
 OTHER枠のメンバーは基本的に戦闘に参加できないが、心術の修行はOTHER枠に入れているメンバーも例外的に強制参加となる。

アイテム/モンスター能力コンプリート

 旧版では低ランクお供モンスターの「鋼の傭兵団」のレアドロップである「バンパー」が終盤入手不能になるため、たこおじさんに修理してもらえるT260G編以外ではまずは「バンパー」入手から始めないとならなかった。
 モンスター能力も遭遇しにくくなるモンスターが多く「まきつき」などが要注意能力だった。
 また敵ランク揺れの敵種族が主人公の姿毎に異なっていたため、ランク上げにはかなり慎重になる必要があった。

 リマスター版でのバンパーは他の編で壊れたバンパーを99個貯める→T260G編に引き継いで一挙修理すればお手軽99個入手が可能なため、レアドロップを狙う必要がなくなった。
 主人公の姿による敵のランク固定種族は全キャラで獣系固定(ノーマルエミリア・ルージュ)になり、また周回ごとに敵ランクをリセットできるため、気楽に戦闘できるようになった。

 ただし、赤カブ・イルストーム問題が新たに生じている。

赤カブ・イルストーム問題

 1. 追加要素ありのアセルス編では仲間モンスターがフルドと戦うことができない。

 2. NEWGAME+では自動的に追加要素ありになる。

 3. 赤カブはアセルス編でしか連れ回し可能な形で仲間にすることができない。

 この3点のせいで赤カブにイルストームを吸収させるには引き継ぎ無しのアセルス編で「追加要素無し」モードを選び、次周以降もモンスター能力を引き継ぎ続ける必要がある。

 この他、引き継ぎ時の細かい部分として、
 アセルス編を開始する度に冒頭の仕立て屋で手持ちのコットンシャツが全てシルティークに変化してしまう。
 再入手は可能で取り返しはつくものの、アセルス編を選んだ時点で回避不能なので99個コンプを狙う場合は注意。
 同様のものにT260G編の壊れた銃→ペンドラゴンがあるが、こちらは特定期間中にタコおじさんに話しかけないことで回避可能。

旧版のバグ修正とバグ再現(主要なもの)

旧版の一部のものは「正式仕様」として敢えて残されている(ジャンク漁りのようにUIが違うのにわざわざ元の挙動を再現しているものもある)。

再現・放置されたもの

  • 無限ジャンク漁り(ハイペリオンの売却エラーで回数復活)
  • オーヴァドライヴ+停滞のルーン&万能油
  • レッド編のシンロウ仲間爆破(専用シナリオチャートも実装された正式仕様)
  • 流星刀増殖(※初回のみ。1本でも引き継ぐと追加+1本のみに入手フラグ変更)
  • ルーンソード・パープルアイを利用した反術の両立
  • クーン編で小石を持ってディスペアに行くと印術イベントが進行不能・破棄も不可能
  • T260G編でグリランドリーを装備したままボディタイプ変更すると巻き添え消滅
  • エミリア編のコスプレがピンクタイガーとソードダンサー以外ノーマルと性能差無し
  • 避雷の勾玉が雷属性ではなく気属性耐性(性能はそのまま説明文の方が修正され正式仕様化)

修正されたもの

  • ダメージ表示が65535を超えるとループ(999999までカンスト表示されるようになった)
  • 術屋で「カーソルを合わせた瞬間」反系統の術消滅(自動消滅は修正され、任意に術を捨てられるようになった)
  • 本来ならリッチのモンスター変身条件でブッチに変身(同条件で特殊変身になって新たにリッチに変身できるようになった。元のブッチも通常変身のまま残留したので交互に変身する)
  • 金の空売り(相場システム変更で普通に売却で旧版以上に利益が出るようになった)
  • 秘術「死神」と邪術「呪殺」がLPブレイク効果(ただの気絶になって弱体化)
  • 「凝視見切り」が「マヒ凝視」でしか閃けない(他の凝視でも閃けるようになった)
  • 「当て身投げ」と「鬼走り」が連携すると「当て身スイング」が出ていた(「当て身走り」に修正され、新たに「ジャイアントスイング」で「当て身スイング」が出るようになった)
  • 仲間ルージュが心術修行できた(ブルー編かヒューズ編で双子対決後でないと修行不可能になった)
  • エミリア編のバカラ仲間爆破(スライムを抹消できなくなった)
  • アセルス編序盤のジーナ救出(白薔薇にグリフォン大を吸収できなくなった)
  • アセルス編序盤の宝物庫で手持ちの同じアイテムも捨てさせられる(実際に取った分しか捨てなくなった)
  • アセルス編で従騎士がワカツの剣聖の間の絵合わせで再戦可能(通常の敵が出るようになった)
  • アセルス編妖魔エンディングで開発2部に行くと妖魔衣装で接触判定消滅(通常の衣装に戻されるようになった)
  • レッド編のベルヴァ敗北/トラップ敗北ルートの戦闘員スルーで透明化(スルー自体は可能のまま、アルカイザーが透明化しなくなった)
  • レッド編で仮面武道会を勝ち抜いていなくても、ベルヴァ敗北ルートで闘技場に行くと「貴様の技は仮面武闘会で見切った」発言(武道会で戦っていない場合はセリフが変更され、5ターン経過までベルヴァカウンターを使わなくなった)

リマスター版特有の不具合・バグ

  • システムデータを「必要ない」で開始後、クリア時に上書きすると名無しになる
  • 引き継ぎで初期術が復活して反術の両立可能
  • 術屋の説明戦闘を抜けると退却回数が増える
  • アセルス編を始める度に仕立て屋でコットンシャツがシルティークに変換されて消滅
  • アセルス編ラムダ基地脱出ルートでリビングアーマーと戦闘後に一度も戦闘せず出口に行くとリビングアーマー再登場
  • ヒューズ編T260Gシナリオのバグ
    • 秘術イベントが進行不能・破棄も不可能
    • ラストバトル前で「ちょっと待って」を選ぶ度にT260GのINT+27(4回で99・ただし引き継げない)
    • T260Gオメガにグリランドリーを装備させてクリアして開発室に行くと巻き添えで消滅する
  • カーソルバグ(steam版/スマホ版限定・後述)

プラットフォームによる違い

リマスター版のプラットフォームによる違い

プラットフォームトロフィー/実績タッチ/クリック対応
PS4/PS5
Switch
Steam
Android/iOS
  • 中身は全機種Unity製。(おそらくセーブデータファイルの互換もある?)
  • 後述のカーソルバグはタッチかクリックを使うのでSteam・スマホ版以外は使用できない。
    Switch版を携帯モードにしてもタッチ操作には未対応。
  • スマホ版をコントローラー無しでやるのはクーン編の針山などかなり厳しい面もある。

チョコボデータ(旧PS1版限定)

 「チョコボの不思議なダンジョン」のおまけディスクには旧版の雑な改造セーブデータが公式収録されていた。
 本編入手不可の没アイテム「ミラクルブレード」「純白のドレス(全身鎧)」を持っていたり、妖魔のステータスが99で剣技や体術も使えたが、リマスター版に代替の入手手段は公式には存在しない(Steam版の非公式MODはここでは扱わないものとする)。
 下記のカーソルバグで一部の敵専用装備は通常入手が可能。

カーソルバグ(Steam版/スマホ版限定)

初出発見者の紹介動画

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 コントローラーやキーボードのカーソル移動 + マウスクリックやタップ操作による決定を同タイミングで行うことで発生可能。コントローラー操作のみのPS4/Switch版では不可。
 具体的には以下のことが可能。

  • ヒューマン/妖魔の武器欄と防具欄の境界突破
    ヒューマン/妖魔の装備画面で武器欄と防具欄の境界(1・4・5・8番目のいずれか)に移したい装備を置き、カーソルが武器/防具の境界をまたぐと同時に決定。
    • 武器を防具欄に、防具を武器欄に移せる。
    • アクセサリーを武器欄に付けて5個以上付ける、武器や盾を防具欄に入れて5個以上付ける、妖魔の鎧を武器欄に移すなどが可能。
    • 武器・防具は装備位置に関係なく正常に機能する。ただし装備を交換しようとすると本来の枠のものとしか入れ替えられないため、複数つけたい場合はその都度カーソルバグが必要。
    • 装備制限自体は通常と変わらないので「耐性アクセサリーを装備できる枠が増やせる」「流星刀増殖バグで使える枠が最大8個に増える」程度の効果しかない。
      たとえ妖魔の鎧を武器欄に入れても鎧の制限は変わらないし、鎧の多重装備も不可。
  • モンスターの見えない装備を入れ替え
    編成でモンスターに隣接させて他種族を配置し、他種族の装備欄の5~8番目にカーソルを合わせた状態から左右でモンスターの装備画面に切り替えると同時に決定。
    • モンスターの見えない装備(下4枠)を上から4番目の枠と交換できる。見えない装備を剥ぐことが可能な他、逆に潜り込ませたい装備をあらかじめ上から4番目に置いておけば下の枠に移すことも可能。
    • 上4枠は外せるが、アクセサリー以外は再装備不可。下4枠に移した装備は継承不可アイテムであってもモンスタータイプを引き継ぐ限り持って行ける。詳細は後述。
  • 妖魔武具の着脱・術装備数の増加
    編成で妖魔に隣接させてヒューマンを配置し、ヒューマンの技術欄の5~8番目にカーソルを合わせた状態から左右で妖魔の技術画面に切り替えると同時に決定。
    • 固定技能欄(4枠)の妖魔武具を上4枠と入れ替えて封印したり、固定欄と入れ替えで任意の術を付けられる。本来なら常に空になるはずの8番目の枠も術を入れられる。
    • 術を合計6つ以上装備しても術の達人にはなれない。妖魔武具を封印すると該当部位の能力は使えないが、アセルス同様にステータスアップ分だけは残る。
    • 下4枠に移した術は妖魔武具を引き継ぐと本来の妖魔武具の代わりにそのまま持っていける。
  • メカのプログラムを強引に装備
    編成でINTの低いメカに隣接させてヒューマンを配置し、ヒューマンの技術欄のn番目にカーソルを合わせた状態から左右でメカの技術画面に切り替えると同時に決定。
    • 本来INTが足りない空欄スロットの位置に入れ替えで任意のプログラムを潜り込ませることが可能。
    • メカのINT強化が不要になるが、メニュー画面を開き直すだけでINT不足欄の技術が外されてしまう上、実際に何のプログラムを付けたのかは非表示になって確認できない。実質的にはボス戦直前の緊急用程度。

 実用的には「モンスターの付けているレア装備や専用の耐性装備を入手(引き継ぎは不可)」「本来引き継げないクーン編の指輪を下4枠に移動させて他シナリオに持っていく」「妖魔の技術8枠目を有効活用する」「ボス戦用などでアクセサリーを通常より多く着けられる」ぐらい。
 なんでも出来るようでいて、モンスターはアクセサリー以外を新規に装備できないので「三女神の腕輪」を引き継いだりはできない。本来引き継ぎ不可の装備で持っていけるのは鎮魂の勾玉とクーン編の指輪ぐらい。
 モンスター装備を使ったカーソルバグで増やせる有用なものはアイテムを参照。

モンスターの装備を固める

モンスターの見える装備欄・見えない装備欄はそれぞれ以下の特徴がある。

見える装備欄(上4枠)

  • 新たに装備する場合はアクセサリーのみ。ただし、下4枠から移した場合は別種の防具でも外さない限りそのまま。
  • 別のモンスターに変身してもそのまま変化無し。
  • NEW GAME+で引き継ぐと付けていたものは自動ですべて外され、本来の初期装備になる。

見えない装備欄(下4枠)

  • 別のモンスターに変身すると新たなモンスターに応じた内容に上書きされる。
  • NEW GAME+で「モンスタータイプ」を引き継ぐと中身がそのまま引き継がれる。

つまり、残したい装備を見えない装備欄から見える装備欄に移すことで、その装備を使い続けることができる。
例えばデュラハンは見えない装備欄に冥帝の鎧やデュラハンの盾を持っているが、これを上4枠に移してから一旦別のモンスターに変身した後に再びデュラハンになることで、これらを重複して装備することが可能。
貴重な装備を持つモンスターに変身し必要な装備を上4枠に集め、不要な装備を外したり見えない装備欄に捨てて変身を重ねていくことで、アクセサリー以外の装備品も集めていける。
ただしこのままNEW GAME+で引き継ぐと剥がれてしまうので、育成途中の場合は引き継ぎ直前に見えない装備欄に残したい装備を一旦移動することで別シナリオに継続できる。
引き継いだ後は再び見えない装備欄から上4枠に移し、再び変身を重ねて収集を再開すればOK。
もうこれ以上変身しないという最終段階になったら、これまで集めた装備を見えない装備欄に移し、上4枠を付け外し可能なアクセサリーにすることで完成形となる。
また、それ以上引き継がずその回を最終データとするのが前提であれば、上4枠もアクセサリー以外でフルに使うことも可能。