部族猫

Last-modified: 2025-02-13 (木) 21:56:18

サンダー族シャドウ族リヴァー族 ウィンド族 スカイ族

"The Clan may not be able to offer you such easy food or warmth. In the season of leaf-bare, nights in the forest can be cruel. The Clan will demand great loyalty and hard work. You will be expected to protect the Clan with your life if necessary. But the rewards are great. You will remain a tom. You will be trained in the ways of the wild. You will learn what it is to be a real cat. The strength and the fellowship of the Clan will always be with you, even when you hunt alone."---Bluestar to Rusty

ウォーリアーズの世界の猫たちは部族と呼ばれる構造化された社会で暮らしている。
サンダー族、シャドウ族、リヴァー族、ウィンド族、スカイ族が主要な部族。
部族猫とそれ以外の猫を区別するのは戦士の掟への忠誠と、祖先の猫への信仰。部族猫はスター族、暗黒の森と呼ばれる亡くなった猫の死後の人生を認識している。

目次


所属する猫

亡くなった猫


役職

族長

部族の階級制度において最高位の戦士。部族内で起こった全ての物事の責任を負う。
族長の言葉こそが戦士の掟であり、一族の戦士はその命令に従わなければならない。

任務と権限

  • 一族の日常を監督し命令を下す
  • 必要に応じて一族の集会を招集する
  • 大集会において部族を代表し発言する
  • 一族を率いて戦いに挑む
  • 子猫を見習いに任命し指導者を決定する
  • 訓練を修了した見習いを戦士に任命する
  • 副長が死亡、引退、追放された場合新しい副長を任命する
  • 副長及び年長の戦士たちと相談し報告を聞く
  • 看護猫とスター族から送られたお告げについて相談しアドバイスを聞く
  • 部族内の対立を解決する
  • 自身の一族を脅かす可能性のある部族外の問題に対処する
  • 部族外の猫が一族に加わることができるかどうかを精査する
  • 戦士の掟を著しく破った、または一族に危険を及ぼす者を追放する
  • 普通の戦士と同じように縄張り内をパトロールし、弟子を持った場合は戦士に必要な技術を指導する

条件

  • 少なくとも1匹の見習い猫の指導経験があること
  • 前任の族長によって副長に任命されること
  • 前任の族長が死亡、引退、追放されていることかつ、その時副長の地位にいること
    • (族長と副長が同時期に死亡、引退、追放された場合を除く)

任命

前任の族長が死亡、引退、追放により不在となった場合、副長が新しい族長に任命される。

一族の看護猫の付き添いの元、月の石または月の池でスター族の先祖と対話し「スター」の付く名前と9つの命を受け取る。
スター族の戦士は新しい族長に次のような言葉で呼びかける。

You have now received the nine lives of a leader and StarClan grants to you the guardianship of your Clan. Defend it well, care for young and old, honor your ancestors and the traditions of the warrior code; live each life with pride and dignityn.

これまでの人生はもう終わり。あなたは今族長としての9つの命を受け継ぎ、スター族はあなたに部族の守護権を与えます。一族をしっかり守り、生まれたばかりの子猫から長老まで全ての猫を気遣い、先祖と戦士の掟の伝統を尊重し、誇りと尊厳を持って人生を送ってください。

9生

族長はスター族から9つの命を授けられる。これは必ずしも長生きするという訳ではないが、普通の猫なら命を落とすような事故や怪我、病気から生きながらえることができる。ただし重大な損傷を受けるたび命を1つ失わなければならない。

9生を受け取る儀式は通常親族や友人、指導者や弟子など生前関わりの深かったスター族の戦士によって行われることが多い。かつての歴代の族長や名のある戦士が現れることもある。
命を1つ受け取るごとに部族を率いるために必要な素質を受け取る。その素質は命を与える戦士の生前の特性や成し遂げた行い等に基づいて決められている。(例:母猫なら愛、族長なら指導力など)この儀式には驚きと痛みを伴うこともあるが、族長が一族のために命をかけて戦うために必要なプロセスでもある。
族長が命を1つを失うと意識を失い、スター族で目覚める。客観的には猫のかすかな輪郭が体から浮かび上がり、足音を立てて去っていくのが見えるという。
スター族では祖先の戦士が族長と話をする。命を落とした族長は失われた命で象られた自分自身の淡い輪郭を見ることになる。現実の世界ではスター族の能力が最大限に発揮され傷や病気が取り除かれる。
スター族にも治せない病気や怪我の場合は9つの命がすべて奪われる。

辞任

族長は希望すれば辞任することができる。スター族によって承認されれば副長が新しい族長に任命される。
前任の族長は族長名と先祖から与えられた命を失う。残りの命をすべて放棄しない場合は、命の残数が次の族長の9つの命から差し引かれる。

追放

一族は族長がその地位にふさわしくないと判断した場合、その族長を降格、追放することができる。しかしこれはスター族の承認を得ることはできず前任の族長が生きている限り、スター族は新しい族長を認めず9生を受け取ることができない。


副長

族長に次ぐ高位の戦士。族長が死亡または引退、追放された場合後を継ぎ新しい族長になる。

族長によって後継者として選ばれる。
副長が病気や怪我で任務を遂行できない場合は1匹の戦士が一時的にその代わりを務めるか、年長の戦士が任務を分担する。
族長が死亡した場合、副長は看護猫とともに月の石または月の池に行き、スター族と対話し族長名と9つの命を授かる。

8番目の戦士の掟が制定される前は族長の血縁から後継者が選ばれていた。

任務

  • 族長の仕事の補佐
  • 境界線にパトロール隊を派遣し報告を聞く
  • 狩猟部隊を組織する
  • 戦士たちの技術を維持するため訓練を組織する
  • 族長への報告
  • 族長が不在の際、大集会や戦闘で代理を務める
  • 戦士の任務(パトロール、狩猟、弟子の指導など)

条件

  • 戦士であること
  • 少なくとも1匹の見習いの指導経験があること
    • この条件は常に守られるわけではなく、スター族は族長や看護猫に弟子のいない戦士を選ぶようお告げを送ることがある
  • 族長によって選ばれること

任命

族長は前任の副官が死亡、引退、追放された場合。または族長になった日、真夜中になる前に新しい副長を決定しスター族の前でその戦士の名前を述べなければならない。
死亡により副長が不在になった場合は前任の副長の遺体の前で新しい副長の名前を述べる。そうすることで、前任の副長を含む亡くなった戦士の魂が、族長の選択を聞き承認することになる。

引退

副長は長老として引退する場合や重大な怪我や病気を理由に、希望すればその職を辞することができる。
また、役職に不適格と判断された場合、族長によって解任されることもある。


看護猫

病気や怪我を治療する役割を持つ。スター族から夢やお告げを受け取り、解釈する。
すべての部族猫からから非常に尊敬されている。

任務

  • 全ての薬草の知識を蓄え、看護部屋に貯蔵する
  • 傷ついた猫や病気の猫を治療する
  • 子猫を妊娠、授乳中の母猫を支援し出産を手伝う
  • 一族の猫の健康状態を定期的にチェックする
  • スター族の助言を得るため月に1度、半月の夜に月の石または月の池に集まる
  • お告げを解釈し族長と共有する
  • 族長が死亡または引退した場合副長に付き添って月の石、月の池を訪れる
  • 後継者として見習いを訓練する
  • 必要に応じて基本的な戦闘技術を身につける
  • スター族と直接対話する必要のある危機に陥った時月の石または月の池を訪れる

任命と命名

看護猫になりたい子猫は生後6ヶ月に達した時点で看護猫見習いとして訓練を開始する。
弟子になった後、最初の半月の夜に看護猫の集会でスター族に紹介される。

ほとんどの場合戦士の見習いよりも長い訓練期間を必要とする。
全ての訓練を終えると弟子になった時同様付きの石、または月の池で指導者から正式な看護猫の名前を受け取る。指導者が存命している場合でもこの瞬間から看護猫として全ての責任を負うことになる。しかし、指導者が看護猫の地位に止まる限り弟子であることに変わりはない。

看護猫の掟

  • つれあいや子猫を持つことは許されない
  • 部族間の抗争からは距離を取ること

例外

  • 戦士としての人生を捨てて看護猫になったものもいる
    • 一方、人生を変えるような経験を経て看護猫の道に進む猫もいる
  • ほとんどの看護猫はスター族への信仰心と、先祖の魂との特別な繋がりを持つがモスウィングのような例外も存在する
  • 看護猫は亡くなるまでその役割を続けるのが通例であるが、長老として引退する者、掟を破り役割を剥奪される者もいる
  • 看護猫はつれあいや子猫を持つことは許可されていないが、つれあいが既に亡くなっている猫は、子猫がいても希望すれば看護猫になることができる

調停者(名称は日本語翻訳版発売時に変更される可能性があります)

ネタバレ防止

スカイ族の現在の族長であるリーフスターによって作られた役割。
主な任務は部族内外を問わず、猫同士の意見の相違を解決し平和を維持すること。その際、平和的で偏りのない解決策を見つけるために行動すること
調停者は解決策を提案する際に公平性を保つことが期待されており、時には自身の一族に不利な判決を下す必要がある。
戦士ではないため不条理であると感じた場合は、族長の言葉に反対し介入することも許されている。調停する内容がない場合、日々の生活にどう関わるかどうかは本人次第。
調停者は自分の一族のために戦うことはできない。

任務

  • 部族が関与する問題を平和的に解決すること」
  • 猫同士、部族同士のの議論を解決するためのアイデアを提案すること
    • 問題を解決したりアイデアを提案したりする際に公平な立場を維持すること

戦士

一族全体の生存のために極めて重要な役職。部族猫のほとんどは戦士で構成される。
年長の戦士は寝床の最も暖かい中心で眠り、若い戦士ほど外側で眠る。

任務

  • 一族の防衛と安全の提供
  • 境界線及びキャンプの警備、防衛とマーキング
  • 侵入者の撃退
  • 狩猟任務に従事し一族に食料を提供する
  • 特定の脅威を排除するため、または族長が定義した目的を遂行するために、他の部族に対して先制攻撃を行う
  • 戦士見習いの指導

任命

テストに合格するとその日の夜に命名式が執り行われ戦士名が与えられる。
戦士名は族長が決定するのが一般的。接尾詞「-ポー」が削除され代わりにその猫を象徴する新しい接尾詞が付く。
(例:戦闘技術の高い猫は「クロー」、内面的な強さを象徴する「ハート」、容姿にちなんだ「ファー」など)

新しく戦士に任命された猫はその夜一言も発さずにキャンプを警備する「寝ずの番」をしなければならない。

古い森の住処では見習いは戦士になる前に指導者と一緒にハイストーンズまで旅をしてスター族の祝福を受けなければならなかったが、部族が湖に移動した現在この伝統は廃れてしまった。

教育

子猫は生後6ヶ月に達すると見習いとして戦士の訓練を開始する。戦士1匹に対し1匹の弟子が着くのが通例。
通常6ヶ月の訓練を受け、指導者と族長が見習いのスキルと技術を認めた後、テストに合格すると晴れて戦士に任命される。

指導者

弟子を指導する戦士は指導者と呼ばれる。指導者は戦士の道、つまり狩りや戦い方、戦士の規範を若い猫に指導する。
族長は新しい見習いをどの戦士が指導するかを決め、命名式で一族に発表する。

Daylight Warriors

ネタバレ防止

「デイライト ウォーリアーズ」という概念は、新設されたスカイ族で初めて導入された。
夜は二本足の住処で眠り、昼間は狩りやパトロールなどといった一族の活動に参加する猫を指す。通常の戦士のように弟子を訓練することもでき、看護猫の弟子になることもできる。彼らは完全な部族猫から「半飼い猫」と軽蔑されている。

スカイ族が峡谷を離れ湖に移り住んだことで、Daylight Warriorsの制度は廃止された。
一部の猫は二本足と一緒に残ることを選び、それ以外は住処を離れ完全な部族猫なることを選んだ。


見習い

見習いは、戦士または看護猫になるための訓練を受けている生後6か月以上の猫。

任務

  • 指導者との訓練、狩り
  • 境界線の警備
  • 長老の世話

任命

生後6ヶ月を迎えると族長の選んだ戦士が指導者として割り当てられる。
親子など近い親類では罰を与えるのが難しいため、親類同士が互いに訓練し合うことはあまりない。
見習いの名前はすべて彼らの足が進む道を象徴する接尾辞「-ポー」で終わる名前が付けられる。
ほとんどの見習いは接尾辞「-キット」が削除され「-ポー」に置き換えられるが、稀に名前が完全に変更されることもある。見習いは指導者及び族長が十分な能力を身につけたと判断した時、戦士(看護猫)になることができる。

怪我や病気などさまざまな要因に基づいて訓練期間が短縮または延長されることがある。弟子は並外れた勇気を発揮することで早期に戦士になることができる。

義務と規則

見習いは指導者や他の戦士の許可なしにキャンプを離れることはできず、特別な許可がない限り長老と授乳中の母猫が食事を終えるまで獲物を取ることができない。
見習いが規則を破った場合通常は罰を受ける。


母猫

妊娠中、授乳中の雌猫。通常、思いやりがあり親切。猫の妊娠期間は約2ヶ月。
次世代の戦士候補を出産することで部族の存続にとって重要な役割を持つ。

子猫を妊娠した雌の戦士は出産の約1ヶ月前になると、一時的に戦士の仕事を休止し保育部屋に移る。
子猫は2か月で乳離れするが、母猫は適切な世話と教育のために見習いになるまで保育部屋に残る。非常に稀ではあるが、子猫が見習いになる前に保育部屋を去ることもある。
子猫が生後6ヶ月に達し見習いになると再び戦士の職務に戻るが、中には他の母猫を手助けするため保育部屋に残ることを好む猫もいる。

母猫が子猫に十分な母乳を与えられない場合、母乳が十分に出る別の母猫が乳離れするまでの間授乳を手伝う。

母猫が望めば一族に子猫の父親が誰であるかを伝えなくても良い。

制限

族長や副長の地位にいる雌猫は、一族をまとめ上げる役割から6ヶ月以上離れることになってしまうため一般的には子猫を産まない。ただし、明示的に禁止されているわけではない。

性別を問わず看護猫は任務を疎かにしないために、つれあいを持ったり子猫を産んだりすることは許されない。


子猫

生後6ヶ月未満の幼い猫。母猫や兄弟と共に保育部屋で暮らしている。

生後2ヶ月で乳離れした後、生後6ヶ月に達するまで保育部屋に母猫と共に留まり全ての部族仲間から大切に育てられる。子猫は長老と同じく最初に獲物を取ることが許されている。
子猫は母親が成長を認めるまで、保育部屋から出ることはできない。
子猫は戦士の付き添いなしにキャンプを離れることはできない。

戦士の掟には「たとえ別の部族の子であっても、戦士は危険にさらされている子猫を放置してはならない」とある。しかし、混血の子猫や部族の出身でない子猫は、養子となった部族への忠誠心が疑われるため、純血の部族猫から嫌われることが多い。混血の子猫は通常、母親の所属する部族に引き取られる。

命名

子猫が生まれると両親によって名前が付けられる。猫の住む領域にある自然の産物、生まれる前または生まれた時に憩った重要な出来事、同じ名前の別の猫に敬意を表してなど由来は様々。
子猫の名前は通常、接尾辞「-キット」で終わる。
親が名前を付ける前に子猫が亡くなってしまった場合はスター族の戦士が命名する。

教育

子猫たちは成長していくにつれて、徐々に一族の仲間、部族の習慣、伝統、戦士の掟について学んでいく。
母を含む母猫たち、長老たちによって偉大な戦いや旅の物語を聞いて過ごす。
子猫たちの世話は、すべての母猫たちによって分担されている。
生後6か月に達すると子猫たちは見習いとなり母親の手元を離れる。


長老

長い間一族に尽くしてきた年長の猫たち。々
長老たちはすべての部族猫から最大限の敬意をもって扱われ、族長でさえも彼らの助言や知識を求め長老部屋を訪れることがある。
自分で食べ物を捕まえる必要はなく、必要な場合の防衛を除いて戦闘も行わない。
見習いや戦士として長い間よく仕え、若い頃は当時の長老たちの世話をしていた。今度は彼らが休む番であり今の若者たちが部族に尽くした彼らに敬意を表して長老たちの世話をする。こうして部族の生活は守られ繋げられてきた。

一日の大半を長老部屋で過ごし、部屋を訪ねてきた子猫たちに物語を聞かせて過ごす。
散歩をしたり、足を伸ばしたり、狩りをしたりするためにキャンプを離れることもある。
他の部族の長老たちとおしゃべりをするために大集会に参加することを楽しみにしている。

長老たちはグリーンコフや関節痛など、多くの病気や怪我にかかりやすいとされている。
また、ダニが付着していることもあり、ネズミの胆汁を使ってダニを取り除くのが見習いたちの仕事である。

任務

  • 遺体にに薬草を塗り、死臭を隠しキャンプの外に埋葬する
  • 必要に応じてキャンプの(特に子猫の)防衛に参加する
  • 昔の部族の生活や、かつて起こった重要な出来事についての物語を伝える

地位の獲得

高齢のため休息を取ることを望む年配の猫は族長に申し出ることで長老の儀式を経て引退となる。

やむを得ない理由(怪我、視力喪失、その他の障害など)により、早期に引退しなければならない場合もある。
稀に族長が強制的に戦士を引退させる場合がある。
族長は自身がその地位にふさわしくなくなったと感じた場合、自ら引退し族長の地位を副長に引き継ぐことを選択する場合がある。
状況により戦士が早期引退を余儀なくされた場合、現在の状態により適した新しい名前が付けられることがある。