スウェーデン RankIX 軽戦車 Stridsfordon 9040B
概要
Update 1.7 “Iron Shadows”にて実装されたスウェーデン陸軍御用達のCV90車体に主武装である40mm機関砲を搭載した車両。最大143mm貫徹のAPFSDSやVT砲弾を使用でき、多用途運用が可能。IFVではあるがミサイルは搭載していない。
車両情報(v1.14.2.36)
必要経費
| 必要小隊レベル | 10 |
|---|
車両性能
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 砲塔旋回速度(°/s) | 34.9⇒49.9 |
| 俯角/仰角(°) | -8/27 |
| リロード速度(秒) (自動装填) | 0.2 |
| スタビライザー/維持速度(km/h) | 二軸 / 75 |
| 車体装甲厚 (前/側/後)(mm) | 20 / 16 / 20 |
| 砲塔装甲厚 (前/側/後)(mm) | 20 / 20 / 20 |
| 重量(t) | 23.1 |
| エンジン出力(hp) | 550 |
| 2,100rpm | |
| 最高速度(km/h) | 77/-50 |
| 視界(%) | 100 |
| 乗員数(人) | 3 |
武装
| 名称 | 搭載数 | 弾薬数 | |
|---|---|---|---|
| 主砲 | 40 mm Akan m/70B cannon | 1 | 234 |
| 機銃 | 7.62 mm ksp 39 C machine gun | 1 | 4000 |
弾薬*1
| 名称 | 砲弾名 | 弾種 | 弾頭 重量 (kg) | 爆薬量 (g) | 初速 (m/s) | 貫徹力(mm) | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | ||||||
| 40 mm akan m/70B | slpprj m/90 | APFSDS | 0.5 | - | 1465 | 143 | 142 | 137 | 130 | 123 | 116 |
| slsgr m/90 | HE | 0.96 | 174.4 | 988 | 5 | ||||||
| kusgr m/90 | HE-VT* | 0.88 | 190.8 | 1015 | 5 | ||||||
所有能力
| 分類 | 場所 | 説明 |
|---|---|---|
| 発煙弾発射機 | 砲塔 | 発煙装置を利用して煙幕を展開 所持数6個 消費2個 |
搭乗員機能
| 砲手代行 | 装填手代行 | 操縦手代行 | |
|---|---|---|---|
| 車長 | ◯ | ✕ | ✕ |
研究ツリー
解説
特徴
【火力】
主砲は40mm Akan m/70Bで、最大貫徹力143mmで0.2秒の自動装填、俯角は-8°。MBTの側背面突くには充分な性能をしている。
- 【弾薬性能】
最大貫徹力143mmのAPFSDSとHE-VTを使用できる。機銃は同軸に7.62mm kps 39 Cを1挺装備。- slpprj m/90(APFSDS)
- 最大貫徹力143mm・1465m/sとほとんどの戦車の側背面を貫徹できる他、ソ連MBTを除くほとんどのMBTは車体正面を貫徹できる。
また、格上MBTもChallenger Mk.2やZTZ96Aなら車体下部を貫徹できる。
- slsgr m/90(HE)
- 貫徹力5mm・炸薬量174.4gと軽車両用すら倒せるか怪しく、使用機会は極稀。
- kulsgr m/90(HE-VT)
- slsgr m/90から弾速・炸薬量を増加させVT機能を付与したVT榴弾。信管解除距離は200m、作動範囲は4m。しかし本車の最大仰角は27°と十分ではない為、仰角不足で狙えないという事態に注意しよう。
- 【砲駆動機構】
俯仰角は-8°/27°、砲旋回速度65.7°/sと軽戦車としては遅め。スタビライザーは2軸で75km/hまで維持され、勿論オーバーライド機能も搭載。この手の車両としては俯仰角幅は狭く、砲旋回も速いとはいえない。 - 【装填速度】
0.2秒×24発の自動装填。連射性能に対して一次弾薬庫が少なく、また1発ずつ補充する形式の上に速度も遅いため、再び射撃するまでの間は無防備となる。よって接敵時に残弾不足で射撃出来ないなどという事態を防ぐために残弾管理を常とし、一息置いての再行動を意識することで生存性を高める事ができるだろう。
【防御】
最低限の装甲しかないため被弾しない立ち回りが求められる。左前方に配置された駆動系と乗員の間には10mmの装甲板があるため、化学弾やエンジン出火にはある程度耐えることが可能。
- 【携行弾数】
弾薬庫は床置き配置のため、全弾携行でも誘爆率は低め。弾薬比率はお好み。[添付]配置弾薬 満載 1 2 3 4 5 6 弾薬 234発 216発(-18) 168発(-66) 120発(-114) 72発(-162) 24発(-210) 1発(-233) - 【防護装置】
発煙弾発射機は2×3回分も少なめ。
【機動性】
軽戦車としては十分な機動力があり、後退は-50km/h出るのでスムーズに移動できる。低速時に旋回しようとするとなかなか曲がらないので、いったん停止して超信地旋回をするか、ある程度速度が出てから旋回するほうがスムーズに移動できるだろう。
史実
「CV9040」(Combat Vehicle 9040:9040型戦闘車両)は、スウェーデン陸軍が1980年代から90年代の前半にかけて開発した最新鋭のIFV(歩兵戦闘車)である。
開発は1984年に開始され車体はヘグルンド&セーネル社(現BAEシステムズ・ヘグルンド社)、主砲と砲塔はボフォース社(現BAEシステムズ・ボフォース社)が担当し、スウェーデン造兵廠が全体の調整を行った。
5両の試作車を使用した実用試験の結果、1991年3月に「Strf.9040」(Stridsfordon 9040:スウェーデン語で9040型戦闘車両)の名称でスウェーデン陸軍に制式採用された。
最初の生産型がスウェーデン陸軍に引き渡されたのは1993年11月で、派生型も含め2002年までに600両が生産されている。
CV9040歩兵戦闘車の車体は圧延防弾鋼板を使用した全溶接構造で低平な箱型をしており、またパワーパックを収めている車体上面前部をなだらかに傾斜させており、これが低い車高と相まって車体前面の避弾経始を非常に良好なものにしている。
CV9040歩兵戦闘車は全周に渡って14.5mm重機関銃弾に対する抗堪性を有しているが、前面装甲は23mm機関砲弾の直撃にも耐えられると推測されている。
またさらなる防御力の強化が必要な場合には、車体の前/側面に増加装甲を取り付けることも可能になっている。
CV9040歩兵戦闘車の車内レイアウトは車体前部左側が操縦室、前部右側がパワーパックを収めた機関室、車体中央部が全周旋回式砲塔を搭載した戦闘室、車体後部が兵員室となっており、砲塔は車体中心線から200mm左側にオフセットして搭載されている。
操縦手席の上部には3基のペリスコープが備えられ、中央部のものは夜間走行時に熱線暗視装置に交換することもできる。
兵員室内には左右にバケットタイプのシートが備えられ、向かい合わせに4名ずつ計8名の完全武装歩兵を収容できる。
これは、最近のIFVとしては多い方である。
この兵員数は、スウェーデン陸軍が戦力発揮のために必要だと考えた1個分隊の定数である。
兵員室の後面には右開き式のドアが設けられており、兵員の乗降はここから行うようになっている。
また兵員室の上面には左側に3枚、右側に2枚のハッチが設けられており、兵員はここから身を乗り出して射撃を行うことができる。
CV9040歩兵戦闘車の砲塔は車体と同じく圧延防弾鋼板の全溶接構造で前後に長い多角形をしており、車体同様避弾経始の良好な傾斜面で構成されている。
砲塔内には右側に砲手、左側に車長が位置し、車長用キューポラには全周を視察できるように6基のペリスコープが装備され、前方のものにはワイパーと装甲シャッターが取り付けられている。
砲手用には、装甲シャッターの付いたUTAAS(Universal Tank and Anti-Aircraft System:対戦車/対空統合システム)照準機が搭載されている。
この装置は射撃統制コンピューターと連動したレーザー測遠機や熱線映像装置を内蔵したもので、昼/夜間を問わず照準することができるものである。
なお砲塔の旋回や砲の俯仰は電気油圧による動力駆動式であるが、緊急時にはハンドルを用いて手動で操作することも可能になっている。
CV9040歩兵戦闘車の主武装はボフォース社製の70口径40mm機関砲L/70Bで、砲の俯仰角は-8~+35度となっている。
これは、現用のIFVの機関砲としては世界でも最大のものである。
発射速度は単発で60発/分、連射モードで300発/分となっており、地上目標に対する最大有効射程は2,000m、対空目標に対しては4,000mとされている。
使用弾種には装甲目標用のAPFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)、対空用のPFHE(近接信管付榴弾)Mk.2、非装甲目標用のHE(榴弾)などの他、対地/対空両用の3P(Prefragmented Programmable Proximity Fused High Explosive:時限信管付榴弾)がある。
この内APFSDSは射距離2,000mで厚さ120mmのRHA(均質圧延装甲板)を貫徹する威力があり、現用のほぼ全てのIFVと、1970年代前半までに開発された各国のMBTを機関砲弾のみで撃破できるという。
副武装としては40mm機関砲と同軸に7.62mm機関銃Ksp.m/39(2004年末からKsp.58Cに変更)が装備されており、砲塔左右側面には各6基ずつの発煙弾発射機、砲塔上面後部には2基の71mm照明弾発射機が搭載されている。
CV9040歩兵戦闘車のパワーパックはスカニア社製のDSI14 V型8気筒液冷ターボチャージド・ディーゼル・エンジン(出力550hp)と、イギリスのパーキンズ社製のX-300-5Nトルク・コンヴァーター付き自動変速機(前進4段/後進2段)から構成されている。
パワーパックを機関室から取り外すのに13分、完全に交換するのは30分で完了するというから、良好なメンテナンス性は一応確保されている。
CV9040歩兵戦闘車の戦闘重量が22.8tなので出力/重量比は24.12hp/tとなり、現用のIFVではかなり高い部類に入る。
エンジン部を覆っている装甲フードの下は、冷却用の空気が循環している。
これはエンジンの冷却システムというより、エンジンの放熱を抑え車体の熱放射率を低くするための工夫で、敵の赤外線探知への対応である。
転輪は、アメリカのM2ブラッドレー歩兵戦闘車やイギリスのFV510ウォーリア歩兵戦闘車が片側6個なのに対して、CV9040歩兵戦闘車は片側7個と多いがこれは履帯の接地長を稼ぐことができ、積雪地での運用には効果を発揮する。
履帯は533mm幅のUDLPT157履帯が採用されており、履帯の自動張度調整システムも備えている。
ウォーリア歩兵戦闘車の履帯幅は460mmなので、かなり幅広な履帯が使用されていることが分かる。
ノルウェー、スイス、フィンランドに採用され、ベストセラーになりつつあるのがCV9030歩兵戦闘車である。
原型のCV9040歩兵戦闘車の特徴の1つはその主武装の大口径機関砲だったが、CV9030歩兵戦闘車では主武装を変更して、アメリカのボーイング社製の30mm機関砲ブッシュマスターIIに1ランク下げている。
ただしCV9040歩兵戦闘車には装備されていない対戦車武装として、フランスのMBDA社製のエリクス対戦車ミサイルの発射機が装備可能となっている。
またCV9040歩兵戦闘車の派生型の1つとして、ヘグルンド社がフランスのGIAT社(現ネクスター社)と共同で開発したのがCV90105TML軽戦車である。
これはCV9040歩兵戦闘車の火力支援・戦車駆逐車型で、GIAT社がフランス陸軍のAMX-10RC戦闘偵察車の近代化改修用に開発した105TML砲塔を搭載している。
主砲は44口径105mm低反動ライフル砲CN-105-G2で、戦後第2世代MBT並みの火力を持つ。
ユニークなのが、対空型のCV9040「カミーリアン」(Chameleon:カメレオン)対空自走砲である。
CV9040歩兵戦闘車と武装は変わらないものの、フランスのトムソンCSF社(現タレス社)製のガーファウトTRS2620捜索レーダー、コンピューターなど高度な対空射撃機材が搭載されている。
なお40mm機関砲は威力はあるものの、発射速度が若干劣るので主に3P弾を使用する。
AMOS 120mm自走迫撃砲はスウェーデンとフィンランドが共同開発した火力支援車両で、40mm機関砲塔に代えて25口径120mm迫撃砲を連装で装備する全周旋回式砲塔を搭載している。
砲は迫撃砲といっても後装式で射程も長く、半自動装填装置を装備している上に連装なので24発/分と非常に高い発射速度を発揮できる。
これらの他にも装甲回収車、装甲指揮車、装甲観測車などの派生型が開発されている。
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