概要
FF1のピクセルリマスター版。
ピクセルリマスター版の共通仕様などについてはこちらへ。
ソウルオブカオス・時の迷宮等のリメイクでの追加コンテンツは一切収録されていない。
グラフィックがファミコン準拠なので、追加できない事情もあるようだ。
(その為、モンスター図鑑もFC・PS時代と同じ128種類止まり)
- なので上記の追加コンテンツをプレイする方法は、GBA版やPSP版のリメイクを中古で購入するしかなくなった。
GBA・PSP版の追加要素廃止が非常に惜しいが、下記の通りWSCリメイク以降のキャラグラが廃止され、オリジナルに近いデザインに戻ったりしている。
良くも悪くも完全に今までなかったオリジナル元祖FC版FF1をスーファミ風グラで堪能したいユーザー向けではないだろうか。
GBA版で調整されたジョブ性能を引き継ぎつつ、MPバランスをややきつめに戻した一方で、裁きの杖・ライトブリンガーなどといった使用効果がぶっ壊れているアイテムがまとめて削除されたため、歴代機種で一番ジョブ間のバランスが取れている。
赤魔の下位互換扱いが常だった白魔・黒魔も本作では知性の差と高クラス魔法は代替不可能になり、固有の強みを確保している。
近接職も安定の戦士・晩成のモンク・早熟のシーフと綺麗に役割が分かれ、赤魔はいろいろと割を食ったが、元が強すぎただけであり十分戦える性能は維持している。
そのためいろいろな構成で何周もプレイするのが楽しい良バランスとなったのだが……PSP版で飛ばせるようになっていたオープニングがまた飛ばせなくなっているのが惜しまれる。
公式には「オリジナル版ベース」を標榜しているが、実際はレベルアップ速度やダメージ計算、敵のステータスやアイテムドロップ等はPSP版にほぼ準拠している。
全体的には「PSP版からリメイク追加要素を削除してMPシステムだけをFC版仕様にした作品」というのが適切なところである。
もちろん、オリジナルのFC版と比べると難易度はかなり低くなっているが、ボスがリメイク仕様なのでラスボス戦のみがかなり厳しいものとなっている。
2022年8月23日にVer1.0.4アップデートが行われた。
家庭用版なら、全員レベル50にしてからブースト機能の経験値0倍を使えばFC版の最高レベル50も再現可能になった。
これこそ良くも悪くも真のオリジナル準拠ではないだろうか。
各種仕様・変更点など
演出面
- ゲーム内のセリフ・メッセージはGBA版以降に改変されたバージョンが採用されており、ファミコン版そのままではない。
- リンクのはかはそのまま残っている。
- オリジナルであるFC版FF1のアイテム・魔法を選択したときの独特で面白い説明文と、井戸を調べた時と武器屋などのびのびしたテイストを与えているメッセージは復活ならず。
- キャラグラがファミコン版準拠なのが特徴である。
例えば、シーフがバンダナではなく青髪の青年グラに戻っていたり、モンクが上半身裸ではなく武道着の青年グラに戻っている。
上級職も北斗の拳のケンシロウっぽいナイト・車掌さんスタイルじゃない後のFF5召喚士っぽい黒魔道士・いかつい白魔道士も復活した。- クラスチェンジ後のごつい頭身アップが復活しているのは、好みが分かれるだろう。
- BGMはさすがにファミコン版そのままではなく、WSCリメイク以降の追加BGMを含めたアレンジを使用している。
戦闘BGMもさすがにラスボス含めて全部終始「戦闘シーン」にはなったりはしない。
バトル
- 獲得経験値やギルは全体的に底上げされている為、金策やレベル上げは困りにくい一方、全体的に敵のHPや攻撃力に上方修正が入っているっぽい?
- 画面が広くなった事を活かして(?)か、
例えば海上で従来なら「シャーク×1、サハギンチーフ×1」といった程度の組み合わせが
本作では「シャーク×2、サハギンチーフ×1」といった感じで増えている。
アースの洞窟でも「オーガ×3、オーガチーフ×3」というFC時代ではあり得ないエンカウントテーブルが追加されているのを確認。 - FF1の経験値システムはレベルが上がりにくい仕様なので
敵の数を増やして、経験値やギルを大量にもらえるようにして円滑に成長できるようにしているようだ。
- 画面が広くなった事を活かして(?)か、
- ボスのステータスはGBA版以降のものを採用しているが
最終ボスのカオスは追加要素なしでHP20000削らなければならないことになる。
ただカオスの場合、バグが修正されていると言う「追加要素」があるため、この数値は妥当と言う意見もある。- 今やカオスの立ち位置は原点にして最強と言う存在であり、HP2000~4000程度ではその存在を揺るがしかねないこともあり、ピクセルリマスターにおいてその脅威を知る事になる。
- またティアマットに毒・石化耐性が付与されてレイズサーベルでの即死が不可能になっている。
- 経験値テーブルはPSP版同様。MPの成長はGBA版の魔法レベル制よりはかなり速くなっており、高レベル魔法を早い段階から使用可能になっている。
ミノタウロゾンビ狩り、固定モンスター狩りといった主要な稼ぎ手段がまとめて潰されたため、お金稼ぎのために戦っていれば自然とレベルも上がるようになっている。 - 魔法・特殊攻撃を使用してくる敵はローテーションが廃止された模様。
粘ればアストスにデスを撃たせずに倒すこともできる。 - 何故かクラウダが無属性に変更された。
アンデッドだろうが容赦なく毒殺できるようになり、大幅に利用価値が向上している。
逆にダークウィザードが開幕でぶっ放してきたときの絶望感も半端ではないが……。
また、耐性持ちが少ない時空属性であることが売りだったデジョンが完全にお株を奪われることに。 - 通常攻撃の追加効果の状態異常は耐性があろうがいくらレベルがあろうが低確率で喰らってしまう。
このことから、少なくとも追加効果については魔法クリティカルが復活している可能性がある。 - 石化状態でも戦闘後に経験値が入るのを確認。(従来は戦闘不能時同様入らなかった)
- これはFF3でも同様。FF2も石化状態で戦闘終了時にステータスアップする。
その他
- 魔法のシステムが、GBA版以降のMP制(数量制)ではなく、ファミコン版と同じ回数制に戻っている。
- また、GBA版以降の追加アイテムはほとんど削除されたのだが、エーテルは引き続き登場している。
数量制ではなく回数制に戻ったため、エーテルは各魔法レベルの使用回数を1ずつ回復、という効果に変更された模様。 - ショップの品揃えについても消耗品については全てのショップで統一されて主要なものは全て買うことが可能だが、エルフの街のミスリルソードは買えなくなったまま。
- ランダムで付けられる名前がジョブに関係なく共通になり、バリエーションも減っている模様。
候補は以下の20種類。アンガス アンディ エイダン エリアル グランツ クレア ケイリー コラード セレーナ フランク モーガン ユベール ライリー リコ ルーカス ルーク レイ レオン ロビン ロレンツ - ステータス周りは基本的にはGBA版の仕様。知性が攻撃魔法の威力に影響するのも変わっていない。
モンク・スーパーモンクのステ補正もGBA版以降の仕様になっている。- 大きな変更点として、命中率・回避率が%表示になっており、従来作とは全く異なる数値になっている。
Lv1初期装備だとせいぜい命中率10%前後だが、もちろんゴブリン相手に1割しか命中しないなんてことはない。更に「命中率の値が32ごとに攻撃回数増加」という従来の仕様も通用しなくなった。 - 少なくとも武器ステータスの「命中率+○○」の数値とは全く一致していない。
例えば正宗は説明文では「攻撃力+56・命中率+50」と従来作通りの数値が表示されているのだが、キャラクターのステータスの命中率は20%ポイントしか上昇しない。 - 装備の命中率+5に対してステータスの命中率が2%ポイント上昇するため、おそらく255を最大にした%表記がステータスの命中率として表示されている模様。
命中率13%(=32.5)から2hitが出ることもあり、おそらく「(内部的な)命中率の値が32ごとに攻撃回数増加」となっている可能性は高い。
- 大きな変更点として、命中率・回避率が%表示になっており、従来作とは全く異なる数値になっている。
- プラボカ北東の場違いエンカウントテーブル等は修正されている模様。
周辺地域と同じモンスターが出現するようになっていた。 - エンカウント率が全体的に平準化され、WSC以降のリメイク版と比べると全体的にエンカウント率が低下した。
ただし海も同じエンカウント率になってしまっているためここだけは大幅にエンカウントが増えている。
プラボカ北東が使えなくなった分の序盤の稼ぎには使えるか? - 過去のカオスの神殿最下層ではFC版ではエンカウントが256歩に1回、WSC版以降では恐らくエンカウントが削除されていたのだが、ここも普通にエンカウントするようになった。
- 宝箱手前マスの固定エンカウントは後発の作品同様、
宝箱を開けた時に「モンスターが現れた!」というメッセージが表示されて戦闘に入る形式に変わったり、魔物が固定マスの所に立っており(グラフィックはFF4等で使われたツリ目のローブ怪人の物)、
それに話しかける事で戦闘に入るという形式に変更された。 - 過去のカオスの神殿で出現するボスも階段前にオーブが設置され、サプライズ演出がなくなっている。
- 宝箱モンスターと戦えるのは一度きりだが、固定シンボルの方はダンジョンを出たり階層を移動すれば復活する。
- 一部宝箱の配置も変更されている模様。
試練の城のガントレットが無限ループの道中ではなく、最終フロアの宝箱に位置替えされていた。
(ループの方はポーションになっている)- 宝箱の中身共有がなくなり、新規にアイテムが配置されるようになっている。
- ダンジョン関連でいうと、今までの機種で一貫して通れなかったオブジェクトの裏側を通れるようになっているものがあり、
例えば沼の洞窟の石柱の裏を通れるようになったため最低歩数がかなり縮んだりしている。
アップデート履歴
STEAM版アップデート内容(外部リンク)
Ver1.0.4アップデート内容。
バトルに関する調整
- 味方の攻撃がクリティカルになった際に画面がフラッシュする演出を加えました。
- バトルから逃走した後の画面遷移にかかる時間を短縮しました。
マップ・イベントなどに関する調整
- メニュー画面でアイテムを自動で「せいとん」した際に、武器や防具が「種類ごとの」攻撃力(防御力)順に並ぶようにしました。
- マップ遷移後は画面右上のミニマップがすぐに表示されるようにしました。
- 宿屋に泊まる際の選択肢について、カーソルの初期位置を「はい」にしました。
以下の不具合を修正しました。
- ゲームクリア時のセーブでパーティーが全回復していない。
- 一部のグラフィックが適切に表示されていない。
- 特定の状況下でキャラクターの挙動や演出などのグラフィック表示が不自然になる場合がある。
- 一部のBGMやSEが適切に再生されていない。
サウンドプレイヤーについて、一部の楽曲の再生時間に誤りがある。
第2回アップデート内容
- 長時間プレイ時の動作の安定化を行いました。こちらは引き続き対応を進める予定です。
- 以下の言語の文字を少し読みやすくなるよう調整しました。なお、この調整はFF4以降には対応済みとなります。
英語/フランス語/イタリア語/ドイツ語/スペイン語/ブラジルポルトガル語 - メニュー内のカーソル移動がしにくかった箇所を調整しました。
以下の不具合を修正しました。
- 特定の条件下でアイテムメニューの一部が一時的に非表示になる。
- クラウドセーブを利用しながらプレイを続けた場合に実績「FF1マスター!」が獲得できない場合がある。
第1回アップデート内容。
- 画面設定を「フルスクリーン」または「ボーダーレスウィンドウ」でプレイしてゲームを終了した場合、次回も同じ設定で起動するようにしました。
- 初回起動時のウィンドウサイズが、様々な解像度のモニターで適切なサイズになるように改善しました。
- PC環境によって画面が乱れる場合がある現象(ティアリング現象)の緩和を行いました。今回は特にウィンドウモードにおける改善を図っており、引き続き対応を行います。
以下の不具合を修正しました。
- 特定の条件下でタイトル画面に戻ってから再開するとグラフィックが乱れる場合がある。
- OSの地域設定が特定の地域の際に、一部のグラフィックが正しく表示されない場合がある。
steam版アチーブメント一覧
★ファイナルファンタジーI ピクセルリマスター STEAM版 アチーブメント(達成項目)一覧
名称 | 条件 |
---|---|
光の戦士の旅立ち | ガーランドを倒しセーラ姫を救出した。 |
大地のめぐみ | 土のクリスタルに輝きを取り戻した。 |
燃えさかる火 | 火のクリスタルに輝きを取り戻した。 |
勇気と力の証 | バハムートから勇者の称号を授かった。 |
いやしの水 | 水のクリスタルに輝きを取り戻した。 |
風のささやき | 風のクリスタルに輝きを取り戻した。 |
幻想の物語 | カオスを倒し世界に平和を取り戻した。 |
隠された遊び | 15パズルをプレイした。 |
幻の剣 | エクスカリバーを入手した。 |
歴戦の強者たち | 全員がレベル50に達した。 |
見習い戦士 | モンスターを100体倒した。 |
熟練の戦士 | モンスターを300体倒した。 |
伝説の戦士 | モンスターを500体倒した。 |
魔物図鑑・基礎知識編 | モンスター図鑑のコンプリート率が10%に達した |
魔物図鑑・戦闘解析編 | モンスター図鑑のコンプリート率が50%に達した。 |
魔物図鑑・完全攻略編 | モンスター図鑑のコンプリート率が100%に達した。 |
トレジャーハンター・ルーキー | 宝箱の回収率が10%に達した。 |
トレジャーハンター・ベテラン | 宝箱の回収率が50%に達した。 |
トレジャーハンター・レジェンド | 宝箱の回収率が100%に達した。 |
小金持ち | 累計10000ギル入手した。 |
大金持ち | 累計50000ギル入手した。 |
大富豪 | 累計100000ギル入手した。 |
探求の冒険者 | すべての場所を訪れた。 |
FF1マスター! | すべてのアチーブメントを獲得した。 |