ハンターのスタミナを回復・強化する、戦闘補助アイテムの一つ。
目次
概要
MHXX以前
- 使うとスタミナの最大値が一段階(25)上昇し、更に3分間スタミナが全く減らない強走状態になる。
常時鬼人化状態で戦えるようになる双剣、溜めながら延々と動けるハンマーや弓、
ガードしてもスタミナが減らなくなる各種ガード可能な武器など、恩恵を受けられる武器は多い。
特に目的の物を持ち運ぶ際のスタミナ管理が厳しくなりがちな運搬クエストでは心強い味方となる。
そうでなくても、スタミナを気にせずにダッシュし続けられるのは誰が使っても非常に有効である。
また、効果時間中はスタミナのゲージが短くなる事はないので、携帯食料やこんがり肉が節約できる。
スタミナ減少を抑えられるので、ホットドリンクの代わりにもなる。
- 重要なメリットとして、スタミナが固定されるためスタミナに干渉する状態異常を実質的に無効化できる。
- 氷属性やられの影響を全く受けなくなるので、
服用しておけば属性耐性やウチケシの実を始めとする対策が一切不要となる。 - ただし水属性やられは「強走薬の効果時間減少」という効果もついているため、きちんと対策した方が良い。
- 氷属性やられの影響を全く受けなくなるので、
- 強化版として強走薬グレートが存在するが、こちらは狂走エキスとこんがり肉を調合して別に作る。
スタミナの回復量は50、強走効果の継続時間は6分と完全な上位互換である。
しかし上記の通り、調合素材として狂走エキスを使う上に調合の成功率も低いため、入手はやや難しい。
ただ、強走薬の調合素材になる生焼け肉も意図して集めるのはどうしようもなく面倒なので、
ゲリョスやロアルドロスをマラソンして狂走エキスを集める方が手っ取り早い。
- MH4G以降ではクタビレタケを食べることによって強走薬の効果を得ることができるスキルが登場。
クタビレタケは交易で簡単に増やせる上に調合の手間もいらず、現地調達も可能で、
強走薬より多く持つことができ、ついでに他のキノコも食べることができる。
そして5スロでお手軽に発動できるためこちらで済ませるという人も多い。
もちろんその分スキル枠が減るため、強走薬の需要が下がったわけでもないが。
- MHXではよろず焼きが復活した一方で連続肉焼き器がリストラ。
生焼け肉の量産が難しくなったため、
強走薬の人気が後退しこんがり肉や元気ドリンコの需要が復活する……と思いきや、
モンニャン隊で狂走エキスの大量確保が出来るようになったため強走薬グレートが台頭、
こんがり肉や元気ドリンコの需要は大して復活しなかった。
ついでにキノコ大好きの需要も低下。
- MHXXではホーンズコインの交換で生焼け肉が手軽に確保できるので、MHXと違い強走薬も量産しやすくなった。
ただ、狂走エキスもMHX以上の効率で確保できるようになっており、グレートと比べての需要は人それぞれ。
- FシリーズではMHF-Zから、極ノ型スタイルのランスがガードストックを解放することで
強走効果を得られるようになった。
こちらはガードやステップなどでスタミナを大量に必要とする武器種が自ら発揮できるので使い勝手が良い。
MHW(:I)
- MHWorldでは強走薬の効果が大きく変更された。
具体的にはスタミナ減少の無効化ができなくなり、減少量を4分間25%軽減させるだけに留まっている。
これはランナーで減らせる継続減少だけではなく、体術で減らせる固定減少にも適用されている。
つまるところ、MHWorldにおける強走薬は、体術とランナーの効果を同時に得られる薬、ということである。
ただし軽減には限界が設けられており、スタミナ消費量は元の0.5倍より低くならない。
これは防具スキル・食事スキル・強走薬の組み合わせを用いても同じことである。
ちなみに、強走薬グレートは登場していない。- 体術はLv5が上限で、軽減率はLvが1増えるごとに10%ずつ増え、最大50%軽減する。
ネコの体術は食事スキルでのみ発動でき、固定消費を0.8倍にする。
ランナーはLv3が上限で、Lv1で15%、Lv2で30%、Lv3で50%の軽減効果となる。
そして強走薬の効果は0.75倍に軽減である。
これらの効果は乗算で働くため*1、体術Lv3・ランナーLv2と強走薬の服用で、
スタミナ消費をほぼ半減(0.525倍)にできることになり、
体術Lv5・ランナーLv3まで伸ばせば強走薬は意味をなさなくなる。
- 体術はLv5が上限で、軽減率はLvが1増えるごとに10%ずつ増え、最大50%軽減する。
- 調合方法も変更され、レシピが増強剤+狂走エキスになった。
しかし増強剤はともかく、狂走エキスは現時点ではツィツィヤックかディアブロスからしか得られない*2。
さらに出てくる量も多くて1回3つほどであり、そもそも全く出ないということも珍しくない。
オトモダチ探検隊をツィツィヤックかディアブロス、オドガロンに派遣すると入手してくる事があるので、
強走薬をたくさん必要としているのならうまく活用したい。
交易船でも強走薬、狂走エキスとも出品されることがあるため、来航している時はチェックしよう。
- 今作もキノコを食べて薬の効果を発揮させるスキルが続投しており、
このスキルをLV3にして鬼ニトロダケを食べれば同じ効果を発揮できる。
…が、装備の種類が少なく、且つ最低でも2部位を要するのでスキル選択の幅が大きく狭まってしまう。
装飾品も1スロットのものがあるにはあるのだが、そのレア度は最高の8。
1つ手に入れるのにも相当の運と努力が必要で、3つなど常人で手が届く範疇ではない。
護石もあるにはあるがLv2までしか強化できない。- 続編のアイスボーンに入ってからは比較的楽に入手可能になったため、
選択肢としては十二分に上がるようになった。
- 続編のアイスボーンに入ってからは比較的楽に入手可能になったため、
- こんな中で最も効率の良い方法はマカ錬金。
本作では特定のモンスター等素材を換算し、欲しいアイテムのポイントと交換する仕組み
(手数料として調査ポイントも掛かる)。
売却するしかないような、不要で腐らせがちな素材を用いて生産が可能。
錬金素材になるモンスター本体を狩りつつ、
あわよくば狂走エキスを報酬として出すディアブロスを狩るのが効率的か。
調合素材である狂走エキスは錬金作成不可なので、調合分まで持ち込みたいとなると面倒ではあるが、
本作ではほぼ全てのクエストでBCでのアイテム補充が可能なので、
足りなくなったらキャンプに戻る手もある。- IBではMR素材の追加によって、蒸気機関及びマカ錬金で簡単に増やせるように。
- また、今作ではフィールドに生息しているスタミナライチュウを拾うことでも同じ効果を受けられる。
フィールドギミックの一種であるため、ミツムシ等と同じくマルチプレイ時に使うと
他の人も一定時間使えなくなることを一応覚えておこう。- ちなみに拾ってから消えるまでに少しだけ間があり、その間は他の人も拾うことができる。
1匹のスタミナライチュウを複数人でちぎりあっているのだろうか…?
- ちなみに拾ってから消えるまでに少しだけ間があり、その間は他の人も拾うことができる。
- 強走薬以外で強走効果をもたらすのは、上記のスタミナライチュウの他に狩猟笛の旋律やオトモの援護がある。
いずれも強走薬より有効時間が短く、発動にも条件があるが、
アイテムポーチを圧迫せず、コストも不要という長所がある。
特に旋律は単体で下限に到達する。うまく使い分けよう。
ただしこちらもスタミナ消費軽減の効果になっている。
- 今作では弓が固定スタミナ消費をメインにする武器種となった他、
双剣も鬼人化段階に明確な優劣がついたことで、可能な限り鬼人化を維持して立ち回る武器種となっている。
どちらも過去作以上にスタミナ消費が激しくなったため、スタミナ管理から逃れられなくなった。- 過去作の状況に慣れているハンターからすると不便な仕様変更となったが、
スタミナと引き換えに強力な攻撃ができる各モーションにおいて、
しっかりとデメリットが機能するようになったともいえる。
- 過去作の状況に慣れているハンターからすると不便な仕様変更となったが、
- 渾身スキルの登場は、この仕様変更が産んだものと言えるだろう。
また、強走薬の余りの効果故に存在意義がなくなっていた体術とランナーに代表されるスタミナ系スキルの存在感が増し、
それぞれのメリット・デメリットを考慮し、選択させる意味のあるバランスになったといえる。
以前までの強走薬がぶ飲みでゴリ押せるのは流石にやりすぎだったという判断になったのだろう。
MHR(:S)
- スタミナ軽減量は0.75倍で効果時間は3分。調合素材は増強剤+狂走エキス。
前作より1分短くなったが、鬼人化中の効果時間半減は削除された。
またスタミナ最大値の回復量だけ倍の50に増加している。
また、下限が全体で0.5倍だった前作とは異なり、
「全消費軽減(下限0.5倍)」「ガード消費・固定消費軽減(下限0.5倍)」「継続消費軽減(下限なし)」
それぞれに分かれ、組み合わせることでさらに減らせるようになった。
このため体術Lv5、ランナーLv3と併用するとスタミナ消費量を更に減らせる。
ハンマーの溜めや弓のCSループ、双剣の鬼人化や鬼人回避、操虫棍の空中アクションなど、
継続的にスタミナを消費したりスタミナ固定消費の動きを多用する武器種で恩恵が非常に大きく、
手数の大幅な増加に繋がる。
- 今作は新大陸ではないからかスタミナライチュウはいなくなってしまったが、
代わりに新環境生物のヒャクメマダラを利用して強走効果を得られる。- なお強走薬と全く同じ効果のため強走薬の効果が上書きされてしまう点もMHWと同じ。
変わりどころでは霞龍の魂でのスタミナ消費軽減も同じ効果のため上書きされる。
なお同じ効果量の応援ダンスの術は、効果時間1分と別扱いのようで、約56%に減らせる。
- なお強走薬と全く同じ効果のため強走薬の効果が上書きされてしまう点もMHWと同じ。
- 入手難易度についても改善。
- 増強剤は交易窓口でカムラポイントを使用して購入可能。
素材となるハチミツ、にが虫も交易で増やすことが出来る。 - ロアルドロスが序盤から出現するため狂走エキスの確保が容易な上、
隠密隊でロアルドロスの居るルートに派遣すると拾ってくることがある。
オトモLvが低かったり下位のうちはさほど量も多くないが、
最高Lvのオトモを上位/MRに派遣するとロアルドロス一枠当たり3~10個ほど手に入る。 - ドスチャッカツオ、ドスハッカジキをよろず料理するとこんがり魚が手に入るのだが、
オマケで強走薬が付いてくる上、元気ドリンコや団子チケットも手に入る。 - 集会所上位に上がると頻繁に掘り出し物で強走薬が並ぶようになる。
1個600ptで1回につき10個まで購入可能。
- 増強剤は交易窓口でカムラポイントを使用して購入可能。
- キノコ大好きスキルで強走薬の効果を得る場合、鬼ニトロダケのリストラに伴い
ドキドキノコの効果が変更され、強走薬の効果を得られるようになった。
ただし今作では同スキルの付与がとんでもなく重たくなっており、なおかつレベル3を要するのも変わりない。
上記の強走薬自体の入手難易度の改善もあり、これ目当てでキノコ大好きを発動する選択肢はあまり上がらないだろう。
制限
- MHXX以前はスタミナの消費という制約を完全に取り払うという破格の効果を持っており、
一歩間違えばバランス崩壊にも至りうる強力・危険なアイテムだった。
そのため、しばしば特定の条件下で有効時間が短縮されるケースがあった。
- MHP3以降の双剣では鬼人化中は強走効果の持続時間が倍の早さで減ってしまう。
- MHF(シーズン7.0~フォワード.5)では鬼人化と同時に効果が失われてしまい併用できなかったが、
MHF-Gへサービスインすると同時に双剣の鬼人化の際は効果時間が減少するという仕様に変更された。
また、MHF-Gのみガードによるスタミナ消費、双剣の真鬼人回避、ハンマーの溜め攻撃、
穿龍棍の抜刀ダッシュなど、通常の回避やダッシュ以外の全てのスタミナ消費行動でも効果時間が減少する。
余談
- スタミナ管理関係の話題になると、気力回復やランナーを差し置いて、
「強走薬を飲めば解決」という意見が出ることが多かった。
実際、特に調合素材の調達が容易な作品においては大抵、本当に強走薬で解決出来てしまい、
スタミナ系スキルの存在意義が揺らいでしまっていた。
だからこそMHWにおいて、ついにその状況に一石が投じられることとなったのだろう。
スキル依存症ならぬ薬物依存症からの脱却である。
- モガの村の雑貨屋さんのお姉さんからは、処刑されそうになった友人を助ける為に、処刑場に向かって強走薬を飲んで走り続けた男がいたという、何処かで聞いた事のあるような話が聞ける。
強走薬飲んでたんじゃ感動のしようがないような気がする
もっともMH世界では我々プレイヤー視点でこそ3分もしくは6分の効果しかないが、実際にはクエスト時間の1分は諸説あれどもう少し長いようなので、あの世界ではこの話も現実味を帯びているのかもしれない。更に感動できなくなるけど- 尤も、友人の命がかかってるんだから手段を選んでいる場合ではないし、実際にそんな状況で強走薬なんてものがあったらそりゃ使うだろう。分かっちゃいるけどやっぱ感動できない
- よくネット上のプレイヤー間で「強壮薬」と誤変換される。
「きょうそう」と打っても通常の変換ソフトでは「強走」が候補に無い為である。とはいえ「競走」「狂騒」等はまだしも「強壮」ならば、なんとなく「滋養強壮」で現実の栄養ドリンクのイメージがよぎる。
相手にも意味合いはだいたい通じるので分かっててめんどくさいから誤記を直さないでそのまま送信し、相手も特に注意指摘しない…のような光景が結構見られる。
また、狂走エキスの方と混同して「狂走薬」という誤変換も見受けられる。逆(強走エキス)もまた然り。- なおMHが有名になったからか一部ソフトでは一発で「強走薬」と変換できたりし始めているほか、PCでプレイする場合は辞書登録から引っ張り出す手もある。
- 強走薬に使うのは狂走エキスであるが、似たものとしてアルビノエキスが存在する。
そしてあちらは鬼人薬や秘薬の調合に利用できるため、新規プレイヤーには非常にややこしい。
MHWorldでは名前が良く似た滋養エキスが登場したため、なおさらややこしくなった。
- 上述にあるようにMHP3以降の作品では鬼人化で効果時間が減少するようになるが、逆に言うとそれ以前は減少しなかったため効果時間中は双剣の場合はずっと鬼人化でき、乱舞し放題になる。
- 実際、MH2~MHP2Gの頃は双剣で強走薬をがぶ飲みしつつスキあらば乱舞を叩き込むというスタイルが非常に高いDPSを出す方法だった。
特にMH2は古龍の体力が高い+肉質が硬かった事もあり、「超絶カイザーが複数人古龍に群がって延々乱舞しまくっている」というのはよく見る光景であった。
ただし、反撃をくらいやすいのは言うまでもなく、乱舞する事しか頭にない結果あっさりと死ぬ者も多かった事から超絶カイザーが地雷の代名詞であるという風潮につながっていく事になる。
- MHFも初期はMH2がベースになった部分が多いため、シーズン7.0で鬼人化すると強走効果が切れるようになるまではこの戦法をとることができた。
その為、双剣で乱舞以外のアクションを使わなくなるプレイヤーが続出し、強走薬が切れた途端戦力がガタ落ちして何もできなくなってしまう「乱舞厨」が問題視されたり、強走薬をケチりたいが為に笛使いに(強走が吹けない笛でも)「強走よろ」と言い出す事がネタにされたりしていた。
また、PT募集でも「双剣×3、強走が吹ける笛×1」というパターンが多く、PTに優先で入れるからという理由で笛を使用する人も居た。
- 実際、MH2~MHP2Gの頃は双剣で強走薬をがぶ飲みしつつスキあらば乱舞を叩き込むというスタイルが非常に高いDPSを出す方法だった。
- また、行き過ぎた効率厨な人に対して
「そんなに言うなら強走火事場双剣×4でいいじゃん」
という極論に対する極論返しも存在した。
要するに実現性の乏しい戦法や理論値に近い動きを野良で要求する事に対する皮肉である。