MHWorldにて初登場した環境生物の一種。
概要
- 古代樹の森、大蟻塚の荒地に生息している原始的な姿をした両生類の環境生物である。
水辺の岩の上などによく佇んでいる姿を見ることができる。
見た目はまるで太くて短いウナギのような体に小さな手足が生えており、
顔のあたりに目のように見えるオレンジ色の発光器官が見られている。
この発光器、あいつに似ている気もするが…。
雨の時に鳴くと言われており、モンハンのスタート画面が古代樹の森の際には鳴いているのが見られる。- 原始的な両生類と説明されているが、見た目はハイギョに近い。
特にオーストラリアに生息しているハイギョであるネオケラトドゥスに近い。
- 原始的な両生類と説明されているが、見た目はハイギョに近い。
- 名前の由来はそのまま「鳴く」+「キノボリウオ」であろう。
キノボリウオとは現実に存在する魚であり、陸上でもある程度活動ができる魚である。
ただし、自分から進んで陸地に上がることはなく、雨天時に濡れた地面を這い回る程度である。
キノボリウオの名の由来は鳥などの天敵に襲われ木の上に捨てられたのを見た人が、
魚が木に登ったとしてキノボリウオを名付けられたそうだ。
同じくある程度陸上でも動ける魚としてウナギやドジョウなどがいるが、
それらのウナギは皮膚のヌメリに酸素が溶けることで皮膚呼吸をし、酸素を取り入れている。
ドジョウは腸で呼吸することができ、口から直接酸素を取り入れる。
一方、キノボリウオはラビリンス器官と呼ばれる器官を有しており、そこで空気を取り入れる。
故にこの器官のおかげで酸素を取り入れにくい汚い水などでも生きることができ、
地上でもある程度呼吸することができる。- 余談だが同じ器官をもっている魚として有名なベタがいる。
ベタはキノボリウオとは違い、地上での動きには適していない体系なため地上に出ることはないが、
とても色鮮やかで美しいヒレを持っており品種もかなり多い。
また闘魚として有名であり、雄同士がヒレを広げ合いながら激しく争いあう。
ベタは金魚鉢で飼われることが多いが、それはラビリンス器官をもっており、
エアーポンプなしで酸素を取り入れることができるからである。
- 余談だが同じ器官をもっている魚として有名なベタがいる。
- 捕獲に関しては動きが鈍そうな見た目だし楽だろうと思うだろうがそうはいかない。
ハンターが近づくと即座に水の中へと飛び込み姿が見づらくなる上、
地上での動きも水中での動きも異常に早くなかなか捕まらずかなり難しい。
普通に追いかけて捕まえるのもよいが、隠れ身の装衣を用いると楽に捕獲することができるだろう。
捕獲ポイントは5ptsとかなり低め。ポイント稼ぎには全く向いていないだろう。- 他の魚類が釣れる水場に居ることも多いが、釣り餌(疑似餌)には一切反応しない。
このため捕獲は釣り竿ではなく捕獲用ネットを用いなければならない。
釣り竿に一切反応しない本種の様子を見て、不思議に感じた初心者も多いようだ。
このため、解説は魚類調査員ではなく「情熱の生物調査員」が行っている。
- 他の魚類が釣れる水場に居ることも多いが、釣り餌(疑似餌)には一切反応しない。
- マイハウスでは床、水槽、カーペット、暖炉、庭、池に配置することができる。
アンドンウオと同様に両生類らしく水陸両用である。
床に配置するとではせわしなく走り回っておりとても可愛らしい。
そしてそのスピードに驚くであろう。ほんとに原始的なのか?- ベッドなどに腰かけて餌やりを行うと、普段とは異なりゆっくり這って近づいてくる。
その様子はどことなくアザラシなどを連想させ、やはり愛らしい。
ハンターの元に辿り着くとカエルのような声で鳴きだす様子を間近で観察できる。
これで初めてナキキノボリウオの鳴き声を聞いたという人もいることだろう。 - 一等マイハウスで水槽に配置すると、床系とは異なりゆったり泳ぐ様子を観察できる。
フィールド上で泳いでいる時は上述のように忙しなく動いていることが多いが、
こちらで観察する分には一般的な魚との差異は少ない。
- ベッドなどに腰かけて餌やりを行うと、普段とは異なりゆっくり這って近づいてくる。
- 編纂者日誌Vol.13にほかの大蟻塚の荒地に生息している環境生物とともにスケッチが載っている。
発光器は開閉可能であり、美しい声で鳴く様子、日光浴する様子などが描かれている。
ゲーム内では確認しにくいがつぶらな瞳を持っており、発光器が目とは明白に違うことがわかるだろう。
また編纂者はナキキノボリウオのことを魚と言っている。- 余談だが両生類は肺が完全に発達しておらず、皮膚呼吸にもある程度頼っている。
故に体が乾きやすくなる日光浴はあまりよくない行為であるといえる。
- 余談だが両生類は肺が完全に発達しておらず、皮膚呼吸にもある程度頼っている。
余談
- モチーフは有名な原始両生類であるイクチオステガか。
魚が足を得て両生類になり始めて地上へと歩みだした脊椎動物が、イクテオステガである。
見た目は現在見かけることのできるサンショウオやイモリなどとそこまで変わりがないが、
彼らがちゃんとした足を持つのに対し、イクテオステガは地上へ上がるのがいっぱいであり、
主な活動場はもっぱら水中であり、上手く歩行することはできなかったとされている。- しかし、イクテオステガなどの原始両生類とナキキノボリウオの相違点はかなりある。
ナキキノボリウオの四肢には指が存在しない。それに地上でも素早く移動する。
一方、イクテオステガ含む原始両生類には指が7本存在している。
また特徴的な発光器官も、四肢動物で発光する動物は知られていない。
- しかし、イクテオステガなどの原始両生類とナキキノボリウオの相違点はかなりある。
- 魚類から両生類への進化を感じさせるナキキノボリウオだが、
名前の元ネタである硬骨魚類であるキノボリウオは、
地上へ出ることができるというだけで、進化の過程的に両生類とは程遠い存在である。
一言に魚と言っても多種多様である。
魚とは無顎類、軟骨魚類、肉鰭類、条鰭類の総称であり、
無顎類とは顎のない原始的な特徴を残した魚、現在生きているのはヤツメウナギとヌタウナギの仲間だけである。
無顎類を除いた魚が顎口類*1とよばれこれがいわゆる魚類である。
顎を得た魚類は軟骨魚類と*2硬骨魚類に分かれた。
硬骨魚類のうち浅瀬に追いやられたものが、水草などをかき分けるうちに鰭に骨ができたという。
これが肉鰭であり、腕のように動かせる鰭いわゆるオールのような鰭である。
肉鰭を得た魚類を肉鰭類といい、これが我々の直属のご先祖様に当たる両生類へと進化したとされる。
肉鰭類に属する魚類は前述に出てきたハイギョの仲間、そしてシーラカンスしか現存していない*3。
- (ほぼ)魚のような姿をしたナキキノボリウオだが、その名の通り美しい声で鳴くことが知られている。
原始的な両生類が鳴くことができるかは不明だが、現存する両生類にも声帯を持つものがいることが知られている。
もっとも有名なのはカエルであろう。カエルは人間の声と同じように肺から吐き出した空気を声帯に通すことで、
美しい声で鳴くことができる。カエルが鳴くときに膨らます袋は鳴嚢といい、
声帯で作り出した音を増強させる効果を持っている。
ナキキノボリウオが鳴く様子をマイハウスで確認すると、一番大きな発光器官を同時に膨らませるが、
この部分が鳴嚢の役割を担っているのだろうか?- 脊椎動物が鳴くのは声帯と肺が深くかかわっており、前述の通り声帯と肺がなければ鳴くことはできない。
魚はハイギョを除いて肺を持っていないため、鳴くことができないのである。
鳴く魚として有名なギギ、ホウボウがいる。
ギギは骨と骨をこすり合わせて鳴き、ホウボウは浮袋から音を出しているそうだ。
- 脊椎動物が鳴くのは声帯と肺が深くかかわっており、前述の通り声帯と肺がなければ鳴くことはできない。