システム/環境生物/マキムシ

Last-modified: 2023-09-14 (木) 22:50:52

MHRiseにて登場した環境生物の一種。
頭部が撒菱の様に尖ったツノゼミの様なムシ。

概要

  • 大社跡寒冷群島砂原などに棲息する環境生物。
    猟具生物に該当し、フィールドから採取して好きな場所で使用する事が出来る。
    • フィールド上の木の枝などに集団で止まっており、一見すると背の低い木の様にも見える。
      頭部には三つに分かれた大きな突起が生えており、非常に鋭利な印象を与える。
      全身は緑色の甲殻に覆われており、蝉に似た翅と橙色に染まった目を持つ。
      大きく特徴的な突起は、現実に存在するヘルメットの様な角を持つ昆虫、ツノゼミを思わせる。
  • 使用するとマキムシがハンターの周りにマキビシのように散開し、
    身を縮ませて背中の鋭い突起を突き立てる防衛行動を取る。
    このままでは何も起きないが、この状態のマキムシをモンスターに踏ませると
    小ダメージを与えると共に確定で怯ませる効果がある。…が、
    1回効果が発動するとマキムシは地面に潜っていなくなってしまう。
    与えられるダメージが低く数ある環境生物の中でも地味な効果だが、使い道が無い訳では無い。
    どんなモンスターであろうと確定で一回怯みが取れるというのはつまり
    踏ませさえすれば攻撃を中断させることができる」という事である。
    • ボルボロスやティガレックスなどの突進、ナルガクルガの尻尾叩き付け、
      ディアブロスの地中強襲、アンジャナフの蛮顎突進、ジンオウガのボディプレス、
      果てはマガイマガドの必殺技である大鬼火怨み返しすら確定で中断させ、
      2秒程度怯ませる事が出来る。モンスターの大技を一回だけ不発にする安全地帯となるのだ。
      閃光玉や音爆弾の様に狙いを定める必要もなく、ただ地面設置するだけと言う簡単さも魅力。
    • ただし、Ver.3.0で追加された奇しき赫耀のバルファルクの大技である彗星に対しては、
      少量のダメージが発生するのみで残念ながら怯ませて中止させることは出来ない。
      流石に亜音速で突っ込んでくる古龍には通用しないという事だろうか。
      ていうかあんなのモロに虫が食らったら粉々になるんじゃ……
    この他、移動しようとするモンスターを怯ませ移動をキャンセルさせる…なんてこともできる。
    特に砂原などエリア間が遠く高低差があるフィールドの場合、
    移動が面倒なエリアまで行かれると大幅な時間のロスになってしまうが、
    マキムシで怯ませればそのまま戦闘を継続する事が出来る。
    また、溜めが必要な大剣やハンマーなどの一瞬の隙が欲しい武器の場合にも活躍の場があるだろう。
  • 小型モンスターに対しては発動しても地面に潜らず、継続して使用する事が出来る。
    存在している間怯み誘発による行動キャンセル効果と小ダメージは続くので、
    小型モンスターの出現・消失ポイントにバラまいたり、かち上げたデルクスの下に設置したりすると
    それはもう可哀想なことになる。
    • この効果を利用すれば
      「大型モンスターの剥ぎ取り中に横槍を入れる小型モンスターを牽制できるのでは?」と思うかもしれないが
      大型モンスターの死体は『大型モンスターとしての判定』が残っている為、
      設置した瞬間にマキムシが反応してしまい地面に潜ってしまうため残念ながら効果がない。
      尻尾や小型モンスターなどの判定が無い死体であれば活用できるのだが…。
  • アイテムとして使用する際は、そのまま地面に設置→展開するだけでなく
    照準を利用して遠方へ投げることも可能。放物線の軌道で投げるのであまり遠くには飛ばないが…。
    空中あれば、大タル爆弾のように真下に投擲することもできる。
    • 因みに、投げたマキムシをよく見ると
      フィールド上に居る時と同じように木の枝につかまった状態なのが確認できる。
      …つまりハンターはあのままの状態でマキムシを所持しているようだ。
  • 地面に設置しモンスターが寄ってくるのを待つ…という使用方法は実に罠っぽいが、
    分類は罠型生物ではなく『猟具生物』である。
    元ネタの撒菱も基本的には携行して使用必要な時にバラまいて使用することを考えると、ある意味当然ではあるか。
    効果自体は罠型生物として扱われ、当たれば罠型生物のカウント数が増加する。
    • 尚、罠型生物は(ゲームシステム的には)フィールドに紐づいている環境生物のことを指す。
      似たような効果を持つものとしてキガニアがいる。
      あちらは水没林の水場限定だが、罠肉を投げることで一定時間肉の回りをキガニアが飛び跳ね
      キガニアに接触したモンスターに継続ダメージを与え、そのうえハマれば二回以上怯ませることができる。
      場所が限られるとはいえ、
      持ち込みの肉餌(もしくは水没林のクエストではたいてい支給品に入っている支給用罠肉)さえあれば
      何度も怯みを発生させられるうえ、罠型生物故クールタイムさえ待てば
      肉を投げて再使用可能などこちらより優秀な点もあるが、
      実はキガニアはハンターにもダメージを与え、更にはふっとばしてくる凶暴さを持つ。
      罠型生物とはよく言ったものである
      うまくハメることができればモンスターは怯み続けて動けなくなるが、
      武器種によってはハンターも近寄れなくなってしまう。
      効果時間も短めなので、マキムシとは一長一短とも言える。
      …能動的に使用するキガニアよりも、設置して待つマキムシの方がよっぽど『罠』型生物な気もするが

余談

  • 名称と使用法から、元ネタは撒菱(まきびし)+虫ではないかと考えられる。
    撒菱は忍者が使用していたとされる道具で、
    その尖った形状から追手などに踏ませて追跡を止め、自身の逃走の成功率を上げる為などに使用される。
    元は水草であるオニビシの実やヒメビシの実が使用されており、
    その後木製の木菱や鉄製の鉄菱などが開発されたと言う。
    MHRiseはカムラの里や翔蟲のアクションなど随所に忍者のモチーフが忍ばされているが、
    マキムシもそうした一環で世界観の演出に協力していると言えるだろう。
    現実では植物だが、こちらでは植物に擬態している虫を使用すると言うのもモンハンらしい。
    因みにマキムシはヒメビシの実の形状に似ている。
    • 現代の創作もので撒菱というと鉄製のものが一般的だが、
      史実では鉄製が発明された後もヒシのみを使った物が一般的だったとされる。
      理由は、昔は鉄含め金属が貴重品且つ高価だったこと、
      鉄だと重くて携帯に不便だったなどもあるのだが、
      最たる理由は人工の撒菱を持っているのがバレるとそれだけで素性を怪しまれてしまうためである。
      水草のヒシの実はデンプン質が豊富なため昔は食料とされており、
      ヒシの実の撒菱は所持していることがバレても携帯食料や非常食だと言い訳できたため便利だったとされている。
      無論、忍者自身がヒシの実を食料として使うこともあったようだ。
    • 植物を乾燥させただけの物と言うと効果に疑問を持つ人も居るかもしれないが、
      当時の履物は草鞋等のあまり厚いとは言えないものであり、
      また乾燥させたひしの実の棘は下手をすると現代の靴の底部であっても貫通しかねない強度と鋭さを持つため、
      わざわざ重く、嵩張る鉄製でなくとも効果は非常に高かったと思われる。
    • 忍者の道具のイメージから、日本独自の道具のイメージがあるだろうが、
      同様の用途と形状をした道具は世界各地で発明されており、
      欧米でこの手の道具は「カルトロップ」と呼ばれている。
    • この手の「棘だらけの設置物」の阻止力は現代においても非常に高く、
      撒菱タイプはタイヤをパンクさせることで車両を止める事ができる。
      また、不審者や害獣の侵入防止に有刺鉄線付きフェンスを使用している施設や農場も多い。
      軍用としても逆茂木や鉄条網を塹壕、重火器、電流等と組み合わせて大規模かつ効率的に構築すれば
      戦車をも足止めできてしまう。
    もう1つの元ネタは、バラノトゲツノゼミの仲間だろう(リンク先昆虫・集合体注意)。
    リンク先を見ていただければ分かるが、木の枝に密集する姿はマキムシそっくりである。
    このように木の枝に集団で止まることで、名前の通りバラなどの植物の棘に擬態していると考えられている。
    また、その中でも、特に棘が鋭い種類は、刺さると痛いらしく、マキムシとの共通点が感じられる。
  • 大型モンスターより遥かに小さなマキムシが
    大型モンスターを怯ませる事が出来るというのは不思議に思うかもしれないが、現実でもこうした例は存在する。
    サイズ差は違えどもヤマアラシの棘はライオンを寄せ付けず、
    たとえ手出しされても手痛い反撃を喰らわせる事ができる程鋭い。
    また、植物に目を向ければ種子の先端に鋭い鉤爪(本来は移動用だが)を持ち、
    ライオンが口に引っ掛けてしまったが最後あまりの激痛でエサが採れず、
    最後は餓死してしまったという俗説からその名もずばり『ライオンゴロシ』なる植物もある。
    棘のあるイバラに鳥が止まれないように、基本的に捕食者は鋭いトゲに対して非常に弱いのだ。
    大型モンスターの跋扈するモンハン世界においても、拳大のトゲを持つマキムシは
    十分な防御力を持っていると言えるだろう。
  • 尖った緑色の葉を持つ低木などをマキムシに見違えるハンターが続出している。
    特にサンゴモミジの様な枝分かれした葉を持つ背の低い植物は
    木の枝に止まっているマキムシそっくり。
    世界観的に考えるとそうした植物に擬態しているのだろうか。
  • 実に昆虫らしい見た目とその大きさから、虫嫌いユーザーからは気持ち悪いという意見もある。
    まぁハンターの拳大もある昆虫が群がっているのは少し恐ろしいかもしれない。
    なぜマキムシが密集しているのかという点については、上記の通り擬態と自己防衛の為に集まる習性があるのか、
    はたまた食性がツノゼミと同じなら集まっている木の枝の樹液が大好物なのかもしれない。
    とまっている木は棒切れレベルだが。
    • ちなみに撮影の際は使用した時の状態は受け付けてくれず、
      否が応にも拾う前の密集している状態にカメラを向けなければならない。
  • 撒菱の発音で言うとマキムシは全ての音を平坦に発音するのが正解と思われるが、
    虫であることを意識すると一文字違いで母音も同じな「泣き虫」のイントネーションに引っ張られる事もあったりする。

関連項目

システム/環境生物