モンスター/ダラ・アマデュラ亜種

Last-modified: 2024-03-19 (火) 11:12:22
種族
古龍種(古龍目 蛇龍亜目 アマデュラ科)
別名
蛇帝龍(じゃていりゅう)
英語表記
Shah Dalamadur
危険度
MH4G:★6
登場作品
MH4G
狩猟地
千剣山

目次

生態・特徴

不朽不滅を謳う帝」とも呼ばれる、蛇王龍ダラ・アマデュラに近い存在とされる《蛇帝龍》。
ある時ハンターズギルドが解読に成功した古文書にのみ、その存在が語られていた。
とある御伽噺では「巨大な山が生まれ変わる時、天地は赤く染まる」と云われているが、
この一文こそ蛇帝龍の特徴と脅威の片鱗を指すものであるらしい。
白銀に煌めく鋼皮に覆われた天を貫く巨躯を持つ*1とされており、
その姿は「王」をも超える、まさに「」の名を冠するに相応しい。
赤い双眼は心臓を鷲掴みにするような冷酷な光を放ち、
拝謁適わぬ存在であれば、その心は一瞥の下に砕かれてしまう。
背面に立ち並ぶ剣鱗は、災いを具現化したかのような赤に染まっており、
近づく全てを溶解させ、その運命を断ち切るとされる。
全身に存在する凶器はより破壊力を増し、王のそれすらも超える脅威となっており、
禍々しい鱗は人の造った刃では微塵も傷つけること叶わず、
尾は振るうだけで数多の生物諸共に大地を砕き割り、あらゆる刃を防ぐ鎧となる。
その規格外の鉤爪は一振りで大地を分かつほどの大災害を巻き起こし、
巨大な紅い大扇刃は天を裂き、流星を喚び込むという。
文献において、蛇帝龍は「再生の象徴」とも称されている。
伝説によれば、その命が尽きた時、血は海に、肉は陸に、そして骨は森へと姿を変えて
命の苗床となり、新たな星の下で世界を再生させるのだという。
これは、蛇帝龍があらゆる生命を死に追いやる存在であるとともに、
新たな世界を生みだす存在でもあったという事実を示していると言える。
一説によれば、遥か太古の人々は蛇帝龍を『荒ぶる神』として畏怖していたともされ、
蛇帝龍は当時の古代人に信仰に近い念を抱かれる、謂わば原始的な神であったらしい。
実際に、この帝の神威を謳ったものと思しい古い伝承も発見されており、
伝承では、天地を分かち、天蓋と大地を成して世界を創造した存在として語られている。
これは蛇帝龍がもたらす破壊と創造の過程を創世に見立てたものであると思われるが、
かの古龍の途方もない影響力を如実に表していると言えるだろう。
蛇帝龍の覚醒は天地を切り裂く破壊の嵐の発生に他ならないが、
しかしそれは同時に地をめくり山を成す創造としても捉えられていたのである。
これ以上の情報を記した資料や証言は皆無に等しく、正体や生態などについてはほとんどが謎。
伝承にある「衣を脱いだ千剣の王」という表現から、
蛇王龍が何らかの変異を遂げた姿などの仮説もあるが、
現在もその真相は不明であり、むしろ実在するのかすらも不明瞭である。
しかし仮に存在するとすれば、蛇王龍ダラ・アマデュラをも超える
あまりにも規格外な恐るべき古龍
であることは間違いない。
件の古文書には千剣山にその姿を現すと予言されており、ギルドによる精細な調査が行われている。

概要

  • MH4Gにて初登場した、蛇王龍ダラ・アマデュラ亜種
    前作MH4のラスボスとして君臨し、いろんな意味で圧倒的な存在感を放っていたダラ・アマデュラに
    まさかの亜種が登場という事で、PVにてその姿を見せた際には界隈に衝撃が走った。
    • PVにて初登場した当時はまだ「ダラ・アマデュラ亜種」という名前まで公表されてはいなかった。
      前作にてダラ・アマデュラが全国のハンターに植え付けた衝撃と存在感はあまりに大きすぎたため、
      一部では映像が公開されても「あんな規格外の存在に亜種までいるはずがない」という意見まで聞かれ、
      この龍の正体についてちょっとした論争に発展する事すらあった。
      なお、発売後や公式の資料から判明したその正体は、
      変貌を遂げた事で「亜種」と呼ばれ区別された通常種であった。
      詳しくは余談の項を参照していただきたい。
  • 古文書【剣】を解読することで現れるクエスト『高難度:不朽不滅を謳う帝』に登場するほか、
    後に配信されたイベントクエスト『赤棘の帝冠』にも登場する。
    登場ムービーも専用のものが用意されており、蛇王龍が身を捩りながら脱皮し、
    身体の鱗を剥ぎ落とし黄金色に輝く姿へと変化する様子となっている。
    全体は黄金色だが、背刃の先端や剣鱗、鉤爪などは紅色に染まっており、神々しいながらも不気味である。
    • もともと纏っていた鱗(体皮)を剥がして新たな姿になるという行動は、
      MH4のメインモンスター、ゴア・マガラを髣髴とさせる。
  • ダラ・アマデュラ亜種は通常時にも増して攻撃的で、ゲーム内でもムービーの脱皮完了直後に
    千剣山の頂から身を投げ出し、その場にいたハンター達を纏めて屠らんと
    完全自由落下で大口を開け頭から突っ込むという、
    かの開幕4乙も真っ青なMHムービー史上最大規模超絶大凶行に打って出る。
    言うまでもなくムービー限定技であり、主人公達も超人ゆえになんとか回避することが出来たのだが、
    この攻撃でムービー冒頭でハンターが立っていた山は跡形もなく破壊されてしまっており
    実際に食らったら確実に山もろとも呑み込まれてお陀仏、
    そうでなくても下が見えないほどの高所故、落下で即死か瀕死であろう。
  • 基本的に行動は蛇王龍とあまり変わらないが、蛇帝龍最大の特徴として、
    前脚引っかきや突進噛み付きなどの地面を擦るような攻撃を行った際、
    その軌道上の地面がマグマのように赤熱し、しばらくの間ダメージゾーンと化す
    範囲がすさまじい上に体力を削られるペースも速いため、非常に厄介。
    • 終盤では最後の難関であるメテオラッシュが待ち構えているのだが、
      蛇帝龍本体も前脚引っかきとフィールドを縦断する規模の突進噛み付きを連発してくる。
      このため、約半分がダメージゾーンと化した非常に狭いフィールドの中で
      ハンターを狙って大量に落下してくる隕石の雨を回避しつつ
      超巨大な本体の攻撃を往なして攻撃しなければならないという地獄に晒される
      後述の肉質硬化もあり、とりわけ討伐直前は蛇王龍以上に極めて厳しい戦いになるため、
      秘薬やモドリ玉を調合分持ち込むなどして万全の準備で挑みたい。
    • なお、蛇王龍の時点で存在していた謎のエネルギーによるスリップダメージは据え置き。
      よって胸部付近の地面が赤熱化した場合、2重のスリップダメージで体力が急速に削られていく
      どちらも所謂熱によるダメージであり、暑さ無効で無効化出来るため、是非発動させたいところ*2
  • G級個体共通の攻撃として、チャージを行わない球体ブレスが追加。
    動作自体は通常の閃光爆発ブレスと同じだが、発射前の溜めが省略され口を開いて即ぶっ放してくる。
    それでいてブレスの大きさ・爆発範囲は変わらないため、ちょっとでも対処が遅れると被弾確定。
    この攻撃があるため上位にもまして「欲張って深追いしない」ことが大切になると言える。
    おまけに発射後の硬直もほぼ省略されており、素早く次の行動に移るため反撃も難しい。
    頻度・威力共に高く、またダラ・アマデュラの巨体に隠された死角からも放たれるので非常に危険。
    常に早めの離脱を意識し、予備動作を確認し次第の対処を心がけたい。
    なお、通常のチャージブレスと異なり、この攻撃は怒り時でもメテオ召喚を伴わない。
  • また、蛇王龍時とは肉質が全くと言っていいほど異なる。
    具体的には、尾を除いたほぼ全ての部位が凄まじいまでに硬化している
    その堅牢さたるや尋常ではなく、打撃は17%、切断や弾に至っては10%
    これは肉質だけで言えば硬化時の祖龍並(MHP2G以前)の硬さであり、通常時は文字通り歯が立たない。
    • 属性耐性もやや変化しており、後脚や尾への雷属性と龍属性が若干通りにくくなっている。
    このままでは手の付けようがないが、蛇帝龍の肉質は特殊な性質を持っており、
    体表や剣鱗が赤く発光している時のみ大きく軟化する(怒り状態とはまた異なる)。
    爪や胸棘、扇刃などは、軟化時に大規模な発光を繰り返すようになるため分かりやすい。
    赤熱・発光するタイミングはほぼランダムなので、どの部位が軟化しているかを素早く見極め、
    その都度狙う部位を変える必要があるだろう。
    特に終盤は一度の弾かれが死に直結するため、攻撃するタイミングは慎重に測る必要がある。
    • ちなみに蛇王龍は「前脚の爪」と「前脚のそれ以外の部分」、並びに「胸の剣鱗」と「胸殻」の
      肉質がそれぞれ別判定になっていたが、蛇帝龍は一括判定となっている。
      そのため軟化時に限れば蛇王龍よりも攻撃可能な範囲が広く、ダメージを与えやすくなっている。
      なお、怒り時の肉質変化の仕様は蛇王龍と同様となっており、全体的に肉質が軟化する。
    • 通常時の上半身はほぼ鉄壁の如き硬さを誇るが、唯一「頭部弱点」だけは非常に柔らかい。
      ダラ・アマデュラの頭部に乗った時のみ攻撃可能な部位だが、知っておくに越したことはないだろう。
  • そして、肉質硬化の影響で問題になってくるのが部位破壊である。
    通常種同様、尻尾と背中に関しては部位破壊でしか入手できない素材があるのだが
    通常種と大差ない肉質の尻尾はともかく、背中がいささか問題がある。
    というのも基本的に背中に攻撃できるのは山に巻き付いている時のみ、
    あとは山からフィールド南部へ向かう時とフィールド南部でダウンしたとき(後述)だけであり、
    それでいてその時に背中が軟化しているかどうかは完全にランダムであるため、
    運が悪いと討伐まで一度も軟化しなかった、なんてこともある。
    終盤は巻き付きを行わなくなる=背中の部位破壊が極めて困難になるのも厄介。
    • 何が何でも破壊したい場合は、心眼や破壊王、爆破武器、対巨龍爆弾などに頼ると比較的楽。
      特に対巨龍爆弾はダメージソースとしても有効なので、積極的に背中に設置していきたい。
      扇刃は龍属性なら状態に関わらず常に30ほど通るので、ゴリ押しするなら龍属性武器が有効。
    • 亜種に限らない話だが、ダラ・アマデュラがフィールド南部にポジションをとっている場合、
      ダウン中に西高台(巻きつき時に飛び乗れる所)から扇刃を攻撃することができる*3
      クエスト開始直後は全部位が軟化状態になっているため、開幕速攻で胸を1段階破壊する等
      してダウンを奪えれば、確実に背中の耐久値を大きく減らすチャンスとなる。
      ここでダメージを稼いでおけば、その後の状態に関わらず、
      ゴリ押しや対巨龍爆弾の併用で比較的楽に破壊できる。

余談と裏設定

  • 圧倒的インパクトを持つラスボスとして世界観の枠組みから意図的に除外して作られた結果、
    生物であれば当然語られるべき生態等に関する設定が一切存在していないダラ・アマデュラであるが、
    例外として通常種と亜種の関係に関してのみニンテンドードリーム2015年8月号にて詳細な設定が語られた。
  • ゲーム中の登場ムービーでもうかがえるように、
    『脱皮直後の蛇王龍』こそが蛇帝龍ダラ・アマデュラ亜種なのだそうだ。
    なお、今まで戦った通常種は脱皮直前の個体であるとのこと(後述)。
  • 蛇帝龍は代謝のバランスが悪く、極端に代謝が活性化、高熱化する部位が出来る。
    この異常活性が肉質軟化及び部位高熱化の正体である。
    時折発生する地形ダメージは、活性中の部位が擦れて大地が熱されるため。
    擦るだけで大地が赤熱するという、蛇王龍さえも軽く凌駕する蛇帝龍のスケールにはもはや脱帽である。
    また、この代謝の異常活性の影響から常に気が立っており、攻撃性の高さはそのためらしい。
    • ちなみに、通常種(蛇王龍)は脱皮直前の代謝の落ち着いた個体であり、
      それゆえに亜種(蛇帝龍)ほど気が立っておらず攻撃的ではないという。
      脱皮直後の姿である蛇帝龍だが、暫くたてば代謝が落ち着き、
      皮膚や外殻もしっかりと冷え固まることで元の蛇王龍の姿に戻るのだろう。
  • 英語名に見られる「Shah(シャー)」とは、かつてのペルシャの帝王の称号。
    元来古代ペルシャ語で「支配者」「王」を意味する「シャーハンシャー(xšāyaθiya)」という言葉であり、
    紀元前6世紀からイラン革命で王位が廃止された1978年まで使用された、由緒ある称号でもある。
    「ダラ・アマデュラ」の名はペルシアに程近い地域であるバビロニアでかつて用いられていた言語が元になっており、
    それを踏まえたチョイスかもしれない。
  • 亜種だけが先に登場し、通常種のG級個体が発売からかなり経ってからイベントクエストで配信されるという状況は、
    MH3Gのジエン・モーランの状況とよく似ている。
  • 文献では「死と再生の象徴」とされているようだが、
    現実世界における伝説にもウロボロスという近しいイメージを持つ蛇が存在する。
    自らの尻尾を飲み込んでおり、それが「死と再生」および「輪廻転生」を表しているらしい。
    ダラ・アマデュラは自らの尻尾に噛み付いたりはしないが、
    ひょっとすると通常種共々モチーフになっているのかもしれない。

素材

  • 亜種からのみ入手できる固有素材を記載する。
    その他、通常種と同じく「凶星の破片」および「天剣の龍神玉」も入手可能。
蛇帝龍の厚鋼皮
伸縮性に長ける外皮が幾重にも折り重なって形成された蛇帝龍の皮素材。
その分厚さから絶対防御に例えられるほどの圧倒的な硬質性を誇る。
蛇帝龍の厚尾鱗
ダラ・アマデュラ亜種の尻尾にある分厚い鱗。
剣鱗が密集して形成されており、尾と共に振り回されれば破壊の嵐を巻き起こす凶器となる。
蛇帝龍の厚剣鱗
赤色に染まったダラ・アマデュラ亜種の分厚い剣鱗。
その色合いは災いそのものを具現化したかのように禍々しく、近付く者の運命を悉く断ち切ってきたとされる。
蛇帝龍の睨眼
冷酷な輝きを放つ蛇帝龍の眼。
その眼光は直視した者の心臓を鷲掴みにするような威圧感に満ちており、
並みの人間なら一瞥で心を壊される。
蛇帝龍の重胸殻
蛇帝龍の心臓を護る胸部の甲殻。
人が作り出した刃では傷一つ付けることも叶わない、堅牢な壁の如き防御力を誇る。
蛇帝龍の剛鉤爪
天地を切り裂くとも称される巨大な鉤爪。
一振りで、大地を分かつほどの災害が引き起こされる。
なお、通常種と同様に部位破壊報酬を狙う場合は左右両方の爪を破壊しなければならない。
蛇帝龍の重尾殻
蛇帝龍の尾部を覆う強固な甲殻。
あらゆる刃を撥ね退ける鎧にして、大地をも容易に叩き割る恐るべき武器。
蛇帝龍の大扇刃
蛇帝龍の扇刃の中でも際立って大きなもの。
その刃は天を裂き、流星を喚び込むと云われる。

関連項目

モンスター/ダラ・アマデュラ
武器/アマデュラ武器
防具/リベリオン・ライオットシリーズ
BGM/ダラ・アマデュラ戦闘BGM
モンスター/錆びたクシャルダオラ - 通常種が脱皮の影響で凶暴化している点で共通。
モンスター/シャガルマガラ - 脱皮した古龍種の仲間。(幼体のゴア・マガラ自体は分類不明)


*1 ゲームの画面内ではどちらかと言えば金色に見える。
*2 赤熱化のみを無効化する場合は「ネコの長靴術」でもよい
*3 リーチの長い武器でないと攻撃が当て辛いが、大剣程のリーチがあれば大丈夫だろう