世界観/共食い

Last-modified: 2023-06-15 (木) 11:45:55

目次

概要

  • 動物が自分と同種の動物を捕食すること。
    残酷や異常等のイメージを持たれることが多いが、
    共食いの習性を持つ動物は多数確認されており、自然界ではありふれた光景とも言える。
    種によってはもう生きていくことは出来ないと判断された自分の子どもさえも捕食してしまう。

具体例

  • MH世界のモンスターの一部にも同様の生態が見られる場合があるという。
    しかし、その多くは生態設定にて語られるのみで、
    ゲーム内やムービーなどで実際にその様子が確認できる例はごく少数。

ガノトトス

  • 体内で卵を孵化させる卵胎生だが、いち早く孵化した個体は
    自分以外の子どもや卵を全て食べ尽くしてしまう。
    生まれて間もない熾烈な戦いを生き抜いた個体のみに母体から誕生する権利が与えられるのである。
    もちろんこれは設定上の話であり、ゲーム中ではそこまで細かい生態を確認することは出来ない。
    ちなみに、ガノトトスの生態は現実世界の大型のサメがモチーフになっており、
    実際にシロワニなどで胎内での共食いが確認されている。

イビルジョー

  • 自分以外の生命体は全て獲物と認識するほどに凶暴なイビルジョー。
    そしてその牙は時に同族にすらも向けられる。
    2体以上のイビルジョーが出現するクエストならば、
    実際にその光景を目撃できることもある。
    非常に恐ろしい光景だが、一見の価値はあるかも知れない。
    しかしMH3Gでは討伐or捕獲体はおよそ1分が経過すると消えてしまう仕様になったため、
    共食いを見ること自体が難しくなってしまった。少し残念である。
    なお、設定上も同種同士で邂逅しても食欲の方が優先されるため、
    滅多なことでは成熟した雌雄が出会っても交尾に至れないという
    何か生物として間違った方向に進化している。
    また、同族を捕食する事で過剰な龍属性エネルギーを摂取すると、
    いずれはそのエネルギーが抑えきれなくなり、暴走する危険性も孕んでいるらしい。

ゲネル・セルタス

  • フェロモンガスを放出し、雄であるアルセルタスを使役するという特殊な生態を持つ。
    アルセルタスを利用して飛行を行うほか、連携攻撃や合体しての攻撃も確認されているのだが、
    ダメージを受けスタミナが減少した場合、何と呼び寄せたアルセルタスを叩き殺して捕食してしまう
    現実でも昆虫の雌が同種の雄を捕食するという事はままあるが、
    原則として出産という非常に体力を使う行為をする時、あるいは極限まで餌が無い時にのみ行われる。
    ゲネル・セルタスの場合、出産する訳でもなく極度の飢餓状態にある訳でも無いのに捕食するという、
    人間で言う栄養ドリンク感覚でアルセルタスを喰らっているのである。
    もっとも、ハンターに狩られそうになって危険な状態になってから食べるので、
    ある意味では自身の命の危機を回避するためにやむを得ず捕食していると言える(通常種は)。
    亜種?知らんな?
    人間である我々の感覚からすると、アルセルタスを洗脳(=アルセルタス側に抵抗の余地は一切無い)状態に
    した上で道具感覚で扱う点を見ると非常に残酷冷酷に見えてしまうが、
    現実でも雌に生殖活動どころか生態の殆どを握られている種も少なからずいるので、
    セルタス種にはセルタス種なりの生態があるのだと思っておこう。

ガブラス

  • 厳密には共食いではないが、仲間の死骸を積極的に貪る姿が確認できる。
    スカベンジャーとしての性質が浮き彫りになる一例である。
    この仕様は4シリーズで復活した際に追加されたもので、
    音爆弾を使わなくてもガブラスを低位置におびき寄せやすくなった。

ライゼクス

  • 自分の縄張りに侵入した生物には容赦なく襲い掛かり、捕食してしまうほど凶暴な性質を持つ飛竜。
    その凶暴性からか、成長過程においては共食いも辞さないという。
    ただしこれもガノトトスと同じくあくまで設定上の裏話であり、
    ゲーム内で実際にライゼクスが同族を喰らう光景を目にする事は無い。

ドスジャグラス

  • 雌や未成熟の雄のジャグラスは主にヨリミチウサギなどの小動物を主食とする。
    一方雄の成体たるドスジャグラスはなんと同種のジャグラスさえも捕食対象とする。
    ゲーム内ではそのような共食いは一切見られないが、
    ジャグラス達がドスジャグラスから距離を置き樹上へ移動する理由の一つには、
    空腹のドスジャグラスから避難するという意味合いがあるのだという。

クルルヤック

  • クルルヤックは自分の卵を抱えて育てる習性があるが、基本的にはこの卵を孵化するまで離さない。
    そのために卵以外のものが持てず、食事行為そのものに支障を来すため、
    卵が孵化するまで絶食状態で過ごすという。
    しかし、中にはその絶食に耐え切れなくなってしまう個体がおり、
    そのような個体は自分の子供である卵を自分で食べてしまうケースもあるという。
    尤も、親個体が餓死しては結局子供も共倒れの運命しか待っていないため、
    どうにか自分の命だけでも繋ごうとする、彼らなりの生き残る手立ての一つなのかもしれない。
    実際に見てしまうといろいろと哀しい気分にもなりそうだが、
    幸いにも(?)ゲーム内ではそのような様子が確認される事は無い。
    ただ、MHST2の最序盤で戦うことになる個体は明らかに自身のタマゴを持ち出そうとしていたため、
    もしかしたら本当に空腹に耐えきれなくなっていたのかもしれない。

ジュラトドス

  • 生まれた幼体は生き残るために自分以外の卵や幼体を捕食する場合もあるという。
    同じく魚竜種であるガノトトスに似ているように思えるが、
    ジュラトドスの場合は体外受精である点が大きく異なる。
    強力な一個体を確実に産み落とす事を選んだガノトトスに対し、
    ジュラトドスはあらかじめ大量の卵(幼体)を産み落とす事で生存率を上げる、
    言わば「質より量」の戦術を取った種と言える。
    なお、ジュラトドスの卵や幼体はゲーム内では確認されない。

ツケヒバキ/ヤツカダキ

  • ツケヒバキの雄個体は、成熟してヤツカダキと交尾ができる状態となると、
    体内に豊富なタンパク質を内包するため、
    成長途中のツケヒバキや産卵を控えるヤツカダキにとっては良質な餌と認識されてしまう。
    結果として交尾に至る前に彼女らに捕食され、栄養源とされてしまう個体も少なくはない模様。
    なお、ツケヒバキの雄はヤツカダキと交尾を終えると、その受精が完了する頃には力尽きて死亡する。
    つまり彼らはどう転んでも同族とその未来のために命を落とすという、
    ある意味でアルセルタス以上に衝撃的な実情である。

ナルハタタヒメ

  • 風神龍イブシマキヒコと対をなす雌の古龍。
    産卵期に入っていたナルハタタヒメは龍宮砦跡の地下に潜んでいたのだが、
    ハンターに撃墜されたイブシマキヒコが落下してくるのを認めると、
    なんと対であるはずの風神龍に喰らい付き捕食、そして力を吸収してしまう
    全てのエネルギーを奪われたイブシマキヒコはそのまま力尽きて息絶えるのだが、
    風神の力を得たナルハタタヒメは更なる凶暴性を露わにし、
    苛烈な攻撃でハンターへの最終決戦を挑んでくる。
  • 現実でも産卵期に入った雌がエネルギーを手にするために
    同種の雄を捕食することがあるのは前述の通りであるが、
    風神龍および雷神龍は元来よりそのような共食いの生態がある種なのか、
    あるいはこの場限りの苦肉の策であったのかは憶測の域を出ない。

モンスターではないが、共食いの設定があるもの

サンショウナギ

  • 釣りなどで入手できる素材。
    食欲が旺盛過ぎるあまり、共食いも頻発するという。
    イビルジョーに近い思考回路なのかもしれない。

女王エビ

  • 釣りで入手可能な素材。
    説明文によると、同種の雄を食べてしまう性質がある。

余談

  • 狂竜化したモンスターや極限状態のモンスターは自分と同種のモンスターであっても襲い掛かり、時には殺してしまう。
    MH4では「予感」というムービーで狂竜化したと思われるイーオスがドスイーオスを啄んでおり、
    MH4Gの「禍々しき刃」というムービーでは極限状態のセルレギオスが通常のセルレギオスを倒している。
    しかし捕食を目的として襲ってはいないため、共食いには該当しない。
  • 現実世界でも、文明が発達する以前の人々や、現在でも一部部族など、
    優れた人物が死去した際、その力や魂を身に宿すためという理由で共食いが行われることがある。
    歴史的には、飢餓の為に人間の死体を食するという事があり、モアイで有名なイースター島でも、
    モアイを作った過去の文明が崩壊する末期には飢餓から共食いが行われたと伝承され、
    後の発掘調査からそれが事実であったことが分かっている。
    そうした習慣があるところでは、何故か狂牛病のような症状*1が現れることがあるらしい。
    また、力や魂が本当に受け継がれるかどうかは不明だが、
    どんなに調理を施しても、故人の病気や障害を引き継ぐことがある。
    少なくとも人間にとっては、倫理観を抜きにしても、同族食いは多大なリスクが伴うといえる。
    • 更に余談になるが、世界にはサルを食す地方もある。
      特に中国では、猿の脳が高級珍味として食されていた。
      ただし霊長類である故に人間と同じ病気を持っているので、やはりこちらも食べるべきではない。
  • カーニバルの語源は諸説あるが、カニバリズム(食人行為)を語源としているという説もある。
    こちらは由来の言語自体が別であるため、信憑性に欠けるとされている。
    ただし、その由来の言語となるスペイン語とラテン語には、
    ラテン語の口語である俗ラテン語が派生してスペイン語になったと言う経緯があるため、必ずしも無関係とは言えないが、
    あくまで俗説の域を出ないのでこういう説もある、程度に留めて置こう。

関連項目

世界観/幼体


*1 例として、パプアニューギニア東部のフォア族内で多発した「クールー」。年間数千人が発症していたが、死亡した肉親の脳を食す習慣(≒共食い)を政府が禁止した結果、激減した。