武器/ランス/長短所-概要

Last-modified: 2024-05-06 (月) 12:36:55

長所・短所

  • 長所
    • ガード性能が高く、並みの攻撃にはびくともしない
    • ガード前進ジャストガードを使いこなせば激しい攻撃もほぼ無力化でき、攻撃に集中しやすい
    • ガードしたまま移動・方向転換できる
    • カウンター突きにより攻撃中にガードを挟める(MH3以降・例外あり)
    • ガード前進がステップから派生できるため、
      ガード武器で唯一ステップからガードに派生できる(MH4G以降・例外あり)
    • 攻撃範囲を絞った突きで相手の部位をピンポイントで攻撃することができる
    • 突きは素早いうえすぐステップ回避に派生できるため、攻撃中も隙が少ない
    • 切断と打撃を兼ね備えており、ダメージが高い方で計算される(MH2以降は打撃に下方修正あり)
    • リーチが長く、上段突きである程度高い位置も狙いやすい
    • ステップ回避は隙が小さく、すぐ攻撃に移れる
    • 三回連続ステップやガード前進ができるため、位置調整がガンランスに比べると楽
    • 突進は武器の斬れ味が緑以上なら弾かれない
    • 段差が無くてもジャンプできる(MH4以降・例外あり)
    • コンボルートが単純かつ応用が利きやすい
  • 短所
    • 抜刀時の移動速度が遅い
    • 納刀が遅い
    • 上記2つの理由により咄嗟のアイテム使用が苦手
    • 回避がステップとなるため、無敵時間が短い、また回避による位置取り維持や戦線離脱に慣れが必要
    • とっさに距離を詰める動きが苦手で、不意のチャンスにも追撃が難しい
    • 攻撃が連続で3回までしか繰り出せず、コンボ中ステップを挟む必要がある*1
    • カウンター突きの使えない作品・狩猟スタイルでは、攻撃を早めに切り上げる必要がある
    • ガード中や移動しながら出すアクション操作が頻繁に切り替わるため、慣れないと暴発しやすい
    • あらゆる行動でスタミナを頻繁に消費するため、スタミナ管理が必要
    • 攻撃を弾かれた時の隙が大きい
    • 攻撃範囲が縦横方向に狭いので、小さな部位や小型モンスターに攻撃を当てづらい
    • 上方向はほぼ上段突き頼りのため、これでも届かない部位は非常に苦手
    • 武器の斬れ味が黄色以下だと突進が絶対にはじき返される
    • 突進はぶつかった仲間ハンターを吹き飛ばしてしまう
    • SAを持つ攻撃が少ないため味方の攻撃や風圧に巻き込まれやすい
      • ただしMHF-Gは例外で、全てのコンボにSAが存在するのでほとんど問題はない
    • スキルが群を抜いて多く、装備の自由度が低くなりがち

概要

  • 軽く身の丈を超す長さの突撃槍と、堅牢な大盾で武装しており、連続突きと高いガード性能が特徴。
    抜刀時の移動速度は遅いのだが、機敏かつ連発できるステップや攻撃判定を持った突進など
    スタミナが足りていれば限定的な高速機動をすることも可能。
  • 素で高いガード能力を持ち、片手剣のガードや、大剣のガードでのけぞる攻撃すら一部のけぞらなくなる。
    ガード性能を高めるスキルをそろえて適宜ガードするだけでも、生存能力は高くなるだろう。
    そのうえMH3以降の本編では、ガードを絡めた攻撃モーションが派生武器種のガンランスより豊富であり、
    重槍と大盾の両方を使いこなすことで大きなシナジーが生まれる。
  • ランスは全体的に巨大な為、大剣やハンマーのような重量級武器種と初見でも判断できるだろう。
    しかし攻撃面では、単発攻撃重視&一撃離脱が基本の大剣やハンマーとは対照的に、
    片手剣や太刀のような手数重視&張り付き攻撃で真価を発揮する武器種である。
    防御面の視点から他の手数型武器種と基本戦法を比較しても、
    抜刀移動は鈍重だが回避を捨てガードを主体に最小限の動きで攻撃に対応すると、これまた独特である。
    暴れるモンスターの攻撃を軽く捌き、休みなく突きを繰り出す。
    重量級らしい豪胆な戦法がとれるのも、ランスの魅力のひとつだろう。
  • 重量級の宿命か、ランス抜刀時は移動速度が非常に遅く、納刀モーションも長めである。
    モンスターとの正対時は堅いガードのお陰でさほど気にならないが、
    目の前を離れてしまった相手を追いかけるとき、ピンチ脱出のためアイテムを使いたいときなど
    交戦と交戦の合間にそのツケが回ってくることになる。
    鉄壁の要塞が拘束具と化す悲劇を生まないよう、納刀の際は安全を確認しよう。
  • 前述のように手数で攻める戦闘スタイルなので、属性武器の選択が重要になる武器種である。
    ただ1発ごとのモーション値も申し分なく、物理攻撃と属性攻撃をバランスよく扱える武器種と言える。
  • 切断属性を持つが、切断と打撃のうち肉質的に有利な方がダメージ計算に適用される。
    リーチが長く尻尾の切断も出来るが、上方向への判定が弱いため多少の慣れが必要。
    属性としては切断扱いなので盾を使った打撃扱いの攻撃以外では不可能だが、
    MHP2・MHP2Gだけは打撃ダメージ適用の場合は打撃属性として扱われ、打撃が必須の部位破壊も可能。
    その反面、肉質次第では尻尾の切断値が蓄積されない場合も(グラビモスの尻尾の背中肉質の部分など)。
    このため、リオレウス希少種リオレイア希少種ゲリョスといった、
    切断に弱いが打撃に強い部位と、打撃に弱いが切断に強い部位を両方持っているモンスター
    との相性は抜群であった。
    • MH2から打撃にはマイナス補正がかかっている。MH2では0.65倍MHP2以降は0.72倍となっている。
      その結果、「打撃肉質×0.72>切断肉質」であれば打撃のダメージが適用される。
      例としてMHP2、MHF、MHP2Gにおけるのイャンガルルガ翼の肉質は切断20に対し打撃40のため、
      28.8>20で打撃扱いになり、緑ゲージの武器でも弾かれなくなる
      (※MHP2GのG級は弾かれに補正がかかるので青まで、MHFのイャンガルルガ変種は根本的に肉質自体が違う)。
  • 基本攻撃は中段突き、上段突きの2種類。
    正面を突く中段突きは水平リーチがやや長く、斜め上を突く上段突きは少し威力が高い。
    この2種類の突きを自由に組み合わせて、3回まで連続攻撃ができる。
    メインシリーズの公式マニュアルでは、各段の突きには「突きコンボの何段目に出せるか」を元に
    中段突きI・上段突きII……といったローマ数字を付けた名前が割り振られている*2
    突きIIIまで出し切った後・または間に後述のステップで平行移動しつつ回避し、攻撃方向を調整しつつまた突きIに戻る。
    この突きコンボとステップを交互に繰り返す一連の流れが、ランスの攻撃の基本である。
    この突きコンボにMH3以降の本編ではなぎ払いが、MHFの天ノ型・嵐ノ型では天上突きが加わる。
    詳しくは各作品での変遷にて記述する。
    • これらの突きは攻撃判定の幅が狭く、部位へのピンポイント攻撃に便利。
      さらに、判定は先端から発生するため脇から頭に向かって突き刺すと頭に当たる。
      脚の側面から胴体を狙えば腹に刺さるなどピンポイント攻撃に特化している。
      ただし、攻撃判定の狭さは『やや高めに浮いた細い尻尾』などに当たりにくい欠点も持っている。
      比較されがちなガンランスは、斬り上げを始めとして面の攻撃も多様である所が斬撃部分の最大の差異だろう。
  • 先述のとおりガード性能は高いが、ランスにとってはそれだけではない。
    ガード中にもゆっくりと移動・方向転換をすることができ、使い道のない隙の少ないガード突きも繰り出せる。
    なお、ガード移動(摺り足)中はガード判定を保ちつつスタミナが回復する。籠城戦には欠かせないアクションである。
    MH3以降はガード前進カウンター突きなどガードと一体になったアクションが追加され、
    派生武器のガンランスには真似できない攻撃コンボ中にガードを挟むことも可能となった。
  • 槍を構えスタミナを消費しつつ突き進む突進は、続けている間短い間隔で攻撃判定が発生する。
    モンスターがエリア移動する際の追い討ちのほか単純な高速移動手段としても使えるが、
    突進中の連続ヒットは斬れ味が落ちやすいうえに
    仲間を吹っ飛ばしてしまう危険があるので、迷惑をかけないよう慎重に突進しよう。
    斬れ味ゲージが緑以上なら、突進中はモンスターの外殻に弾き返されることはない。
    逆に黄色以下だと必ず弾かれてしまうので、斬れ味が低いときは注意が必要*3
    突進中(または突進の弾かれモーション中)に追加入力をすると、モーション値の高いフィニッシュ突きが入る。
    これはMH3でカウンター突きが追加されるまでランス中最高のモーション値だった。
    フィニッシュ突きからは各種突きIに派生できるので、
    斬れ味消費を抑えるためフィニッシュだけ当てて突きコンボに戻ることも視野に入れたい。
    MH3以降はモーション値低下や属性値半減などの調整で火力としては少々落ち目で、
    MHFでも天ノ型で真っ先に使えなくなる不遇の攻撃であったが、
    MH4以降はセルフジャンプの起点となり、使う価値が高まった。
    チャンス時に爆発的に火力をたたき込むアクションを持たないランスだが、
    MHWではフィニッシュ突きの威力向上により突き→フィニッシュ突き(振り向きなぎ払い)というコンボも開拓されている。
    いずれの環境でも属性ダメージは軽減されておりあまり期待できない。
    MHRiseでは突進の加速に必要な距離が大幅に短くなり、加速フィニッシュの威力も大きく向上して強力になった。
    …のだが、突進と自由に入れ替え可能な新モーション「シールドチャージ」が登場し、そちらが優秀過ぎて非常に影が薄い。
  • 回避方法はステップ型で、サイドステップ、バックステップの2種。
    他武器の回避方法と違う為、最初のうちは戸惑いやすい。
    ランスとガンランスのみ『抜刀中はステップ回避しか出来ない』という特性がある。
    サイドステップこそあるものの、攻撃後か一度バックステップした後にしかサイドステップできない。
    突きコンボを最後まで出し切ったらそれ以上通常の突きは出せなくなるので、攻撃の合間にステップを挟む必要がある。
    ステップの隙は突きでキャンセルでき、ステップ前と同じ方向を攻撃することになる。
    このときに左右方向への同時入力で攻撃方向の微調整が可能。
    ランスは3回連続でステップを踏むことができ、位置調整や瞬発的な機動力に利用できるが
    その分スタミナ確保が必要なことも忘れてはいけない。
    また回避行動で治せる状態異常に陥った時もステップでは回復までの回数が倍になるので、
    動きの遅い納刀をするか、3連ステップで状態異常を耐え忍ぶかの選択を迫られる。
  • 抜刀中前転回避ができない関係上、起き上がり時にとれる行動はガードのみ。
    つまりどういうことかというと、転倒中にガード不能攻撃が来たら
    全てを受け入れ心静かに食らうしかない
    (MH4G以降はディレイ起き上がりが実装され、起き攻め攻撃にもかなり柔軟に対応できるようになった。)
  • 双剣や弓などの主要アクションでスタミナを消費する武器種の影に隠れがちだが、
    ランスもそれらとは違った形でスタミナ消費の激しい武器種である。
    任意に繰り出せる突進で徐々にスタミナを使うのはもちろん、
    攻撃のガード時には威力に応じた一定量のスタミナを消費するし
    ステップ回避にも1回ごとに一定量のスタミナが必要となる。
    特にステップは突きコンボの合間に必ず挟むことになるので、攻撃態勢維持にもスタミナが必要
    一言でまとめると、ランスは何をするにしてもスタミナが必要な武器であるといえる。
    この特性ゆえ、ランスを手に取ったままスタミナ切れを起こすことは絶対に避けたい。
    スタミナ管理の対策としては、ひとつはスキルやアイテムで減少量(または回復量)そのものを補うこと。
    気力回復・体術などのスキルの採用や強走薬の持ち込みで余裕を持った戦いができる。
    もうひとつはスタミナの自動回復を利用した立ち回りで凌ぐこと。
    突き攻撃やガード移動などのアクション中スタミナ回復する行動を意識して挟み、
    逆にステップやカウンター突きなどのスタミナが回復しない行動は必要以上に使わないようにしたい。
  • モンスターへの張り付きを維持したうえでのランスの戦法はふたつに大別できる。
    ひとつは攻撃をガードやその派生アクションで凌ぐガードランス
    もうひとつはステップ回避で攻撃の位置取り・フレーム回避を行う回避ランスと呼ばれている。
    一般的にガードランスは当たり判定が長時間or広範囲だがガードが楽な攻撃の対処に、
    回避ランスはガード削り・ガード不能だが当たり判定が短時間or狭範囲な攻撃の対処に向いている。
    度々どちらが強いのかランサー間で議論になることもあるが、各アクションの作品による環境の変化、
    狩猟モンスターとの相性など関わる因子は多岐にわたるので、一概にどちらが優れているとはいえない。
    攻撃を捌きつつ定点攻撃をするなら動き回らないガードの方が有利だが、
    ラギアクルスの大放電やグラビームなどガードでは対処できない攻撃もあり、位置取り回避ランスが有利。
    どちらか一方の戦法に固執するよりも、二つの戦法をモンスターの攻撃に合わせて使い分けられることで
    一方的に突き攻撃を継続できるランサーとしての理想形に近づくのだ。
    • といっても、ランスに慣れていないハンターにいきなりランサーの理想を押し付けるのは酷であろう。
      特に回避ランスはモンスターの攻撃の威力や当たり判定、タイミングや次の行動の予測など
      全てを頭の中に入れておかないと満足に機能せず、ハードルは高い。
      初心者ランサーには早めのガードを心掛け、ガードのタイミングや仰け反りから体で覚えて
      適切な対応を考えるガードランス中心の立ち回りからランス遣いを覚えることをお勧めしたい。
    • MHP2Gまでは基本攻撃態勢からガード、またはその逆に移行する連携がなかったため
      回避ランスに比べてガードランスは一定時間内の攻撃回数が減る傾向があった。
      そのため、相手の攻撃を避けつつ、位置取り調整と攻撃態勢の維持が同時にできる
      回避ランサーへと、腕前が上がりしだい移行する者が多かったようだ。
      しかしMH3でキャンセル/カウンター突きとガード前進が登場したことにより
      ガードランスでも攻撃頻度を落とさず攻撃を捌いたり、
      ガードしながらの素早い位置取り調整が可能になった。
      これ以降の本編で、ガードランスを採用する価値は向上したといえよう。
  • 操作体系は特異的でクセがあるものの、武器種自体の性質は意外とシンプルかつオールマイティーである。
    突きで正面を3回まで攻撃・ステップで平行移動しつつ回避と、攻撃面での効率的な基本コンボは至極単純。
    各段階の突きに大きな差異もなく、なおかつ突きの合間にステップで自在に位置調整ができる。
    「時間をかけて複数の攻撃をコンボで叩き込む」必要もないため、
    攻撃を回避しつつ高パフォーマンスの攻撃維持も得意。この点でガンランスと大きく差別化もできるだろう。
    MH3以降に追加された攻撃の派生も「突きとの互いの派生関係」さえ覚えればいいので、
    慣れれば出したい時に必要な攻撃が簡単に出せるようになる。
    もしかしたら大剣よりも操作だけは簡単と言えるかもしれない。
    • 近年のシリーズに至るまで、「とにかく張り付いて突きまくる」の基本の立ち回りに変動がなく、
      軸合わせでかわせる攻撃はステップでかわし、かわせない攻撃はガードする、の基本も変わっていないため、
      ある意味シリーズ通して最も変動の少ない武器。
      「突き、突き、突き、ステップ。突き、突き、突き、ステップ。
      殴られたらガード、距離取られたら突進」
      というシリーズ通した基本の動きさえできれば、平均以上のDPSは出せ、
      スキルもガード性能ぐらいあれば比較的問題なく動けるなど、
      古参武器故の高い安定感は魅力。
      ただ、真価を発揮するには、「どの攻撃をかわしてどの攻撃をガードするか?」の、
      基本操作とは別方面での深い知識と咄嗟の判断力が求められる。
      どちらかと言えば、中級者以上向けの武器種。
  • ガンナー専用スキルを除き、ランスでも多くのスキルを十分に生かすことが出来る。
    ただ、やはり相性がいいのはガード性能と、MHP2G以降なら次点でガード強化
    ガード性能+2にいたっては発動できる環境が必須と言っても良いレベル。
    ただし発動させるコストが重いので、攻撃の軽いモンスター相手には+1や無しで戦うことも検討したい。
    攻撃間隔の短さから斬れ味消費も激しいため業物も便利。
    ガードに頼らない回避ランサーには回避性能回避距離も人気である。
    一方、腕に覚えがあるなら耳栓や風圧などの保護スキルはあまり必要ないかもしれない。
    特にカウンター突きが実装されたMH3以降では逆に攻撃チャンスにもなりうるのだ。
    ただし、MHFの希少スキルの中にはランスの基本戦法とかみ合わないもの発動させたが最後木偶の坊と化すものなど
    相性のすごぶる悪いスキルも存在するので注意。

*1 MHFのみ天ノ型以降で最大4回まで突きを行えるようになるが、基本的なことは同じである。極ノ型の場合は4回まで通常の突きができることに加え、さらに"フィニッシュ突き"か"回避突き"のどちらかにさらに派生できるため大幅に改善されている。
*2 MHFのオンラインマニュアルでは数字がアラビア数字になっているが、基本は同じ。本記事ではMHFの項での表記もローマ数字で統一することにする。
*3 剣術スキルがあれば赤ゲージでも弾かれないが、ダメージは少ない。