MHP2Gに登場する双剣。
読みは「まつりばやし・せいらんのしらべ」。
片手剣紫電の最終形のひとつで、紫電改から双雷剣キリン、
祭囃子・野分ノ調を経て生産される。
MH4には晴嵐ノ調は登場しないものの、代わりにキリン亜種素材を用いた叫雹ノ調が登場しており、
本項ではそちらについても解説する。
目次
祭囃子・晴嵐ノ調
概要
- 東方の祭具の一種を参考にして作られた双剣。
片方の剣はキリンの角で作られた刀身を強化した物で、雷神宝剣キリンによく似た形をしている。
しかしよく見ると鍔に当たる部分にキリンの雷尾をあしらわれている点が異なる。
もう片方はヤマツカミから取れる上質な龍木や龍苔で作られた小槌のような武器である。
ただし双方共に切断属性。MH3の片手剣のように殴りつけてスタンを取ったりは出来ない。
しかしキリンの剣は雷属性、ヤマツカミの小槌は麻痺属性を持っており、
スタンではなく麻痺によってモンスターの動きを封じる事が出来る。
振り抜くと雷鳴にも似た風切り音を立て、聞いた者を酔わせるという。
その事から実際に祈りを捧げる際にも使われる事がある。
性能
- 純粋ではないがMHP2Gでは最も優秀な麻痺属性の双剣。
麻痺属性の双剣はもう一つ存在するのだが、余りにも属性値が低すぎて使い物にならない。
そのため、雷属性が特に有効でなくても双剣で麻痺を狙う時にはこの武器が担ぎ出される。
特徴的な見た目もさる事ながら、攻撃を当てる度に青や黄色の電光を放つ見た目にも派手な双剣である。
装備すると防御力も上がり、スロットも一つある事も忘れてはいけない。
しかし基本攻撃力と属性値はあまり高くないのでそれなりの熟練度が必要。
- ただ、通常属性と状態異常属性という組み合わせのため、活躍させようと思えば幅広く使える。
とりわけ強力という例は少ないが、影響を受けるスキルも多い。
足止めと雷属性の攻撃を両立できるため、『竜王の系譜』やクシャルダオラ戦での採用率が高い。
PT内にこの武器がいると、とりあえずなんとなく安心できる方は多いのでは無いだろうか。
- ただし、上記のように麻痺属性値自体は決して高くは無い。
素の攻撃力も双剣の中では高いほうだが、そこは双剣の性で他の武器種と比べるとどうしても見劣りする。
そのため雷が有効でなく、特にこだわりも無いなら他の武器を使うのも一つの手ではある。
祭囃子・叫雹ノ調
概要
- MH4に登場するこの系統の双剣。晴嵐ノ調は本作には登場していない。
キリン亜種素材と、ダレン素材との交換で手に入るヤマツカミ素材で作られた氷・麻痺双剣である。
一発生産のみで強化は不可。
MH4
- やはり、というか生産の中では優秀であり、素で長大な白ゲージを確保しつつ、
氷400(=実質200)、麻痺220(=実質110)、スロ1を実現。
物理攻撃力は196。倍率にして140と物理部分はかなり控えめになっている。
匠を発動させればさらに白ゲージが伸びるが、匠での延長分より素の白の方が長いのであまり有効ではない。
ここは業物を発動させておこう。- その性能通り、氷弱点相手にはなかなかの強さを見せる。
というか、氷単体双剣で一番バランスのいいウルクスアルマスの氷属性値が240なので、ほぼ僅差である。
斬れ味補正を考えればウルクスアルマスにさらに麻痺属性がくっついていると見ることも出来る。
流石に今作で強化されたアイルー様メラルー様には純粋な麻痺能力では劣るが、
それでも優秀な攻撃性能で差別化可能。
- その性能通り、氷弱点相手にはなかなかの強さを見せる。
- さらに、この武器の価値を力づくで底上げする存在がいる。
そう、MH4で見事復活を果たした、金獅子ラージャンである。
過去のシリーズでもその持前のパワーとスピードで幾多のハンターをぶちのめしてきたラージャンだが、
今作でもその実力は衰えるどころか、新技を引っ提げて復活。
さらには激昂した個体まで登場し、ハンターの屍を累々と積み上げた。- しかも、今作では激昂した個体の固有素材として羅刹の金角という素材が出現。
これがラージャンの頭部部位破壊限定、しかも両方の角を折らないと手に入らない貴重な素材であり、
これを手に入れるには、文字通り怒り狂う羅刹に真正面から向かっていかなければならない。 - そのため、そのラージャンの弱点属性であり、麻痺によって動きを封じることができるこの双剣は
部位破壊を狙うハンターにとってまさに救世主となりえるのである。- 弱点はその生産難易度。作るのにキリン亜種武器としては最も多いキリンの氷角7本が必要なほか、
神龍木4本と浮岳龍の体液6つを素材交換しようとすると、
荒々しい龍尖角と希望の証が4つずつ、そして豪山龍の上紅鱗が6枚必要になる。
特に需要の高い希望の証は入手困難なので、非常に厳しい。
- 弱点はその生産難易度。作るのにキリン亜種武器としては最も多いキリンの氷角7本が必要なほか、
- しかも、今作では激昂した個体の固有素材として羅刹の金角という素材が出現。
- ただし上記の性能は 「集会所クエスト限定で」 「生産武器の中では」 「比較的」 優秀という話である。
- 双属性武器の宿命として、高Lvのギルドクエストに担ぐには性能が中途半端極まりないのである。
モンスターの体力が上がるほどに麻痺の効率は下がり、属性値も双属性の仕様の関係で実質的に高くないため、
攻撃力の低さも露骨に響いてくる。- 有利なイメージがあるラージャンにおいても属性より物理攻撃が良く通るため、
弱点属性のアドバンテージは無いも同然。
そもそもラージャンの肉質的に属性を優先する選択はとてもではないが正解とは言い難い。
そのため高Lvのギルドクエストでは力不足と言わざるを得ない。
- 有利なイメージがあるラージャンにおいても属性より物理攻撃が良く通るため、
- 双属性武器の宿命として、高Lvのギルドクエストに担ぐには性能が中途半端極まりないのである。
- パッと見は優秀だがPTでの貢献へはいま一つ足りない性能であるため
残念ながらギルドクエスト攻略においては、多数から忌み嫌われる武器の一つとなってしまっている。
これで高Lvギルドクエストに参加したいのなら、せめて可能な限りの火力を盛るべきであろう。
MH4G
- 期待のG級派生が追加。祭囃子・幻獣ノ調に強化できる。
氷440に麻痺260、素でMAXまで埋まった斬れ味ゲージには長大な紫と白が輝く。
ここまでは順当に強化されそこそこ優秀な部類なのだが…
最大の問題は攻撃力で、わずか266(武器倍率にして190)しかない。
これがどれほど低いかというと、今作で話題の強力麻痺サポ双剣アイルー卿メラルー卿(武器倍率200)より低い。
というかこれより低いG級武器は僅差で旨双剣ムースアブール(武器倍率160)だけ。
筆頭ネタ武器と熾烈な戦いを繰り広げるとは…。
しかもあちらは覚醒させて属性特化にすればある程度の活躍ができるわけで… - また同じキリン亜種武器のカテゴリーでは剣士武器なら倍率220~240,ボウガンなら260と
上位の時より武器倍率100程度上昇しているのに、この武器だけ190、武器倍率にして50の上昇と異常に低い。
もう一段階強化があったんじゃないかってレベルである。 - そして双属性ゆえに単一属性ごとの運用は単属性武器に比べて大きく劣るのは周知のとおり。
麻痺属性値実質130というのは頼りなく、アイルー卿メラルー卿の半分しかない上に物理攻撃力ですら負けている。
氷属性枠で見ても悲惨で、G★1に入ってすぐ作れるウルクスアルマス改にすら斬れ味に紫が出る以外の全てで劣る。
つまり麻痺・氷属性・物理ダメージの全てにおいて、その競合相手に大敗を喫しているのだ。
- しかし「併せ持つ」ことに意味があるのが双属性!
…というのは確かにそうなのだが、それも互角の性能を持っていればの話。
はっきり言ってしまえば、漠喰いキロネクスの下位互換というのが当武器の実態である。
武器攻撃力1.5倍、麻痺蓄積1.15倍という差は、わずか220の氷属性ダメージなどで覆せるものではない。
(一応、「バサルモス亜種に乱舞をかます」といった限定的な状況なら上回ることもあるのだが、
それも胸破壊が終わるまでの間である。その上、いくら麻痺があるとは言っても
ウルクスグランディネや氷炎魔剣ヴィルマクスには火力で大きく差を付けられてしまう。)
いくら優秀な斬れ味であっても差別化は非常に厳しい…というか産廃そのものと言わざるを得ないだろう。
その上、強化難易度は非常に高いときている。
強化素材の入手にはオオナズチをアイテム持ち込み無しで討伐する必要があるのだ。
加えてキリン亜種の素材に至ってはよりによって剛氷角を7個も要求されるのだからたまらない。
キリン亜種の方は今ではイベクエがあるとは言え、とても難易度に見合うとは…。
前作で(上位時点での)攻撃力が同じ位だった武器はちゃんと攻撃力300台のラインには入っているのだが…。 - 極め付けにレア度が10なので極限強化に大極竜玉を要求される。
流石にこの武器を率先して強化する必要は薄いというか、もはや完全に趣味の領域だろう。 - ここまでくると最早どうでもいいのだが当武器の斬れ味ゲージ構成は
今作の発掘武器の理想型から更に斬れ味レベル+1にされた構成になっている。
そのため、かえってより残念過ぎることになっている。
余談
- 上記の祭囃子・叫雹ノ調であるが、暴雪剣【麒麟帝】と同様に
MH4のオンラインではふんたーさんに大人気の武器となっている。
属性値、斬れ味、作成難易度と、一見優秀な要素が非常に多いため、
この状況も納得といえば納得ではあるが。
例によってふんたーさんは武器の特性を考えずにスキルを組み武器を担ぐため、
暴雪剣と同じくその火力は悲惨の一言。
かといってふんたーさんに手数を確保できるわけもなく、
双剣でありながらクエストによっては一度も相手を麻痺させることもなくクエスト終了ということもある。
先述したようなオンラインでのこの武器の嫌われようは、こういった側面もあってのことなのだろう。
MH4Gでもイベントクエストが配信され、手軽にG級個体と戦えるようになった為、
G級強化したふんたーさんが増えてきており悩みの種になっている。
- イラストレーションズに掲載されている資料によるとどうやら小槌の方は、
元々ヤマツカミのハンマーとして単独で登場する予定だったものからデザインを流用したようだ。
ちなみにこのハンマー、装備すると七福神よろしく激運・採取・まんぷくなどが発動する
「お得」な装備としてデザインされていたようで、
双剣として生まれ変わってからはそのお得さが「双属性」として残ったようだ。
- 発掘装備には祭囃子・無形ノ調という双剣が存在する。
発掘装備の仕様上色や性能は様々だが、この晴嵐ノ調・叫雹ノ調と同じデザインである。
ただし、発掘武器特有の色の変化が小槌までに及んでしまい不自然な見た目になったりと、
その評判は決して高くないようで、古龍を乱獲していた頃はともかく、
右ラーが普及した現在ではあまり見られない武器になってしまった。
4Gでは極限状態のため、他の発掘武器の難度がとんでもないことになっているため
古龍の依存度が高くなる。
だからこの武器にもワンチャン…なかった。
割と楽に倒せるモンスターでキリン亜種はともかくテオ・テスカトルの発掘が変わったためである。
あぁ、4Gの祭囃子は発掘もこんな扱いなのか…