アクション/乱舞改

Last-modified: 2024-03-19 (火) 11:45:50

MHFにおいて、双剣の秘伝書を入手し、新スタイルを選ぶことにより乱舞に代わり使用できたアクション。

目次

概要

  • 通常(従来)の乱舞が素早く両手の剣を振り回して12回(G9.1以前は10回)相手を切り刻むのに対し、
    こちらは軽く踏み込みつつ3回突きを行い、更に踏み込みつつ前方を切り付ける2段階コンボとなっている。
    コンボ技なので、3回突いた後に回避や左右回転斬り、鬼人解除でキャンセルが可能。
    また、あくまで乱舞なので真鬼人解放中は回転斬りフィニッシュの後に乱舞旋風に派生可能
    (刃打ちには派生できない)。
  • 3回突く技と前方を切り付ける技は公式では「前半部分」「後半部分」としか表現されていないため、
    その名称については攻略サイトなどによっては若干揺らぎがあるが、
    当記事では前半部分を「3連突き」、後半部分を「前方回転斬り」と記す。
  • 「3連突き」は目の前を素早く3回突く攻撃で、打点は非常に低いが攻撃速度はそこそこ速い。
    ただしモーション値は13×3hitとかなり低く、攻撃後に直接刃打ちに移行できないという欠点がある。
    「前方回転斬り」は3hitの攻撃であり、動作はやや遅いがモーション値が合計104と非常に高い。
    通常の乱舞と比較して使用後の入力受付時間が長いが、
    逆に言えば乱舞旋風や回避動作に素早くシフトできないという弱点もある。
  • 立ち回りの面については、斬り上げ攻撃から直接乱舞改へ派生可能になる。
    真鬼人回避の派生攻撃は全て斬り上げになるため、
    真鬼人回避→斬り上げ→乱舞改・乱舞旋風というコンボが可能になる。
    また、乱舞の弱点である「乱舞旋風まで出し切らないと威力を発揮できないが、隙が大きすぎる」
    という点にもある程度対応しており、3連突きの時点で危険だと感じたら真鬼人回避でキャンセルし、
    威力こそ低いが無難に切り抜けるという立ち回りが可能となる。
  • 乱舞改の本来のコンセプトとしては、
    乱舞よりも威力が低いがより細やかに立ち回ることができるというものであり、
    サービス終了までこのニュアンスは堅持されている。
    が、実態としては乱舞よりも威力も高くより細やかに立ち回れるというものであり、
    後述するいくつかの弱点を除けば、従来の乱舞の完全上位互換として機能する存在になっていた。
    この為「全てのスタイルの結集」である『極ノ型』では、
    他武器種のような通常の乱舞と乱舞改の選択は不可能になっており、乱舞改しか使えない。
    • MHF-G以降の乱舞は全ヒットでモーション値116しかないのだが、
      乱舞改は39+104=143なのでこの時点で完全に上回る。
      モーション時間は乱舞の方がほんのわずかに早いがMPSを上回れるほどではない。
      後述するがモーション値が弱体化されるMHF-G以前においてもこの図式は全く変わっていない。
    • 攻撃回数は半分になるので、双剣で重要な属性ダメージは乱舞の半分になる。
      ところが、MHFでは乱舞とG級クエストの乱舞・乱舞改に属性値が3割ダウンする仕様があり、
      HRでは属性ダメージが乱舞と乱舞改で殆ど差がなくなってしまう。
      G級では流石に明確な差として出ては来るのだが、MHF-G10以前は乱舞が10ヒットな上に、
      バランス調整などもあって双剣に高めの属性値が設定されたものが少なく、
      G10の次が「極ノ型」実装のMHF-Zだったので、この差を活かす事はほぼできなかった。
    • 公式サイドのコンセプトと実態のモーション値に乖離が出た理由については不明だが、
      「改」に相応しいポテンシャルにはなっており、
      当時「新スタイル(新アクション)が微妙」などという武器種も少なくなかった中で
      乱舞改は地ノ型(従来の乱舞)のほぼ完全上位互換として機能していた事から、
      威力そのもので物議を醸すことはあれどこの状況自体は双剣使い達からは概ね受け容れられていた。
  • 此処まで書くと立ち回り面威力面ともに欠点が無いように見えるが、乱舞改自体にも弱点はある。
    まず、前述の通り攻撃時間が乱舞と大差ない……どころか乱舞よりもわずかに遅いので、
    無闇に繰り出しても当たらないし手痛い反撃を貰ってしまうことが挙げられる。
    そして3連突きと前方回転斬りのモーション値の差が非常に大きいので、
    いくら前半でキャンセル出来ると言っても、3連突きを無闇に繰り出していてはダメージがまともに稼げない。
    乱舞でも「最初と最後」を当てなければ威力が大幅にダウンするという欠点があったが、
    乱舞改でも「前方回転斬り」を当てなければ与ダメージを稼げるとは言えない
    3連突きからの各種派生はあくまで「万一の時の保険」と考え、
    基本的に乱舞改を放つ場合は最低でも前方回転斬りを当てることを前提に立ち回るべきであり、
    そのためダメージを出すためには相応の隙が発生するとも言える。
    場合によっては3連突きは当たらないが、
    前方回転斬りは確実に当たるというタイミングで放つこともありえただろう。
    • 3連突きは回避の入力受付がシビア*1な上に、
      合計モーション値も斬り下ろし1+2(30+21。なので斬り下ろし1と殆ど威力が変わらない)に大きく劣る。
    • 乱舞改は通常の乱舞と違い、少し前進しつつ攻撃するアクションになっている。
      このため通常の乱舞の弱点である
      「その場で攻撃するので少しでも位置がずれると当たらない」をカバーしているが、
      逆に言えば完全な定点攻撃には向かないということでもある。
      腕を垂直に振り下ろす(或いは切り上げる)というモーションもないので、
      麻痺中などで小刻みに震えている飛竜の尻尾などを乱舞改で切り落とすのは結構テクニックが必要になっていた。
  • また、モーション値143というのはFの双剣の単発技としては高いと言えば高いのだが、
    メインシリーズの(威力が高めに設定されている作品の)乱舞と比較すると大分低いことが分かる。
    MHR:Sの乱舞とほぼ同数値(あちらは142。Rise時代は135)であり、
    通常時にダメージを稼いでいくなら乱舞連打ではなく突進連斬や鬼人空舞を使った方がより強力なあちらと同様、
    単に乱舞改出し切りを真鬼人回避でキャンセルし続けるよりも、
    通常コンボを真鬼人回避で繋いでいった方がより高いダメージ効率が期待できる仕様になっていた。
    • これは真鬼人回避のモーション値が回避攻撃でありながら非常に高く、
      切り下ろしや切り上げといった繋ぎモーションもかなり高威力に設定されているため。
      つまり乱舞改→真鬼人回避よりも、通常攻撃→真鬼人回避→通常攻撃→真鬼人回避……と
      可能な限り真鬼人回避を多く混ぜられるコンボの方がダメージ効率が上がるのである。
      真鬼人回避の1.33倍のモーション値を持つ極鬼人回避になるとより顕著に。
      3連突きに至っては前述の通り通常攻撃に毛が生えた程度の威力しかないので、
      これを真鬼人回避でキャンセルし続けるぐらいなら、
      普通に切り上げ→真鬼人回避でループした方がダメージは跳ね上がる。
      HRではともかくG級では乱舞改の属性値が7割になってしまうので、
      ただでさえ手数の劣る乱舞改の属性ダメージが更に期待できなくなってしまう。
    乱舞旋風まで出し切って真(極)鬼人回避でキャンセル
    (乱舞改→乱舞旋風フィニッシュ→真鬼人回避→切り上げ→乱舞改……)すれば、
    MHFの各種コンボの中でも突出して高いダメージ効率を得ることはできる。
    が、一連の派生には1セット5秒近くかかり、
    途中でキャンセルすればその分ダメージ効率がどんどん落ちるという性質上、
    連発はよほどのチャンスタイムに限られてくる。
    • また、極ノ型では上記コンボの内威力が上がるのは極鬼人回避だけなので、
      極鬼人回避の使用頻度を上げるコンボとのダメージ効率差は縮まっていく。
  • このように、与ダメージ効率という観点で言うと乱舞改を多用できる状況は限定的であるが、
    乱舞改出し切り1セットは多くのモンスターの大ダウン時間に間に合うので、
    大ダウンしたモンスターの弱点に乱舞改を1発叩き込んで離脱、
    余裕があれば旋風まで出し切って……というのはMHFの最後まで行われていたと考えられる。
    極鬼人回避はかなり移動してしまうので定点攻撃には向かず、
    極ノ型で使える上昇斬りは定点攻撃だが乱舞改ほどの瞬間火力は無く、
    同じく極ノ型で使える空舞連斬は高空攻撃なのでダウンした低い打点への攻撃に向かないからである。
    そのため、最終的には他のアクションと上手く棲み分けが出来ていたと言えるだろう。

変遷

  • 元々乱舞改の前半部分である3連突きはMHF-G1以前の2倍近い威力があり、
    合計モーション値自体も非常に高かったのだがそれでも従来の乱舞を少し上回るぐらいの位置付けだった。
    (なので実装時点で「乱舞より威力が低い」という公式のコンセプトとズレはあった)
  • 真鬼人解放が存在せず、強走効果が鬼人化で即座に消滅する仕様*2であった当時のMHFにおいて、
    乱舞を無限に繰り出すことはできず、MH2からある通常コンボループも使いづらいという状況だったが、
    乱舞改の3連突き→左右回転斬り→3連突き→…だけは例外で、スタミナが尽きても無限ループが可能になっていた
    前述の通り80近くのモーション値を持つ3連突きを短時間でループできるこのコンボは凶悪無比であり、
    当時のフロンティアにおける最強のDPSを叩き出せるコンボとして瞬く間に有名になってしまう
    • 若干前進はするとはいえ通常コンボループに比べれば定点に留まってくれるし、
      スタミナが残っていれば3連突きから回避キャンセルで安全に終わらせることもできる。
      総じてかなり扱いやすいコンボになっていた。
  • 初期の仕様では秘伝書の新モーションの中で飛びぬけた性能があり、
    当初の秘伝書システムは取得・成長に多大な問題があったものの、
    それをものともしないほどの乱舞改指定募集が乱立することになる。
    そのため、シーズン10において
    スタミナが切れた状態では乱舞改のキャンセルが不可能になる」という下方修正が決定。
    また同アップデートで追加されたアクション「刃打ち」の攻撃力上昇補正が、
    乱舞改を使うと即座に消滅するという仕様も導入された。
    • MHFでは効率狩りの抑制及び武器種バランスの改善という点で双剣の下方修正が何度も行われており、
      この仕様変更には賛否両論の声が多く寄せられていた。
      ただ、スタミナが切れても乱舞改無限ループを繰り出し続けるという状況は多くの場合稀であり、
      それを必要とするようなシチュエーションでは、
      フォワード.1にて上方修正された秘伝防具の秘伝スキル効果にて、
      「攻撃ヒット時に一瞬だけスタミナが回復する」仕様を利用して
      乱舞改無限ループがシビアだが復活できることが判明したため割と早期に沈静化している。
  • シーズン10では乱舞改の威力については据え置かれていたので、
    短時間(秘伝スキル投入時はほぼ無制限)限定とは言え飛びぬけたDPSを発揮できる状況に代わりはなかったが、
    一方で3連突きがあまりに強力かつ便利すぎたため、
    立ち回りの起点として乱舞改が多用され極端に言えば通常コンボがほぼ不要な状況となっていた。
    MHF-G1では真鬼人解放の実装に伴い、乱舞と乱舞改は威力が大幅に弱体化
    攻撃速度1.1倍の恩恵によって実際のダメージ効率は乱舞改出し切りに関しては調整前と大差はないのだが、
    乱舞改は威力配分が現在のものに改められたので、従来の乱舞改無限ループはDPSが大幅に下がってしまった
    乱舞旋風の追加もあって乱舞改出し切りについては価値が損なわれず、
    普段は真鬼人回避を絡める通常コンボ」「チャンスタイムに乱舞改→乱舞旋風」という立ち回りの基本はここで確立する。
    • ただし、G1では様々な環境的要因から批判の声は凄まじいものがあった。
      蓋を開けてみれば乱舞旋風や真鬼人解放コンボの高性能さから、
      「これで要望通り乱舞改の威力が元に戻っていたらバランスブレイカーというレベルじゃなかった」
      と安堵する人が少なくなかったとされているがG1はいわゆる「G1ショック」の真っただ中であり、
      ハメ狩猟が全盛を極めたため「乱舞改→乱舞旋風」だけでいいという偏った観方も一部で見られた。
      冷静にみられるようになったのはG1終盤~ハメが難しくなったG2以降である。
    • ちなみに刃打ちの攻撃力補正が乱舞改で消える件については、G1で解消されている。
  • G5~G8にかけては、双剣の属性値が片手剣などと比べかなり控えめに設定されており、
    乱舞改の属性値ダウンがそこまで致命的な欠点とは認識されていなかった。
    そのため、一部のハンターの間では真鬼人回避すらもコンボとしては使わず、
    乱舞改をひたすら単発で出し切っていく
    (隙の大きな乱舞旋風には派生させない)という立ち回りが散見されるようになった。
    • これはG6.1で追加された闘覇スキルと、
      G6で話題になった天廊の番人戦の影響が非常に大きいと考えられる。
      闘覇は攻撃力が1.2倍になる代わりに抜刀中はスタミナがどんどん低下していき、
      真鬼人回避を絡めるコンボではあっという間にスタミナが枯渇してしまう。
      天廊の番人はコンテンツの関連スキルである「タワースキル」によってスタミナの減少量を緩和でき、
      これと双剣の秘伝スキルを組み合わせれば、闘覇で減るスタミナを大幅に緩和して長期戦が可能になったのである。
      ただ、そこまでやっても真鬼人回避を絡めるコンボでは短時間しかスタミナを維持できないので、
      スタミナを減らさない乱舞改単発出し切りを多用していくことで、
      より長い時間スタミナを持たせる……という発想に行きついたのだと思われる。
    • この立ち回りは一時通常のクエストでも見られるようになったが、
      ハメなどの短期決戦では旋風まで出し切った方がダメージ効率がよく、
      そうでない場合は闘覇を無理に使用する必要性が薄いという形で落ち着いていく。
    MHF-G9では近接武器の属性値補正が大幅に上方修正され、
    乱舞改の属性値ダウンがこれだけ繰り出す分には無視できない弱点になったことで、
    乱舞改出し切りに依存した戦法は組まれなくなった。
    MHF-Zの極ノ型で使える上昇斬りは左右回転斬りの置き換えであり、
    乱舞3連突き→上昇斬りは可能なものの上昇斬り→乱舞改は不可能となっている、
    そもそも乱舞改の威力自体据え置き、高威力の単発技である空舞連斬の追加などもあって、
    明確な棲み分け・使い分けが確立するようになった。

余談

  • 一部の双剣使いからは「ソイソイ」と呼ばれていた。
    これはキャラクターボイス設定によっては3連突きを繰り出す際のボイスが
    「ソーイソイソイ」と聞こえたためと思われる。
  • フォワード時代までのMHFにおいて非常に大きな影響を与えたアクションであり、
    当該時代のフロンティアの武器を巡る価値観にも、乱舞改の存在が伺えるものが少なくない。
    例えばフォワード.5の太刀は
    「ランスが不要になるぐらい気刃ループの打点が高い」という評価がされていたのだが、
    この「打点」の基準となっていたのは乱舞改の3連突きであるとされている。
    なのでこの基準で言うなら片手剣も打点がメチャクチャ高い。
    そもそも気刃ループ自体も、乱舞改無限ループの影響で注目を浴びたコンボと言えなくもない。
  • アクションの性質としては乱舞の完全上位互換と言っていいものではあるが、
    コンセプトの関係もあってこじんまりとした、
    悪く言えば地味なアクションに差し替わったことを残念がる声も聞かれてはいる。
    なのでG1で追加された乱舞旋風派生は威力云々もさることながら派手めなアクションということで喜ばれたとか。

関連項目

アクション/乱舞
システム/スキルランク - HR5より秘伝書を取得可能


*1 正確に言うと他の双剣のモーションにおける入力受付がアップデートで改善されているが3連突きはモーションの仕様上据え置きであり、「つなぎ」として使える刃打ちにも派生できない
*2 MHF-G1よりこの仕様に代わりMH3系統の仕様が導入されているが、鬼人化中は強走薬Gでも数十秒で効果が切れてしまうほどシビアな調整になっていた