Mahan

マハン級駆逐艦

ver0.11.5での米駆逐アップデート（第1段)でモデリングが更新された。
後部マストの変更、後部煙突付近の構造物撤去、錨の省略等がされた大戦前半期の姿をもとにしている。

旧モデル

上が初期船体、下が後期船体。モジュールでモデルが大きく変化した。
初期船体が開戦前、後期船体は大戦後半の姿である。
艦橋の窓、後部マストの有無や旗の位置を見ると見分けやすい。

性能諸元

･基本性能

･アップグレード

搭載可能アップグレード

搭載可能アップグレード

1		主兵装改良1	主砲および魚雷発射管の機能停止発生率　-20% 主砲および魚雷発射管の抗堪性　+50% 主砲および魚雷発射管の修理時間　-20%
		副兵装改良1	副砲の抗堪性　+100% 対空兵装の抗堪性　+100%
		弾薬庫改良1	自艦の弾薬庫誘爆率　-70%
2		ダメージコントロールシステム改良1	浸水発生率　-3% 対水雷防御ダメージ軽減率　-3% 火災発生率　-5%
		機関室改良1	主機損傷確率　-20% 主機修理時間　-20% 操舵装置損傷確率　-20% 操舵装置修理時間　-20%
3		主砲改良2	主砲旋回速度　+15%
		射撃システム改良1	主砲弾の最大散布界　-7% 魚雷発射管旋回速度　+20% 副砲最大射程　+5% 副砲弾の最大散布界　-5%
		対空兵装改良1	優先対空セクターの準備時間　-20%
		魚雷発射管改良１	雷速　+5% 魚雷発射管の旋回速度　+20% 魚雷発射管が機能停止する確率　-40%
4		ダメージコントロールシステム改良2	浸水復旧時間　-15% 消火時間　-15%
		推力改良1	最大出力への到達時間　-50% 艦が移動を開始する際のエンジン出力を向上
		操舵装置改良1	転舵所要時間　-20%
		爆雷改良１	爆雷数　+2

･消耗品

搭載可能消耗品

搭載可能消耗品

スロ ット	消耗品	名称	使用 回数	準備 時間	有効 時間	効果
R		応急 工作班	∞	40	5	火災を消化し、浸水を復旧し、損傷したモジュールを修理する。また敵潜水艦の魚雷誘導を阻止する。
T		発煙装置	3	160	30	自艦を中心に半径 0.45 [km]の視界を遮る煙幕を展開する 煙幕持続時間：121 [秒]
Y		エンジン ブースト	3	120	120	艦艇の最大速度を一時的に向上させる 最大速度の上昇率：8 [%]
		対空防御砲火	4	80	40	継続ダメージ +100% 砲弾の爆発によるダメージ+300%

ゲーム内説明

マハン級駆逐艦は、ファラガット級駆逐艦の改良型として開発され、雷装が強化されていました。しかし船幅の拡大と魚雷発射管の増設に伴い速力は低下しました。この欠点を補うため、本級には駆逐艦として初めて２段減速ギヤード・タービンが搭載され、数千馬力の推力向上が図られました。1934年から1942年にかけて合計16隻建造され、うち7隻が二次大戦中に戦没し、残存艦は戦後退役しました。

新たな駆逐艦級の設計においては、魚雷発射管の数を3基に増やすことになっていましたが、これは船体の過度な大型化と最高速度の低下を避けるための妥協案でした。本級のネームシップであったマハンは、第二次世界大戦の初期に、マーシャル諸島への空襲の際に航空母艦グループを援護しました。その後、本艦はサンタクルーズ諸島付近での戦闘とニューギニア作戦に参加し、ニューブリテン島で上陸部隊も支援しました。そして1944年12月7日、マハンはレイテ湾において神風攻撃を受け、大きな損傷を被りました。

解説

アメリカTierⅦ駆逐艦。前級とは打って変わり、自他のスペックを熟知しなければ本領を発揮できなくなっており中～上級者向けの艦と言える。1周目はフリーでスキップするのもオススメである。
尚アップデート0.9.6よりC船体が削除された。過去のコメントなどを読む際は注意。

• 抗堪性
  14,100と平均的、ただし恐るべき隠蔽性の悪さと速度の低さから数値よりやられやすく感じるだろう。

• 主砲
  前級の主砲から装填時間が3.3秒に向上した*1。この事で主砲火力はただでさえ高火力であった前級からさらに21%増しになり、もちろんHE弾のDPMは同格の中ではダントツの1位、弾道が無視できる近距離砲戦においては負けを知らない。しかしT7に昇格した事で本艦ではとても太刀打ちできないT9砲駆とマッチする危険もあり、対面駆逐のスペックは十分確認する必要がある。相変わらず弾道は山形なため独自の運用が必要だがここまで研究を進めた艦長に再掲は不要だろう。
  尚射程が最大11.7kmと長射程主砲がウリだった前級と比較し約1kmも落ちているので注意。
   

• 魚雷
  
  上図の通り、本艦の魚雷発射管は独特な配置で、中央に四連装魚雷1基と両舷にそれぞれ四連装魚雷1基となっており、前級よりも増設されている。片舷投射可能魚雷は8門だが、反転すればもう4門を指向可能。反転前提なら投射可能魚雷は12本となり同格最多となる。
  • 533mm Mark12 (3基8門)
    初期装備の533mm Mark12は雷速が高く魚雷発見から約7.81秒で命中するので優秀だが、射程が6.4kmと短いのが欠点。隠蔽スキルが無いととても使い物にならない他レーダー艦も増え「敵大型艦に接近する」事自体難しくなる中で、ランダム戦で能動的に使う事は困難。船体更新と併せて最優先で更新をしたい。
  • 533mm Mk15 mod.0 (3基8門)
    後期魚雷である533mm Mk15 mod.0を搭載することで世界が変わる。ダメージは1万強と可も不可も無いが当魚雷の最大の特徴は本艦の最良隠蔽距離(6.6km)を上回る射程9.2kmである。つまり…ここに来てようやく、隠蔽雷撃が可能になったという事である。*2この魚雷を搭載することにより今まで出来なかった安全距離からの雷撃、敵艦隊の足止め等が行えるようになった他、ボトムマッチでも安定して火力を出せるようになった。ティアが上がる事で今まで出来たような砲駆運用も限界が見え始めた頃合い、強化された主砲のみに囚われず、時には砲駆運用を、時には雷駆運用を、と柔軟に立ち回りたい。
    注意点としては雷速が55ktに下がった事で本艦から背を向けて逃げる艦には当てづらい。気になるならスキルやアプグレで補強をしたい。幸い、魚雷発見距離が短く魚雷発見から7.69秒で命中するので初期魚雷よりは当てやすい。
     

• 対空
  全体的にFarragutから強化されている。
  しかしながら継続的秒間ダメージ・爆発数は共に高く無く、素の性能では両用砲を搭載する同格日駆に劣っている。対空防御砲火を積めるとはいえ、襲い掛かる艦載機には圧倒的に不足していると言わざるを得ない。基本はオフにした上で発見を受けたらセクター強化で対抗すべき。幸いスポット用戦闘機を迅速に落とすくらいの対空は持っている。
   

• 機動力
  最大速力35ktは同格駆逐と比べて最低レベルである。一度捕捉されるとその隠蔽、鈍足もあり逃げきれない事も多い。航海には常に最短距離を進むよう心がけ、危険と判断すれば早々に後退しよう。エンジンブーストは本当に必要なときに使えるように気をつける必要がある。またスモークの効果時間が長いからといっていつまでも籠っている事は避けたい。
  旋回能力は前級とおなじ。
   

• 隠蔽性
  ver0.7.9で隠蔽性が向上したが、それでも最良隠蔽6.7kmと悪いのが本艦の泣き所。全級ファラガットと殆ど変わらないとはいっても、T９ともマッチする中で全く改善がされなかった悪隠蔽は想像以上に立ち回りを難しくすることに注意。先述の足と相まってふとしたはずみにて離脱が困難になる危険性があるので十分注意したい。
  独駆のような大型駆逐艦よりは優れるが、隠蔽を取った殆んどの駆逐艦に隠蔽負けしてしまうだろう。相対する敵駆逐艦の隠蔽距離を意識した立ち回りは必要。
   

• 消耗品
  Farragutと同様。優遇された煙幕に加え、対空防御砲火orエンジンブーストを択一で搭載できる。
  AADFは米駆使用の優遇の入ったものだが、先述の元の対空性能の低さから有効性は低く、また速力が悪いことからエンジンブーストを選択するのが無難である。エンジンブースト自体特筆すべき性能こそないが速力に難のある本艦に欠かせないアイテムである。
  また煙幕であるが、これまた米駆仕様の効果時間、展開時間の長いもの。煙幕射撃に使うのも良いが、ティアの向上により煙幕射撃の難易度が上がっていることに注意。後述の煙幕介護も視野に入れたい。尚煙幕特化して特別UGや旗、スキルで補強すれば5km程度の煙幕を引くことが出来、島裏にたむろする巡洋艦隊を丸ごと隠すことも可能である。先述の隠蔽の酷さを補いつつ火力発揮する貴重な手段であり、長所として活かしたい所。
  煙幕射撃の危険性

  優秀な火力を優遇の入った煙幕内から投射する煙幕射撃は米駆逐艦の十八番とも言え、特に前級までは魚雷の使い所が限られたことからダメージ獲得手段として有効性は高いものであった。しかしT7になることで煙幕射撃自体のリスクが大きく増加している。煙幕を炊けばレーダーで丸裸にされ、無事煙幕射撃を始められても確定で大量の魚雷を煙幕内に流し込まれ、スポットされる心配のない相手駆逐艦は悠々と周囲を闊歩し、大小様々な艦艇が忍び寄ってくる。そしてスポッターとなる駆逐艦がスポットを放棄し煙幕に籠もれば味方は前衛の目を失い、戦艦は駆逐艦からの肉薄を許し、中型艦はいつ来るかも分からぬ大型艦からの砲撃に怯えなくてはいけない。勿論火力を出す事自体否定すべきではないが、それよりも自身がスポットを行い後衛に撃ってもらうほうが圧倒的に火力を発揮できる。煙幕介護に通じる話ではあるが、煙幕射撃に拘らず駆逐艦として艦隊の目となり雷撃を敢行しよう。

  煙幕介護のすゝめ

  上の通り煙幕射撃は残念ながらデメリットが大きく、それを上回るリターンを期待できる状況は前級以上に少ない。非常に優秀な煙幕を腐らせないためにも煙幕介護をおすすめしたい。煙幕介護とは、主に軽巡のようなレートの高い船に煙幕を掛けてあげ、自身は前線でスポットを行うものである。軽巡側も被発見を受けないため敵艦の砲弾に気を取られずに最大火力を出すことが可能であり、かつ駆逐艦が常に前線にいることで視界が切れず効果的な効率が行える。結果的に駆逐が煙幕射撃をして軽巡がペチペチ撃っているその何倍も敵艦にダメージを与えられる、wowsでは定番の戦術である。特に本艦の煙幕は先述の通り展開時間が長くより長く煙幕を引け、かつ効果時間が長くその分長い間軽巡が火力を出せる。煙幕介護にはうってつけだろう。勿論煙幕介護を効果的に行うなら分艦隊を利用したいが、野良でも煙幕介護をしたい旨を伝えれば理解してくれる艦長もいる。相手が返事をしてくれるような味方だったら是非煙幕介護をしてあげよう。十分に伝わらない状況で煙幕を炊いてあげても使ってくれない恐れがあるからだ。

• 総評
  上級者向けのインテリヤクザである。
  　前級では出来なかった隠蔽雷撃というアドバンテージを得た代わりに、隠蔽速力という駆逐艦にとって重要な性能が低下した。強力な上位艦艇が出現し始めるこのTierあたりから砲戦のみで戦うのは非常に危険である。対面する敵駆敵巡の隠蔽や消耗品を熟知し、致命打を貰わない範囲で接敵しつつ無線雷撃やモク撃ちやハイダもどきプレイで妨害し、味方巡洋艦と協力して敵に出血を強いるようにプレイしたい。
  　駆逐艦のセオリー通り単艦での突出を避け、援護射撃が望める距離を維持しつつ敵駆逐艦の抑止と雷撃警戒に注力し、隠蔽雷撃で敵の足並みを乱そう。全てが上手く行った場合、敵を阿鼻叫喚の火炎魚雷地獄に叩き込んで一方的に虐殺できるだろう。

史実

マハン級駆逐艦はファラガット級の欠点を解消した新型駆逐艦として建造された。
特に安定性の向上のため幅がやや広げられ、魚雷発射管を1基追加。船体幅の増加分、新型の機関を搭載し、燃費と速度性能も改善された。
結局ファラガット級の根本的な欠陥である重心の高さと不安定性は後に装備が追加されたこともあってあまり解決されていないが、太平洋戦争の緒戦からアメリカ駆逐艦の主力としてよく戦った。
1943年以降には主砲を一門撤去して対空装備を強化。
1番艦マハンは1944年7月、日本軍機の空襲を受け3機を撃墜したものの、3機の体当たり攻撃を受け炎上。弾薬庫に引火して放棄され、友軍の手で沈められた。
以降同型艦は魚雷発射管まで撤去して対空装備を固めたものまで出現している。

小ネタ

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