海坊主の指
- 灰色狼たちの棲み処。全部で16本の“海坊主の指”にそれぞれ巣を構えている。
- それぞれの指先から湧き水が溢れている。
- 溢れているのは軟水で、臭みもなく澄んでいる。普通のH2Oだが魔力保有率が異様に高く、魔力回復薬としても利用できる。(鮮度の関係ですぐにただの真水になってしまう)
- 水は指からこぼれ落ちて森にある川を抜けて陸路を通り、遠回りしながら王都ノースマンの東側にあるサボンの村から海へと流れ出る。
- 名前の通り、太古の伝説級モンスター“海坊主”の体の一部である。すでに本体の意識は無いものの、その生命力の強さ故に数億年の時を経ても大量の魔力を有している。
- それ故にモンスターも生まれやすい・食べ物など植物も育ちやすい土壌となっている。
- 森の民の集落が1.最北部の岩山から東のほうにある。
- 作中では混乱を避けるために北から順に番号を振っている。
1
1.最北部の岩山 | |||
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ニビ一家は8.左手親指から最北部へ引っ越してきた。ヒグマを討伐したところ。 この場所だけは特別製で、森の民によって様々な生活魔法が仕込まれている。地上1階と地下3階の4フロアから成る大きな家 岩山の高さも特別高く標高100m | |||
ニビ | 鈍色 にびいろ | ♂ | 鈍色の端整な狼。体長6~7mほどの巨大な狼。四つ子の父親。頼れるようでどこか抜けたところがある |
スズ | 錫色 すずいろ | ♀ | ニビと同じ色味。四つ子の母親。体長はニビよりやや小さい。面倒見がよく一番食べる |
セイジ | 青磁鼠 せいじねず | ♂ | 眉尻が下がってのんびりした顔つき。行動ものんびり。毛色までのんびりしてるような気がする。巣鼠《すねずみ》色の毛色。腹まわりは象牙《ぞうげ》色。だいたいいつもわけのわからない行動をとり、スズに掴まる。 |
ハクジ | 白磁 はくじ | ♂ | 父親そっくりの端整な顔つき。毛色は灰色、腹まわりが白磁《はくじ》。ハスキー犬のようにキリリとした目付きだが一番の甘えん坊。母親にべったりとくっついている |
キキョウ | 桔梗鼠 ききょうねず | ♀ | 父親似の深い灰色、腹まわりがはっきりとした乳白色。目元もノズルも父親によく似て美人になる。何かと臭いを嗅いで活発 |
カスミ | 霞色 かすみいろ | ♀ | 毛色は誰よりも濃く、腹まわりは薄桜《うすざくら》。目付きは優しく、瞳は透き通るような霞色。美人というよりアイドルといった印象。キキョウと同じくやたら嗅ぎ回って活発 |
2
2.最北部の隣 | |||
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外見にこれという特徴はない。 | |||
ルーシッカ | スプーン | ♂ | 父狼。子供たち(ハウキ、ナルット)は左手親指に引っ越した |
ハールッカ | フォーク | ♀ | 母狼。次回発情期までは狼の森を守護する役目を負う |
3
3.滝 | |||
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滝のある岩山。滝つぼも備わっている。 | |||
ヴェシプトウス | vesiputous、滝 | ♂ | 父親 |
あ | あ | ♀ | 母親 |
あ | あ | ♂ | 子供 |
あ | あ | ♀ | 子供 |
4
4.木のある場所 | |||
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頂上に狼の森特有の大きな木が生えている | |||
プウ | Puu、木 | ♂ | 父親 |
あ | あ | ♀ | 母親 |
あ | あ | ♂ | 子供 |
あ | あ | ♀ | 子供 |
5
5.赤 | |||
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岩肌が鉄を多く含み赤茶けている。湧き水は鉄を避けるように落ちていく | |||
プナイネン | punainen、赤 | ♂ | 3小狼 |
あ | あ | ♀ | パートナー |
6
6.白 | |||
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壁が温泉石灰棚のように真っ白でもこもこ。頂上は普通 ヴァリス一族ムスタとオラバ夫妻が暮らす。 星見台付きの平屋、ウッドデッキ、外風呂、かまど | |||
ピルビィ | pilvi、雲 | ♂ | 3小狼 |
あ | あ | ♀ | パートナー |
7
7.糸 | |||
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小さな滝と小さな木が生えている。岩山の名前は小さな滝が糸に見えることから ヴァリス一族ヴァルヨとケットゥネン夫妻が移住することになった 星見台付きの平屋、ウッドデッキ、外風呂、かまど | |||
キエッレ | kierre、糸 | ♂ | 父親。親になったばかりで、親狼の中で一番若く小さい。ヴァリス一族のオリーブ村への旅に急遽同行することとなった。 |
あ | あ | ♀ | 母親 |
あ | あ | ♂ | 子供 |
あ | あ | ♀ | 子供 |
8
8.左手親指 | |||
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頂上が広め。主人公が転生した始の場所に近く、最初期の活動拠点だった。ニビとスズが長いこと生活していた。 ウッドデッキ | |||
ハウキ | ノーザンパイク | ♂ | 3小狼。Pohjoinen hauki、ノーザンパイク。ニビと共にクリの村に遊びに来ていた小さい狼。村人が勝手に名前をつけてそのように呼んでいった |
ナルット | 雌犬 | ♀ | Narttu、ビッチ(bitch)。雌犬。ニビと共にクリの村に遊びに来ていた小さい狼の兄妹。村人が勝手に名前をつけてそのように呼んでいった。ちなみに、たまたま考えて付けたのに同名のフィンランドバンドが存在する |
ムスティ | ポチ | ♂ | Musti、日本語でいうところのポチ。フィンランドでは犬の名前としてポピュラーなもの。小狼。ナルットよりやや小さい |
ネイティ | お嬢さん | ♀ | Neiti、お嬢さん。小狼。ナルットよりやや小さい。ムーミンのガールフレンド、スノークのお嬢さんのフィンランド名はNiiskuneiti(ニースクネイティッ) |
9
9.右手親指 | |||
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頂上が広め エーギルが泊まった | |||
ライッコ | Räikkö | ♂ | Kimi-Matias Räikkönen。F1ドライバー、キミ-マティアス・ライコネンより。ネンは息子のという意味で、ライコの息子ということになる。ニビの巣の隣の岩山に住む狼の父親 |
キミ | kimi | ♀ | 同じくF1ドライバーから。男性名だが、英語圏やドイツになると女性名だったりするので。母親 |
ライコネン | Räikkönen | ♂ | 親と同じくキミ・ライコネンから |
あ | あ | ♀ | 子供 |
あ | あ | ♀ | 子供 |
あ | あ | ♀ | 子供 |
10
10.湖の岩山 北側 | |||
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日中は太陽光が反射して過ごしにくい ノースマン秘密組織隊長ヴァリスが利用している。 | |||
イマトラ | Imatra | ♂父 | フィンランド最大の湖サイマー湖に面している都市から |
あ | あ | ♀ | 母親 |
あ | あ | ♂ | 子供 |
あ | あ | ♀ | 子供 |
11
11.湖の岩山 南側 | |||
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太陽光が反射しにくいため過ごしやすい ヌーッティとマーレト自作の家 | |||
ヤルヴィ | JÄRVI | ♂父 | 湖 |
あ | あ | ♀ | 母親 |
クンシア | kynsiä | ♂子 | 爪 |
12
12.深い森 | |||
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周りの木が大きい | |||
イソ | iso、大きな | ♂ | 父親 |
あ | あ | ♀ | 母親 |
あ | あ | ♂ | 子供 |
あ | あ | ♀ | 子供 |
13
13.滝壷 | |||
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滝のある岩山。とくに水量が多く、深い滝壺を構えている | |||
マリヤッコ | maljakko、壷 | ♂ | 父親。Vesiputous maljakko(滝壺) |
あ | あ | ♀ | 母親 |
あ | あ | ♂ | 子供 |
あ | あ | ♀ | 子供 |
14
14.石灰岩 | |||
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石灰質の岩でできている。 | |||
カルッキ | kalkki、石灰 | ♂ | 父親 |
あ | あ | ♀ | 母親 |
あ | あ | ♂ | 子供 |
あ | あ | ♀ | 子供 |
15
15.最南部の岩山の隣 | |||
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オオワシが棲んでいたであろう場所。空き家だったところへやや成長した子連れの狼一家を導入。南側に位置して背が高い。ヴァルヨとケットゥネンの住み処 家と屋根に星見台、ウッドデッキ、かまど | |||
ラッカマー | クラウドベリーの生る場所 | ♂父 | LAKKAMAA |
ペンサス | 低木 | ♀母 | pensas。木の実は低木に生えることから |
ヒッラ | クラウドベリー | ♀子 | やや大きめ。HILLA |
マルヤ | ベリー | ♀子 | やや大きめ。MARJA |
16
16.最南部 | |||
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オオヤマネコ一家が棲んでいた。両親を殺し、6匹のオオヤマネコの赤ちゃんはクリの村で保護されている。最南側に位置して背が高い。ヘイッキとキエロの住み処 家、ウッドデッキ、かまど | |||
ガレス | 円卓の騎士 | ♂ | 父親。元々ここに住んでいた超巨大な灰色狼の実子。その父親は骨になってクリの村にある月の巫女の木に宿った。名前は、アーサー王伝説のガレス卿から |
あ | あ | ♀ | 母親 |
あ | あ | ♂ | 子供 |
あ | あ | ♂ | 子供 |
あ | あ | ♀ | 子供 |
あ | あ | ♀ | 子供 |
あ | あ | ♀ | 子供 |
灰色狼(グレーウルフ)
- 全長6m、全高2mを超える巨大な狼。成獣後もさらに条件によって巨大化し、最大確認サイズは15mも。
- 作中では大人の狼を「親狼」、産まれたて~幼獣を「子狼」、成長期を「小狼」と表記している。
- 子狼と小狼の区別は、クリの村へ来れるか来れないかとしている。
- もふもふ。毛は芯が固く、外は柔らかい。夏毛、冬毛で生え変わる。
- 作中では大人の狼を「親狼」、産まれたて~幼獣を「子狼」、成長期を「小狼」と表記している。
- 月の巫女の眷属であり、狼の森を守護する使命を帯びている。
- 月の巫女の加護を受けている。
- 夜闇で目が利き、獲物がハッキリと見えるという能力。
- 生まれて始めての満月の夜に付与される。(狼の森に棲む者限定)
- 満月の夜になるとステータスアップ系・生命維持(怪我病気の治療と長寿効果)の恩恵を授かる。パワーブースト効果も乗るが2週間ほどで消える。
- 人の言葉を理解して、YES・NOの返答もできる。YESは顔ペロ、NOは鼻息フンス。
- 思念伝達を使用し、聞いたことや見たことをそのまま情報として共有している。
- また、人の脳内イメージも直接読み取ることができる。(強い思念に限る)
- これらの特性から、NARUTOの六道ペインのような超連係が可能。
- 「グレーウルフの群れ」が上級モンスターと遜色ない強さを持っているのに対し、狼の森の彼らは伝説級モンスターと対等に渡り合える強さを持つ。(ただし、現状でもまだ成長期の親狼たちではそこまでの強さは持たない。/それでも上級モンスター以上の強さを持つ)
生態
- チームで協力することを第一としているため、上下関係にも横繋がりにも厳しい。このため彼らなりの序列がありトップに存在するものの指令が絶対。
- 仲間意識の高さが以下の項に表れている。
- 家族と認識した者に対して愛情深い。
- 雄も雌も、あらゆる生態の幼獣に対して愛情深く、自分たちなりに育てようとする。(それが幼獣と認識できる場合に限る)
- ことさらに雌は、若い頃から自分より幼い者に対して深い愛情を持つ。
- とくに仲間が夫婦となって子供を授かった場合、子育ては一族一貫となって行う。
- 敵意無き者には一切の攻撃はもちろん、酷いイタズラもしない。むしろ好意的に接する。
- 彼らなりの愛情表現はあるため、場合によってはそれが嫌で相手が去っていくパターンはある。(舐められまくるのが嫌とか)
- 繁殖期や子育てで気の立っている相手から攻撃されようとも、まずもって反撃はせず、その場を去るだけ。
月の巫女の恩恵
- 暗闇の中(影の中なども含む)が白黒で見えるようになる。
- 元々黒いものは黒にしか映らないが、表面のざらざら加減とか光沢とかはその通りに見える。
- 白黒の世界では、獲物・採れる食べ物(山菜や木の実など)がやや光って見える。
▼機能としてあるもの
(実はまだ主人公たちが気付いてないだけで、備わっている機能)
- オン/オフできる。オンにするときは、軽く目を凝らす程度でよい。(眠るときなどは自然と暗くなっていく)
- 千里眼。目に魔力を集めれば、遠方の様子も見える。障害物は透過できない。魔力消費がやや大きい。
- 目隠しをしても、目を瞑っても、目を失っても、目元に魔力を集中すれば無彩色の世界が映る。(目玉そのものもいらない。心象風景として脳内に直接映る)
- このため、目暗ましである光の杖による攻撃もあまり意味をなさない。(切り替えまでのわずかなタイムラグなどは発生する)
- 目を瞑ったときの魔力発動状態での無彩色の世界では、全方向確認が容易。(前を向いたまま後ろの確認ができるなど)
その他のグレーウルフ
- 「第168話 8/12 帰路。最後の一匹」にて登場したのは、元森の民の眷属(アーニのうちの一匹)。名前は未定。
- 灰色狼(ニビなど)の親と同世代の狼で、その大きさは体長18m。(尻尾含めて20m超え)
- 強さは、元来の眷属そのまま。単身の灰色狼(ニビなど)では到底勝てない。
- 過去に過ちを犯し、当時森の巫女から罰を与えられ森を追い出されていたが、森の民が消えてから長いこと狩猟場で好きにやっていた。
- 無彩色の狩人開始時に“死を司る者”に追われ、死を恐れてコイヴ山に到達した。
- 灰色狼(ニビなど)の親と同世代の狼で、その大きさは体長18m。(尻尾含めて20m超え)
ääni(アーニ)声
フィンランド語で音・声の意。作中では声という意味合いで利用している。
旧森の民であるエルフたちの眷属のなかでも特別な個体を指す。16匹集まると伝説級=神格と同等の強さを発揮する。
8つある魔法の属性と、その表裏である陰陽を合わせて16個の種類が存在する。つまるところ、16匹で全属性魔法を操れるということにしている。(その属性は一切考えていない)
人類の有史以前、何万年も前からエルフと共に過ごしていて、古い時代には神を退けたことが何度もある。が、その歴史もエルフたちにとっても遠い過去の話。
作中ではハラルドの口から初めて「ääni」という言葉が利用され、その後も会話の中では特別な存在であることを仄めかした。