Togetterまとめ
#1 ロンドー襲撃まで
#2 妖精の港出立直前まで
#3 千の帆の都 ~白銀后と黄金王の再会
#4 女人ヶ島~巨人の国~海妖精の郷~千の帆の都出帆
#5 南の大湊~七大悪人の企み~毒蔵の番人~黒い西方人の街~王の香料商~奴隷王国~動物将棋~珈琲の伝道
#6 安息の国
#7 暑き香料の地
#8 青の風水術師~荼道の呼吸~竜を崇める国~若き竜頭将~味比べ開幕
#9 天子の国よりの挑戦者~竜帝目覚める~竜曳船~鳶一味との再会~仲間との別れ
#10 船作りの港~霧けぶる峰々~竜殺しへの見舞い~師弟の決裂~緑陰の射手~列石の輪で邪悪な魔導士との対決~夢見の橋~妖精の酒宴
#11 影の国への帰還~家族の団欒~黒の鍛え手の最期~運命の男
#12 西の果てへ~中州の都の最期~黒き死の病
#補編オズロウ最期の冒険と宝玉
登場人物
解説
五世代目の呪いの子。
オズロウ。上エルフの言葉で導きの星。北の空に変わらず輝く。
十六分の一だけ人間。残りはエルフ。
だろうか。本当に。いささか疑問も生じてきた。
魔法は血に宿る。ではなぜラヴェインは海で精霊の歌を学べたのか。
なぜマーリは地の底で精霊の術を学べたのか。
初代のバンダは間違いなく東夷。ただの人間だった。
異常に狡賢く精強だったが、間違いなくただの人間だった。
繁殖の速さだけが取り柄の種族だった。
とすれば、ダリューテ。森の奥方ははたしてただの妖精か。
今はまだ知りようがない。光の軍勢に関する秘密をなかなか闇の側には明かさぬ女だ。
それはともなく、オズロウは再び欠けることなき美を備えて生まれた。
ただ一つ、蝙蝠のように目が見えないことを除けば。
「オズロウ…さあ…この手をごらん…指がいくつ立っている」
幼児はかそけく啼いてから答える。
「ふたちゅ」
「おお。見えているのだ」
「ふたちゅのおと、しゅる」
ただしオズロウは、別の賜物を持っていた。
オズロウ。
黒の渡り手。盲目の船長。竜曳船の主。帆船エシファエンに乗り、世界を旅し、祖父たるかの黒の歌い手ラヴェインにも果たせなかったある試みを為す。すなわち東の灯を使ってまどわしの海域を抜け、ダリューテを西の果ての地まで運ぶ。
黒の鍛え手マーリの息子オズロウは盲目ながら、鋭い嗅覚を備え、また音によってものの形をとらえることのできる特殊な才能の持ち主だった。開目よりも鋭い観察力を持つ少年は、この世には「いい男」が沢山いるのを知り、世界を巡っていい男を集める旅に出る。妖精、塚人、小人に海賊、あざらしに巨人、精霊に竜まで。航海の果てにオズロウが見出した「本当に欲しかった男」とは?めくるめくいい男ファンタジー開幕!
コメント
ほわー
- オズロウ編で一気に世界が広がった感もあるし後のシリーズを見ても作者がオズロウを可愛がっていることを感じる -- 2020-06-22 (月) 11:02:00