相手の攻撃を受けた場合、最初にどのモジュールに被弾して
どのようにダメージが伝わっていくのかは複雑に分岐する。
被弾箇所
狙撃された場合を除き、被弾する箇所はメックとキャラクターで異なる。
メックにはHPの概念がないため、このような違いが生じる。
- メック
- 破壊されていないモジュールからランダムに選択される。
- キャラクター
- キャラクターのHPが最初に被弾箇所として選択される。
装甲でのダメージ軽減はランダムなモジュールを選択して行う。
BV
BVや白兵格闘で複数回攻撃を受ける場合、1回ごとに被弾箇所の選択を行う。
範囲攻撃
範囲攻撃(Blast・Line・Scatter属性)の場合は、さらに選択回数が増える。
DCを1点単位に分割して被弾箇所の選択を行うため、全身にほぼ均等にダメージが分散する。
そのために装甲やモジュール追加でダメージを軽減されやすい。
Hyper属性
Hyper属性の場合、上記の被弾箇所に加えてさらに同量のダメージを全モジュールに与える。
一般的な人型のモジュール(頭・胴・腕2・脚2)の場合、合計ダメージは通常の7倍になる。
狙撃
狙撃されたモジュールがそのまま被弾箇所になる。メックとキャラクターで共通。
防御行動
盾ブロックや受け流しで攻撃を防いだ場合、盾や武器が直接ダメージを受ける。
詳細は防御行動を参照。
ダメージ量
実際に受けるダメージ量は武器のDCとSFに依存するが、TRPGが元のゲームのため
DCを5点ずつ分割して、その数だけ10面ダイスを振って決めるのに近い処理を行う。
攻撃武器のDC÷5 = Q 余り R とする ロールダメージ = 0~9の乱数をQ回 + (1~R×2)の乱数 最終ダメージ = ロールダメージ × SF補正
- 例:SF0・DC22の武器で攻撃する場合
DC22 ÷ 5 = 4 余り 2 となり
ロールダメージ = 0~9を計4回 + 1~4
最終ダメージ = ロールダメージ × 1(SF補正)
装甲・防具
モジュールのDPやキャラクターのHPにダメージが与えられる前に、
モジュールや防具・盾の装甲が受け止めてダメージの軽減が行われる。
被弾箇所にモジュールの装甲と防具の装甲の両方がある場合、軽減は2回発生する。
ダメージ軽減量
装甲が軽減するダメージ量は、ACの現在値と命中時の貫通ボーナスの影響を受ける。
貫通によって装甲が無視されるのは分かりやすいが、ACの現在値も軽減量に大きく関係する。
ダメージ軽減量 = ACの現在値 × (100 - 貫通ボーナス)% 貫通ボーナスが100%以上の場合:ダメージ軽減量 = 0 貫通ボーナスが0%以下の場合:ダメージ軽減量 = ACの現在値 ただしRUST状態の場合、ダメージ軽減量は半減される
- 例として、AC9の防具でDC20の攻撃を受け止めると、貫通せずとも11ポイント分は軽減できない。
- 範囲攻撃の場合はDCが1点単位に分割されるので、装甲が残っている限り全て軽減可能。
ACの減少量
装甲が攻撃を受け止めるとACが減少するが、この減少量はダメージ軽減量と同値ではない。
一回のACの減少量には上限が設定されているため、DPより遥かに高い耐久力を持つ。
詳細はBrutal属性とRust属性を参照。
内蔵パーツへの伝播
装甲で軽減しきれないダメージは各モジュールのDPやキャラクターのHPに届くが、
一定の確率やモジュールの種類に応じてランダムに選択された内蔵パーツにも伝播していく。
- 内蔵パーツのみ対象のため、装備している武器・防具や所持品には伝播しない。
- 伝播の流れは以下の通りだが、既に破壊されている内蔵パーツには伝播しない。
- キャラクター
- キャラクターのHP>各モジュール>内蔵パーツ>下位の内蔵パーツ>...
- メック
- 各モジュール>内蔵パーツ>下位の内蔵パーツ>さらに下位の内蔵パーツ>...
全ダメージ伝播
モジュールやパーツがDPを持たない場合、全てのダメージがランダムな内蔵パーツに伝播する。
ストレージ・盾などが該当し、特にストレージは全ての内蔵パーツが破壊される=破壊扱いとなる。
その他のDPを持つパーツでも、1%の確率で全ダメージが同様に伝播する。
半ダメージ伝播
全ダメージ伝播しなかった場合、1/3の確率で半分のダメージがランダムな内蔵パーツに伝播する。
残り半分のダメージは各モジュール・パーツのDPやキャラクターのHPに与えられる。
範囲攻撃を受けた場合、試行回数が増えるために内蔵パーツへの半ダメージ伝播がほぼ確実に発生する。
伝播しない
上記のケースに該当しない・または破壊されていない内蔵パーツが存在しない場合、
全てのダメージが各モジュール・パーツのDPやキャラクターのHPに与えられる。
また盾にパーツを内蔵していない場合、盾の装甲で受けた以上のダメージは無効となる。
振盪ダメージ
振盪ダメージ(Concussion Damage)とは、攻撃を受けた際にその衝撃が
所持品やコックピット内のパイロットに伝わってダメージを受ける事を指す。
この現象は内蔵パーツへのダメージ伝播とは別に発生する。
メックパイロットが突然死したり武器のアドオンが突然破壊されたりする主な原因となる。
ダメージ量
振盪ダメージ量は武器のDCに依存し、受けたメックやキャラクターのSizeで軽減される。
攻撃武器の種類でダメージボーナスが発生し、SF差によっても補正を受ける。
基本ダメージ量 = 攻撃武器のDC, ただし範囲攻撃の場合:1 ダメージボーナス = 格闘攻撃:+6 , Melee Weapon・Missile Launcher:+3 補正ダメージ量 = (基本ダメージ量 + ダメージボーナス) × SF差補正 ÷ 防御側のSize 最終ダメージ = 0~補正ダメージ量の乱数
- 防御側がメックの場合はメックのSize、キャラクターの場合はキャラクターのSizeが参照される。
- 例:SF2メックがDC4のパンチで格闘し、SF2・Size4メックのパイロットが振盪ダメージを受ける場合
補正ダメージ量 = (DC4 +6) × 1(SF差補正) ÷ 4(メックのSize) = 2
最終ダメージ = 0~2
適用範囲
振盪ダメージの対象はインベントリの全アイテムとコックピット内のパイロットのみである。
さらに内蔵パーツに一切伝播せず、装甲を無視してDPとHPのみにダメージを与える。
- インベントリの全アイテム
- 1/4の確率でダメージを受ける。インベントリとは装備中の武器・防具を含めた所持品を指す。
装甲を無視するため防具は影響をうけず、内蔵パーツに伝播しないので誘爆リスクも存在しない。 - コックピット内のパイロット
- 3/4の確率でダメージを受ける。メック搭乗中のコックピット内にはパイロットがいる。
ダメージを装甲で軽減できないため、どんなメックに搭乗していても死亡リスクが存在する。
狙撃
狙撃の場合は、狙撃されたモジュール以下のみが対象となる。
モジュール以下に装備中の武器・防具、コックピットあれば振盪ダメージを受ける。
受け流し
受け流しで防御武器がダメージを受ける場合、装備中のアドオンが振盪ダメージを受ける。
オーバーキル・誘爆
メックの場合のみオーバーキルと誘爆が発生し、その余波が胴部に伝わる。
キャラクターには適用されないため、自作ロボットでは注意不要。
- オーバーキル
- パーツのDPが過剰なダメージで0になると、余ったダメージが胴部に伝播する。
- 誘爆
- 取り付け済みの弾倉が破壊されると誘爆し、DCと残弾数に応じたダメージが胴部に伝播する。
適用範囲
オーバーキルと誘爆が起きる条件はほぼ共通であり、
誘爆は破壊パーツが弾倉のときに追加で発生する。
- モジュール・モジュール内蔵のパーツ
- 基本的にこの場合だけオーバーキルと誘爆が発生する。
ストレージ・ストレージ内蔵のパーツでは例外的にオーバーキル・誘爆は起きない。 - 防具(追加装甲)
- 防具は攻撃を受けてもACが減少するのみで
内蔵パーツにダメージ伝播しないため、オーバーキル・誘爆は起きない。 - その他のインベントリのアイテム
- オーバーキル・誘爆は発生しないが、一部のアイテムは防御行動で発生する。
防御行動
一部防御行動でも、オーバーキルと誘爆が仕様上発生する。
ただし防御行動でオーバーキルとなる様なダメージはまず受けないため
実際には盾ブロック時の誘爆リスクにのみ注意すればよい。
- 盾ブロック
- 通常は発生しないが、盾にパーツを取り付けた場合は
盾ブロック時に内蔵パーツへダメージが伝播するため、
オーバーキルと誘爆が発生するリスクがある。 - 受け流し
- 受け流しにより白兵武器やモジュールがダメージを受けると
過剰ダメージによりオーバーキルが発生する可能性がある。
白兵武器には弾倉がないため、誘爆は起きない。