ヤクルトにおける先発投手の指標のこと。「Yakult Quality Start」の略。
通常のQS、HQSはそれぞれ「先発投手が6回3自責点以下」「同2自責点以下」だが、YQSは「靭帯を切らない」「先発7失点以内」となる。
元は暗黒横浜ネタの一つBQSの派生だが、現在はこちらの方がメジャーである。
概要
2014年のヤクルトは投打で大爆発を繰り返しており、7月1日の対阪神戦(倉敷)では野手陣が計6得点を挙げるも、先発・石川雅規が初回に7失点という大誤算。
この試合後、小川淳司監督が石川について発したコメントが由来。
試合結果
コメント
■小川監督
「石川はどうしたものかと思う。
(4回にも失点したが)追いつくためには最低限、1回の7失点で止めておかないと。調子のよし悪しもあるだろうけど、ストライクをそろえすぎた。あのくらいの投手なら何とか交わしながら投球してほしい」
■初回7失点など4回途中10失点(自責9)だった石川投手
「タイガース打線の対策はしているが、やられ方が一緒。ビッグイニングを作られてしまう。僕の持ち味はいろいろな球種を投げて、ボール球で誘う投球。それなのに、どんどん打ってくる打者にストライクを投げてしまった。情けないし、申し訳ない」
反応
通常のファン目線であれば試合が初回から壊れたと言えるにも関わらず、「7失点で止める」「(1回7失点を)最低限」と表現した監督の基準に驚愕。
当時、靭帯断裂による投手陣の故障が目立っていたことも相まって、ファンからも「1回7失点でも靭帯が切れなければセーフ」などとネタにされたことで、独自の指標が誕生した。
事実この試合は初回の7失点以降追加点を与えなければ試合の行方は分からなくなっており、この年のヤクルトの状態を端的に表す言葉となった。
付け加えると小川監督のコメントは「石川ほどのベテラン投手になると初回の7失点で立ち直らなければいけない」と言う意味での発言ではあるが、事実よりも面白さが優先された結果「7点まではセーフ」という意味に変えられて浸透してしまった。
その後
2014年8月5日 対阪神戦(神宮)
11-20が発生した。詳細はリンク先参照。
ヤクルト先発の八木亮祐は初回二死で負傷降板したため、靭帯ではなく肉離れ(筋肉断裂)ではあるが、ネタにされた方の意味でもYQSは達成できなかったことになる。
2018年4月7日 対巨人戦(神宮)
先発した石川が2・3回に失点を許し、結果は3回7失点の大炎上。それでも野手陣の猛攻によって最終的に15-8で勝利し、「7失点で止めればなんとかなる」ことを証明した。
2018年6月30日 対阪神戦(神宮)
先発したデーブ・ハフが4回9失点と炎上し7-15で敗戦。
小川監督は「(ハフは)ストライクを投げれば打たれるという状態になってしまった。歯止めがきかなくなった。1回の6失点だけならまだゲームはなんとかチャンスがあったかもしれないが、2回の3失点が大きかった。」とコメントを残した。
2020年11月5日 対阪神戦(甲子園)
2回終了時で7-1と大量リードしておきながら3~5回に投げた金久保優斗・大下佑馬・星知弥が踏ん張りきれず7-8で敗戦。「やはり7失点で抑えておけば負けなかった」と称された*1。
当時のスレッド
関連項目
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