2014年シーズンにおける東京ヤクルトスワローズ打線のこと。「セ界の火ヤク庫*1」とも。
『得点力』という意味であれば2015年以降は他チームの打線の方が上回っている事もあるが、山田哲人を筆頭に川端慎吾、畠山和洋、雄平、ウラディミール・バレンティン、坂口智隆、青木宣親、村上宗隆といった好打者・強打者が並ぶため、ヤクルトの代名詞として称されている。
概要・生い立ち
2014年のヤクルト打線は、野手スタメン8人の平均打率は3割超え、投手までもが度々安打を放ち、大量リードしようが相手投手を炎上させ続ける様子から、他球団から「天災・災(ヤク)厄」「火だるまになりながら抱きついてくる」と呼ばれる程に恐れられた。
しかし同時にチーム防御率はワースト1位でシーズン順位は最下位。投打で火ヤク庫と呼ぶに相応しい成績でシーズンを締めくくった。
2014年 火ヤク庫打線一例
打率3割以上・本塁打30本以上・打点100以上・OPS9割以上は太字で記載。
| 打順 | 守備位置 | 名前 | 成績 (打率/本塁打/打点/OPS) |
|---|---|---|---|
| 1 | 二塁 | 山田哲人 | .324/29/89/.942 |
| 2 | 遊撃 | 森岡良介 | .276/2/31/.677 |
| 3 | 三塁 | 川端慎吾 | .305/10/69/.776 |
| 4 | 左翼 | ウラディミール・ バレンティン | .301/31/69/1.006 |
| 5 | 中堅 | 雄平 | .316/23/90/.877 |
| 6 | 一塁 | 畠山和洋 | .310/17/79/.846 |
| 7 | 右翼 | 飯原誉士 | .306/4/29/.769 |
| 8 | 捕手 | 中村悠平 | .298/5/41/.733 |
| 9 | 投手 | ||
その後の火ヤク庫
2015年(優勝)
打撃部門のタイトルをヤクルトが独占、今浪隆博の代打打率、投手陣の重要な局面でのジエンゴなど打線が爆発。さらに投手陣が本業の投球でも奮闘したことで後半は首位をキープし、リーグ優勝を達成した。
日本シリーズでは山田が3打席連続ホームランを放つなど全くいいところがなかったわけではないものの、ソフトバンク相手に1勝しかできず負けている。
2015年 火ヤク庫打線一例
| 打順 | 守備位置 | 名前 | 成績 (打率/本塁打/打点/OPS) |
|---|---|---|---|
| 1 | 中堅 | 上田剛史 | .263/1/19/.619 |
| 2 | 三塁 | 川端慎吾 | .336/8/57/.822 |
| 3 | 二塁 | 山田哲人*2 | .330/38/100/1.026 |
| 4 | 一塁 | 畠山和洋 | .268/26/105/.815 |
| 5 | 左翼 | ウラディミール・ バレンティン | .186/1/6/.629 |
| 6 | 右翼 | 雄平 | .270/8/60/.695 |
| 7 | 遊撃 | 大引啓次 | .225/5/41/.625 |
| 8 | 捕手 | 中村悠平 | .231/2/33/.575 |
| 9 | 投手 | 小川泰弘 | .109/1/4/.354 |
打撃タイトル獲得者一覧
| タイトル | 獲得者 | 成績 |
|---|---|---|
| 首位打者 | 川端慎吾 | .336 |
| 本塁打王 | 山田哲人 | 38本 |
| 打点王 | 畠山和洋 | 105打点 |
| 盗塁王 | 山田哲人 | 34盗塁 |
| 最高出塁率 | .416 | |
| 最多安打 | 川端慎吾 | 195安打 |
2017年(最下位)
かつての勢いは無くなったが、10点差からサヨナラ勝ちを収めるなど片鱗を見せることもあった。
2019年(最下位)
開幕カードこそは貧打であったがそれ以降は先発・リリーフ問わず燃やし回っており、開幕2カード目にしてセ球団全てから火ヤク庫の被害を受けた投手が現れ感情が消失するという事態に見舞われた。
しかしその勢いは長続きせず、不動のリードオフマンだった坂口が開幕3戦目に受けた死球の後遺症による成績不振に陥ったり、ここ一番での勝負強さに定評があった西浦直亨が離脱したり、いわゆる「プチヤ戦病院」状態になって以降、深刻なタイムリー欠乏症に陥ってしまう。その上、投手陣は依然安定した崩壊っぷりを見せていたため、交流戦前にはセ・リーグ最多連敗記録に並ぶ16連敗を喫してしまった。
なお山田・バレンティン・村上の3人で30本トリオを達成したため、セ界の火ヤク庫としての体裁は何とか保った模様。
2021年(優勝)
開幕から青木・内川聖一・川端・西田明央らが新型コロナ陽性により自宅待機を余儀なくされ、新外国人のホセ・オスナとドミンゴ・サンタナの来日も遅れるという事態に陥ったものの、中村悠平の2番起用などの策や若手の起用が当たり、なんとか好調をキープ。その後メンバーが揃うと、主に下位チーム相手を中心に勝ち星を積む。後半戦になるにつれ、投手陣の覚醒・奮闘によりさらに首位との差を縮め、そして球審嶋田よそ見事件発生後、チームの結束力が高まったのかこの後13戦負けなしの9連勝を決めて阪神を抜き首位に躍り出し、そのまま逃げ切って6年ぶりのリーグ優勝。チーム全体の打点も両リーグ唯一となる600超えをマークした。
そしてその勢いはポストシーズンでもそのままに、CS・日本シリーズを着々と勝ち進み、見事20年ぶりの日本一にも輝いている。特にこの年の川端は故障の影響も考慮されて大半が代打要因としての出場だったものの、ほぼ1年間打率3割以上をキープし、日本シリーズ第6戦では日本一の決め手となる勝ち越し適時打を放つという無双ぶりを発揮した。
2021年 火ヤク庫打線一例
| 打順 | 守備位置 | 名前 | 成績 (打率/本塁打/打点/OPS) |
|---|---|---|---|
| 1 | 中堅 | 塩見泰隆 | .278/14/59/.798 |
| 2 | 左翼 | 青木宣親 | .258/9/56/.718 |
| 3 | 二塁 | 山田哲人 | .272/34/101/.885 |
| 4 | 三塁 | 村上宗隆 | .278/39/112/.974 |
| 5 | 右翼 | ドミンゴ・ サンタナ | .290/19/62/.877 |
| 6 | 捕手 | 中村悠平 | .279/2/36/.718 |
| 7 | 一塁 | ホセ・オスナ | .258/13/60/.694 |
| 8 | 遊撃 | 元山飛優 | .255/3/17/.654 |
| 9 | 投手 | ||
| (代打) | 川端慎吾 | .372/1/18/.908 | |
他球団では
他球団においても、投打ともに大炎上中のチームや、あるいは単に打線爆発状態のチームを以下のように称することがある。
| チーム | 名称 |
|---|---|
| 広島東洋カープ | カ薬庫 |
| 阪神タイガース | 火薬虎 |
| 東北楽天ゴールデンイーグルス | 火楽庫 |
また、2018・2019年の西武は山賊打線で両リーグトップの得点を誇ったが、火ヤク庫と同じく防御率はリーグワースト1位だった。
関連項目
Tag: ヤクルト