穴埋め問題 (ClozeDeletion)
原文 = http://ankisrs.net/docs/ClozeDeletion.html
Anki2.0については、http://ankisrs.net/docs/manual.html#cloze
最新情報は 2.0/Editing#cloze-deletion を参照してください。
目次
穴埋め問題 (cloze deletion) は、事実または文から 簡単に 問題と答えを作るテクニックです。簡単さの理由は、事実を質問文に書き換える必要がないからです。
シンプルな穴埋め (Simple cloze)
シンプルな穴埋め問題を作るには、文をタイプし、暗記したい部分を角カッコ [ ... ] で囲みます。以下のように:
次に、F9キー か ツールバーの 穴埋め(close deletion)ボタン を押してください。テキストが以下のように変化します:
テキストを範囲選択した場合、角カッコの中のテキストは変化せず、選択した範囲だけが穴埋め問題になります。このため、角カッコを含むテキスト (LaTeXなど) にも 穴埋め問題機能を適用できます。
ヒントつきの穴埋め (Cloze with a hint)
ヒントをつけたいなら、情報のあとにコロンを書いて、何かテキストを追加してください。角カッコを使うか:
アンドゥ (Undoing)
間違って穴埋め問題を作ってしまったときは、もう一度 F9キーを押せば取り消しできます。
長い文 と、Anki と SuperMemo の違い (Larger sentences, and Anki vs. SuperMemo clozes)
入力する文が長くて 多くの情報を含んでいるときは、複数の要素をいちどに抽出することもできます。
例えば:
これは以下のようになります:
しかし、一般に これは良い考えではありません。
1枚のカードに多くの情報を書き込むと、その情報の一部を忘れる可能性が高くなり、そのカードを復習する回数が増えるからです。
上の例の情報は、2つの独立した問題にしたほうがいいです:
Q: When did the space race start? (宇宙開発競争が始まった年は?) A: 1957
Q: When did the space race end? (宇宙開発競争が終わった年は?) A: 1975
SuperMemoなどのプログラムは、1つの文を貼り付けるだけで、複数の穴埋めカードを作れるようになっています。
例えば、宇宙開発競争について Wikipediaから以下の文を抽出したとすると:
The Space Race was a competition of space exploration between the Soviet Union and the United States, which lasted roughly from 1957 to 1975.
1957 の部分を範囲選択すると、SuperMemo は以下のようなカードを生成します:
Q: The Space Race was a competition of space exploration between the Soviet Union and the United States, which lasted roughly from ... to 1975. A: 1957
競争が終わったほうの年についてカードを生成することもできますし、文中のほかの部分から生成することもできます。
このアプローチの第一の欠点は、文が冗長なことです。
問題文を読み 何を答えるべきか思い出すまでに 比較的長い時間がかかります。
この欠点を解決するためには、まず文を簡潔に編集する必要があります。
そうしなければ時間を節約できません。
第二の欠点は、SuperMemo のアプローチは 直感的でないことです。
個々のカードが追加されたことを表示するものがなく、またカードを作った後にそこに戻ってくるのが困難です。
そして、文から穴埋め問題をすべて作り終わったら、貼り付けた最初のテキストを削除する必要があります。
将来的には、ひとつの文から複数の穴埋め問題を作るのを簡単にするために、Ankiに特別なダイアログを用意するつもりです(注:Anki2.0において実装)。
穴埋め問題(Cloze Deletion)(注:Anki2.0における解説)
穴埋め問題(Cloze deletion)は文章の一部が隠された問題です。例えば、以下のような文章を入力します。
Canberra was founded in 1913.
…"1913"の部分を穴埋めにすることで、次のように表示されるようになります。
Canberra was founded in [...].
Ankiは穴埋め部分を容易に作成できるように、特別なノートタイプとして"cloze deletion"を提供します。穴埋め問題を作成したいときには、ノートタイプ(種類)から"Cloze"を選択します。そして、適当な文章を"Text" フィールドに記入したあと、隠したい部分を選択し、[…](穴埋めボタン)を押します(Ctrl+Shift+C)。Ankiは文章を以下のように置き換えます。
Canberra was founded in {{c1::1913}}.
"c1"は一カ所目の穴埋め部分であることを意味します。必要なら、複数の穴埋め部分を作成することができます。
例えば、Canberraを選択してもう一度 […](穴埋めボタン)を押すと、次のようになります。
{{c2::Canberra}} was founded in {{c1::1913}}.
上記のようなノートを追加すると、Ankiは2枚のカードを作成します。
最初のカードは次のようになり、
Canberra was founded in [...].
次のカードは以下のようになります。
[...] was founded in 1913.
一度に複数のカードを作らないこともできます。上記の例では、 "c2" を "c1" と書き換えると、"Canberra" と "1913" との両方が隠された1枚のカードのみが作られます。〔なお、〕穴埋め部分を作っているときにAltキーを押している〔 Ctrl+Shift+Alt+C 〕と、自動的に、〔 "c" の次の〕数字を増加させる代わりに同じ数字を使用します。〔つまり、"c1" の穴埋め部分がすでに文中にある場合は、同じく "c1" の穴埋め部分が作成されます。"c1" と"c2" の穴埋め部分がすでに文中にある場合は、"c2" の穴埋め部分が作成されます。〕
穴埋め部分を作成する際は、必ずしも語句の始めから終わりまでを範囲選択しなくてもかまいません。もし上記の例で"Canberra"でなく"anberra" を範囲指定すると、問題文は "C[…] was founded in 1913" というように、〔頭文字が "C" であるという〕ヒントが示された状態で表示されることになります。
〔より自由に〕ヒントを付けたい場合には、以下のように文章を置き換えます
Canberra::city was founded in 1913
"Canberra::city"を選択して穴埋め問題にすると、2つのコロン〔::〕の後の文章はヒントとして扱われます。
復習時にはカードは以下のように表示されます。
[city...] was founded in 1913.
穴埋め問題の解答を入力させる方法については、typing answersのセクションを参照して下さい。
穴埋めを複数個重ねることはサポートされていないことに注意してください。例えば、以下のようなフィールドは定義できません。
{{c1::Canberra was {{c2::founded}}}} in 1913
穴埋めが複数個重なった穴埋め問題を作る場合は、新たに別のフィールドを作り、テンプレートに追加して下さい。そして問題を作る際、以下のように文章を2つのフィールドに分けて貼り付けて下さい。
Text1 field: {{c1::Canberra was founded}} in 1913
Text2 field: {{c2::Canberra}} was founded in 1913
デフォルトの穴埋め問題のノートタイプは2つ目のフィールドとして、解答側に表示される"Extra"フィードを持っています。これは用法や付加的な情報を解答側に加えるのに使えます。